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まるで精神学理論 後編
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夜。
護衛の依頼が始まって二度目の夜、22時過ぎ。
「あの…」
「ん?」
大部屋で、ぐーすか眠りこけているミリノをよそに本に読み耽っていたカンナギは
扉の開く音とともに控えめに声を掛けてきた少女を見やる。
ニルだ。
今日も変わらず白のワンピースにベージュのカーディガンを掛けた寝間着姿のニル。
どうやら寝間着はこれ一張のみらしい。
「どうした?」
珍しく無表情のニルは座っているカンナギを見下ろす。
「なに見てるの?」
「ん…あぁ、これだ」
表紙には大々的な文字でこう書かれていた
【はじめてでもできるお手軽クッキング】
「あ…ハハ、あ~、な~る」
ニルは乾いた笑いで、笑顔を引きつらせる。
結局、朝昼晩とカンナギが飯当番となった。
カンナギ自身料理は得意という訳ではないが、ザッシュよりは上手く
そしてなによりミリノには任せられない。
一度過去にミリノに作らせたことがあった。
『あははぁ、〝ちょっと〟失敗したけど。なかなかの出来のはずだから』
『………………』
黙り込むカンナギ。
『……えぇっと、コ、コレはなんや?』
『え?やぁねぇ、カレーライスよ』
『………………』
黙り込むザッシュ。
『え、と…どの辺が』
食卓に並べられた、ご飯に〝黒いドロドロ〟が乗っかった料理。
具材も判別できる物がほとんどなく、ドロドロからはなぜか魚の骨がこんにちわしている。
カレー。
二人が頭の中で描いた物とは似ても似つかない。
翌日、二人揃って「〝生きている〟って、素晴らしい」と語りあった。
それ程、ミリノの料理は危険だった。
ミリノ自身はちょっとした失敗としか自覚がないところが、またやっかいなのだ。
毎日作るとなると四苦八苦するな、と思っていたカンナギだがこの日、驚愕した。
『え、と。こんなものしか出来ないケド。どうかな?』
綺麗なオムライス。
中のチキンライスを隠すように包まれた卵は、きらきらと艶がありバターの香りは食欲をそそる。
作ったのは、フライパンに顔を隠しておっかなびっくり尋ねるニルだった。
四人最年少のニルが料理が出来る事実に、カンナギが複雑な顔をし
ミリノが〝負けた〟という不満顔をし
ザッシュはキラめく眼差しをして、各自目の前に置かれたオムライスを凝視する。
スプーンを入れる。完璧なまでの半熟卵が広がる。
一口。トマトの酸味、具材の歯ざわり、卵の甘味。
結果、あまりにも久しぶりにおいしいものを食べたようであった。
その為あってかザッシュが必要以上に張り切って番に入り
ミリノはふて寝、カンナギは料理本という結果となった。
「どした?眠れないのか?」
扉から一歩離れ、立ち尽くすニル。
備え付けられた灯りに照らされた彼女には似つかわしくない表情が見える。
「…うん、ちょっとだけお話ししてもいいかな?」
「なんだ、そんなことか。いいぞ、ここに座れよ」
そう言って右隣りを催促するカンナギに頬を赤らめて頷くと、隣りに小さく三角座りする。
「どうした?」
「うん、いろいろ話そうと思うことが多すぎて…」
呆れた顔をして答える。
「ひとつずつ、ゆっくりでいい。なんだ?」
本を閉じ、聞く体制を整えたカンナギ。
ミリノが寝ている事をちらっと確認してからニルはぽつりぽつりと話し出した。
両膝を抱える彼女の手にはちょっとばかり力が入っているのが伺えた。
「今朝、ボク言ったよね。核石はいつのまにか持っているものだって
……あれね、ほんとうは分かってないんだ」
「分かってない?」
繰り返し訊くカンナギにニルは黙ってコクン、と頷く。
「ボクね……記憶喪失なんだ」
「………………」
その告白にカンナギは押し黙った。
「6年前から前の記憶がないの。気が付いたときはイダーの近くの砂漠だった。
肉親も友達も、居るのかさえ分からない。ずっと、ずっとひとりぼっちだった……」
「………………」
「それと、きのうミリノに言ったこと。ボクはソーサレスだって。それも嘘
ホントはスキルも使えないし、マナも持ってないの」
「持って、ない?」
少ないの間違いでは?と顔をしかめた。
「うん。なんのスキルも使えない出来損ないなの。
だから、自分でしなきゃいけないことから逃げてた。
キミとイダーで逢ったのだって、ボクが逃げてたから……」
「……ゴメンね」
「なんで謝るんだよ」
その返答に、『わかってるくせに』という意味の込められた苦い顔をする。
「だってボク、嘘ついた。助けて欲しいから利用したんだよ?!
……ボクはここにいちゃいけないんじゃないかって―――――――」
「やめろ」
びくんと驚いてニルは顔を上げる。悲痛の表情だ。
「やめろ。自分を悲観する人間はいつだって早死にした……。
少なくとも、俺は今、お前には生きていてほしいと思っている」
「でもっ!!」
「嘘?嘘がどうした?こっちは騙し騙され、ずっとこの仕事をしてきた。
それにお前のことを嫌で護っているつもりのヤツはここにはいない」
「ミリノもザッシュも?」
「そうだ。護りたいからこうしてる。お前は堂々としてりゃいいんだよ。それに……」
「それに?」
ふっ、と吹き出してカンナギはおもむろにニルの頭を撫でてくしゃくしゃにする。
「ふわぁっ!?」
「料理でだいぶ助かったからな。それで報酬代わりにしてやるよ」
はは、と笑うカンナギを見上げて、ニルは思い詰める。
今なら言ってもいいかな、と。
「…あ、あのね」
「ん?」
「あ、あのね、もしよかったら……ボクも一緒に―――――――」
ドン!!!
後ろにもたれていた壁から鈍い音が響く。
大部屋とキッチンとは薄い壁一枚だけなので何かあればキッチンの壁を強く叩くだけで大部屋に届く。
そのたった一度の音にカンナギは敏感に反応し、すぐさま立ち上がる。
「ミリノっ!!起きろ、ミリノ!!!」
カンナギのくぐもった怒声にミリノが目を覚まし、ふたりを見る。
「なに?。もう当番のじか―――――――」
はっ、と完全に目の覚めたミリノにカンナギは一度頷き、指でニルを指す。
『お前はコイツを頼む』、と。
そして返事を待たずにカンナギは大部屋をあとにした。
残ったミリノは自慢の片手剣を装備し、ニルに寄り添う。
「大丈夫、アタシ達にまかせておけば―――――――」
「あ、あっ!!」
ニルの蒼白に塗られた顔を怪訝そうに見つめ、その外れた視線の先を追って振り返る。
「え―――――――?」
黒い無地のワンピース一枚に群青色のツインテールをした、両腕を無造作に包帯でぐるぐる巻きにする少女。
およそ感情という感情の一切無い双眸で見上げられていることにミリノはそこでやっと気付いた。
音もなく、感情もなく、そこに居た。
いつから?わからない。
片手剣を握る手に力を籠め、自身の後ろにニルを下げた。
キッチンに行こうかと迷っていたカンナギは、その必要が無いことを確信する。
キッチンとつながっている食卓テーブルの置かれた部屋の、さらに向こう。
窓の外。
月明りに照らされたベランダにザッシュがいるのを目で追うより先に外へ出る。
「ナギ!!」
「……来たか」
「あぁ、しかもどうやらとんでもない奴が来おったみたいやで」
ベランダのほんの少しの段差から見下ろした先に立っていたのは一人の男。
「ククク……逢魔が時に相応しい満月の夜ダ。そうは思わんカネ?」
科学者がよく着ていそうなよれよれの白衣を着て
身だしなみ完全無視のボサボサ頭と掛けている眼鏡に隠れて表情が読み取れない。
だが、その男が見せている感情が何かは二人にもはっきりと解かった。
狂喜だ。
月明りの下、口が裂けるんじゃないかという程の口の端を吊り上げた笑み。
狂者特有の表情だと、カンナギとザッシュは警戒した。
月明かりに負けないほど色白い男はただひたすら嘲笑って天を見上げる。
「クク、さあ、退いてくれたマエ?ワタシが用があるのは『十天神器』の核石ダ」
「断る」
問いかけに対しあまりにもはっきりと言ったところを見ると
重複質問は無意味だと悟った科学者はため息の後、再び貼り付けたような狂喜の表情に戻る。
「ならば仕方なイ。悪いが君達には死んでもらウ」
バサッ、と白衣が捲れ上がり、その下に隠されていた煌びやかなものが顕れる。
無数の注射器とメスと鋏が、不気味に月明かりを反射していた。
「〝凶知への欲望〟サイモン。これより、被験体二名の緊急オペを始めヨウ!」
満月の下。
闇に蠢く男とカンナギ達の闘いが始まった。
護衛の依頼が始まって二度目の夜、22時過ぎ。
「あの…」
「ん?」
大部屋で、ぐーすか眠りこけているミリノをよそに本に読み耽っていたカンナギは
扉の開く音とともに控えめに声を掛けてきた少女を見やる。
ニルだ。
今日も変わらず白のワンピースにベージュのカーディガンを掛けた寝間着姿のニル。
どうやら寝間着はこれ一張のみらしい。
「どうした?」
珍しく無表情のニルは座っているカンナギを見下ろす。
「なに見てるの?」
「ん…あぁ、これだ」
表紙には大々的な文字でこう書かれていた
【はじめてでもできるお手軽クッキング】
「あ…ハハ、あ~、な~る」
ニルは乾いた笑いで、笑顔を引きつらせる。
結局、朝昼晩とカンナギが飯当番となった。
カンナギ自身料理は得意という訳ではないが、ザッシュよりは上手く
そしてなによりミリノには任せられない。
一度過去にミリノに作らせたことがあった。
『あははぁ、〝ちょっと〟失敗したけど。なかなかの出来のはずだから』
『………………』
黙り込むカンナギ。
『……えぇっと、コ、コレはなんや?』
『え?やぁねぇ、カレーライスよ』
『………………』
黙り込むザッシュ。
『え、と…どの辺が』
食卓に並べられた、ご飯に〝黒いドロドロ〟が乗っかった料理。
具材も判別できる物がほとんどなく、ドロドロからはなぜか魚の骨がこんにちわしている。
カレー。
二人が頭の中で描いた物とは似ても似つかない。
翌日、二人揃って「〝生きている〟って、素晴らしい」と語りあった。
それ程、ミリノの料理は危険だった。
ミリノ自身はちょっとした失敗としか自覚がないところが、またやっかいなのだ。
毎日作るとなると四苦八苦するな、と思っていたカンナギだがこの日、驚愕した。
『え、と。こんなものしか出来ないケド。どうかな?』
綺麗なオムライス。
中のチキンライスを隠すように包まれた卵は、きらきらと艶がありバターの香りは食欲をそそる。
作ったのは、フライパンに顔を隠しておっかなびっくり尋ねるニルだった。
四人最年少のニルが料理が出来る事実に、カンナギが複雑な顔をし
ミリノが〝負けた〟という不満顔をし
ザッシュはキラめく眼差しをして、各自目の前に置かれたオムライスを凝視する。
スプーンを入れる。完璧なまでの半熟卵が広がる。
一口。トマトの酸味、具材の歯ざわり、卵の甘味。
結果、あまりにも久しぶりにおいしいものを食べたようであった。
その為あってかザッシュが必要以上に張り切って番に入り
ミリノはふて寝、カンナギは料理本という結果となった。
「どした?眠れないのか?」
扉から一歩離れ、立ち尽くすニル。
備え付けられた灯りに照らされた彼女には似つかわしくない表情が見える。
「…うん、ちょっとだけお話ししてもいいかな?」
「なんだ、そんなことか。いいぞ、ここに座れよ」
そう言って右隣りを催促するカンナギに頬を赤らめて頷くと、隣りに小さく三角座りする。
「どうした?」
「うん、いろいろ話そうと思うことが多すぎて…」
呆れた顔をして答える。
「ひとつずつ、ゆっくりでいい。なんだ?」
本を閉じ、聞く体制を整えたカンナギ。
ミリノが寝ている事をちらっと確認してからニルはぽつりぽつりと話し出した。
両膝を抱える彼女の手にはちょっとばかり力が入っているのが伺えた。
「今朝、ボク言ったよね。核石はいつのまにか持っているものだって
……あれね、ほんとうは分かってないんだ」
「分かってない?」
繰り返し訊くカンナギにニルは黙ってコクン、と頷く。
「ボクね……記憶喪失なんだ」
「………………」
その告白にカンナギは押し黙った。
「6年前から前の記憶がないの。気が付いたときはイダーの近くの砂漠だった。
肉親も友達も、居るのかさえ分からない。ずっと、ずっとひとりぼっちだった……」
「………………」
「それと、きのうミリノに言ったこと。ボクはソーサレスだって。それも嘘
ホントはスキルも使えないし、マナも持ってないの」
「持って、ない?」
少ないの間違いでは?と顔をしかめた。
「うん。なんのスキルも使えない出来損ないなの。
だから、自分でしなきゃいけないことから逃げてた。
キミとイダーで逢ったのだって、ボクが逃げてたから……」
「……ゴメンね」
「なんで謝るんだよ」
その返答に、『わかってるくせに』という意味の込められた苦い顔をする。
「だってボク、嘘ついた。助けて欲しいから利用したんだよ?!
……ボクはここにいちゃいけないんじゃないかって―――――――」
「やめろ」
びくんと驚いてニルは顔を上げる。悲痛の表情だ。
「やめろ。自分を悲観する人間はいつだって早死にした……。
少なくとも、俺は今、お前には生きていてほしいと思っている」
「でもっ!!」
「嘘?嘘がどうした?こっちは騙し騙され、ずっとこの仕事をしてきた。
それにお前のことを嫌で護っているつもりのヤツはここにはいない」
「ミリノもザッシュも?」
「そうだ。護りたいからこうしてる。お前は堂々としてりゃいいんだよ。それに……」
「それに?」
ふっ、と吹き出してカンナギはおもむろにニルの頭を撫でてくしゃくしゃにする。
「ふわぁっ!?」
「料理でだいぶ助かったからな。それで報酬代わりにしてやるよ」
はは、と笑うカンナギを見上げて、ニルは思い詰める。
今なら言ってもいいかな、と。
「…あ、あのね」
「ん?」
「あ、あのね、もしよかったら……ボクも一緒に―――――――」
ドン!!!
後ろにもたれていた壁から鈍い音が響く。
大部屋とキッチンとは薄い壁一枚だけなので何かあればキッチンの壁を強く叩くだけで大部屋に届く。
そのたった一度の音にカンナギは敏感に反応し、すぐさま立ち上がる。
「ミリノっ!!起きろ、ミリノ!!!」
カンナギのくぐもった怒声にミリノが目を覚まし、ふたりを見る。
「なに?。もう当番のじか―――――――」
はっ、と完全に目の覚めたミリノにカンナギは一度頷き、指でニルを指す。
『お前はコイツを頼む』、と。
そして返事を待たずにカンナギは大部屋をあとにした。
残ったミリノは自慢の片手剣を装備し、ニルに寄り添う。
「大丈夫、アタシ達にまかせておけば―――――――」
「あ、あっ!!」
ニルの蒼白に塗られた顔を怪訝そうに見つめ、その外れた視線の先を追って振り返る。
「え―――――――?」
黒い無地のワンピース一枚に群青色のツインテールをした、両腕を無造作に包帯でぐるぐる巻きにする少女。
およそ感情という感情の一切無い双眸で見上げられていることにミリノはそこでやっと気付いた。
音もなく、感情もなく、そこに居た。
いつから?わからない。
片手剣を握る手に力を籠め、自身の後ろにニルを下げた。
キッチンに行こうかと迷っていたカンナギは、その必要が無いことを確信する。
キッチンとつながっている食卓テーブルの置かれた部屋の、さらに向こう。
窓の外。
月明りに照らされたベランダにザッシュがいるのを目で追うより先に外へ出る。
「ナギ!!」
「……来たか」
「あぁ、しかもどうやらとんでもない奴が来おったみたいやで」
ベランダのほんの少しの段差から見下ろした先に立っていたのは一人の男。
「ククク……逢魔が時に相応しい満月の夜ダ。そうは思わんカネ?」
科学者がよく着ていそうなよれよれの白衣を着て
身だしなみ完全無視のボサボサ頭と掛けている眼鏡に隠れて表情が読み取れない。
だが、その男が見せている感情が何かは二人にもはっきりと解かった。
狂喜だ。
月明りの下、口が裂けるんじゃないかという程の口の端を吊り上げた笑み。
狂者特有の表情だと、カンナギとザッシュは警戒した。
月明かりに負けないほど色白い男はただひたすら嘲笑って天を見上げる。
「クク、さあ、退いてくれたマエ?ワタシが用があるのは『十天神器』の核石ダ」
「断る」
問いかけに対しあまりにもはっきりと言ったところを見ると
重複質問は無意味だと悟った科学者はため息の後、再び貼り付けたような狂喜の表情に戻る。
「ならば仕方なイ。悪いが君達には死んでもらウ」
バサッ、と白衣が捲れ上がり、その下に隠されていた煌びやかなものが顕れる。
無数の注射器とメスと鋏が、不気味に月明かりを反射していた。
「〝凶知への欲望〟サイモン。これより、被験体二名の緊急オペを始めヨウ!」
満月の下。
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