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第29話 ごめんなさい
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アローンが屋敷にたどり着き、やるべき事をやっていた一方その頃。
アシュリーが入院している病院にて。
「……」
アシュリーはつまらなそうに病院の窓から景色を見ていた。
初めは新鮮に思えても、三日目ともなると飽きがきて退屈だ。
「今日は……リバティーはこないのかな」
もちろん、彼女は彼が昨日の約束を守る為に動いているのは理解っている。
しかし、それでも、寂しいものは寂しいのだ。
親代わりの村長とこんなに会わないのも初めてだ。
人と繋がりがないのはこんなにも辛いのか。
彼女がそんな事を思いながら過ごしている時だった。
「……ん? 定期検診がこない……」
時刻はとっくに昼を過ぎている。
毎日の検診が来ないのは初めてだ。
「それに……異様に静か……」
看護師が歩く音。医者が器具を使う音。
聞こえるはずのあらゆる音が聞こえない。
アシュリーは異変を感じつつも、足の怪我で動けない自分を歯がゆく思った。
「……誰か~」
小さい、いや、彼女なりに全力を振り絞った声が病院内に響く。
返事は……帰ってきた。
「どうもお久しぶりですねぇ」
「……!!!」
何故、どうしてよりにもよって彼なのだ。
アシュリーはそんな思いを口に出さないよう、必死に心に押しとどめた。
帰ってきたのは実に聞き覚えのある男の声だった。
彼は多くの部下を引き連れているが、
闇魔法「消音」により少しの物音も出していない。
さっきまでの異様な静けさも彼等が来ていたからか。
アシュリーは合点がいった。
「……ひ、さしぶり」
実際、アシュリーが彼に会うのは久しぶりだ。
確か……彼が、自分に歯向かった村人に暴力を振るおうとしたのを
庇った時以来である。
(おかげで拳に痣が出来てリバティーに問いただされたっけ)
彼女はそんな事を思っていた。
「想像より元気そうで何よりです」
その男……ソエラは彼女に作った微笑みをかける。
「えっと……うん。元気」
「そうでしょうねぇ。こんな所で呑気に寝てたら元気にもなりますよ」
嫌味たらっしくそう言った後、彼はギリギリ聞き取れる程度に声を抑えて、
「私は貴女のせいで休めていないのですがね」とつぶやく。
「……なんの用」
「儀式の"場"をこれ以上持たすことが出来ないのですよ。
そもそも、"場"を維持するのにどれだけのコストがかかっていると? 貴女は理解していますか? していないでしょうねぇ。所詮田舎の……」
「……?」
ソエラの畳み掛けるような言葉にアシュリーは理解が追いついていない。
「つまり……私は何をすればいいの?」
まあ、彼女にとってはこの一方的な話し方も慣れたものだったので、
いつも通りの対応をする。
「とうとう貴女が"器"としての役目を果たす時が来たのですよ。
……なんですその顔は? こういう時は喜ぶのが礼儀だろ……」
「……嬉しい」
アシュリーは曇った顔を無理やり引きつらせて笑みを浮かべた。
「それはよかった」
ソエラはそう言うと、
アシュリーの手を強くつかみベットから立たせようとする。
「っ……」
「どうした? 何故立たない……逆らうつもりか?
……ああ、そういえば足を怪我していたのですね。
全く手間を取らせる……おい! 誰か担架を探しなさい!
病院ですからどこかにあるはずです!」
「はい」
部下二人が指示を受けて探しにいく。
その事を確認すると、ソエラは再びアシュリーの方を向いた。
「村に帰りますよ。……ああ、ご心配なさらず。
退院に文句を言うような人達には永い眠りについて貰いましたから」
「……そんな」
この男はいつもそうだ。
自分が利を得る為なら他人を平気で踏みにじる。
「……わかった、いこう」
そんな奴に、逆らえない。
こうするしかない。
最も大切なものを人質にされてるから。
「それでいいのですよ。……はは、これで世界は理想に近づく……!
儀式が成功すれば私は更に上に……」
ソエラは自分の世界に酔ってぶつぶつと何かを呟きだす。
彼女はそんな様子を横目に、一つの作業を終わらせていた。
水魔法をウォーターカッターのように使い
「村に来ないで」と、病院の壁にメッセージを彫り込んだ。
普通なら壁が削れる音で全てバレるだろうが、「消音」により
声以外の全ての音は聞こえなくなる。
(ソエラから闇魔法について講釈されていた
知識がこんなとこで役に立つなんて……
君を巻き込まないように最後の抵抗はしたけど……
リバティー、約束守れそうになくてごめん)
アシュリーは抵抗も出来ずに持ち上げられ、
病院の備品だった担架に乗せられた。
ソエラの部下達がゆっくりと持ち上げる。
「何があっても、絶対に! 落とさないよう。
御神体を扱うかのような気持ちで臨みなさい」
アシュリーは村へと運ばれていく。
リバティーことアローンが病院にたどり着くのは、
ちょうど彼等が村への馬車に乗り込んだ時の事だった。
*
アシュリーの怪我とアローンの反応については10話「装備更新」を参照。
アシュリーが入院している病院にて。
「……」
アシュリーはつまらなそうに病院の窓から景色を見ていた。
初めは新鮮に思えても、三日目ともなると飽きがきて退屈だ。
「今日は……リバティーはこないのかな」
もちろん、彼女は彼が昨日の約束を守る為に動いているのは理解っている。
しかし、それでも、寂しいものは寂しいのだ。
親代わりの村長とこんなに会わないのも初めてだ。
人と繋がりがないのはこんなにも辛いのか。
彼女がそんな事を思いながら過ごしている時だった。
「……ん? 定期検診がこない……」
時刻はとっくに昼を過ぎている。
毎日の検診が来ないのは初めてだ。
「それに……異様に静か……」
看護師が歩く音。医者が器具を使う音。
聞こえるはずのあらゆる音が聞こえない。
アシュリーは異変を感じつつも、足の怪我で動けない自分を歯がゆく思った。
「……誰か~」
小さい、いや、彼女なりに全力を振り絞った声が病院内に響く。
返事は……帰ってきた。
「どうもお久しぶりですねぇ」
「……!!!」
何故、どうしてよりにもよって彼なのだ。
アシュリーはそんな思いを口に出さないよう、必死に心に押しとどめた。
帰ってきたのは実に聞き覚えのある男の声だった。
彼は多くの部下を引き連れているが、
闇魔法「消音」により少しの物音も出していない。
さっきまでの異様な静けさも彼等が来ていたからか。
アシュリーは合点がいった。
「……ひ、さしぶり」
実際、アシュリーが彼に会うのは久しぶりだ。
確か……彼が、自分に歯向かった村人に暴力を振るおうとしたのを
庇った時以来である。
(おかげで拳に痣が出来てリバティーに問いただされたっけ)
彼女はそんな事を思っていた。
「想像より元気そうで何よりです」
その男……ソエラは彼女に作った微笑みをかける。
「えっと……うん。元気」
「そうでしょうねぇ。こんな所で呑気に寝てたら元気にもなりますよ」
嫌味たらっしくそう言った後、彼はギリギリ聞き取れる程度に声を抑えて、
「私は貴女のせいで休めていないのですがね」とつぶやく。
「……なんの用」
「儀式の"場"をこれ以上持たすことが出来ないのですよ。
そもそも、"場"を維持するのにどれだけのコストがかかっていると? 貴女は理解していますか? していないでしょうねぇ。所詮田舎の……」
「……?」
ソエラの畳み掛けるような言葉にアシュリーは理解が追いついていない。
「つまり……私は何をすればいいの?」
まあ、彼女にとってはこの一方的な話し方も慣れたものだったので、
いつも通りの対応をする。
「とうとう貴女が"器"としての役目を果たす時が来たのですよ。
……なんですその顔は? こういう時は喜ぶのが礼儀だろ……」
「……嬉しい」
アシュリーは曇った顔を無理やり引きつらせて笑みを浮かべた。
「それはよかった」
ソエラはそう言うと、
アシュリーの手を強くつかみベットから立たせようとする。
「っ……」
「どうした? 何故立たない……逆らうつもりか?
……ああ、そういえば足を怪我していたのですね。
全く手間を取らせる……おい! 誰か担架を探しなさい!
病院ですからどこかにあるはずです!」
「はい」
部下二人が指示を受けて探しにいく。
その事を確認すると、ソエラは再びアシュリーの方を向いた。
「村に帰りますよ。……ああ、ご心配なさらず。
退院に文句を言うような人達には永い眠りについて貰いましたから」
「……そんな」
この男はいつもそうだ。
自分が利を得る為なら他人を平気で踏みにじる。
「……わかった、いこう」
そんな奴に、逆らえない。
こうするしかない。
最も大切なものを人質にされてるから。
「それでいいのですよ。……はは、これで世界は理想に近づく……!
儀式が成功すれば私は更に上に……」
ソエラは自分の世界に酔ってぶつぶつと何かを呟きだす。
彼女はそんな様子を横目に、一つの作業を終わらせていた。
水魔法をウォーターカッターのように使い
「村に来ないで」と、病院の壁にメッセージを彫り込んだ。
普通なら壁が削れる音で全てバレるだろうが、「消音」により
声以外の全ての音は聞こえなくなる。
(ソエラから闇魔法について講釈されていた
知識がこんなとこで役に立つなんて……
君を巻き込まないように最後の抵抗はしたけど……
リバティー、約束守れそうになくてごめん)
アシュリーは抵抗も出来ずに持ち上げられ、
病院の備品だった担架に乗せられた。
ソエラの部下達がゆっくりと持ち上げる。
「何があっても、絶対に! 落とさないよう。
御神体を扱うかのような気持ちで臨みなさい」
アシュリーは村へと運ばれていく。
リバティーことアローンが病院にたどり着くのは、
ちょうど彼等が村への馬車に乗り込んだ時の事だった。
*
アシュリーの怪我とアローンの反応については10話「装備更新」を参照。
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