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第20話 ケジメへの第一歩
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宿屋に帰ってきた僕は部屋のベットに腰を降ろし、考えを纏めていた。
誤解のないよう言っておく、
僕は自由人を目指しているが不義理な人間になるつもりはない。
だから彼女との約束は絶対に果たす。
「さて……まずは敵を知らないとな」
それはさておき、窓から侵入してくる視線に僕はそう呟いた。
「……」
視線の正体はジョージにデップ……ハウンド家の召使いである二人だ。
今までは無視していたが、街にいる時は常に彼等につけられていた。
「だけど……街の外までは来なかったんだよな」
流石に見通しの良い平原ではつけられないと判断したのか……?
いや、だが僕がよその街に行ったらどうするつもりなのだ。
つまり……僕が外に出る時は依頼の時だと確信していた。
ただ、一つだけ例外が有る。
「それが昨日だ……アシュリーの村に向かった時は、村に入るまで視線があった」
昨日だけは僕が何処へ行くのか確信が持てなかったという事なんだけど……
何が違ったんだ? 昨日の夜とそれ以外で。
「昇格試験の時は視線があったし……昨日が特別だった訳じゃないよな」
かなり絞れてきたな。
昇格試験の時と、村に行く時。
この二つの違いさえ見えてくれば……
「……あ!?」
そうか……そうだよ……!
なんで今まで気づかなかったんだよ! 僕!
*
「……今日は一人ですけど、仕事は休みませんから」
「はい、ありがとうございます」
受付の言葉に頷き、ギルドから出る。
「よし……行くか」
そしてそのまま街の出口に向かい、さもいつも通り仕事をするかのように振る舞う。
「……視線は切れたか」
しばらく歩いて街から離れると気配は消えた。
……ここからだ。
僕は進行方向を変え、全速力を出す、目的地は普段使わない街の裏口的な所だ。
そこを使って追跡を撒いたまま街に戻る。
予想が正しければ……きっと……
*
「なるほど……今日は三時間程で戻るのですね?」
「ええ、薬草採集の仕事ですしきっとそのくらいはかかるはずです」
冒険者ギルドの裏手、日の当たらない暗がりで一人の女がここにいない誰かと話している。
彼女は通話機能を備えた、魔導具の水晶に向かって声をかけていた。
「ふぅ…今日もいつも通り報告は完了と」
そしてその様子を見ていた一人の少年は前に出て、彼女の前に姿を現した。
「やっぱりなぁ……貴女が彼等と通じてたなら納得したんですよね」
「……!!! リ、リバティー……」
女性は心臓を鷲掴みにされたかのように飛び上がり、少年の名を呼ぶ。
「止めてくださいよ。彼等からそれが偽名だってことも聞いてるんでしょ?
……受付嬢さん」
*
ちょうどベストタイミングで現場にやって来た僕は、彼女にそう吐き捨てた。
彼女がジョージ達と協力していたのなら全て合点がいく、
外れてた方が嬉しかったけど……やっぱり正解か。
「思い返すとちょくちょく怪しい所はありました。
僕が毒虫の洞窟に向かう二回目の時とか……やたらバタバタしてたのも
彼等の連絡に答えてたんですよね」
「……」
僕の言葉に彼女は何も答えない。
「確信的なのは……僕がアシュリーとの約束で裁縫屋に向かった時です。
彼等は僕の先回りをしていたんですよ、
ずーっと尾行していたはずの彼等が僕の先を行った。
おかしいですよね? 事前に僕の予定を知らなきゃ、そんな事は出来ません。
そして、あの時僕の予定を知っていたのは……アシュリーと貴女だけでした」
「やはり……私なんかには荷が重い仕事だったのですね……」
彼女はようやく口を動かした。
答えてもらわないとな……色々と。
「別に貴女を責めるつもりはありませんよ。
ただの一受付嬢が貴族相手に歯向かえないなんて当たり前ですしね」
「……うぅ」
なにか恐ろしい事をされると思っていたのか、
受付嬢は息を大きく吐いて、壁に手を着いた。
「ただ……僕の言う事を聞いて貰えば何も言いませんよ」
「言う、事……」
彼女に向かってニヤッと笑ってみせる。
再び緊張したようで、袖を握るの手が強くなっているな。
「一つ、二人に隠れ家か何かを聞いてるなら教えて欲しい。
二つ、今日の一件は"絶対に"二人に伝えないで、いつも通りに過ごす」
「ほ、本当にそれだけで構わないのですか……?」
「ええ」
今度こそ自分に危害が無いと信じられたようで、彼女は脱力して座り込んだ。
「何考えてるのか読めない」……少しは自由人キャラっぽく振る舞えるようになってきたかな? いや、今は僕のポリシーよりも目の前の相手か。
「か、隠れ家なら……レッドライトの近くにある、ブラックライトという宿らしいです……魔導具に不具合が起きたら直接来るようにと言伝されています……」
「はい、一つ目。二つ目は?」
「や、約束します……今日の事は誰にも言いません」
「……よし、それでいい」
僕は少しだけ手を振って、いつもと同じように別れを告げた。
「あ、そうそう受付さん」
だが、路地を出る直前で僕は再び彼女に呼びかける。
「は、はい!」
「もし、彼等から連絡が来なくなったら
貴女は何も詮索せず、前と同じように過ごしてください。
僕の事はリバティーって呼んで、いつも通り受付の仕事をする。
そんな感じにお願いします」
「分かりました……」
彼女が力無く頷いたのを見て、僕は路地を出た。
地図を確認する。
「ブラックライトは……この辺か。
行くしかないよな!」
といっても、彼等にカチコミする訳では無いよ。
何か役立つ情報が出てこないか盗み聞きでもしてやるだけさ。
*
「ここか、ブラックライト……」
その陰鬱な雰囲気漂う宿は、地理的にレッドライトに近い。
しかし、面している通りは裏通りで治安が良いとは言えない。
看板にある宿代もかなり安いようだ。
「まあ、あの二人はそれなりに強いし、こんな場所でも大丈夫なんだろうな」
この状況を打破する何かを見つけられると信じて、僕は足を一歩前に出した。
誤解のないよう言っておく、
僕は自由人を目指しているが不義理な人間になるつもりはない。
だから彼女との約束は絶対に果たす。
「さて……まずは敵を知らないとな」
それはさておき、窓から侵入してくる視線に僕はそう呟いた。
「……」
視線の正体はジョージにデップ……ハウンド家の召使いである二人だ。
今までは無視していたが、街にいる時は常に彼等につけられていた。
「だけど……街の外までは来なかったんだよな」
流石に見通しの良い平原ではつけられないと判断したのか……?
いや、だが僕がよその街に行ったらどうするつもりなのだ。
つまり……僕が外に出る時は依頼の時だと確信していた。
ただ、一つだけ例外が有る。
「それが昨日だ……アシュリーの村に向かった時は、村に入るまで視線があった」
昨日だけは僕が何処へ行くのか確信が持てなかったという事なんだけど……
何が違ったんだ? 昨日の夜とそれ以外で。
「昇格試験の時は視線があったし……昨日が特別だった訳じゃないよな」
かなり絞れてきたな。
昇格試験の時と、村に行く時。
この二つの違いさえ見えてくれば……
「……あ!?」
そうか……そうだよ……!
なんで今まで気づかなかったんだよ! 僕!
*
「……今日は一人ですけど、仕事は休みませんから」
「はい、ありがとうございます」
受付の言葉に頷き、ギルドから出る。
「よし……行くか」
そしてそのまま街の出口に向かい、さもいつも通り仕事をするかのように振る舞う。
「……視線は切れたか」
しばらく歩いて街から離れると気配は消えた。
……ここからだ。
僕は進行方向を変え、全速力を出す、目的地は普段使わない街の裏口的な所だ。
そこを使って追跡を撒いたまま街に戻る。
予想が正しければ……きっと……
*
「なるほど……今日は三時間程で戻るのですね?」
「ええ、薬草採集の仕事ですしきっとそのくらいはかかるはずです」
冒険者ギルドの裏手、日の当たらない暗がりで一人の女がここにいない誰かと話している。
彼女は通話機能を備えた、魔導具の水晶に向かって声をかけていた。
「ふぅ…今日もいつも通り報告は完了と」
そしてその様子を見ていた一人の少年は前に出て、彼女の前に姿を現した。
「やっぱりなぁ……貴女が彼等と通じてたなら納得したんですよね」
「……!!! リ、リバティー……」
女性は心臓を鷲掴みにされたかのように飛び上がり、少年の名を呼ぶ。
「止めてくださいよ。彼等からそれが偽名だってことも聞いてるんでしょ?
……受付嬢さん」
*
ちょうどベストタイミングで現場にやって来た僕は、彼女にそう吐き捨てた。
彼女がジョージ達と協力していたのなら全て合点がいく、
外れてた方が嬉しかったけど……やっぱり正解か。
「思い返すとちょくちょく怪しい所はありました。
僕が毒虫の洞窟に向かう二回目の時とか……やたらバタバタしてたのも
彼等の連絡に答えてたんですよね」
「……」
僕の言葉に彼女は何も答えない。
「確信的なのは……僕がアシュリーとの約束で裁縫屋に向かった時です。
彼等は僕の先回りをしていたんですよ、
ずーっと尾行していたはずの彼等が僕の先を行った。
おかしいですよね? 事前に僕の予定を知らなきゃ、そんな事は出来ません。
そして、あの時僕の予定を知っていたのは……アシュリーと貴女だけでした」
「やはり……私なんかには荷が重い仕事だったのですね……」
彼女はようやく口を動かした。
答えてもらわないとな……色々と。
「別に貴女を責めるつもりはありませんよ。
ただの一受付嬢が貴族相手に歯向かえないなんて当たり前ですしね」
「……うぅ」
なにか恐ろしい事をされると思っていたのか、
受付嬢は息を大きく吐いて、壁に手を着いた。
「ただ……僕の言う事を聞いて貰えば何も言いませんよ」
「言う、事……」
彼女に向かってニヤッと笑ってみせる。
再び緊張したようで、袖を握るの手が強くなっているな。
「一つ、二人に隠れ家か何かを聞いてるなら教えて欲しい。
二つ、今日の一件は"絶対に"二人に伝えないで、いつも通りに過ごす」
「ほ、本当にそれだけで構わないのですか……?」
「ええ」
今度こそ自分に危害が無いと信じられたようで、彼女は脱力して座り込んだ。
「何考えてるのか読めない」……少しは自由人キャラっぽく振る舞えるようになってきたかな? いや、今は僕のポリシーよりも目の前の相手か。
「か、隠れ家なら……レッドライトの近くにある、ブラックライトという宿らしいです……魔導具に不具合が起きたら直接来るようにと言伝されています……」
「はい、一つ目。二つ目は?」
「や、約束します……今日の事は誰にも言いません」
「……よし、それでいい」
僕は少しだけ手を振って、いつもと同じように別れを告げた。
「あ、そうそう受付さん」
だが、路地を出る直前で僕は再び彼女に呼びかける。
「は、はい!」
「もし、彼等から連絡が来なくなったら
貴女は何も詮索せず、前と同じように過ごしてください。
僕の事はリバティーって呼んで、いつも通り受付の仕事をする。
そんな感じにお願いします」
「分かりました……」
彼女が力無く頷いたのを見て、僕は路地を出た。
地図を確認する。
「ブラックライトは……この辺か。
行くしかないよな!」
といっても、彼等にカチコミする訳では無いよ。
何か役立つ情報が出てこないか盗み聞きでもしてやるだけさ。
*
「ここか、ブラックライト……」
その陰鬱な雰囲気漂う宿は、地理的にレッドライトに近い。
しかし、面している通りは裏通りで治安が良いとは言えない。
看板にある宿代もかなり安いようだ。
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