【BL】【R18】金がないのでヴァンパイアに血と体を売ってる人間の話

45 エピローグ

エピローグ


ルークは優しくてかっこよくてとても魅力的な男性だ。でも時々嫉妬深くて、強引なところがある。すべてを俺は愛していた。

「本当に行くの？」

「うん、外国語もうばっちりでしょ？」

確かにここ数ヶ月ルークがつきっきりで外国語を教えてくれたからなんとか日常会話ぐらいならできるようになったけど…。

俺たちはこれからルークの両親にご挨拶に行く。勝手に婚約破棄したことを怒っているみたいだ。

「一緒に怒られてくれるんだよね」

ルークは俺の頭を軽く撫でる。

「もちろん」

「どんなに反対されても僕は絶対に君を離さないよ。だからずっとそばにいてね」

「約束な」

俺は小指を差し出した。
書類で曜日指定をして契約しなくても、ずっとそばにいられる魔法の言葉。

「愛してるよノイス」

「俺もルークが好き」



初めはなにも持ってなくて、ただ金が欲しさに血を売ってるだけだった。
家族もいないから唯一の妹が心の支えだったけど、色んな人と出会って友達も恋人も大切な人がたくさんできた。

ルークが勉強教えてくれたから外国語も少しだけだけど話せるようになった。
どうやら俺は異国の舞台や映画が好きみたいだ。多分知らないことにワクワクするんだと思う。

だからまだ先は遠いいけど、通訳とか翻訳とかの仕事がしてみたいと思うようになった。夢ができたんだ。

「ルーク、俺色々頑張るよ」

「うん、そうだね」

俺がガッツポーズをすると彼は微笑んだ。


今、俺たちをのせた飛行機が空に飛び立った。


end