【BL】【R18】金がないのでヴァンパイアに血と体を売ってる人間の話

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41 別れない

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一方その頃、席ではロウとミウが話をしていた。

「すごいラブラブアピールしてくるわね。あの二人」

「ぐ…っ」

「距離感明らかにバグってるし"同棲"してるだけあるわね」

「ぐはっ」

「どうする?諦める?」

ミウは隣に座る可愛そうな友人を一瞥した。

「いや…待つ」

ロウは机に額を打ち付けながらもどこか嬉しそうだ。

「あら、この前よりご機嫌じゃない」

「別に」

「それに顔色が朝よりいい気がするわ」

彼女が顔を覗き込むと、お坊ちゃんはグラスに注がれた朝焼け色のストレートティーをゆらした。

「そうか?まぁご飯食べたからかもな」

「ご飯ねぇ」

ミウは怪訝そうに机の上にあるステーキの皿を見つめた。


するとようやくルークが一人戻ってきた。手にはグラスが2つ。彼は冷たい目でロウを見据え、

「いくら待ってても別れないよ」

そう言った。

ルークは机にグラスを置くとロウの横に立つ。

「恋人がいる相手にちょっかいかけるのはどうかと思うよ?ロウくん」

「ちょっかいかけてなんてないです。ただノイスが本気で好きなだけです」

「でも彼が選んだのは僕だから」

ピリピリとそこだけ空気が張り詰めていた。ミウはそれをヒヤヒヤしながら見守る。

「…っ」

「君は彼の良心につけ込んでるだけだ。非常に不愉快」
 
「なに?どうした…?」

その時丁度ノイスが帰ってきた。

「え、待ってまさか喧嘩…?」

「してないよ。それよりお手洗い見つかった?」

「あぁうん、ならいいんだけど。ドリンクありがと」

ノイスが席につこうとするが、恋人がそれを引き止める。

「ノイス、そろそろ帰ろうか」

「え?もう?」

「夕方だし遅くならないうちに帰ろう。お会計は僕がしておくからじゃあ、さようなら皆さん」

「えっちょっとまって…まだジュース飲み終わってな…」

ルークはそう頭を下げるとノイスの手を引く。そして一瞬後ろを向き

「まぁ君がしたいようにすればいいよ。僕は絶対譲らないけど」

そう言い残して歩き出した。

「ん?なに?どういうこと?」

ノイスは状況が飲み込めず動揺している。
ロウは二人を見つめた。そして

「ノイス」
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