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俺はルークから貰ったスマホの画面とにらめっこしていた。連絡とれないと不便だからと彼が買い与えてくれたんだ。
スマホなんて初めて触るからどうしていいのかわからない。
「ええっとトークのアプリどれだっけ?」
何度も画面をスワイプして、タップして格闘すること30分。ようやくロウから貰った番号を登録することができた。
友達の欄にはルーク以外にロウの文字がちゃんと並んでいる。さっそく登録したと連絡を入れたところメッセージが返ってきた。
【登録ありがとう】というメッセージに加えてペコリとお辞儀をする猫のスタンプがつけられている。
なるほどこうして感情を伝え合うのか。すごいなぁ。
【スマホ初心者でわからないこと多くて】
【なら俺が教える 何でも聞いて】
【ありがとう】
なん往復かやり取りをしていると背中に重みを感じた。振り返ると案の定ルークが後ろから抱きしめるようにもたれかかっていた。
「何してるの?」
「メッセージだよ。これすごいな。知らない間にこんなにも技術が進歩していたなんて!」
「さっそく連絡取ってるんだ。ふーん」
お風呂上がりだからか彼からはシャンプーの香りがする。
「挨拶と雑談しただけだよ。ほら」
俺がスマホの画面を見せつけると、興味なさそうに彼はそれを眺めた。
「舞台見に行かない?って誘われてるけど行くの?」
「そうそう、なんか東の国で有名な舞台らしくてロウがみんなで行かない?だってさ」
「皆?」
「うん、ロウの友達もくるみたい。ルークもどうかな」
「行く」
やった。ロウは本当にいいやつだからルークにも是非仲良くなってもらいたいんだ。これを機に友達の輪が広がるといいな。
そういえば最近ようやく引っ越しの手続きが終わったところなんだ。借りていたアパートも解約した。
ここ数日は家事をこなしつつ空いた時間は勉強に費やしていた。ルークが教えてくれるんだ。学校に通わなくても学歴が得られる制度を知って猛勉強していた。
だから息抜きに出かけるのもアリだ。
それから、一緒に住んでわかったことがある。彼は案外甘いものが苦手ということ、水はまとめ買いすること、寝言が多いこと、噛み癖があることなどなどだ。
まだルークについて知らないことが多いことを実感した。でも知っていくうちにますます彼に惹かれていく。恋は盲目って本当にそうだと思う。
ルークはいつものように俺の耳をかじった。
「痛いって…」
「甘噛みだから許して」
「ん…っ」
耳たぶを軽く噛むと舌で舐め始めた。くちゅくちゅ音がする。俺はくすぐったくなって反対に体をひねった。
しかし後ろから抱きしめられているからうまく身動きが取れない。
「ルークっちょっと」
ルークはとうとう舌先を耳の中へと入れ始めた。ぬるぬるした舌がぴちゃぴちゃと音をたてる。
「ぁ…っ」
「ごめん」
そして耳元で吐息多めに囁いた。
「勃っちゃった」
スマホなんて初めて触るからどうしていいのかわからない。
「ええっとトークのアプリどれだっけ?」
何度も画面をスワイプして、タップして格闘すること30分。ようやくロウから貰った番号を登録することができた。
友達の欄にはルーク以外にロウの文字がちゃんと並んでいる。さっそく登録したと連絡を入れたところメッセージが返ってきた。
【登録ありがとう】というメッセージに加えてペコリとお辞儀をする猫のスタンプがつけられている。
なるほどこうして感情を伝え合うのか。すごいなぁ。
【スマホ初心者でわからないこと多くて】
【なら俺が教える 何でも聞いて】
【ありがとう】
なん往復かやり取りをしていると背中に重みを感じた。振り返ると案の定ルークが後ろから抱きしめるようにもたれかかっていた。
「何してるの?」
「メッセージだよ。これすごいな。知らない間にこんなにも技術が進歩していたなんて!」
「さっそく連絡取ってるんだ。ふーん」
お風呂上がりだからか彼からはシャンプーの香りがする。
「挨拶と雑談しただけだよ。ほら」
俺がスマホの画面を見せつけると、興味なさそうに彼はそれを眺めた。
「舞台見に行かない?って誘われてるけど行くの?」
「そうそう、なんか東の国で有名な舞台らしくてロウがみんなで行かない?だってさ」
「皆?」
「うん、ロウの友達もくるみたい。ルークもどうかな」
「行く」
やった。ロウは本当にいいやつだからルークにも是非仲良くなってもらいたいんだ。これを機に友達の輪が広がるといいな。
そういえば最近ようやく引っ越しの手続きが終わったところなんだ。借りていたアパートも解約した。
ここ数日は家事をこなしつつ空いた時間は勉強に費やしていた。ルークが教えてくれるんだ。学校に通わなくても学歴が得られる制度を知って猛勉強していた。
だから息抜きに出かけるのもアリだ。
それから、一緒に住んでわかったことがある。彼は案外甘いものが苦手ということ、水はまとめ買いすること、寝言が多いこと、噛み癖があることなどなどだ。
まだルークについて知らないことが多いことを実感した。でも知っていくうちにますます彼に惹かれていく。恋は盲目って本当にそうだと思う。
ルークはいつものように俺の耳をかじった。
「痛いって…」
「甘噛みだから許して」
「ん…っ」
耳たぶを軽く噛むと舌で舐め始めた。くちゅくちゅ音がする。俺はくすぐったくなって反対に体をひねった。
しかし後ろから抱きしめられているからうまく身動きが取れない。
「ルークっちょっと」
ルークはとうとう舌先を耳の中へと入れ始めた。ぬるぬるした舌がぴちゃぴちゃと音をたてる。
「ぁ…っ」
「ごめん」
そして耳元で吐息多めに囁いた。
「勃っちゃった」
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