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21 憧れのルーク先輩
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きゃあっきゃあっ。なにやら入り口のほうが騒がしい。
何事かと振り返れば、そこにはルークがいた。
「うわぁルーク先輩だ!」
「かっこいいっ」
「スタイルよくね?」
「モデルだもん」
「ノイス」
彼は人だかりをかき分け、俺の横に来ると妹に挨拶をした。真っ黒の浴衣にサンダル、手にはうちわを持っている。
「君が妹ちゃんかな…?はじめまして」
「えっ!あ!はい!!え、ええ、お兄ちゃんルーク先輩と知り合いだったの?」
「と、友達だよ」
流石に仕事のことは言えない。
「ええっ!!あ、兄がお世話になってます」
リリアは深く頭を下げた。
まさか妹がルークを知っていたなんて。周りの反応からして彼は学校で有名なのかもしれない。
数ヶ月一緒にいるせいで見慣れてしまったけれどやはりルークはイケメンだ。モテるんだなと改めて感じた。
「こちらこそ」
彼はニコリと微笑んだ。それだけであちらこちらから黄色い悲鳴が上がる。
普段こんなに注目されることなんてないから居心地が悪い。俺はルークの手を引いた。
「そ、そろそろ行こ」
「そうだね。ごめんね。お兄ちゃん借りていくね」
彼は妹に手を振るとその場を後にした。
「僕、妹ちゃん知ってるよ」
「え」
「頭が良くて学校内で有名な子だからね」
廊下に出るとルークと妹の話をした。
なんと。昔から賢い子だと思ってたけど学校で噂が立つ程だったなんて。俺はまるで自分の事のように誇らしく思った。
それから二人で校内を歩き回った。沢山のお店が出ていてどこもかしこも賑わっている。
やはりすれ違う人は全員ルークを振り返った。彼はいつもこんな視線を浴びながら生活しているのか…。モデルって大変なんだな。
売っているもの、やっていることすべてが新鮮でワクワクした。
彼は俺が興味を示したものを片っ端から買っていった。はじめは自分で食べるようだと思っていたのにそれらすべてを俺に寄越してくる。
「もぅはへれないって!」
廊下のベンチでまだ綿菓子を口に詰めているのに彼がチョコバナナを口に近づけてきた。
「ふ、美味しいね。ゆっくり食べな」
俺は綿菓子を飲み込むとチョコバナナを彼に押し返した。
「ルークも食べなよ」
「食べてるのを見るのが好きなんだよ」
むむ…。
そんな感じでパクパク食べ物を頬張っていると、女の子の集団が突如やってきた。
「せ、先輩!よ、よければ一緒にまわりませんか?」
グループの中で一番背の高い女子が、顔を真っ赤にさせながらルークに声をかける。イケメンはモテモテだ。
彼は困ったように笑うと誘いを断った。
「ごめんねいま友達と一緒だからさ」
そういえば、今更だけど彼のほうが俺より歳上なんだよな。普段気にしないけど先輩って呼ばれているのを見ると実感する。
「ルーク様」
その時、女子集団の後ろから透き通る声が聞こえた。
そこには、真っ白な肌に美しい黒髪。二重の小動物を彷彿とさせる美女がいた。
この人は…確かルークの婚約者さんだ。前に街で見かけたことがある。
「シャーロットさん…どうしてここに」
彼は慌てて席を立った。
「ルーク様のお父様から文化祭のことを聞いてね、来てみたの」
「なるほど」
「うわっ噂本当だったんだっ」
「彼女さんすごい美人じゃん」
「あれは勝ち目ないよぉ…」
「しかもお父さん有名企業の社長で超お金持ちなんでしょ」
後ろでヒソヒソと女の子たちが話しているのが聞こえる。
「よろしければ…学校案内していただけないかしら」
シャーロットさんはそう微笑んだ。
「…。」
ルークを見ると、一瞬表情を曇らせたがパッと笑顔を浮かべた。
「もちろんです」
なるほどそういうことなら。俺は気を利かせて消えることにした。
「デート楽しんできなよ。じゃあまたね」
俺はそう告げると二人にお辞儀をした。
しかし彼は俺の腕を掴み引っ張った。
「?」
「少し待っててください。友人を送っていくので」
ルークはシャーロットさんに一礼すると廊下の突き当りまで俺を連行する。
「ごめん…」
「全然!」
「一緒にまわろうって約束してたのに…」
彼はあからさまに肩を落とした。
「全然平気だから。妹にも会えたし、お菓子もありがとうな」
「埋め合わせはするから」
「大丈夫だって」
するとルークは携帯を取り出し、どこかへ連絡をし始めた。
「とりあえず正門前にタクシー呼ぶからそれで」
タクシー?!
「いや、まって実はまだ一人で回ろうかなって思ってて…」
「…え、そうなの」
「うん…」
俺がそう言うと彼は顔を曇らせた。もしかしてなにか都合が悪いのだろうか。
「一人でまわってて…ナンパされたりとか、絡まれたりとかしない?」
そして眉をしかめ、そんなことを言った。
「まさか」
ここ学校だぞ。道に迷うことはあってもナンパなんて絶対されない。
「んーー…。心配だな」
「大丈夫だって。あと帰りも歩いて帰れるからタクシーなんていらないよ。じゃっデート楽しんでね」
俺は手を振り急いでその場を後にした。
何事かと振り返れば、そこにはルークがいた。
「うわぁルーク先輩だ!」
「かっこいいっ」
「スタイルよくね?」
「モデルだもん」
「ノイス」
彼は人だかりをかき分け、俺の横に来ると妹に挨拶をした。真っ黒の浴衣にサンダル、手にはうちわを持っている。
「君が妹ちゃんかな…?はじめまして」
「えっ!あ!はい!!え、ええ、お兄ちゃんルーク先輩と知り合いだったの?」
「と、友達だよ」
流石に仕事のことは言えない。
「ええっ!!あ、兄がお世話になってます」
リリアは深く頭を下げた。
まさか妹がルークを知っていたなんて。周りの反応からして彼は学校で有名なのかもしれない。
数ヶ月一緒にいるせいで見慣れてしまったけれどやはりルークはイケメンだ。モテるんだなと改めて感じた。
「こちらこそ」
彼はニコリと微笑んだ。それだけであちらこちらから黄色い悲鳴が上がる。
普段こんなに注目されることなんてないから居心地が悪い。俺はルークの手を引いた。
「そ、そろそろ行こ」
「そうだね。ごめんね。お兄ちゃん借りていくね」
彼は妹に手を振るとその場を後にした。
「僕、妹ちゃん知ってるよ」
「え」
「頭が良くて学校内で有名な子だからね」
廊下に出るとルークと妹の話をした。
なんと。昔から賢い子だと思ってたけど学校で噂が立つ程だったなんて。俺はまるで自分の事のように誇らしく思った。
それから二人で校内を歩き回った。沢山のお店が出ていてどこもかしこも賑わっている。
やはりすれ違う人は全員ルークを振り返った。彼はいつもこんな視線を浴びながら生活しているのか…。モデルって大変なんだな。
売っているもの、やっていることすべてが新鮮でワクワクした。
彼は俺が興味を示したものを片っ端から買っていった。はじめは自分で食べるようだと思っていたのにそれらすべてを俺に寄越してくる。
「もぅはへれないって!」
廊下のベンチでまだ綿菓子を口に詰めているのに彼がチョコバナナを口に近づけてきた。
「ふ、美味しいね。ゆっくり食べな」
俺は綿菓子を飲み込むとチョコバナナを彼に押し返した。
「ルークも食べなよ」
「食べてるのを見るのが好きなんだよ」
むむ…。
そんな感じでパクパク食べ物を頬張っていると、女の子の集団が突如やってきた。
「せ、先輩!よ、よければ一緒にまわりませんか?」
グループの中で一番背の高い女子が、顔を真っ赤にさせながらルークに声をかける。イケメンはモテモテだ。
彼は困ったように笑うと誘いを断った。
「ごめんねいま友達と一緒だからさ」
そういえば、今更だけど彼のほうが俺より歳上なんだよな。普段気にしないけど先輩って呼ばれているのを見ると実感する。
「ルーク様」
その時、女子集団の後ろから透き通る声が聞こえた。
そこには、真っ白な肌に美しい黒髪。二重の小動物を彷彿とさせる美女がいた。
この人は…確かルークの婚約者さんだ。前に街で見かけたことがある。
「シャーロットさん…どうしてここに」
彼は慌てて席を立った。
「ルーク様のお父様から文化祭のことを聞いてね、来てみたの」
「なるほど」
「うわっ噂本当だったんだっ」
「彼女さんすごい美人じゃん」
「あれは勝ち目ないよぉ…」
「しかもお父さん有名企業の社長で超お金持ちなんでしょ」
後ろでヒソヒソと女の子たちが話しているのが聞こえる。
「よろしければ…学校案内していただけないかしら」
シャーロットさんはそう微笑んだ。
「…。」
ルークを見ると、一瞬表情を曇らせたがパッと笑顔を浮かべた。
「もちろんです」
なるほどそういうことなら。俺は気を利かせて消えることにした。
「デート楽しんできなよ。じゃあまたね」
俺はそう告げると二人にお辞儀をした。
しかし彼は俺の腕を掴み引っ張った。
「?」
「少し待っててください。友人を送っていくので」
ルークはシャーロットさんに一礼すると廊下の突き当りまで俺を連行する。
「ごめん…」
「全然!」
「一緒にまわろうって約束してたのに…」
彼はあからさまに肩を落とした。
「全然平気だから。妹にも会えたし、お菓子もありがとうな」
「埋め合わせはするから」
「大丈夫だって」
するとルークは携帯を取り出し、どこかへ連絡をし始めた。
「とりあえず正門前にタクシー呼ぶからそれで」
タクシー?!
「いや、まって実はまだ一人で回ろうかなって思ってて…」
「…え、そうなの」
「うん…」
俺がそう言うと彼は顔を曇らせた。もしかしてなにか都合が悪いのだろうか。
「一人でまわってて…ナンパされたりとか、絡まれたりとかしない?」
そして眉をしかめ、そんなことを言った。
「まさか」
ここ学校だぞ。道に迷うことはあってもナンパなんて絶対されない。
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