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4 もとの世界に戻れない完 ※
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まだ腰が痛い気がする…。
あれから殿下は回復魔法をかけてくれたけどまだ違和感が拭えない。
だってあんなに大きいのがはいって…やめよう。
翌日、殿下は約束どおり召喚の儀式をやり直してくれた。彼を満足させたら元の世界に戻してくれるという約束だった。
俺を戻す代わりに本物の勇者、つまり幼なじみを今度は間違いなく連れてくるそうだ。
城のダンスホールで大勢が見守る中、殿下は魔法陣の上で呪文を唱え始めた。
しばらくして魔法陣から風が吹き出し、キラキラとした光の粒子が集まっていく。
空気が吸い込まれるようだ…。
そして瞬きをしたら目の前に人の姿が現れた。
それは…幼なじみだった。
「ここは…」
黒髪に整った顔、透き通るような声。間違いなく俺の幼なじみの連だ。
「連…っ!!」
「湊…?」
「れんんんっぐはっ」
その瞬間俺は地面に頭から突っ込んだ。
抱きつこうと彼のもとに走り出したところで、殿下が服をつかんだから転んでしまったんだ。
「ちょっとなにするん…」
「そなたがレンで間違いないな?」
「はい…」
「突然だが、君を呼び出したのは他でもない。魔王退治をお願いしたいからだ」
アーロン殿下がそう告げると、勇者様!勇者様!とたちまち歓声がひろがった。
「勇者?これは夢か?」
連は明らかに困惑している。わかるよ。俺もはじめこうなったときわけ分かんなかったもん。
「湊も一緒に来てくれるの?」
しばらくして彼は顔を上げた。
俺も一緒に…。
一応予定では彼を召喚したあとは元の世界に戻るはずだった。
幼なじみ一人を危険な魔王退治にいかせるのは心細い。でも無力な俺がついていっても足手まといになるだけだろう。
でも…本当に連が勇者なのか?彼もあの厳しい訓練を受けるのか…?
いざこの状況になったら不安になってきた。
やっぱり俺も残るべき?せめて彼が本当に勇者なのか見届けてからにするべきだろうか。
俺は殿下をちらりと見上げた。
すると彼は突然俺の手をとる。そしてホールに響き渡る声でこういった。
「私は彼、ミナトを伴侶にしたいと思っている」
「…」
はい????
すると拍手喝采。ここにいるすべての人がこのよくわからない宣言を真に受けている。
「いや、何言って…」
俺は頭がフリーズしていた。その場に硬直する俺に殿下がこっそりと囁く。
「あんな熱い夜を過ごしたのに本当に帰るつもりだったのか?」
「はっ?へっ??」
かぁーっと顔に熱が集まる。
「いや、そういう約束じゃ…」
「お前も今帰りたくなさそうな顔をしてただろ?」
それは幼なじみが心配だったからで!
「ミナトは私の唯一の友達になってくれた。彼はいつも対等に接してくれたんだ。以前から気になっていた。そして昨日、それが確信に変わった。私はお前が好きだ」
「いやいやいや」
パチパチパチパチパチパチ
抗議する俺を彼がそっと抱きしめた。
「湊?!どういうこと?!」
唯一この場で俺と幼なじみが困惑している。
「いや、それが…うわっ」
「だから湊はそなたとは行かないし元の世界にも戻らない」
殿下は振り返り、連にそう告げると俺を横抱きにした。
こんな場所でお姫様抱っこって…。
「ちょっとやめ…おろして」
「勇者の教育は任せたぞ。私は伴侶と行くところがある」
そう言って彼はホールを出た。
「行くところって??」
「愛の告白が終わったところだ。このあと何をするかなんてわかりきってるだろう?」
さてこの状況をどうすればいいのか…。
元の世界に戻りたかっただけなのに、なぜか王子に気に入られてしまいました。
「帰りたくなくなるぐらい愛してやる。さて、昨日の続きをしようか」
そう言って王子は俺にキスをした。
end
あれから殿下は回復魔法をかけてくれたけどまだ違和感が拭えない。
だってあんなに大きいのがはいって…やめよう。
翌日、殿下は約束どおり召喚の儀式をやり直してくれた。彼を満足させたら元の世界に戻してくれるという約束だった。
俺を戻す代わりに本物の勇者、つまり幼なじみを今度は間違いなく連れてくるそうだ。
城のダンスホールで大勢が見守る中、殿下は魔法陣の上で呪文を唱え始めた。
しばらくして魔法陣から風が吹き出し、キラキラとした光の粒子が集まっていく。
空気が吸い込まれるようだ…。
そして瞬きをしたら目の前に人の姿が現れた。
それは…幼なじみだった。
「ここは…」
黒髪に整った顔、透き通るような声。間違いなく俺の幼なじみの連だ。
「連…っ!!」
「湊…?」
「れんんんっぐはっ」
その瞬間俺は地面に頭から突っ込んだ。
抱きつこうと彼のもとに走り出したところで、殿下が服をつかんだから転んでしまったんだ。
「ちょっとなにするん…」
「そなたがレンで間違いないな?」
「はい…」
「突然だが、君を呼び出したのは他でもない。魔王退治をお願いしたいからだ」
アーロン殿下がそう告げると、勇者様!勇者様!とたちまち歓声がひろがった。
「勇者?これは夢か?」
連は明らかに困惑している。わかるよ。俺もはじめこうなったときわけ分かんなかったもん。
「湊も一緒に来てくれるの?」
しばらくして彼は顔を上げた。
俺も一緒に…。
一応予定では彼を召喚したあとは元の世界に戻るはずだった。
幼なじみ一人を危険な魔王退治にいかせるのは心細い。でも無力な俺がついていっても足手まといになるだけだろう。
でも…本当に連が勇者なのか?彼もあの厳しい訓練を受けるのか…?
いざこの状況になったら不安になってきた。
やっぱり俺も残るべき?せめて彼が本当に勇者なのか見届けてからにするべきだろうか。
俺は殿下をちらりと見上げた。
すると彼は突然俺の手をとる。そしてホールに響き渡る声でこういった。
「私は彼、ミナトを伴侶にしたいと思っている」
「…」
はい????
すると拍手喝采。ここにいるすべての人がこのよくわからない宣言を真に受けている。
「いや、何言って…」
俺は頭がフリーズしていた。その場に硬直する俺に殿下がこっそりと囁く。
「あんな熱い夜を過ごしたのに本当に帰るつもりだったのか?」
「はっ?へっ??」
かぁーっと顔に熱が集まる。
「いや、そういう約束じゃ…」
「お前も今帰りたくなさそうな顔をしてただろ?」
それは幼なじみが心配だったからで!
「ミナトは私の唯一の友達になってくれた。彼はいつも対等に接してくれたんだ。以前から気になっていた。そして昨日、それが確信に変わった。私はお前が好きだ」
「いやいやいや」
パチパチパチパチパチパチ
抗議する俺を彼がそっと抱きしめた。
「湊?!どういうこと?!」
唯一この場で俺と幼なじみが困惑している。
「いや、それが…うわっ」
「だから湊はそなたとは行かないし元の世界にも戻らない」
殿下は振り返り、連にそう告げると俺を横抱きにした。
こんな場所でお姫様抱っこって…。
「ちょっとやめ…おろして」
「勇者の教育は任せたぞ。私は伴侶と行くところがある」
そう言って彼はホールを出た。
「行くところって??」
「愛の告白が終わったところだ。このあと何をするかなんてわかりきってるだろう?」
さてこの状況をどうすればいいのか…。
元の世界に戻りたかっただけなのに、なぜか王子に気に入られてしまいました。
「帰りたくなくなるぐらい愛してやる。さて、昨日の続きをしようか」
そう言って王子は俺にキスをした。
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