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8 キスマークつけてください
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「ナギ、相談って?」
俺は今、寮のレイマの部屋にいた。二人でヘッドに腰掛けている。
「じ、実は…やばいやつに目をつけられているというか」
俺は意を決して話を切り出した。
生徒会長は俺に運命を感じているみたいだけど心当たりがないんだよな。
しかも俺をΩにしようとしているとか冗談じゃない。発情期に苦しむあの頃にはもう戻りたくないんだ。どうにかして諦めてもらわないと…。
「やばいやつ?」
「えっとなんていうか…ストーカー?みたいな」
すごく言いにくい。生徒会長が変態なんです。おかしいんです。なんて言えない。
「だからここに跡付けてくれないかな」
俺は自分の首を指さした。
「跡って…」
「キスマーク。ストーカーからアプローチされてて…。だから恋人いるっていいたくて…さ」
レイマは俺をじっと見つめた。
「嫌だったからいいんだけ…」
「わかったよ」
そして少し食い気味にオーケーしてくれた。
「いいの!ありがとう」
「ナギのお願いなら何でも聞くよ ボタン外すね」
彼は俺の第一ボタンに指をかけ、ネクタイをシュルリと解く。そしてどんどんボタンを外していった。
ん?
「えっと…レイマそんなに外さなくても」
レイマがシャツの前のボタンをすべて外し服を脱がせてしまったので俺は上裸で彼と向かい合う。
「この方がつけやすいから」
まぁ、そう言うなら…。少し寒いが我慢しよう。
レイマはうっとりした表情で
「じゃあつけるね」
そう耳元で囁いた。そして俺をベッドに押し倒した。
彼は俺の上に覆い被さるように体を密着させ首筋に唇を寄せた。彼の髪が頬をくすぐる。
すると首にぬるっとした感触。
「うわっ!」
「どこにつけようか」
彼は楽しそうにくすくす笑っている。
な、なんか恥ずかしいかも…。
「ど、どこでも見えるところなら」
早く終わらないかな…謎の色気がすごい。まるでいけないことをしている気分になる。
俺は気を紛らわすように天井の木目を数えた。
レイマは唇を首に寄せるとチュッときつく肌を吸う。
「ん…っ できた…?」
なかなか動かない彼におそるおそる尋ねる。
「うーんうまくつかないみたい もう一回やっていい?」
彼はそう言うと再度きつく吸った。
「レイマ…っもういいって」
「やだもう少し」
あれから何十分経ったのか。彼はずっと俺の上から退かない。
左の首に、喉元に、右の首に、鎖骨にたくさんの跡をつけられた。
「ナギ…」
彼の骨ばった指がさらりと胸を撫でた。
なんか様子が…。
レイマは俺をうつ伏せにさせると今度は後ろ首にも唇を寄せた。
「ひっ」
Ωの本能でとっさに声が出る。
「レイマ…そこはいいから!」
彼がぺろりと舐める。
「レイ…マやめっ…ひゃっ」
そしてキスマークを落とした。
敏感なところに刺激を与えられ背中が大きくそれる。
い、今軽く歯当てなかった?
「…ぇろ…」
そしてなにか小さく呟き再度うなじに舌を這わせた。
「う…ぅぅ…やめ…っあっああ」
だめだ…。なんかビリビリする。
「ナギ…」
彼がうっとりと囁いた。
彼はどうしてしまったのか。
もしかして俺Ωに戻っていたりする?フェロモン出てたりするのか。
さすがにレイマの様子がおかしい。
俺は彼を突き飛ばした。
「レイマ!」
「ん?ナギどうしたの」
「どうしたのじゃない なんかおかしいぞ」
「何もおかしくないよ。キスマークつけてるだけ。続きしよ?」
「目が据わってるんだよ…!ひっ ちょっともういいって」
彼がまた腕をつかもうとしたのでそれを振り払う。
俺はシャツをつかむと走って部屋を出た。
「ありがとな!じゃっ」
部屋を出てからスンスン自分の匂いを嗅ぐ。俺、もしかして匂うのか?
その日市販のバース検査キットを使ったけど別に異常はなくβのままだった。
「…??」
俺は今、寮のレイマの部屋にいた。二人でヘッドに腰掛けている。
「じ、実は…やばいやつに目をつけられているというか」
俺は意を決して話を切り出した。
生徒会長は俺に運命を感じているみたいだけど心当たりがないんだよな。
しかも俺をΩにしようとしているとか冗談じゃない。発情期に苦しむあの頃にはもう戻りたくないんだ。どうにかして諦めてもらわないと…。
「やばいやつ?」
「えっとなんていうか…ストーカー?みたいな」
すごく言いにくい。生徒会長が変態なんです。おかしいんです。なんて言えない。
「だからここに跡付けてくれないかな」
俺は自分の首を指さした。
「跡って…」
「キスマーク。ストーカーからアプローチされてて…。だから恋人いるっていいたくて…さ」
レイマは俺をじっと見つめた。
「嫌だったからいいんだけ…」
「わかったよ」
そして少し食い気味にオーケーしてくれた。
「いいの!ありがとう」
「ナギのお願いなら何でも聞くよ ボタン外すね」
彼は俺の第一ボタンに指をかけ、ネクタイをシュルリと解く。そしてどんどんボタンを外していった。
ん?
「えっと…レイマそんなに外さなくても」
レイマがシャツの前のボタンをすべて外し服を脱がせてしまったので俺は上裸で彼と向かい合う。
「この方がつけやすいから」
まぁ、そう言うなら…。少し寒いが我慢しよう。
レイマはうっとりした表情で
「じゃあつけるね」
そう耳元で囁いた。そして俺をベッドに押し倒した。
彼は俺の上に覆い被さるように体を密着させ首筋に唇を寄せた。彼の髪が頬をくすぐる。
すると首にぬるっとした感触。
「うわっ!」
「どこにつけようか」
彼は楽しそうにくすくす笑っている。
な、なんか恥ずかしいかも…。
「ど、どこでも見えるところなら」
早く終わらないかな…謎の色気がすごい。まるでいけないことをしている気分になる。
俺は気を紛らわすように天井の木目を数えた。
レイマは唇を首に寄せるとチュッときつく肌を吸う。
「ん…っ できた…?」
なかなか動かない彼におそるおそる尋ねる。
「うーんうまくつかないみたい もう一回やっていい?」
彼はそう言うと再度きつく吸った。
「レイマ…っもういいって」
「やだもう少し」
あれから何十分経ったのか。彼はずっと俺の上から退かない。
左の首に、喉元に、右の首に、鎖骨にたくさんの跡をつけられた。
「ナギ…」
彼の骨ばった指がさらりと胸を撫でた。
なんか様子が…。
レイマは俺をうつ伏せにさせると今度は後ろ首にも唇を寄せた。
「ひっ」
Ωの本能でとっさに声が出る。
「レイマ…そこはいいから!」
彼がぺろりと舐める。
「レイ…マやめっ…ひゃっ」
そしてキスマークを落とした。
敏感なところに刺激を与えられ背中が大きくそれる。
い、今軽く歯当てなかった?
「…ぇろ…」
そしてなにか小さく呟き再度うなじに舌を這わせた。
「う…ぅぅ…やめ…っあっああ」
だめだ…。なんかビリビリする。
「ナギ…」
彼がうっとりと囁いた。
彼はどうしてしまったのか。
もしかして俺Ωに戻っていたりする?フェロモン出てたりするのか。
さすがにレイマの様子がおかしい。
俺は彼を突き飛ばした。
「レイマ!」
「ん?ナギどうしたの」
「どうしたのじゃない なんかおかしいぞ」
「何もおかしくないよ。キスマークつけてるだけ。続きしよ?」
「目が据わってるんだよ…!ひっ ちょっともういいって」
彼がまた腕をつかもうとしたのでそれを振り払う。
俺はシャツをつかむと走って部屋を出た。
「ありがとな!じゃっ」
部屋を出てからスンスン自分の匂いを嗅ぐ。俺、もしかして匂うのか?
その日市販のバース検査キットを使ったけど別に異常はなくβのままだった。
「…??」
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