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9 幼馴染は絶倫※

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や、やややばいっ。榊帰ってきた!
こんなところ見られたら終わりだ。

チッ

あれ?今舌打ち聞こえた?舌打ちしました?柚木さん。

どうしようそんなこと考えてる場合じゃない。
「おーい 時雨いないのか?」

足音はどんどんこちらに近づいてくる。
やばい脱衣所のドアを開けられたら終わりだ。

「い、いま着替え中!終わったら練習行こうぜ!先行ってて!」
俺は扉を抑えて大声で言う。

「うわっそこにいたのか…。わかった 早く来いよ」

バタンと部屋のドアが閉まる音がした。
よ、よかったぁ…。
俺は安堵し柚木にお礼を言う。

「冬またあいつと練習行くんだ…」
柚木はすこし拗ねた表情をした。

「よければ柚木もいく?」
一応柚木も誘ってみる。

「いや、俺はいいよ 魔力どのぐらい継続したか後で教えて」

「ん!」

「また魔力欲しかったらいつでも来てね」
彼はそう耳元で囁くと部屋を出ていった。










精液のほうが魔力存続効果はかなり良かった。一回もらうだけで3~4時間は持つようになった。魔力消費が激しい練習をしても2時間はもつ。
お陰様で無事テストを乗り越えることができた。
練習の成果もあり、俺は上位にはなれなかったものの特待生たちのなかでそこそこの成績をおさめることができた。
ちなみにテストの結果は学年一位が水瀬で、二位は榊だった。数点差で負けた彼はすごい悔しそうだった。





あの日から俺たちはキスをする関係から魔力を出してもらう関係に変化した。
朝、夕方、夜に俺は頭を下げて魔力を貰いにいく。柚木は未だにキスをしたがるが唾液で得られる魔力よりも精液のほうが濃いため俺はそちらを望んだ。


朝、柚木の部屋を訪れて魔力をもらう。

「ふゆっ…ち、遅刻するから だめだって…」

「ごへん いちへんめはらへんしゅうぇ」
ごめん一限目から練習で…。

「わ、わかったわかったから咥えたまましゃべらないで」


放課後、空き教室で魔力をもらう。
暗い教室に吐息が響く。乱れた髪に赤い目元、イケメンが必死に精子を出している姿をみるとなんか悪いことをしている気分になる。
朝も貰ったのに毎日毎日よく出るなと感心する。幼馴染は所謂絶倫ってやつなのかもしれない。1日に何度出しても全然薄くならないし。

「っあ…ふゆっふゆっ…」


休日も頭を下げて貰いにいく。
ここ一週間高頻度で貰いに行ってたな。本当に申し訳ない。今週は中間後の小テストがかなり溜まっていたんだ…。

テストのためっていうのもあるけれど、俺はあの喉を通り抜ける快感が癖になってしまっていた。
今日はびゅくびゅくと舌の上に出された。気持ちよすぎて頭が溶けそうになる。
俺はそれを美味しそうに飲み込む。

「冬、かわいい…美味しい?」
彼が優しく頬を撫でる。

俺は頷き再度彼の股間に顔を近づけた。
すると3回目にしてストップがかかってしまった。

「冬、もうだめ」
だって3回出してもらえば8時間はもつ。
今日は一日中練習したいのだ。
 
「そんな拗ねた顔してもあげないよ
これ以上あげたら練習無理するでしょ」

「柚木っおねがい!これで最後だからさ」
俺は彼の腰にすがりつく。

「…っ」

すると仕方ないなこれで最後だからと顔を赤らめたっぷり飲ませてくれた。








その日はかなりハードな練習をした。
練習場で榊と二人、今日も射撃場のようなところで魔力コントロールの練習をする。

日が暮れる頃には俺はくたくたになってへたり込んでいた。

「お前最近持久力ついてきたな」
榊が感心したように言う。

ぎくり。

「あと…」
榊はゆっくりこちらまで歩いてくるとその場でかがみ、俺に視線を合わせてきた。
彼のツリ目をまじまじと見つめる。

なんだ…?
彼は俺の肩に両手を置くと首元に顔を埋める。

そしてすんすんと匂いをかぐ。
な、なんだよ…っ。

「なんか前から思ってたけどお前、水瀬ってやつと匂い似てるな」

ぎくーーーーっ。はい核心ついてきた。
犬なの?

「え、そ、そうかなぁ?お、同じ柔軟剤とかシャンプーとか使ってるんじゃね?」
声がうわずる。視線がさまよう。俺はうまく嘘がつけないらしい。
 

「寮なんだから皆同じだろ。なんていうかそういうのじゃなくて…こうもっと根本的なところが似てるというか」


「れ、練習!早く再開しようぜ」
俺はそう言って立ち上がり一番奥の的を狙い魔法を放った。

しかし指からは氷も火も水も出なかった。
そうださっき魔力切れで休んでたんだった。
自分の指を見つめ思い出す。

「しかたねぇな」
コツコツと榊が後ろから近づいてきて後ろから腕を回してきた。後ろからハグされるみたいな感じだ。こうしてくっついてみると榊のほうが少し身長が高いのがわかる。
何をするのか伺っていると、彼は俺の手のひらに触れた。
すると手のひらに温かいものがじわりと広がっていく。ま、魔力?!


「……っっあっ」
いきなりの快感にビクッとして彼の首元に頭をこすりつけてしまった。

「…」
「…」

や、やばい…。最近魔力が流れ込むことに敏感になっているみたいだ。
榊は黙っている。もしかして聞かれてなかった?
俺はおそるおそる顔を上げた。



すると




彼は顔を真っ赤にして目を見開き固まっていた。俺のことを凝視している。

「え」


「お、おおまえ…な、なんて声あげてんだ!!」


榊は俺を怒鳴りつけると辺をキョロキョロと見回した。

「他のやつに聞かれたら…っ」
ぼそっとそう言うと俺を後ろから突き放した。


「ああ、もういい!もういいから僕は先に帰る またな」

彼は手を握ってはひらいてをくりかえしながらいってしまった。

やばいやらかした…。
怒らせたかもしれない…。
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