7 / 8
7 デートの約束
しおりを挟む
昨日の昼休みだけで8ポイント獲得降ることに成功した。
僕はシャツをめくってお腹の数字を確認する。そこには18とはっきり刻まれていた。
「先輩、日曜日デートしませんか?」
今は放課後、帰ろうとしていたところをアルトに引き止められた。
僕は丁度先生からのトークに返信していたから反応が遅れてしまった。
「え?デート?」
「そうです」
アルトは一歩近づき僕に耳打ちした。
「俺ら付き合ってるんですからデートするのは当然でしょ?」
昨日告白は軽く流したはずなのにやっぱり彼の中で付き合ってることになっているようだ。
「えっーとうん、分かったよ。日曜日ね」
その時ピロンと通知音が鳴った。先生からのトークだ。
【次はいつ会えますか?はやくナータ君に会いたい】
そう、昨日から些細なことで鬼のようなトークが来るんだ。既読無視なんてしたからには今何してるのと一日中電話がなる。
【今忙しいですか?授業は終わりましたよね?】
め、メンヘラだ。こっちを先にどうにかしないと。そう思って返信に集中しているとアルトが耳を引っ張った。
「先輩、俺と話してる時に何見てるんですか??」
頬を膨らませムッとしている。僕はすぐさま携帯の電源を切った。
「えっとごめんごめん。デートだよね」
「俺といるときは俺のことだけしか考えないでください」
彼は拗ねたように唇を尖らせる。
正直、僕は元の世界に帰りたいだけで彼のことを本気で好きなわけではない。
ゲームでも終始やってばかりだったから彼の人柄とか主人公を好きな理由とかふわっとしていたし…。
でも目を輝かせデートプランを練っている彼を見るとものすごい罪悪感に襲われる。
僕はこれから攻略キャラの重い愛を受けつつ、誰とも仲良くなりすぎない友情エンドを目指さないといけない。それに加えてお腹の数字も稼がなくてはならない。
恋愛ほぼ未経験の僕にそんなこと出来るのだろうか。一応アルトと付き合っていることは秘密にするつもりだけど…。
でも出来なくてもやらないといけない。絶対にもとの世界に戻らないと…。この世界にいても誰かに監禁されるだけだし。
僕は罪滅ぼしをするつもりで彼に微笑みかけた。
「アルトのことしか考えてないよ。映画とか見に行きたいんだけどどうかな?」
「映画いいですね!詳しいことはトークで決めましょ。じゃあ楽しみにしてますね」
彼はぴょんぴょんと飛び跳ねて喜びをアピールした。後ろでしっぽがパタパタと揺れている。
まぁ、デートだけでそんなに好感度上がる事ないだろう。
僕はシャツをめくってお腹の数字を確認する。そこには18とはっきり刻まれていた。
「先輩、日曜日デートしませんか?」
今は放課後、帰ろうとしていたところをアルトに引き止められた。
僕は丁度先生からのトークに返信していたから反応が遅れてしまった。
「え?デート?」
「そうです」
アルトは一歩近づき僕に耳打ちした。
「俺ら付き合ってるんですからデートするのは当然でしょ?」
昨日告白は軽く流したはずなのにやっぱり彼の中で付き合ってることになっているようだ。
「えっーとうん、分かったよ。日曜日ね」
その時ピロンと通知音が鳴った。先生からのトークだ。
【次はいつ会えますか?はやくナータ君に会いたい】
そう、昨日から些細なことで鬼のようなトークが来るんだ。既読無視なんてしたからには今何してるのと一日中電話がなる。
【今忙しいですか?授業は終わりましたよね?】
め、メンヘラだ。こっちを先にどうにかしないと。そう思って返信に集中しているとアルトが耳を引っ張った。
「先輩、俺と話してる時に何見てるんですか??」
頬を膨らませムッとしている。僕はすぐさま携帯の電源を切った。
「えっとごめんごめん。デートだよね」
「俺といるときは俺のことだけしか考えないでください」
彼は拗ねたように唇を尖らせる。
正直、僕は元の世界に帰りたいだけで彼のことを本気で好きなわけではない。
ゲームでも終始やってばかりだったから彼の人柄とか主人公を好きな理由とかふわっとしていたし…。
でも目を輝かせデートプランを練っている彼を見るとものすごい罪悪感に襲われる。
僕はこれから攻略キャラの重い愛を受けつつ、誰とも仲良くなりすぎない友情エンドを目指さないといけない。それに加えてお腹の数字も稼がなくてはならない。
恋愛ほぼ未経験の僕にそんなこと出来るのだろうか。一応アルトと付き合っていることは秘密にするつもりだけど…。
でも出来なくてもやらないといけない。絶対にもとの世界に戻らないと…。この世界にいても誰かに監禁されるだけだし。
僕は罪滅ぼしをするつもりで彼に微笑みかけた。
「アルトのことしか考えてないよ。映画とか見に行きたいんだけどどうかな?」
「映画いいですね!詳しいことはトークで決めましょ。じゃあ楽しみにしてますね」
彼はぴょんぴょんと飛び跳ねて喜びをアピールした。後ろでしっぽがパタパタと揺れている。
まぁ、デートだけでそんなに好感度上がる事ないだろう。
21
お気に入りに追加
387
あなたにおすすめの小説

弟勇者と保護した魔王に狙われているので家出します。
あじ/Jio
BL
父親に殴られた時、俺は前世を思い出した。
だが、前世を思い出したところで、俺が腹違いの弟を嫌うことに変わりはない。
よくある漫画や小説のように、断罪されるのを回避するために、弟と仲良くする気は毛頭なかった。
弟は600年の眠りから醒めた魔王を退治する英雄だ。
そして俺は、そんな弟に嫉妬して何かと邪魔をしようとするモブ悪役。
どうせ互いに相容れない存在だと、大嫌いな弟から離れて辺境の地で過ごしていた幼少期。
俺は眠りから醒めたばかりの魔王を見つけた。
そして時が過ぎた今、なぜか弟と魔王に執着されてケツ穴を狙われている。
◎1話完結型になります

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)

異世界に転生したらめちゃくちゃ嫌われてたけどMなので毎日楽しい
やこにく
BL
「穢らわしい!」「近づくな、この野郎!」「気持ち悪い」
異世界に転生したら、忌み人といわれて毎日罵られる有野 郁 (ありの ゆう)。
しかし、Mだから心無い言葉に興奮している!
(美形に罵られるの・・・良い!)
美形だらけの異世界で忌み人として罵られ、冷たく扱われても逆に嬉しい主人公の話。騎士団が(嫌々)引き取
ることになるが、そこでも嫌われを悦ぶ。
主人公受け。攻めはちゃんとでてきます。(固定CPです)
ドMな嫌われ異世界人受け×冷酷な副騎士団長攻めです。
初心者ですが、暖かく応援していただけると嬉しいです。

アルファな俺が最推しを救う話〜どうして俺が受けなんだ?!〜
車不
BL
5歳の誕生日に階段から落ちて頭を打った主人公は、自身がオメガバースの世界を舞台にしたBLゲームに転生したことに気づく。「よりにもよってレオンハルトに転生なんて…悪役じゃねぇか!!待てよ、もしかしたらゲームで死んだ最推しの異母兄を助けられるかもしれない…」これは第2の性により人々の人生や生活が左右される世界に疑問を持った主人公が、最推しの死を阻止するために奮闘する物語である。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

ヤンデレ化していた幼稚園ぶりの友人に食べられました
ミルク珈琲
BL
幼稚園の頃ずっと後ろを着いてきて、泣き虫だった男の子がいた。
「優ちゃんは絶対に僕のものにする♡」
ストーリーを分かりやすくするために少しだけ変更させて頂きましたm(_ _)m
・洸sideも投稿させて頂く予定です


悪役令息に転生しましたが、なんだか弟の様子がおかしいです
ひよ
BL
「今日からお前の弟となるルークだ」
そうお父様から紹介された男の子を見て前世の記憶が蘇る。
そして、自分が乙女ゲーの悪役令息リオンでありその弟ルークがヤンデレキャラだということを悟る。
最悪なエンドを迎えないよう、ルークに優しく接するリオン。
ってあれ、なんだか弟の様子がおかしいのだが。。。
初投稿です。拙いところもあると思いますが、温かい目で見てくださると嬉しいです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる