【R18】【Bl】R18乙女ゲームの世界に入ってしまいました。全員の好感度をあげて友情エンド目指します。

ペーパーナイフ

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7 デートの約束

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 昨日の昼休みだけで8ポイント獲得降ることに成功した。
 僕はシャツをめくってお腹の数字を確認する。そこには18とはっきり刻まれていた。

「先輩、日曜日デートしませんか?」
 今は放課後、帰ろうとしていたところをアルトに引き止められた。

 僕は丁度先生からのトークに返信していたから反応が遅れてしまった。

「え?デート?」

「そうです」
 アルトは一歩近づき僕に耳打ちした。

「俺ら付き合ってるんですからデートするのは当然でしょ?」

 昨日告白は軽く流したはずなのにやっぱり彼の中で付き合ってることになっているようだ。

「えっーとうん、分かったよ。日曜日ね」

 その時ピロンと通知音が鳴った。先生からのトークだ。

【次はいつ会えますか?はやくナータ君に会いたい】

 そう、昨日から些細なことで鬼のようなトークが来るんだ。既読無視なんてしたからには今何してるのと一日中電話がなる。

【今忙しいですか?授業は終わりましたよね?】

 め、メンヘラだ。こっちを先にどうにかしないと。そう思って返信に集中しているとアルトが耳を引っ張った。

「先輩、俺と話してる時に何見てるんですか??」
 頬を膨らませムッとしている。僕はすぐさま携帯の電源を切った。

「えっとごめんごめん。デートだよね」

「俺といるときは俺のことだけしか考えないでください」
 彼は拗ねたように唇を尖らせる。

 正直、僕は元の世界に帰りたいだけで彼のことを本気で好きなわけではない。

 ゲームでも終始やってばかりだったから彼の人柄とか主人公を好きな理由とかふわっとしていたし…。

 でも目を輝かせデートプランを練っている彼を見るとものすごい罪悪感に襲われる。

 僕はこれから攻略キャラの重い愛を受けつつ、誰とも仲良くなりすぎない友情エンドを目指さないといけない。それに加えてお腹の数字も稼がなくてはならない。

 恋愛ほぼ未経験の僕にそんなこと出来るのだろうか。一応アルトと付き合っていることは秘密にするつもりだけど…。

 でも出来なくてもやらないといけない。絶対にもとの世界に戻らないと…。この世界にいても誰かに監禁されるだけだし。

 僕は罪滅ぼしをするつもりで彼に微笑みかけた。
「アルトのことしか考えてないよ。映画とか見に行きたいんだけどどうかな?」

「映画いいですね!詳しいことはトークで決めましょ。じゃあ楽しみにしてますね」

 彼はぴょんぴょんと飛び跳ねて喜びをアピールした。後ろでしっぽがパタパタと揺れている。

 まぁ、デートだけでそんなに好感度上がる事ないだろう。
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