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中央教会攻略

中央教会レイ・Ⅲ

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「精気を奪わねばその身を存続できぬ魔族が、である筈もなかろうに」


というのは。未通の女だけでなく、未経験の男のことも指すようだ。
サーセン、童貞で処女です。一応。ギリギリ。


……あ。
そうか。何で魔神が処女であることにあんなに固執してやがったのか、やっとわかった。

教会に入り込めなくなるからか!


†††


俺は、最初からレイに説明した。

自分が小説家で。一億の人を作品内で殺し、人心を荒ませたのを功績として、死んだ後に魔神から呼ばれ、魔王に転生したこと。
この世界に送られて、勇者に拾われたこと。勇者を好きになり、操立て、というわけではないが、最後まではしなかったこと。

そして、勇者を魔族にすることを条件に、世界征服を企てたことを。


「ほう、……それゆえに、ここまで到達できたというわけか。納得した。魔王の身分であるのに、身も心も清らかであった理由も」
うん、と頷いて。

「しかし、世界征服と称しながら、そなたのしたは魔界、人間界双方に平和をもたらすものではないのか?」

神様も苦笑いだ。


「だって俺、無駄な争い嫌いだし。勧善懲悪が好きなんだ」
清らかでもないと思うけどな。

ここに来る前、ある意味でアカムをそそのかして、人を断罪……殺させたわけだし。
そういう作戦とはいえ、グリンのことも殺しかけたし。


「よし、赦そう。わたしの精気を分け与えてやろうではないか」
レイはいそいそと法衣を脱ごうとしたが。

「え、いらねえ!」
思わず即答してしまった。


正直すぎる俺だった。


†††


「何故だ! それが目的なのであろう!?」
いや、確かにそうなんだが。

「だってなんか……嫌ってーか……アイツと同じ顔だし」
どうしても、嫌悪感があってダメだ。


「全っ然! 違うであろうが!! 色とか、中身とか!!」
神様激おこ。

「悪い、でも、生理的にムリなんです! ごめんなさい!!」

思わず土下座で謝罪する。
だって。ほんとに無理だし!


「うぬう……、ならば、何としてもそなたに精気を摂らせてやろうではないか」

うわ。目が据わってる。
やべえ。神様のチャレンジ精神に火をつけちまったようだ。


「わ、」
広間にベッドが出現し。そこに押し倒された。

慌てて逃げようとしたが、抑えつけられて動けない。
すごい力だ。神様だからか?

げっ、魔法を使って逃げようにも、ステータス画面出せねえ!


レイは、善の神らしからぬ笑みを浮かべた。
そういう顔をしてると、あの魔神とそっくりで、げんなりする。

「わたしもであることを忘れたか? そなたの能力は全て封じた。元々、どのような術であろうが、わたしには効かぬがな」

法衣を脱ぎながら、レイは言った。

「神に愛される栄誉、その身に受けるがいい」


そんな栄誉、いらねえっつーの!


†††


スキルを封じられて。
”えっちなからだ”の効果もないはずなのに。


「……なんと甘く、芳しい身体なのだ……」

レイはめちゃくちゃ興奮して。
全裸に剥かれた俺の全身に舌を這わせた。

あいつにヤられてるみたいで、気持ち悪いのに。身体は、愛撫に反応してしまっている。


「わたしにこの身を貫かれても、この完全に外界から閉ざされた”場”からは出られぬぞ。そなたはこれから悠久の刻を、わたしと睦み合い、共に過ごすのだ」

悠久って。
ぞっとした。……嘘だろ。


リオンは来れない。

魔神ですら、ここには近寄れないという、聖域。

俺も、無力で。
何も出来ないまま、ここで、終わるのかよ!?

閉じ込められて、犯されて?
そんなの。


「……っく、や、やめ、」
目の前が霞んでくる。

「泣き顔も可愛らしいことだ。……だが、すぐに悦楽で啼かせてやろう」
後ろを探られる。

「や、やだ……、リオン、」

もがいて逃げようとしても、無駄だった。
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