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異世界の外国人
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「すみません、決して怪しい者ではないです。少しだけ、お話しさせてもらいたいんですが」
ドキドキしながら、小屋にいる人に呼び掛けてみる。
「……今、何て言った!?」
すぐに小屋から男が顔を出した。
男は、再会したばかりの時の依井みたいに日に焼けていて、髪と髭がぼさぼさだった。
髪の色は……黒、だと思うけど。
見た感じでは、人種はよくわからない。
でも、目鼻立ちからして、少なくともアジア系ではなさそうな感じはする。
「あのー、少しだけお話しさせてもらえませんか?」
何だか宗教の勧誘みたいだと我ながら思った。
「おお……、久しぶりにまともな言葉が聞けた……」
男は感動しているように言って。
「君は、通訳が出来るのかい? もしかしたら、先日来た、そこのキラキラした青年が連れて来てくれたのかね?」
アドニスを指さした。
「あ、こちらのキラキラしたお兄さんは、ここ、ノーティオ王国の王太子で、アドニス・レオン王子です」
「なんだって? このふざけた耳やしっぽをつけてる青年が、王子様だったというのかい?」
ええ。
みんなケモ耳つけて、ふざけたコスプレしてるみたいに見えるけど。
本物の王子様なんです……。
*****
男は、俺達の後ろにいる二頭の飛竜にも驚いてちょっと引き気味だったけど。
そろそろと、小屋から出て来た。
話をしてくれる気になったようだ。
「俺なんかに、何か聞きたいことでもあるのかね? 猫耳の可愛いお嬢さん」
ぼさぼさの髪を整えようと、撫でつけてる。
「……あなたは何年にここへ来て、どこの生まれなのか、教えて貰えますか?」
「何年に来たも何も。俺は1857年生まれ、こう見えて、生まれながらのロンドンっ子さ。身形がこうなのは、少々事情があってね。……まさか今年が1889年じゃないとでもいうのかい?」
男は大袈裟に肩を竦めてみせた。
130年近く前の、ロンドン……ってことは。イギリスの人!?
あれ? じゃあ俺、英語を話してるんだ。
全然自覚ないけど。
外国人とも話せるんだ……。万能じゃん!
「この世界は今年、神暦999年です。俺は、西暦2020年の日本から来ました」
「2020年だって!? そんな悪い冗談を……、冗談だよな?」
「残念ながら、真実です。この世界では、神様が開くお見合いの儀式があって。俺はこの、ゼノン・リカイオス……ここより北にある国の、ヴォーレィオ王国王太子のツガイだったので、世界が繋がって、ここに連れてこられたんです。それまでは、この猫耳も生えてませんでした」
「嘘だろう? それ……本物の耳なのか?」
男は恐る恐る、俺の耳を覗き込んだ。
それで、頭に大きな穴でも開いてなければこうはならない、と納得したようだ。
「あと、こんな格好してるけど、俺、男です。スオウ・クロノといいます。17歳、学生でした」
「男の子だって!? 何だってまたそんな……まあいい、色々な事情があるのだろう。俺はモンタギュー・J・ドルイト。ロンドンで弁護士をしていた」
手を差し出されて、握手をした。
しっかりした、硬い手だった。
確かに、まともに働いたことのない俺が、貴族に間違われてもしょうがないか。
じっと手を見たりして。
*****
「一応同じ世界みたいだけど、132年も前の、外国の人だった……」
アドニスとゼノンに説明した。
モンタギューさんがここに来たのは、多分、去年くらいだそうだ。
つまり1888年のイギリスはロンドンから、はるばるここまで来てしまったわけだ。
外国人……イギリスとは昔、敵対国だったし。
75年前の日本から来た徳田さんとは、残念ながら話が合わなそうだ。
今まで、流木で小屋を建てて、魚を獲って暮らしてたんだって。
少しだけなら単語も覚えてるので、獲った魚を物々交換もしていたそうだ。ほんと凄い。
徳田さんといい、昔の人って何でこう、サバイバル力が高すぎるんだろう……。
俺には無理だ。
19世紀のロンドンなら、もう自動車も走ってるだろう。
弁護士だっていうので、頭も良さそう。
「どうやってここへ来たのか覚えてますか?」
「……多分、酔ってテムズ川に落ちたんだ。覚えているのはそこまでだな」
テムズ川。
聞いたことある。
確か、シャーロックホームズの舞台もロンドンだっけ。
小説は読んだことないけど、ドラマでなら観た。
「死ぬ運命だった人がこちらへ来たのは、まだ死ぬべきじゃないってこちらの神様が連れてきたんだと思いますよ」
「そうだといいがね? ここに来た時は、神罰だと思ったものだ」
モンタギューさんは肩を竦めた。
ドラマで観た通りだ。
ロンドンっ子、皮肉っぽいよ。
よく見れば、暗い青の目で。
海を見ている。
「もう、あの灰色の街に帰りたいとは思わないが……懐かしく思う」
何があったのか。
ロンドンには良い思い出はないらしいけど。
さすがに人恋しくなって。
だから俺に自国語で話しかけられたのが懐かしくて、嬉しかったんだそうだ。
本当は自国語じゃないんだけど。
*****
「保護ってかたちで、出来る限り貴方の生活は保障したいと思う。まずは食事でもどうかな、って伝えてくれる?」
アドニスの言葉をそのまま伝えると、びっくりしていた。
「そのような身に余る光栄、無論、断る理由もない。ありがたくお受けしますよ殿下、……と、伝えてくれないか?」
モンタギューさんは、紳士っぽく優雅な礼をしてみせた。
モンタギューさんはアドニスの飛竜に乗せてもらって。
ノーティオ王国のお城に案内された。
アルギュロスは、お仲間とのおしゃべりで楽しそうだ。
ゼノンがおやつを与えるよう、世話係の人に頼んでくれた。
ノーティオの城は、アラビアの宮殿っぽかった。
一年中暖かいところだからか、風通しのよさそうな造りだ。
その辺を歩いている女性の服も、透けてるというか。
……涼しそうだ。
ゼノン、そんな目で見ても、あんなスケスケの服、俺は着ないからな!?
モンタギューさんはまず、風呂に突っ込まれてた。
あの環境じゃ、そうそうお風呂にも入れなかったようだし。
アドニスが、どんな服が似合うかな、と言っているので、こういうのは? とイギリスっぽい三つ揃えの服を描いてみせたら。
面白がって、職人に作らせてた。
暖かい国なので、生地は薄めだった。
服を作るの、やたら早いな。
魔法かな?
しばらくしたら、黒い髪を後ろに撫でつけた、口髭の似合う英国紳士が現れた。
三つ揃えのスーツが良く似合っている。
「何故ここに、このような服があるのだろうか?」
不思議そうにスーツの袖などを見ている。
自分がいた時代とも、世界観も違うのは、もう理解しているようだ。
「さっき作ってもらいました」
俺が描いた絵を見て、これはよく描けてると笑った。
……ここの神様、もしかしたらイケメンが好きなのかな。
徳田さんも、若い頃はハンサムだったってわかる顔立ちだったし。
でも、俺のツガイが一番美形だけど。
とか言ってみたり。
ドキドキしながら、小屋にいる人に呼び掛けてみる。
「……今、何て言った!?」
すぐに小屋から男が顔を出した。
男は、再会したばかりの時の依井みたいに日に焼けていて、髪と髭がぼさぼさだった。
髪の色は……黒、だと思うけど。
見た感じでは、人種はよくわからない。
でも、目鼻立ちからして、少なくともアジア系ではなさそうな感じはする。
「あのー、少しだけお話しさせてもらえませんか?」
何だか宗教の勧誘みたいだと我ながら思った。
「おお……、久しぶりにまともな言葉が聞けた……」
男は感動しているように言って。
「君は、通訳が出来るのかい? もしかしたら、先日来た、そこのキラキラした青年が連れて来てくれたのかね?」
アドニスを指さした。
「あ、こちらのキラキラしたお兄さんは、ここ、ノーティオ王国の王太子で、アドニス・レオン王子です」
「なんだって? このふざけた耳やしっぽをつけてる青年が、王子様だったというのかい?」
ええ。
みんなケモ耳つけて、ふざけたコスプレしてるみたいに見えるけど。
本物の王子様なんです……。
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男は、俺達の後ろにいる二頭の飛竜にも驚いてちょっと引き気味だったけど。
そろそろと、小屋から出て来た。
話をしてくれる気になったようだ。
「俺なんかに、何か聞きたいことでもあるのかね? 猫耳の可愛いお嬢さん」
ぼさぼさの髪を整えようと、撫でつけてる。
「……あなたは何年にここへ来て、どこの生まれなのか、教えて貰えますか?」
「何年に来たも何も。俺は1857年生まれ、こう見えて、生まれながらのロンドンっ子さ。身形がこうなのは、少々事情があってね。……まさか今年が1889年じゃないとでもいうのかい?」
男は大袈裟に肩を竦めてみせた。
130年近く前の、ロンドン……ってことは。イギリスの人!?
あれ? じゃあ俺、英語を話してるんだ。
全然自覚ないけど。
外国人とも話せるんだ……。万能じゃん!
「この世界は今年、神暦999年です。俺は、西暦2020年の日本から来ました」
「2020年だって!? そんな悪い冗談を……、冗談だよな?」
「残念ながら、真実です。この世界では、神様が開くお見合いの儀式があって。俺はこの、ゼノン・リカイオス……ここより北にある国の、ヴォーレィオ王国王太子のツガイだったので、世界が繋がって、ここに連れてこられたんです。それまでは、この猫耳も生えてませんでした」
「嘘だろう? それ……本物の耳なのか?」
男は恐る恐る、俺の耳を覗き込んだ。
それで、頭に大きな穴でも開いてなければこうはならない、と納得したようだ。
「あと、こんな格好してるけど、俺、男です。スオウ・クロノといいます。17歳、学生でした」
「男の子だって!? 何だってまたそんな……まあいい、色々な事情があるのだろう。俺はモンタギュー・J・ドルイト。ロンドンで弁護士をしていた」
手を差し出されて、握手をした。
しっかりした、硬い手だった。
確かに、まともに働いたことのない俺が、貴族に間違われてもしょうがないか。
じっと手を見たりして。
*****
「一応同じ世界みたいだけど、132年も前の、外国の人だった……」
アドニスとゼノンに説明した。
モンタギューさんがここに来たのは、多分、去年くらいだそうだ。
つまり1888年のイギリスはロンドンから、はるばるここまで来てしまったわけだ。
外国人……イギリスとは昔、敵対国だったし。
75年前の日本から来た徳田さんとは、残念ながら話が合わなそうだ。
今まで、流木で小屋を建てて、魚を獲って暮らしてたんだって。
少しだけなら単語も覚えてるので、獲った魚を物々交換もしていたそうだ。ほんと凄い。
徳田さんといい、昔の人って何でこう、サバイバル力が高すぎるんだろう……。
俺には無理だ。
19世紀のロンドンなら、もう自動車も走ってるだろう。
弁護士だっていうので、頭も良さそう。
「どうやってここへ来たのか覚えてますか?」
「……多分、酔ってテムズ川に落ちたんだ。覚えているのはそこまでだな」
テムズ川。
聞いたことある。
確か、シャーロックホームズの舞台もロンドンだっけ。
小説は読んだことないけど、ドラマでなら観た。
「死ぬ運命だった人がこちらへ来たのは、まだ死ぬべきじゃないってこちらの神様が連れてきたんだと思いますよ」
「そうだといいがね? ここに来た時は、神罰だと思ったものだ」
モンタギューさんは肩を竦めた。
ドラマで観た通りだ。
ロンドンっ子、皮肉っぽいよ。
よく見れば、暗い青の目で。
海を見ている。
「もう、あの灰色の街に帰りたいとは思わないが……懐かしく思う」
何があったのか。
ロンドンには良い思い出はないらしいけど。
さすがに人恋しくなって。
だから俺に自国語で話しかけられたのが懐かしくて、嬉しかったんだそうだ。
本当は自国語じゃないんだけど。
*****
「保護ってかたちで、出来る限り貴方の生活は保障したいと思う。まずは食事でもどうかな、って伝えてくれる?」
アドニスの言葉をそのまま伝えると、びっくりしていた。
「そのような身に余る光栄、無論、断る理由もない。ありがたくお受けしますよ殿下、……と、伝えてくれないか?」
モンタギューさんは、紳士っぽく優雅な礼をしてみせた。
モンタギューさんはアドニスの飛竜に乗せてもらって。
ノーティオ王国のお城に案内された。
アルギュロスは、お仲間とのおしゃべりで楽しそうだ。
ゼノンがおやつを与えるよう、世話係の人に頼んでくれた。
ノーティオの城は、アラビアの宮殿っぽかった。
一年中暖かいところだからか、風通しのよさそうな造りだ。
その辺を歩いている女性の服も、透けてるというか。
……涼しそうだ。
ゼノン、そんな目で見ても、あんなスケスケの服、俺は着ないからな!?
モンタギューさんはまず、風呂に突っ込まれてた。
あの環境じゃ、そうそうお風呂にも入れなかったようだし。
アドニスが、どんな服が似合うかな、と言っているので、こういうのは? とイギリスっぽい三つ揃えの服を描いてみせたら。
面白がって、職人に作らせてた。
暖かい国なので、生地は薄めだった。
服を作るの、やたら早いな。
魔法かな?
しばらくしたら、黒い髪を後ろに撫でつけた、口髭の似合う英国紳士が現れた。
三つ揃えのスーツが良く似合っている。
「何故ここに、このような服があるのだろうか?」
不思議そうにスーツの袖などを見ている。
自分がいた時代とも、世界観も違うのは、もう理解しているようだ。
「さっき作ってもらいました」
俺が描いた絵を見て、これはよく描けてると笑った。
……ここの神様、もしかしたらイケメンが好きなのかな。
徳田さんも、若い頃はハンサムだったってわかる顔立ちだったし。
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とか言ってみたり。
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