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本能に忠実
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「ひ……っ!?」
俺の中にいたゼノンのアレが、更に膨らんだ気がした。
……いや、気のせいじゃない。
実際に、大きくなってる。
嘘だろ。
ただでさえでかいのに。これ以上、大きくなるもんなの!?
「やだ、抜け……っ、これ、抜いてって、……ひぁっ、」
思わず逃げようとする腰を掴まれて。
ぐい、と引き下ろされる。
「ああ、怖かったか? 悪いが、これに慣れてもらわないと困る」
愛おしむように、目元をぺろぺろと舐められてる。
泣いてたようだ。
大きくなった、というか。
太くなっていたのは全体ではなく、根元だけだと気付いた。
「何これ。どうなってるの?」
お腹いっぱいで、苦しいんだけど。
「俺の……というか、狼や犬族の性器は、放出した子種をしっかり着床させるため、根元が瘤のように膨らむ。それは蓋の役割をし、子種で腹を満たすように出来ている」
ああ。
何か前、そういう話は聞いたことある気がする。
犬は一度交尾したら、出し切るまで抜けなくなっちゃうとか何とか。
マジで!?
性器まで獣になっちゃうのかよ!?
*****
「で、でも俺、男だから。そんなことされても妊娠しないのに、」
「承知の上だ。スオウのこの薄い腹を、俺の子種でいっぱいに満たしたい。……奥の、奥まで」
やけに色気のある声で。
まるで、口説かれてるみたいで何だかドキドキしてしまう。
口説かれてるっていうか、すでに実行されてるんだけど。
確かに、中に出したいって言われて、OKはしたよ?
でも、こんなことになるなんて知らなかったし。
これに慣れろっていうけど。
そんなの無理だって。
ただでさえお腹の奥まで太くて大きいのを突っ込まれてる上に、更に根元を限界まで大きくされて。苦しいし。
うう、出てる……。
中で、液体がいっぱい出てるのが、感覚でわかってしまう。
っていうかイってるのに。何で中のゼノンはガチガチなんだよ!?
「ひっ、や、腰、揺すんな。バカぁ、」
「ああ……、可愛い。そら、スオウも快楽に溺れてしまうがいい、」
小刻みに腰を揺すられる。
それがすごく気持ち良くて。
気が遠くなりそうだ。
「愛している。俺の可愛いスオウ」
ちゅっちゅっ、と顔中にキスされてしまう。
愛情表現が激しすぎるよ。
いくら今まで誰かを好きになったこともなくて、こういう経験もなかったからって。
見た目はクールで禁欲的なのに。
エロいケダモノに覚醒し過ぎだろ!?
*****
「……ん、」
いつの間にか、寝てしまっていたようだ。
いっぱいイかされて、疲れたせいだろう。
「え?」
すぐに下半身の違和感に気付いた。
うわ、まだ入ってる。
っていうか。
まだ、出てる……?
ゼノンはまだ、一回目の射精も終わってなかったようだ。
いやいや、精液、どんだけ出るんだよ!? リットル単位で出てない?
干からびちゃわない?
俺のお腹も、心なしか膨らんでいるような……?
ええっ、精液だけでこんなになるもんなの!?
うわ怖い。
まさか、腸内逆流して、胃まで来ないよな!?
あ、違うわこれ、ゼノンの性器で腹が押されて、膨らんで見えるだけだ。
どれだけ固いんだよ。
陰茎骨? 中に骨があるから萎えても硬いとか。
どんだけエロ特化した種族だよ。
と。
自分の性器が視界に入った。
何これ。
皮から、赤い突起みたいのが飛び出してる……。
その突起の根元には、細かいトゲみたいなのが生えてる感じ。
まさかこれ、猫の性器?
性器の形状まで猫に変わっちゃってたの!?
ゼノンの性器も確かに人より犬寄りだけど。
俺も、半分獣になっちゃったから、理性が弱くなったというか、本能に忠実になって。
快楽にも弱くなって。
うっかり流されて、ゼノンのことを受け入れちゃったのかもしれない。
いや、そうに違いない。
そうじゃなかったら、自分を異世界に誘拐して強姦した男を許せるわけないもんな。
*****
ゼノンが俺の視線に気づいたようだ。
やたらエロい視線を向けられて。
にやりと笑うと、俺の性器を摘まんだ。
「ふにゃ!? やああっ、」
皮から出て敏感なそこを、皮膚の固い指で弄られて。
トゲトゲを逆なでされて。
中のゼノンを、ぎゅうぎゅうに締め付けてるのを感じる。
「気持ち良いか? 感じてくれて嬉しいぞ」
獣は、目を細めた。
「やあん、」
猫みたいな声が出てしまうのも、半分猫になったから……?
対面座位? だったのを、ベッドに押し倒されて。
ぐいぐい腰を押し付けられる。
「……スオウが男で良かったと、心から思う」
猫耳を甘噛みされながら、囁かれる。
「ふぇ……?」
「もし女で、俺の子を孕んだら。スオウの意識が他に向けられるのに我慢できず、俺は実の子にまで嫉妬し、噛み殺すに違いない」
真顔で何を言ってるんだか。
冗談ではなさそうな感じというか、本気っぽくて怖いんだけど。
本気……じゃないよな?
「んっ、」
出し切って、瘤が縮んだのか。
ゼノンが腰を前後に動かし始めた。
動く度に、ぐちゅぐちゅと水音がする。
中に出されたのを掻き回されてると思うと、恥ずかしくて死にそう。
まさか。
また、するの!?
ゼノンは一回しか出してないから、まだし足りないんだろうけど。
その一回が長すぎるんだよ!
*****
首に、ハッハッと、荒い息が掛かる。
汗一つかかなそうなのに。
興奮して、汗とか体液でどろどろになって、必死な様子で俺を抱いてる。
王子で、立場があるから。
おそらく、普段は無口で感情を見せないんだろう。
そんな男が。
こんな、異常なまでの独占欲を見せて。本能剥き出しな姿を晒すのは。
唯一、ツガイである俺だけなんだ。
そう思うと。
胸が締め付けられるみたいにきゅうきゅうする。
何だよこれ。
乙女じゃあるまいし。
まさか、ゼノンに恋しちゃったとかないよな!?
元の世界には戻れないだろうし、半分猫になっちゃったし。
仕方ないから、求婚を受け入れたけど。
異世界に無理矢理連れ去られて、強姦されて、嫁にされちゃったんだぞ!?
なのに。
いくら何でもチョロ過ぎだってば!
俺の中にいたゼノンのアレが、更に膨らんだ気がした。
……いや、気のせいじゃない。
実際に、大きくなってる。
嘘だろ。
ただでさえでかいのに。これ以上、大きくなるもんなの!?
「やだ、抜け……っ、これ、抜いてって、……ひぁっ、」
思わず逃げようとする腰を掴まれて。
ぐい、と引き下ろされる。
「ああ、怖かったか? 悪いが、これに慣れてもらわないと困る」
愛おしむように、目元をぺろぺろと舐められてる。
泣いてたようだ。
大きくなった、というか。
太くなっていたのは全体ではなく、根元だけだと気付いた。
「何これ。どうなってるの?」
お腹いっぱいで、苦しいんだけど。
「俺の……というか、狼や犬族の性器は、放出した子種をしっかり着床させるため、根元が瘤のように膨らむ。それは蓋の役割をし、子種で腹を満たすように出来ている」
ああ。
何か前、そういう話は聞いたことある気がする。
犬は一度交尾したら、出し切るまで抜けなくなっちゃうとか何とか。
マジで!?
性器まで獣になっちゃうのかよ!?
*****
「で、でも俺、男だから。そんなことされても妊娠しないのに、」
「承知の上だ。スオウのこの薄い腹を、俺の子種でいっぱいに満たしたい。……奥の、奥まで」
やけに色気のある声で。
まるで、口説かれてるみたいで何だかドキドキしてしまう。
口説かれてるっていうか、すでに実行されてるんだけど。
確かに、中に出したいって言われて、OKはしたよ?
でも、こんなことになるなんて知らなかったし。
これに慣れろっていうけど。
そんなの無理だって。
ただでさえお腹の奥まで太くて大きいのを突っ込まれてる上に、更に根元を限界まで大きくされて。苦しいし。
うう、出てる……。
中で、液体がいっぱい出てるのが、感覚でわかってしまう。
っていうかイってるのに。何で中のゼノンはガチガチなんだよ!?
「ひっ、や、腰、揺すんな。バカぁ、」
「ああ……、可愛い。そら、スオウも快楽に溺れてしまうがいい、」
小刻みに腰を揺すられる。
それがすごく気持ち良くて。
気が遠くなりそうだ。
「愛している。俺の可愛いスオウ」
ちゅっちゅっ、と顔中にキスされてしまう。
愛情表現が激しすぎるよ。
いくら今まで誰かを好きになったこともなくて、こういう経験もなかったからって。
見た目はクールで禁欲的なのに。
エロいケダモノに覚醒し過ぎだろ!?
*****
「……ん、」
いつの間にか、寝てしまっていたようだ。
いっぱいイかされて、疲れたせいだろう。
「え?」
すぐに下半身の違和感に気付いた。
うわ、まだ入ってる。
っていうか。
まだ、出てる……?
ゼノンはまだ、一回目の射精も終わってなかったようだ。
いやいや、精液、どんだけ出るんだよ!? リットル単位で出てない?
干からびちゃわない?
俺のお腹も、心なしか膨らんでいるような……?
ええっ、精液だけでこんなになるもんなの!?
うわ怖い。
まさか、腸内逆流して、胃まで来ないよな!?
あ、違うわこれ、ゼノンの性器で腹が押されて、膨らんで見えるだけだ。
どれだけ固いんだよ。
陰茎骨? 中に骨があるから萎えても硬いとか。
どんだけエロ特化した種族だよ。
と。
自分の性器が視界に入った。
何これ。
皮から、赤い突起みたいのが飛び出してる……。
その突起の根元には、細かいトゲみたいなのが生えてる感じ。
まさかこれ、猫の性器?
性器の形状まで猫に変わっちゃってたの!?
ゼノンの性器も確かに人より犬寄りだけど。
俺も、半分獣になっちゃったから、理性が弱くなったというか、本能に忠実になって。
快楽にも弱くなって。
うっかり流されて、ゼノンのことを受け入れちゃったのかもしれない。
いや、そうに違いない。
そうじゃなかったら、自分を異世界に誘拐して強姦した男を許せるわけないもんな。
*****
ゼノンが俺の視線に気づいたようだ。
やたらエロい視線を向けられて。
にやりと笑うと、俺の性器を摘まんだ。
「ふにゃ!? やああっ、」
皮から出て敏感なそこを、皮膚の固い指で弄られて。
トゲトゲを逆なでされて。
中のゼノンを、ぎゅうぎゅうに締め付けてるのを感じる。
「気持ち良いか? 感じてくれて嬉しいぞ」
獣は、目を細めた。
「やあん、」
猫みたいな声が出てしまうのも、半分猫になったから……?
対面座位? だったのを、ベッドに押し倒されて。
ぐいぐい腰を押し付けられる。
「……スオウが男で良かったと、心から思う」
猫耳を甘噛みされながら、囁かれる。
「ふぇ……?」
「もし女で、俺の子を孕んだら。スオウの意識が他に向けられるのに我慢できず、俺は実の子にまで嫉妬し、噛み殺すに違いない」
真顔で何を言ってるんだか。
冗談ではなさそうな感じというか、本気っぽくて怖いんだけど。
本気……じゃないよな?
「んっ、」
出し切って、瘤が縮んだのか。
ゼノンが腰を前後に動かし始めた。
動く度に、ぐちゅぐちゅと水音がする。
中に出されたのを掻き回されてると思うと、恥ずかしくて死にそう。
まさか。
また、するの!?
ゼノンは一回しか出してないから、まだし足りないんだろうけど。
その一回が長すぎるんだよ!
*****
首に、ハッハッと、荒い息が掛かる。
汗一つかかなそうなのに。
興奮して、汗とか体液でどろどろになって、必死な様子で俺を抱いてる。
王子で、立場があるから。
おそらく、普段は無口で感情を見せないんだろう。
そんな男が。
こんな、異常なまでの独占欲を見せて。本能剥き出しな姿を晒すのは。
唯一、ツガイである俺だけなんだ。
そう思うと。
胸が締め付けられるみたいにきゅうきゅうする。
何だよこれ。
乙女じゃあるまいし。
まさか、ゼノンに恋しちゃったとかないよな!?
元の世界には戻れないだろうし、半分猫になっちゃったし。
仕方ないから、求婚を受け入れたけど。
異世界に無理矢理連れ去られて、強姦されて、嫁にされちゃったんだぞ!?
なのに。
いくら何でもチョロ過ぎだってば!
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