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やきオオカミに困る。

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うっかりバーンとも、しまった……。


自分の身を挺してまで、俺を護ってくれて。
俺のことを傷つけたくないからと手を出すのも躊躇しているバーンが、何だか可愛いな、などと思ってしまって。

つい、キスをしてしまい。案外悪くなかったから。いいかな、と思って。
つい、流されてしまったのだ。


体格に比べると普通に見えた性器も、受け入れてみたら大きかった。
射精時に膨らんだランディよりは小ぶりではあったが、元々、俺とは体格が違うからだろう。
嘘、おっきい、とか。もっと奥に欲しい、とか。恥ずかしいことを散々言った気がする。


2人の男と経験してしまった……。
自分の貞操観念がこんなにゆるかったとは。知らなかった。

まあ、仕方ない。
この世界では男同士でするのは、普通のことなのだ。
ルクレティア国民となってしまった以上、郷に従うべきだろう。


今日も肌の調子がすこぶる良い。


◆◇◆


バーンは翌日にはすっかり腫れも引いて、元気になったようだ。
異世界人の体液も、何か回復効果でもあるのだろうか? だったらいいが。


『良かったじゃないか、バーン。ミヅキ、次はまた、俺としような?』
夕食の仕度を手伝っていたら、ランディがすりよってきた。

「やだ。ランディの長いし。太くなるし。長時間抜けないの、きついんだからな」

『じゃあ、根元まで入れないから。しよ?』
あの瘤さえなければ、と思っていたので、それはありがたいが。


「でも、根元まで入れないと、ランディは気持ち良くないんじゃないのか?」

ランディは俺に、にっこり笑ってみせた。
『ん? ミヅキがつらくなければ、俺はいい。我慢する。だから、しよう?』

自分の快楽より、俺を優先したいらしい。
そこまで言うなら。仕方ない、か? そうまでして求められると、悪い気がしない。

ああ、どんどん乱れたことになっていく……。


『ミヅキは手際がいいな。慣れてるのか?』
包丁、というか小さいナイフで野菜を切っていたら、バーンが訊いてきた。

バーンは鹿肉を解体している。かなり手際がいい。
図体はでかいのに、手先は器用で細かい仕事を上手にこなすのだ。

「美容はまず食事から、だからな。料理は自分で作っていた」
料理の腕は、栄養士の資格を持っている母親以上だろうと自負している。


『それは頼もしいな。前菜とか任せてもいいか?』

今までは、バーン一人に頼りきりで、三人分作ってもらっていたが。
働かざるもの食うべからずだ。

俺も、できることをしなくては。


「ああ。俺は肉の解体はできないし。役割分担決定だな」
『俺は狩りを頑張る』

ランディがぐいぐい割り込んでくる。
仲間に入れなくて寂しいのか?

「おう、頑張れ狩人」

灰色の頭を撫でてやると、嬉しそうだった。
犬か。


◆◇◆


「そういえば、ランディもオオカミの姿になれるのか?」


ランディのところで風呂を借りて。
ランディも変身できるのか、訊いてみた。

『見たいのか?』
「見たい」
頷いたら、ぱぱっと服を脱いで。

次の瞬間には、でかいオオカミになっていた。
お座りした状態でも、俺の身長と変わらない大きさだ。

「おお……」
かわいい。

『かっこいいだろう?』
「かっこいい!」

毛の色は、髪と変わらない灰色で。目も紫で同じ色だ。
触ってみたら、やわらかくて、すべすべで、もっふもふだった。そろそろ冬毛が生えてくる時期らしい。

たまらず抱き付いて、頬をすりよせてみる。
素晴らしきナマ毛皮……。

ああ、至福……。冬とかこの毛に包まれて寝たい……。


「……?」
もふもふが消えたと思ったら。ランディに抱え上げられていた。

当然のことながら、全裸である。毛は無い。
股間と、頭部にしか。


「俺の! もふもふが!」

ら、思う存分モフらせてやるから!』
好きな相手に抱きつかれて我慢できるか! と逆ギレされた。

エロオオカミめ!


◆◇◆


『……やわらかいな』

まあ今朝、バーンに抱かれたばかりだからな。
まだ身体が力の抜き方を覚えてるだけだ。ゆるゆるみたいに言うな。


あちこち甘噛みしたり、吸い付いたり、舐め回したり。
まるで、改めて自分のものだと主張してるようだ。

何だか、やたらねちっこい気がする。


「いいから、……もう、入れろよ」
膝裏を抱えて、足を開いてみせると。

ぼんっ、とオオカミの耳としっぽが出た。……興奮し過ぎだ。

『笑うな。……挿れるぞ?』
真っ赤になっていて、かわいい。


「ん、」
やっぱり、大きい。

『キツいな……。俺のじゃないと、満足できなかったんじゃないか?』
にやりと笑った。……性格悪いぞ。

「ベッドで他の相手の話をするのはマナー違反だぞ?」
鼻をつまんでやる。

『悪い。……妬いたんだ。バーンに』
ランディは素直に謝罪した。


オオカミは、番う相手は生涯、ただ一人だけなんだそうだ。
だから、嫉妬深いんだと言った。
ああ、やたら俺にくっついてきたり、何かと世話を焼こうとしてくるのは、俺を唯一の相手だと認識しているからなのか。


『ほんとは、俺だけのものにしたい。……相手がバーンじゃなかったら、引き裂いて、奪い返してた』
紫の目が、炯炯と光っている。

飼い馴らされた犬ではなく、オオカミなんだと実感する。


「仲、良いんだな?」
みたいなもんだ。……というか、あいつがいなかったら俺、とっくに飢え死にしてたし』
共犯者?


「……も、いい加減動け……」
『っ、』

中のランディをぎゅっと締め付けてやると。

『お望みどおりに、』
ランディはやたら色っぽく笑みを浮かべて。


いやというほど、めちゃくちゃに抱かれた。
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