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キノコマスター、決意する。
猫変化
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「……く、早く、私自身で愛したい……! このように、情欲を狂おしく掻き立てられたのは、生まれて初めてだ……!」
バルは苦し気にそう言って。俺の首筋に、軽く歯を立てた。
「はう、」
甘噛みされた刺激で、バルの指をきゅっと締め付けてしまったのがわかる。
中の指が、じゅぷ、じゅぷ、とえっちな音を立てながら、抜き差しされてる。
性器を弄っていた左手は、いつの間にか俺の胸に来ていて。
乳首を、きゅっと摘ままれた。
「うあ、……何、」
「ここを弄ると、中がきゅっと締まる。ここも、感じるようになってきたようだね?」
何度か、舐めたり触られたりしてたけど。
くすぐったいだけだと思ってた。
なのに、今は。
弄られると、ぞくぞくしてしまう。
これが、感じるってこと?
「全身、私に触れられただけで感じる身体にしてやろう。……私の、可愛い子猫ちゃん」
耳元で、やたら色気のある声で囁かれる。
……バルも童貞とか、絶対嘘だろ!
*****
もう出ないってくらい搾り取られて。
その後、俺の太股で、バルがイった。
お尻がジンジンするって言ったら、回復魔法かけてくれたんで治ったけど。
反応が可愛いから興奮しすぎて、つい、弄りすぎてしまった、って謝られた。
どういう理由だ。
バルの指、一本だけでもきつかったのに。本体が入る気しないんだけど。
万一、スプラッタなことになったとしても、回復魔法をかければ治るってわかっていても、痛いのは嫌だな……。
「……う~ん……、」
鏡を見て。自分の顔を眺めて。
改めて思う。
……普通にその辺にいる、高校生男子の顔だよ。
眉毛もしっかりしてるし。
女性的な顔では全く無い。声も普通に声変わりしたし、高くはない。
試合とかで、女の子の声援をもらったりしたし。
一応、ブサイクではないんじゃないかな、とは思う。
そりゃ、声も顔もスタイルも最上級なバルと比べればダメダメだけど。あれはもう規格外だと考えとかないと。
全身芸術品みたいなもんだ。
今まで身内以外から可愛いなんて言われたの、赤ん坊時代は覚えてないから、幼稚園児の時くらいじゃなかったか? 小学生の時点で背の順で一番後ろだったしな……。
そもそも、元の世界基準では、身長180cmもある男に可愛い、なんてあまり言わないし、思わないだろう。
バルが俺のことを可愛いって言うのは、惚れた欲目みたいなもんかなと思ってたが。
他の人にも言われたってことは。
こっちの世界では、俺って可愛いカテゴリーに入るのだろうか?
……可愛いか? こっちの人間の趣味はわかんないな。
可愛いっていうのは、サイズだけの話なのかも。巨人族からしてみれば子供サイズだしな。
いいや、無駄なこと考えてないで、修行しよう、修行。
*****
「カンビオデベスティア」
”変化”の魔法を唱えると。
呪文が、もやもやした煙のようになる。
そのもやもやに包まれて。その中で、姿を変えていく。
イメージするのは鋭い爪、牙を持った獣だ。
強くて。柔軟な身体を持つ獣。
身体のサイズが変わったので、椅子から落ちそうになって、机に飛び乗った。
身体が軽い。
カツ、と机に爪が当たる。
視界に、毛の生えた前脚が見えた。
成功かな? とバルを見上げると。
「おお……、私の可愛い子猫ちゃんが、本当に子猫ちゃんになってしまったぞ!」
嬉しそうに、ひょいと抱き上げられた。
鏡を見れば。
豹とか虎みたいな、かっこいい肉食獣をイメージしてたのに。
巨大な猫になってしまった……。
髪が黒で服が白いからか、何故かハチワレ猫になってる。
バルのマント借りればよかったかも。
どっからどう見ても可愛いにゃんこだ。自分じゃなかったら撫でたいくらいだ。
くっ……、くやしみ。きっと、いや、絶対バルのせいだ。
毎日猫猫言うから……!
俺基準では巨大な猫でも、バルには普通に抱えられるサイズだった。
猫になった俺を抱えてるバルを、エリアスが羨ましそうに見ている。
確かに猫は可愛いよな。でも、中身は俺だからな?
「んなーう、」
あれ? 普通に声が出せない。
バルはドラゴンに変身してる時、どうやって声を出してたんだろ? 声帯を変えたのかな?
喉をこしょこしょされて、思わずごろごろと喉を鳴らしてしまう。
自分でもどう鳴らしてるんだかわからない。
こらこら、腹をもモフのはやめろ。
バルの腕を、しっぽでぺしぺし叩く。
手の肉球を押して爪を出したり引っ込めたりされて。
「うむ、どこからどう見ても完璧な猫だな。毛並みといい、初めてだというのに、ここまで細部まで再現して変化できるとは。素晴らしい。さすが私の可愛い子猫ちゃんだ」
頬ずりされる。
本当は、猫になるつもりはなかったんだけど。
まあいいか。猫は良く見るし、身近な生き物だからな。
うちでも飼ってたし。
もっと具体的に、細部までイメージしないと駄目だったか。
これは、思ってたよりかなり難しい魔法だな。
*****
「あーう、んなーぅ、」
腹に顔を埋めているバルの頬を、肉球でぺしぺし叩く。
まさか、声が出せないと、元に戻れないんじゃ。
「そんなことはないよ。元に戻るように念じればいい」
バルは肉球に頬ずりしながら言った。
あ、ちゃんと言葉、通じてるのか。
凄いな。
「陛下、猫ちゃんの話す言葉も理解できるんですか……」
いいなあ、と。
エリアスが、羨ましそうに身悶えている。エリアスは猫派だったようだ。
……いや、猫ちゃんじゃない。中身は俺だってば!
バルは苦し気にそう言って。俺の首筋に、軽く歯を立てた。
「はう、」
甘噛みされた刺激で、バルの指をきゅっと締め付けてしまったのがわかる。
中の指が、じゅぷ、じゅぷ、とえっちな音を立てながら、抜き差しされてる。
性器を弄っていた左手は、いつの間にか俺の胸に来ていて。
乳首を、きゅっと摘ままれた。
「うあ、……何、」
「ここを弄ると、中がきゅっと締まる。ここも、感じるようになってきたようだね?」
何度か、舐めたり触られたりしてたけど。
くすぐったいだけだと思ってた。
なのに、今は。
弄られると、ぞくぞくしてしまう。
これが、感じるってこと?
「全身、私に触れられただけで感じる身体にしてやろう。……私の、可愛い子猫ちゃん」
耳元で、やたら色気のある声で囁かれる。
……バルも童貞とか、絶対嘘だろ!
*****
もう出ないってくらい搾り取られて。
その後、俺の太股で、バルがイった。
お尻がジンジンするって言ったら、回復魔法かけてくれたんで治ったけど。
反応が可愛いから興奮しすぎて、つい、弄りすぎてしまった、って謝られた。
どういう理由だ。
バルの指、一本だけでもきつかったのに。本体が入る気しないんだけど。
万一、スプラッタなことになったとしても、回復魔法をかければ治るってわかっていても、痛いのは嫌だな……。
「……う~ん……、」
鏡を見て。自分の顔を眺めて。
改めて思う。
……普通にその辺にいる、高校生男子の顔だよ。
眉毛もしっかりしてるし。
女性的な顔では全く無い。声も普通に声変わりしたし、高くはない。
試合とかで、女の子の声援をもらったりしたし。
一応、ブサイクではないんじゃないかな、とは思う。
そりゃ、声も顔もスタイルも最上級なバルと比べればダメダメだけど。あれはもう規格外だと考えとかないと。
全身芸術品みたいなもんだ。
今まで身内以外から可愛いなんて言われたの、赤ん坊時代は覚えてないから、幼稚園児の時くらいじゃなかったか? 小学生の時点で背の順で一番後ろだったしな……。
そもそも、元の世界基準では、身長180cmもある男に可愛い、なんてあまり言わないし、思わないだろう。
バルが俺のことを可愛いって言うのは、惚れた欲目みたいなもんかなと思ってたが。
他の人にも言われたってことは。
こっちの世界では、俺って可愛いカテゴリーに入るのだろうか?
……可愛いか? こっちの人間の趣味はわかんないな。
可愛いっていうのは、サイズだけの話なのかも。巨人族からしてみれば子供サイズだしな。
いいや、無駄なこと考えてないで、修行しよう、修行。
*****
「カンビオデベスティア」
”変化”の魔法を唱えると。
呪文が、もやもやした煙のようになる。
そのもやもやに包まれて。その中で、姿を変えていく。
イメージするのは鋭い爪、牙を持った獣だ。
強くて。柔軟な身体を持つ獣。
身体のサイズが変わったので、椅子から落ちそうになって、机に飛び乗った。
身体が軽い。
カツ、と机に爪が当たる。
視界に、毛の生えた前脚が見えた。
成功かな? とバルを見上げると。
「おお……、私の可愛い子猫ちゃんが、本当に子猫ちゃんになってしまったぞ!」
嬉しそうに、ひょいと抱き上げられた。
鏡を見れば。
豹とか虎みたいな、かっこいい肉食獣をイメージしてたのに。
巨大な猫になってしまった……。
髪が黒で服が白いからか、何故かハチワレ猫になってる。
バルのマント借りればよかったかも。
どっからどう見ても可愛いにゃんこだ。自分じゃなかったら撫でたいくらいだ。
くっ……、くやしみ。きっと、いや、絶対バルのせいだ。
毎日猫猫言うから……!
俺基準では巨大な猫でも、バルには普通に抱えられるサイズだった。
猫になった俺を抱えてるバルを、エリアスが羨ましそうに見ている。
確かに猫は可愛いよな。でも、中身は俺だからな?
「んなーう、」
あれ? 普通に声が出せない。
バルはドラゴンに変身してる時、どうやって声を出してたんだろ? 声帯を変えたのかな?
喉をこしょこしょされて、思わずごろごろと喉を鳴らしてしまう。
自分でもどう鳴らしてるんだかわからない。
こらこら、腹をもモフのはやめろ。
バルの腕を、しっぽでぺしぺし叩く。
手の肉球を押して爪を出したり引っ込めたりされて。
「うむ、どこからどう見ても完璧な猫だな。毛並みといい、初めてだというのに、ここまで細部まで再現して変化できるとは。素晴らしい。さすが私の可愛い子猫ちゃんだ」
頬ずりされる。
本当は、猫になるつもりはなかったんだけど。
まあいいか。猫は良く見るし、身近な生き物だからな。
うちでも飼ってたし。
もっと具体的に、細部までイメージしないと駄目だったか。
これは、思ってたよりかなり難しい魔法だな。
*****
「あーう、んなーぅ、」
腹に顔を埋めているバルの頬を、肉球でぺしぺし叩く。
まさか、声が出せないと、元に戻れないんじゃ。
「そんなことはないよ。元に戻るように念じればいい」
バルは肉球に頬ずりしながら言った。
あ、ちゃんと言葉、通じてるのか。
凄いな。
「陛下、猫ちゃんの話す言葉も理解できるんですか……」
いいなあ、と。
エリアスが、羨ましそうに身悶えている。エリアスは猫派だったようだ。
……いや、猫ちゃんじゃない。中身は俺だってば!
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