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J・J
救世主の帰還
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客室に運ぶまでの間。
クロエはずっと俺の胸に顔を埋めたままだった。
風呂であたたまり、ほかほかした身体。湯冷めしないように、ぎゅっと抱き締める。
クロエが寝たのかと思ったのだろう。
起こさないようにと、案内の兵は無言で礼をして去って行った。
†‡†‡†
「クロエ?」
部屋についたことを教えると、顔を上げた。
「……外で待ってる人がいるのを知ってれば、もっと早くお風呂から出たのに……」
恨みがましい視線を向けられた。
「戸の外に兵が立って待っていたのは知っていたが?」
「なら早く出てあげればよかったじゃないか。待たせたら可哀想だろ」
拗ねたように口を尖らせるのも可愛い。
吸い付きたくなる。
「奴らは待つのも仕事のうちだ。それに、せっかくクロエと二人きりで温泉に入ったし、じっくり堪能したかった」
ほんのりと桜色に染まった肌。
風呂の中で身体を弄られて悶える姿。
眼福だった。
「もう! ばか!」
ぽかぽかと胸板を叩かれる。
怒ったそぶりをするのも可愛らしいが。
ここは素直に謝罪しよう。
「悪かった。俺も今はそのことを後悔している」
「……ほんとに?」
上目遣いで俺を見る。
そんな可愛らしい仕草をしてみせるのは、無意識なのだろうか。
俺の下半身の一部がお前を欲しがり、浅ましくそそり立っているのも知らないで。
「クロエの色っぽい声を他人に聴かせるのは業腹だと気づいた。もう誰かの耳がある場所ではしないと誓おう」
「ば、ばかー!」
真っ赤になった。
クロエは本当に可愛い。
†‡†‡†
翌朝。
朝食の後、ロイへの親書をクロエが受け取り、ジェローム王と別れを告げた。
預かる予定のメドゥサンは、すでに送迎の馬車の前で待っていた。
若いヒトが二人。
若いと思ったが成人済みで、18歳だった。
金髪巻毛に青い目の青年と、赤髪に緑の目の青年だった。随分とひょろひょろしている。
クロエは年齢を聞いても若い、と驚いていた。
クロエの居た世界では、ショウガッコウ、チュウガッコウ、コウコウで12年も基礎知識を学んだ後、ダイガクで4年ほど専門の勉強をし、更に弟子入りを経てようやく一人前だという。
若くても26歳か。
随分と沢山の知識を積まなければならないのだな。
向こうは治療魔法も無いし、病気の診断を下し、治療するのは大変そうだ。その為に沢山の知識を得るのだろう。
ダイガクを4年以上通ったというクロエが物知りなのも、16年以上もの長い間勉学に励んだ故だったのか。
見習いの二人は、覚えられる医療魔法は一通り覚えたものの、使い処や診断に自信が無いという。
情けないことだ。
クロエなど、薬の知識こそあったが、医療魔法を覚え、メドゥサンになったのはこちらに来てからだ。
それでも我が国ですでにボン・メドゥサンとして名を馳せている。
甘えるなと言いたい。
†‡†‡†
「そういうのは場数を踏めば何とかなるよ。初心者じゃなかった人なんてこの世にいないんだから」
クロエは優しく言った。
初心者だった者は居ない、か。
確かにそうだが。
才能の差は如何ともしがたい。
「僕も元々は薬学が専門だったんだよ」
そう。クロエは生物の知識だけでなく薬の知識も素晴らしかった。
その上こんなに愛らしい。
敵が多いのではないかと思うと、ツガイの俺も落ち着かない。
「薬、ですか」
「今は失われた知識だそうですが」
いまいちピンと来ないのか、首を傾げている。
昔は薬を使っていたヒトの国でも、今ではほぼ医療魔法に頼っているので、薬の知識はとうに廃れたのだという。
これからは薬をうまく使うようにすれば、メドゥサンの負担も軽くなるのではないか。
ただでさえ、医療魔法の使い手は少ないのだ。
国境を通る時、見張りの兵達が手を振っていた。
来た時とは違い、口々に感謝の言葉を述べ。
笑顔で見送られた。
クロエはペイ・プリマットにとっても救世主であるから当然か。
なのに、決して驕らない。
あちらのヒトは、皆こう謙虚な性質なのだろうか?
†‡†‡†
暁の森を抜け、村を通り、城へ向かう道すがら。
見習いの二人は興味深げに車窓を眺めていた。
「こちらは随分復興が進んでいるのですね?」
「獣人だから、体力があるんでしょう?」
「そうでもない。力自慢もいるが」
全ての獣人が、ヒトより体力の優れた者ばかりだとは限らない。兎人など、力の弱い獣人もいる。
それぞれ得意不得意がある。
楽をしているような言い方はやめて欲しいものだ。
「ロイ……陛下は、城の改修よりも村の復興を優先して予算を回し、食糧を確保するため、牧場や農場を再生させた。未だ城壁の一部は崩れたままだが、城の見た目よりも民を第一に考えている」
尊敬できる王だと、改めて思う。
気付けば、見習い達は俺を見て、きらきらと目を輝かせていた。
「ジェローム陛下から、ルロイ陛下はとてもお強い方だと聞いてます」
「Dr.J・Jよりもお強いのですか?」
この様子だと、俺の噂も耳にしているな。
俺は先生ではなく、あくまでも医療助手なのだが。まあいい。
「ツガイを得た俺のほうがずっと強い」
これまではいい勝負だっただろうが。
もしもロイにクロエを奪われそうになった場合、絶対に負けない自信がある。
†‡†‡†
城門が開き、馬車は石畳の道を走る。
ここの石畳は、城門は国の顔にあたるものだから、と職人達が善意で直したものだ。
城の前ではパーシーとメイベルが待っていた。
メイベルは遠くからでも見えるよう、大きく手を振っている。
「おかえりなさい、クロエ。久しぶり! 待ってたよ!」
「わわ、……ただいま、メイベル」
メイベルはクロエが馬車を降りるなり、飛びつくように抱きついた。
……メイベルならいいか。
「よ、おかえり」
パーシーに肩を叩かれた。
お疲れ、心配してたんだぞ、という気持ちがこもっている。
顔には出さないが。
「ああ」
こうして、何事もなく無事に帰ってこられたのは、全てクロエのお陰だ。
皆も労ってやって欲しい。
クロエはずっと俺の胸に顔を埋めたままだった。
風呂であたたまり、ほかほかした身体。湯冷めしないように、ぎゅっと抱き締める。
クロエが寝たのかと思ったのだろう。
起こさないようにと、案内の兵は無言で礼をして去って行った。
†‡†‡†
「クロエ?」
部屋についたことを教えると、顔を上げた。
「……外で待ってる人がいるのを知ってれば、もっと早くお風呂から出たのに……」
恨みがましい視線を向けられた。
「戸の外に兵が立って待っていたのは知っていたが?」
「なら早く出てあげればよかったじゃないか。待たせたら可哀想だろ」
拗ねたように口を尖らせるのも可愛い。
吸い付きたくなる。
「奴らは待つのも仕事のうちだ。それに、せっかくクロエと二人きりで温泉に入ったし、じっくり堪能したかった」
ほんのりと桜色に染まった肌。
風呂の中で身体を弄られて悶える姿。
眼福だった。
「もう! ばか!」
ぽかぽかと胸板を叩かれる。
怒ったそぶりをするのも可愛らしいが。
ここは素直に謝罪しよう。
「悪かった。俺も今はそのことを後悔している」
「……ほんとに?」
上目遣いで俺を見る。
そんな可愛らしい仕草をしてみせるのは、無意識なのだろうか。
俺の下半身の一部がお前を欲しがり、浅ましくそそり立っているのも知らないで。
「クロエの色っぽい声を他人に聴かせるのは業腹だと気づいた。もう誰かの耳がある場所ではしないと誓おう」
「ば、ばかー!」
真っ赤になった。
クロエは本当に可愛い。
†‡†‡†
翌朝。
朝食の後、ロイへの親書をクロエが受け取り、ジェローム王と別れを告げた。
預かる予定のメドゥサンは、すでに送迎の馬車の前で待っていた。
若いヒトが二人。
若いと思ったが成人済みで、18歳だった。
金髪巻毛に青い目の青年と、赤髪に緑の目の青年だった。随分とひょろひょろしている。
クロエは年齢を聞いても若い、と驚いていた。
クロエの居た世界では、ショウガッコウ、チュウガッコウ、コウコウで12年も基礎知識を学んだ後、ダイガクで4年ほど専門の勉強をし、更に弟子入りを経てようやく一人前だという。
若くても26歳か。
随分と沢山の知識を積まなければならないのだな。
向こうは治療魔法も無いし、病気の診断を下し、治療するのは大変そうだ。その為に沢山の知識を得るのだろう。
ダイガクを4年以上通ったというクロエが物知りなのも、16年以上もの長い間勉学に励んだ故だったのか。
見習いの二人は、覚えられる医療魔法は一通り覚えたものの、使い処や診断に自信が無いという。
情けないことだ。
クロエなど、薬の知識こそあったが、医療魔法を覚え、メドゥサンになったのはこちらに来てからだ。
それでも我が国ですでにボン・メドゥサンとして名を馳せている。
甘えるなと言いたい。
†‡†‡†
「そういうのは場数を踏めば何とかなるよ。初心者じゃなかった人なんてこの世にいないんだから」
クロエは優しく言った。
初心者だった者は居ない、か。
確かにそうだが。
才能の差は如何ともしがたい。
「僕も元々は薬学が専門だったんだよ」
そう。クロエは生物の知識だけでなく薬の知識も素晴らしかった。
その上こんなに愛らしい。
敵が多いのではないかと思うと、ツガイの俺も落ち着かない。
「薬、ですか」
「今は失われた知識だそうですが」
いまいちピンと来ないのか、首を傾げている。
昔は薬を使っていたヒトの国でも、今ではほぼ医療魔法に頼っているので、薬の知識はとうに廃れたのだという。
これからは薬をうまく使うようにすれば、メドゥサンの負担も軽くなるのではないか。
ただでさえ、医療魔法の使い手は少ないのだ。
国境を通る時、見張りの兵達が手を振っていた。
来た時とは違い、口々に感謝の言葉を述べ。
笑顔で見送られた。
クロエはペイ・プリマットにとっても救世主であるから当然か。
なのに、決して驕らない。
あちらのヒトは、皆こう謙虚な性質なのだろうか?
†‡†‡†
暁の森を抜け、村を通り、城へ向かう道すがら。
見習いの二人は興味深げに車窓を眺めていた。
「こちらは随分復興が進んでいるのですね?」
「獣人だから、体力があるんでしょう?」
「そうでもない。力自慢もいるが」
全ての獣人が、ヒトより体力の優れた者ばかりだとは限らない。兎人など、力の弱い獣人もいる。
それぞれ得意不得意がある。
楽をしているような言い方はやめて欲しいものだ。
「ロイ……陛下は、城の改修よりも村の復興を優先して予算を回し、食糧を確保するため、牧場や農場を再生させた。未だ城壁の一部は崩れたままだが、城の見た目よりも民を第一に考えている」
尊敬できる王だと、改めて思う。
気付けば、見習い達は俺を見て、きらきらと目を輝かせていた。
「ジェローム陛下から、ルロイ陛下はとてもお強い方だと聞いてます」
「Dr.J・Jよりもお強いのですか?」
この様子だと、俺の噂も耳にしているな。
俺は先生ではなく、あくまでも医療助手なのだが。まあいい。
「ツガイを得た俺のほうがずっと強い」
これまではいい勝負だっただろうが。
もしもロイにクロエを奪われそうになった場合、絶対に負けない自信がある。
†‡†‡†
城門が開き、馬車は石畳の道を走る。
ここの石畳は、城門は国の顔にあたるものだから、と職人達が善意で直したものだ。
城の前ではパーシーとメイベルが待っていた。
メイベルは遠くからでも見えるよう、大きく手を振っている。
「おかえりなさい、クロエ。久しぶり! 待ってたよ!」
「わわ、……ただいま、メイベル」
メイベルはクロエが馬車を降りるなり、飛びつくように抱きついた。
……メイベルならいいか。
「よ、おかえり」
パーシーに肩を叩かれた。
お疲れ、心配してたんだぞ、という気持ちがこもっている。
顔には出さないが。
「ああ」
こうして、何事もなく無事に帰ってこられたのは、全てクロエのお陰だ。
皆も労ってやって欲しい。
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