41 / 74
J・J
運命との出会い
しおりを挟む
夜の森深く。
突然、森に”異物”が発生した気配がした。
獣人でも、獣でもない。ヒトの気配。
他国からの侵入者か? 敵意は感じられない。
だが、獣達がやけに騒いでいる。
この森の均衡を保つのも、森林管理人である俺の役目のひとつである。
均衡を崩さない程度の狩猟であれば見逃してやるのだが。
様子を見に行くと、野犬の群れが子供を囲んでいた。
獣にヒトの味を覚えさせるにはいかない。
獣よりも動きが鈍く、狩りやすいヒトを襲うようになる。
『そいつから離れろ』
さもなければ喰う、と。威嚇の声を上げるなり、野犬達は去っていった。
この森で、俺に逆らうほど無謀な獣はいないが。
極限まで餓え、食欲に支配された獣は、強い痛みを与えるまで、本能に操られてしまうものだ。
†‡†‡†
……不思議なにおいがする。
この子供からだろうか?
花のような、良いにおいだ。
見れば、成人前だろうか、小さなヒトの子供だ。
気を失っている。
一人でここへ迷い込んだか? 他にヒトの気配はしない。
子供は、気が付くと。
俺を見て、悲鳴を上げた。
そういえば、灰色熊の姿のままだった。
刺激しない限り、熊はヒトを襲わないのだが。
ヒトは熊を恐れるものらしい。野生の熊は臆病だというのに。
「案ずるな、俺は獣人だ。襲いはしない」
声を掛けたが。
子供は怯えた様子でこちらを向いたまま後退りし、派手に転んだ。
後ろを見ないからだ。危なっかしい。
眼鏡だろうか?
顔を覆っていたものがなくなり、子供の顔が露になった。
子供は整った顔立ちで。
黒い眼は大きく、ヤマネのように愛らしい。
目が合った。
俺を、じっと見ている。
瞳から、怯えは消えている。
何やら全身くまなく観察されているような感じだが。
悪い気はしない。
†‡†‡†
この子供から見られると、何故かそわそわしてしまう。
何だ、これは?
こんな浮ついた気持ちになるのは、生まれて初めてのことだ。
話には聞いていたが。
これが、運命の出会いというものだろうか?
獣人は、己のツガイと出会うと、何ともたまらない気持ちになるという。
ツガイからしか感じられない、芳しい香りがするとも。
まさか、こんな子供が俺のツガイだとでもいうのか?
傍に行き、においを嗅いでみる。
やはり、花のような良いにおいしかしない。
試しに口づけ、頬を舐めてみると。
甘く感じた。
相手はまだ子供だというのに。
もっと味わいたいと思った。
子供はそれに抗うこともなく、目を閉じている。
鼓動は早い。
口づけ、目を閉じれば求婚を受け入れる、という決まりがあったな。
……つまり、求婚を受け入れるということか。
しかし、この子はまだ小さい。
「このままでは駄目だ」
灰色熊の姿のままでは、頭ごと喰らってしまいそうなので。
久しぶりにヒトの姿になってみた。
†‡†‡†
しかし、ヒトの姿になっても、まだ体格差は大きく。やはりとても小さく感じる。足など、俺の腕よりも細い。
抱いたら壊してしまいそうだ。
育つまで待つべきか、と考えていたら。
子供は目を開き。
俺を見て、不思議そうな顔をした。
何故まだ噛まないのか、とでも思っているのだろうか?
ああ、やはりこの子供の目を見ると、心が乱される。
口づけたい。抱きたい。全てを奪いたいと。
全身全霊で、この子供を求めてしまう。
大きくなるまで待っていては、誰かに奪われてしまうだろう。
今すぐ噛んで、俺のものにしてやるしかない。
こんな危険な場所に置き去りにするような親など頼りにならない。
迎えに来ようが、返すものか。
俺の手元で、大きくなるまで、大事に育てよう。
大きくなったら、毎日抱いて可愛がろう。
欲しい物があれば何でも与えてやる。
だから。
俺のツガイになれ。
細い首筋に嚙みついた。
小さな身体が、痛みだろう衝撃に震えた。
もう少しだ。
痛いだろうが、我慢してくれ。
溢れてきた血は甘い。
つい、血に酔いそうになった。
†‡†‡†
名残惜しいが、牙を引き抜く。
ツガイは、気を失っていた。
その体内、細胞は。変化を起こしているようだ。
俺のツガイになるために。
ツガイの儀式は、人生を共にする契約である。
俺の身体は、ツガイを護るために強化され、ツガイと長い時間離れれば衰弱して死ぬ。
ツガイの身体は、受け入れやすくなるように変化すると聞くが。
見ると、首筋から血が流れている。
その血すら甘いためか、つい噛みすぎてしまったようだ。
「Je、Souhait……Guérison」
首の傷に、癒しの魔法をかける。
傷は癒え、ツガイのしるしだけ残った。
転んだ時にか、足首を痛めているようなので、足首にも癒しの魔法をかける。
医療魔法の習得は森林管理人には必須だが。
癒しの魔法を得ていて良かったと思う。誰の手も借りず、俺の手で癒したい。
このように、強烈な独占欲を持つのは初めてだ。
思えば今まで、何かに執着したことなどなかった。
親と決別しても。
戦争で傷つき、死に瀕し。
大勢のヒトを殺めようとも。俺の心は動かなかった。
ただ、己に課されたことをやっていただけだ。
†‡†‡†
”四季の森”はこのロワイヨム・ドゥ・グラン・テールを護る盾のようなものである。
先代の森林管理人は森を護るため、その命を尽くした。
戦功により、我が国の名誉職である森林管理人に任命された時も、特に何も思わなかった。
俺の母親が現在のグラン・テール国王であるロイの乳母であったため、乳兄弟として親しくしていたが。
それを羨ましがられたりひがまれても、特に何も思わなかった。
ロイは誰とも気安く話す。
皆が身分の差を気にして遠慮しているだけだ。
こうしてツガイを腕に抱いていると。
様々な感情がわいてくる。
もしもツガイを奪われそうになったら、相手が国王であろうが牙を剥くだろう。
それほどに激しい感情を抱かせるとは。
”運命のツガイ”とはなかなか出会えないというのも道理だろう。
ツガイの気質によって、国ひとつ傾かせる可能性があるのだからな。
突然、森に”異物”が発生した気配がした。
獣人でも、獣でもない。ヒトの気配。
他国からの侵入者か? 敵意は感じられない。
だが、獣達がやけに騒いでいる。
この森の均衡を保つのも、森林管理人である俺の役目のひとつである。
均衡を崩さない程度の狩猟であれば見逃してやるのだが。
様子を見に行くと、野犬の群れが子供を囲んでいた。
獣にヒトの味を覚えさせるにはいかない。
獣よりも動きが鈍く、狩りやすいヒトを襲うようになる。
『そいつから離れろ』
さもなければ喰う、と。威嚇の声を上げるなり、野犬達は去っていった。
この森で、俺に逆らうほど無謀な獣はいないが。
極限まで餓え、食欲に支配された獣は、強い痛みを与えるまで、本能に操られてしまうものだ。
†‡†‡†
……不思議なにおいがする。
この子供からだろうか?
花のような、良いにおいだ。
見れば、成人前だろうか、小さなヒトの子供だ。
気を失っている。
一人でここへ迷い込んだか? 他にヒトの気配はしない。
子供は、気が付くと。
俺を見て、悲鳴を上げた。
そういえば、灰色熊の姿のままだった。
刺激しない限り、熊はヒトを襲わないのだが。
ヒトは熊を恐れるものらしい。野生の熊は臆病だというのに。
「案ずるな、俺は獣人だ。襲いはしない」
声を掛けたが。
子供は怯えた様子でこちらを向いたまま後退りし、派手に転んだ。
後ろを見ないからだ。危なっかしい。
眼鏡だろうか?
顔を覆っていたものがなくなり、子供の顔が露になった。
子供は整った顔立ちで。
黒い眼は大きく、ヤマネのように愛らしい。
目が合った。
俺を、じっと見ている。
瞳から、怯えは消えている。
何やら全身くまなく観察されているような感じだが。
悪い気はしない。
†‡†‡†
この子供から見られると、何故かそわそわしてしまう。
何だ、これは?
こんな浮ついた気持ちになるのは、生まれて初めてのことだ。
話には聞いていたが。
これが、運命の出会いというものだろうか?
獣人は、己のツガイと出会うと、何ともたまらない気持ちになるという。
ツガイからしか感じられない、芳しい香りがするとも。
まさか、こんな子供が俺のツガイだとでもいうのか?
傍に行き、においを嗅いでみる。
やはり、花のような良いにおいしかしない。
試しに口づけ、頬を舐めてみると。
甘く感じた。
相手はまだ子供だというのに。
もっと味わいたいと思った。
子供はそれに抗うこともなく、目を閉じている。
鼓動は早い。
口づけ、目を閉じれば求婚を受け入れる、という決まりがあったな。
……つまり、求婚を受け入れるということか。
しかし、この子はまだ小さい。
「このままでは駄目だ」
灰色熊の姿のままでは、頭ごと喰らってしまいそうなので。
久しぶりにヒトの姿になってみた。
†‡†‡†
しかし、ヒトの姿になっても、まだ体格差は大きく。やはりとても小さく感じる。足など、俺の腕よりも細い。
抱いたら壊してしまいそうだ。
育つまで待つべきか、と考えていたら。
子供は目を開き。
俺を見て、不思議そうな顔をした。
何故まだ噛まないのか、とでも思っているのだろうか?
ああ、やはりこの子供の目を見ると、心が乱される。
口づけたい。抱きたい。全てを奪いたいと。
全身全霊で、この子供を求めてしまう。
大きくなるまで待っていては、誰かに奪われてしまうだろう。
今すぐ噛んで、俺のものにしてやるしかない。
こんな危険な場所に置き去りにするような親など頼りにならない。
迎えに来ようが、返すものか。
俺の手元で、大きくなるまで、大事に育てよう。
大きくなったら、毎日抱いて可愛がろう。
欲しい物があれば何でも与えてやる。
だから。
俺のツガイになれ。
細い首筋に嚙みついた。
小さな身体が、痛みだろう衝撃に震えた。
もう少しだ。
痛いだろうが、我慢してくれ。
溢れてきた血は甘い。
つい、血に酔いそうになった。
†‡†‡†
名残惜しいが、牙を引き抜く。
ツガイは、気を失っていた。
その体内、細胞は。変化を起こしているようだ。
俺のツガイになるために。
ツガイの儀式は、人生を共にする契約である。
俺の身体は、ツガイを護るために強化され、ツガイと長い時間離れれば衰弱して死ぬ。
ツガイの身体は、受け入れやすくなるように変化すると聞くが。
見ると、首筋から血が流れている。
その血すら甘いためか、つい噛みすぎてしまったようだ。
「Je、Souhait……Guérison」
首の傷に、癒しの魔法をかける。
傷は癒え、ツガイのしるしだけ残った。
転んだ時にか、足首を痛めているようなので、足首にも癒しの魔法をかける。
医療魔法の習得は森林管理人には必須だが。
癒しの魔法を得ていて良かったと思う。誰の手も借りず、俺の手で癒したい。
このように、強烈な独占欲を持つのは初めてだ。
思えば今まで、何かに執着したことなどなかった。
親と決別しても。
戦争で傷つき、死に瀕し。
大勢のヒトを殺めようとも。俺の心は動かなかった。
ただ、己に課されたことをやっていただけだ。
†‡†‡†
”四季の森”はこのロワイヨム・ドゥ・グラン・テールを護る盾のようなものである。
先代の森林管理人は森を護るため、その命を尽くした。
戦功により、我が国の名誉職である森林管理人に任命された時も、特に何も思わなかった。
俺の母親が現在のグラン・テール国王であるロイの乳母であったため、乳兄弟として親しくしていたが。
それを羨ましがられたりひがまれても、特に何も思わなかった。
ロイは誰とも気安く話す。
皆が身分の差を気にして遠慮しているだけだ。
こうしてツガイを腕に抱いていると。
様々な感情がわいてくる。
もしもツガイを奪われそうになったら、相手が国王であろうが牙を剥くだろう。
それほどに激しい感情を抱かせるとは。
”運命のツガイ”とはなかなか出会えないというのも道理だろう。
ツガイの気質によって、国ひとつ傾かせる可能性があるのだからな。
1
お気に入りに追加
766
あなたにおすすめの小説
聖獣王~アダムは甘い果実~
南方まいこ
BL
日々、慎ましく過ごすアダムの元に、神殿から助祭としての資格が送られてきた。神殿で登録を得た後、自分の町へ帰る際、乗り込んだ馬車が大規模の竜巻に巻き込まれ、アダムは越えてはいけない国境を越えてしまう。
アダムが目覚めると、そこはディガ王国と呼ばれる獣人が暮らす国だった。竜巻により上空から落ちて来たアダムは、ディガ王国を脅かす存在だと言われ処刑対象になるが、右手の刻印が聖天を示す文様だと気が付いた兵士が、この方は聖天様だと言い、聖獣王への貢ぎ物として捧げられる事になった。
竜巻に遭遇し偶然ここへ投げ出されたと、何度説明しても取り合ってもらえず。自分の家に帰りたいアダムは逃げ出そうとする。
※私の小説で「大人向け」のタグが表示されている場合、性描写が所々に散りばめられているということになります。タグのついてない小説は、その後の二人まで性描写はありません
魔女の呪いで男を手懐けられるようになってしまった俺
ウミガメ
BL
魔女の呪いで余命が"1年"になってしまった俺。
その代わりに『触れた男を例外なく全員"好き"にさせてしまう』チート能力を得た。
呪いを解くためには男からの"真実の愛"を手に入れなければならない……!?
果たして失った生命を取り戻すことはできるのか……!
男たちとのラブでムフフな冒険が今始まる(?)
~~~~
主人公総攻めのBLです。
一部に性的な表現を含むことがあります。要素を含む場合「★」をつけておりますが、苦手な方はご注意ください。
※この小説は他サイトとの重複掲載をしております。ご了承ください。
小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~
朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」
普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。
史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。
その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。
外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。
いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。
領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。
彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。
やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。
無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。
(この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)
異世界へ下宿屋と共にトリップしたようで。
やの有麻
BL
山に囲まれた小さな村で下宿屋を営んでる倉科 静。29歳で独身。
昨日泊めた外国人を玄関の前で見送り家の中へ入ると、疲労が溜まってたのか急に眠くなり玄関の前で倒れてしまった。そして気付いたら住み慣れた下宿屋と共に異世界へとトリップしてしまったらしい!・・・え?どーゆうこと?
前編・後編・あとがきの3話です。1話7~8千文字。0時に更新。
*ご都合主義で適当に書きました。実際にこんな村はありません。
*フィクションです。感想は受付ますが、法律が~国が~など現実を突き詰めないでください。あくまで私が描いた空想世界です。
*男性出産関連の表現がちょっと入ってます。苦手な方はオススメしません。
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話
深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?
女神の間違いで落とされた、乙女ゲームの世界でオレは愛を手に入れる。
にのまえ
BL
バイト帰り、事故現場の近くを通ったオレは見知らぬ場所と女神に出会った。その女神は間違いだと気付かずオレを異世界へと落とす。
オレが落ちた異世界は、改変された獣人の世界が主体の乙女ゲーム。
獣人?
ウサギ族?
性別がオメガ?
訳のわからない異世界。
いきなり森に落とされ、さまよった。
はじめは、こんな世界に落としやがって! と女神を恨んでいたが。
この異世界でオレは。
熊クマ食堂のシンギとマヤ。
調合屋のサロンナばあさん。
公爵令嬢で、この世界に転生したロッサお嬢。
運命の番、フォルテに出会えた。
お読みいただきありがとうございます。
タイトル変更いたしまして。
改稿した物語に変更いたしました。
みなしご白虎が獣人異世界でしあわせになるまで
キザキ ケイ
BL
親を亡くしたアルビノの小さなトラは、異世界へ渡った────……
気がつくと知らない場所にいた真っ白な子トラのタビトは、子ライオンのレグルスと出会い、彼が「獣人」であることを知る。
獣人はケモノとヒト両方の姿を持っていて、でも獣人は恐ろしい人間とは違うらしい。
故郷に帰りたいけれど、方法が分からず途方に暮れるタビトは、レグルスとふれあい、傷ついた心を癒やされながら共に成長していく。
しかし、珍しい見た目のタビトを狙うものが現れて────?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる