人生に絶望した俺が異世界で龍のツガイにされるなんてこれはきっと悪い夢に違いない。

篠崎笙

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ツガイのつとめ

変わる身体

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龍玉を受け入れたことで。俺の身体は、変わった。

不老不死とか、龍の姿になれるとか。
雨を降らせる力もそうだけど。

雷音を受け入れるために、が、濡れるようになったんだ。
それで、香油とか、潤滑剤の類は不要になった。


「ひぅ、……や、それ、だめ、」

舌で慣らすのは、やめて欲しい。
生理的嫌悪感とかの嫌、というより。

正直なところ、気持ち良すぎてこわい。


感じすぎて、すごく濡れてるのが自分でもわかるし。
それが雷音にもモロバレだし。

こんなことが気持ちいいってわかってしまうのは、もの凄く恥ずかしい。
けど。


雷音は嬉しそうだから、いいか。


*****


『……甘露だ』

甘いって?
そんな。いくら異世界でもありえないってば。

いや、不味いよりはいいのかな……?


「ひゃ、やあ、」

ちゅぷちゅぷ音を立てて、舌が出入りしてる。
人間の舌よりも長いし、厚みがある。

舌で犯されてるみたいに感じる。

舌じゃなくて。
もっと。


「雷音、……も、いいから、……んっ、」

舌が引き抜かれて。
大きいのが、あてがわれる。

何度されても、お尻に男性器を受け入れるのには、慣れないけど。

雷音だから。
愛するツガイだから。

雷音の全部を受け入れたいと思う。


『ここをこのように、しとどに濡らして……それほど欲しかったか?』

うん、と頷いてみせる。
「全部、入れて。雷音が欲しい」


『……っ、』
どくん、と中で脈打った。

イっちゃったようだ。
頬を赤く染めて。


『何と罪作りな……。自分でねだったのだから、後悔するでないぞ』
そう言った雷音は。

壮絶に色っぽかった。


*****


「ひぁ……っ、あ、あっ、」

俺の腰を掴んで。
親指で乳首を愛撫しながら突き上げてくる。

手が大きいから、そういうことが出来るんだろうな。

雷音のも、大きくて。
入ってると、お腹が膨らんだみたいになる。

すごく奥まで入って。
S字結腸っていうんだっけ? そこをコツコツと突かれると。

頭がおかしくなるくらい、気持ちいい。


ぐい、と身体を引き起こされて。
雷音の上に乗り上げるかたちになる。

「あうっ!?」

下から突き上げられて。
揺すられて。

もっと奥まで、入って来てる……?


『もう一つの口が開いて、降りて来て。わたしを受け入れようとしている』

もう一つの口?
まさか、例のS字結腸とかいうやつのこと?


「ひぁ、ああ、」

ゆさゆさ揺すられて。
少しずつ、そこがを受け入れているのがわかる。

それ以上、来たら。

頭がおかしくなっちゃう。


「あ、……ん、雷音、も、……出して?」
お腹に手をあてて、ねだる。

『ああ、望。……わたしのかわいいツガイ。愛している』


最奥に、放たれて。

気が遠くなるくらい、気持ちよかった。


*****


『こうして、いつまでも腕の中に閉じ込めてしまいたいものだ』
湯船に浸かりながら、雷音はしみじみと呟いた。

だけじゃ心配?」
喉をさらして、雷音がつけた逆鱗を見せる。


「そういえば、逆鱗ってどういう風につけるものなの?」

知らない間につけられてたから、わからない。
必ずしもツガイにつける、というものでもないようだけど。

『うむ、』
雷音は首の辺りをごそごそ探って。

ぷちっ、と音がした。

鱗を取ったようだけど。
……え、今、どこから取ったの?


『自分の鱗を一枚剥がし、術を使い、加工をする』

と、鱗を湯船に放ったら。
鱗は、みるみるうちに大きくなった。

うわ、でかっ!

雷音の龍姿りゅうし。元のサイズの鱗がこれか。
オオオニバスくらいありそう。


「わあ、硬い」

薄くて、綺麗な鱗だ。
叩くとコンコン音がする。硬いけど、たわむのか。不思議だ。


『龍の鱗は鉄や鋼の刃も通さぬほど硬く、丈夫である』
自慢げに言う。

「これって、こうと思った形に加工できる?」
『ああ、可能だが?』


だったら。やりたいことがある。


*****


俺も龍になって、鱗を一枚剥がしてもらった。
ちょっと痛かったけど。


「これで、お互いに指輪を作って、交換しようよ。それで相手がどこにいるかわかる術をかければ、もしものことがあっても安心じゃないかな?」

『むう、』
難しい顔して悩んでる。

それより、ずっと一緒に居ればいいじゃないか、と思ってるのがまるわかりだ。
雷音てば本当に俺のこと好きすぎだよね……。


俺のいた世界では、結婚する時に指輪を交換するんだと教えたら。

それなら指輪の交換式を挙げよう、と言われた。
新しい服もお披露目できるし、と。


それ、新しい服とかをみんなに見せびらかしたいだけだよね?
いいけど。
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