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披露宴
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ホールには、招待客が続々と集まってきている。
崇と僕、僕の父親役のマリオおじさんは入口の脇に立って。
やって来る客に挨拶をする。
車で来たヴァレンティーノの企業関係者も、到着したようだ。
飛行機の方が早いんだ。
他の部屋で待機してたらしき母さんたちも入って来て、僕の姿を見て仰天してた。
さすが母親、というか。
母さんはすぐ僕だってわかったようだ。
こっちに着いて、食堂でマンマにおやつをご馳走になってたけど。
披露宴の料理の準備で忙しそうなので、おいしいおやつを戴いたお礼に、と料理の下準備を手伝いながら。
愛理さんと晃司義兄さんも手伝いつつ通訳して、料理について話してたって。
勉強になったわ~、と嬉しそうだった。
お義父さんと敦司義兄さんは信じられないものを見た、って感じであんぐりとしたまま棒立ちしてたので、母さんに連行されて。
晃司義兄さんは変装レベル高え! って言いながら席に向かった。
愛理さんには似合ってると言われた。
さすが私の妹、可愛いわ、って。そうかな、えへへ。
後で写真撮らせてね、と手を振りながら席に向かった。
トーニオとジーナも、お洒落して来てくれた。
比較的露出を抑えたドレスなのに溢れる色気に、男性客から視線が集まってる。
さすがだ。
事前にトークアプリで内情を説明したので、ステラではなくソーニャ、って呼んでくれた。
トーニオの骨折も回復したようで何よりだ。
ジーナがこんな凄いところに私なんかが来て場違いじゃない? って言うので。
シンデレラみたいに王子様が金持ちなだけで、僕なんかド庶民だから大丈夫だよ、って言ったら笑ってた。
僕の女装姿を見て鼻の下を伸ばしている兄の襟首を掴んで。
ジーナも席に向かった。
*****
「……来てくれるかなあ?」
『どちらでも。君さえ隣りにいてくれれば、私は満足だよ』
崇のお母さん、百合おばさんにも招待状を出したんだ。
もう、ヴァレンティーノ関係者の根絶やしを狙う敵対組織は排除したから。
隠れて住むことはしなくてよくなった。
でも、百合おばさんはもう別人として、新しい家庭を持っていて。
このままヴァレンティーノとは縁を切って、別人として暮らすほうが母にとっては幸せだろう。
と崇は言った。
来るかはわからないけど。
招待状に旅客券を同封して。
空港には、迎えの車を用意してあった。
残念ながら、身内だけの結婚式には来なかったけど。
披露宴には、来てくれるといいな。
「あ、」
黒服の人に案内されながら遠慮がちにやって来たのは。
百合おばさんだ!
13年ぶりにやっと対面した母と息子は、ハグをしあって。
「崇、立派になったね。一人で、すごく頑張ったんだね、送ってくれる社内報、楽しみにしてた」
そこにたまに載ってる写真で、成長を見守ってたって。
息子の成長を涙ながらにねぎらう母親に、崇は頷いて。
「奏太との約束を実現させるために頑張ったけど。叶ったから」
と、僕を見て微笑んだ。
おばさんの視線がこちらへ向いた。
「……え、うそ。本当に奏ちゃんなの?」
上から下まで、視線が何往復かする。
最後に会った時、僕はまだ5歳だったもんね。
しかも、今は化粧で元の顔すらわからないという……。
「お久しぶりです。事情があって今日はこんな格好だけど。……あ、母も来てますよ。再婚したので、姓は宇佐美になりました」
母さんが百合おばさんに気付いて、大きく手を振ってる。
「あら、本当だわ。全然変わってない……」
それじゃあまた、と席に向かった。
母さんたちと同じテーブルだ。
親族席に、お互いの家族が揃った。
*****
「……良かったね?」
「全部奏太のお陰だよ。君はいつでも私に幸福を与えてくれる」
まあ、僕が捕まったから、敵対組織を一網打尽に出来るチャンスを得られた、って考えればそうかな?
でも。
運だけじゃ、上手くはいかないよ。
「崇が一生懸命頑張ってたから、神様がご褒美をくれたんだよ」
「なら、私の神は間違いなく君だ」
んもー。
そんなとろけそうな微笑みは禁止!
『そろそろ新郎新婦のテーブルへ。……そういうのは披露宴が終わってからゆっくりやってくれ』
半ば呆れて、砂を吐きそうな顔をしたマリオおじさんに促されて。
新郎新婦のテーブルへ向かった。
『えー、皆様名札の書かれた席についてますね? 始めますよー』
司会役はミケーレがやるみたいだ。
ミケーレ大忙しだね。楽しそうだけど。
あいつにマイクを持たせたら雷が落ちても離さないぞー、というヤジが飛んでる。
スッポンじゃないんだから。
『結婚式に参加くださった方々も、むしろこっちがメインな方々も、ご出席くださりまことにありがとうございます、と主役を差し置いてお礼を申し上げますわたくし、Compagnia di Valentino服飾部門取締役であり、メインデザイナーでもあるミケーレ・ヴァレンティーノ、皆様ご存知服飾界の王子様、ミケーレ・ヴァレンティーノでございます』
歌うように話してる。
こういうの慣れてるのかな? 芸達者だ。
『それでは、我等が帝王、サルヴァトーレ・T・ヴァレンティーノから皆様に、一言どうぞ』
崇は席にあったマイクを手にして。
まずは忙しい中集まってくれた招待客に感謝を述べた。
『私が今まで粉骨砕身業績の向上を目指し努力して来たのは会社のためなどでは一切なく。全てこの愛らしい花嫁を得る為であり、これを機に引退しようと思ったが。大反対を受けたので仕方なく続投となった。そういう訳で、もうしばらくお付き合い願おう』
ぶっちゃけすぎじゃない?
でも、ヴァレンティーノ関係者からは大ウケだった。
もう少し査定を甘くしてください、との声に。
『妻を得たせいで腑抜けた、などと言われては妻の不名誉となる。今まで以上に厳しく査定するので覚悟したまえ』
あちこちから悲鳴が上がってるし。
『しかし、私が今、人生で一番幸福なのは。諸君らの努力の結果でもあるだろう。感謝する』
厳しい代表の顔から、幸せそうな新郎の顔になって。
会場いっぱい、拍手が起こった。
おめでとう、との声が、たぶん世界各国の言葉で贈られてきた。
congratulations! くらいしかわかんないけど。
崇と僕、僕の父親役のマリオおじさんは入口の脇に立って。
やって来る客に挨拶をする。
車で来たヴァレンティーノの企業関係者も、到着したようだ。
飛行機の方が早いんだ。
他の部屋で待機してたらしき母さんたちも入って来て、僕の姿を見て仰天してた。
さすが母親、というか。
母さんはすぐ僕だってわかったようだ。
こっちに着いて、食堂でマンマにおやつをご馳走になってたけど。
披露宴の料理の準備で忙しそうなので、おいしいおやつを戴いたお礼に、と料理の下準備を手伝いながら。
愛理さんと晃司義兄さんも手伝いつつ通訳して、料理について話してたって。
勉強になったわ~、と嬉しそうだった。
お義父さんと敦司義兄さんは信じられないものを見た、って感じであんぐりとしたまま棒立ちしてたので、母さんに連行されて。
晃司義兄さんは変装レベル高え! って言いながら席に向かった。
愛理さんには似合ってると言われた。
さすが私の妹、可愛いわ、って。そうかな、えへへ。
後で写真撮らせてね、と手を振りながら席に向かった。
トーニオとジーナも、お洒落して来てくれた。
比較的露出を抑えたドレスなのに溢れる色気に、男性客から視線が集まってる。
さすがだ。
事前にトークアプリで内情を説明したので、ステラではなくソーニャ、って呼んでくれた。
トーニオの骨折も回復したようで何よりだ。
ジーナがこんな凄いところに私なんかが来て場違いじゃない? って言うので。
シンデレラみたいに王子様が金持ちなだけで、僕なんかド庶民だから大丈夫だよ、って言ったら笑ってた。
僕の女装姿を見て鼻の下を伸ばしている兄の襟首を掴んで。
ジーナも席に向かった。
*****
「……来てくれるかなあ?」
『どちらでも。君さえ隣りにいてくれれば、私は満足だよ』
崇のお母さん、百合おばさんにも招待状を出したんだ。
もう、ヴァレンティーノ関係者の根絶やしを狙う敵対組織は排除したから。
隠れて住むことはしなくてよくなった。
でも、百合おばさんはもう別人として、新しい家庭を持っていて。
このままヴァレンティーノとは縁を切って、別人として暮らすほうが母にとっては幸せだろう。
と崇は言った。
来るかはわからないけど。
招待状に旅客券を同封して。
空港には、迎えの車を用意してあった。
残念ながら、身内だけの結婚式には来なかったけど。
披露宴には、来てくれるといいな。
「あ、」
黒服の人に案内されながら遠慮がちにやって来たのは。
百合おばさんだ!
13年ぶりにやっと対面した母と息子は、ハグをしあって。
「崇、立派になったね。一人で、すごく頑張ったんだね、送ってくれる社内報、楽しみにしてた」
そこにたまに載ってる写真で、成長を見守ってたって。
息子の成長を涙ながらにねぎらう母親に、崇は頷いて。
「奏太との約束を実現させるために頑張ったけど。叶ったから」
と、僕を見て微笑んだ。
おばさんの視線がこちらへ向いた。
「……え、うそ。本当に奏ちゃんなの?」
上から下まで、視線が何往復かする。
最後に会った時、僕はまだ5歳だったもんね。
しかも、今は化粧で元の顔すらわからないという……。
「お久しぶりです。事情があって今日はこんな格好だけど。……あ、母も来てますよ。再婚したので、姓は宇佐美になりました」
母さんが百合おばさんに気付いて、大きく手を振ってる。
「あら、本当だわ。全然変わってない……」
それじゃあまた、と席に向かった。
母さんたちと同じテーブルだ。
親族席に、お互いの家族が揃った。
*****
「……良かったね?」
「全部奏太のお陰だよ。君はいつでも私に幸福を与えてくれる」
まあ、僕が捕まったから、敵対組織を一網打尽に出来るチャンスを得られた、って考えればそうかな?
でも。
運だけじゃ、上手くはいかないよ。
「崇が一生懸命頑張ってたから、神様がご褒美をくれたんだよ」
「なら、私の神は間違いなく君だ」
んもー。
そんなとろけそうな微笑みは禁止!
『そろそろ新郎新婦のテーブルへ。……そういうのは披露宴が終わってからゆっくりやってくれ』
半ば呆れて、砂を吐きそうな顔をしたマリオおじさんに促されて。
新郎新婦のテーブルへ向かった。
『えー、皆様名札の書かれた席についてますね? 始めますよー』
司会役はミケーレがやるみたいだ。
ミケーレ大忙しだね。楽しそうだけど。
あいつにマイクを持たせたら雷が落ちても離さないぞー、というヤジが飛んでる。
スッポンじゃないんだから。
『結婚式に参加くださった方々も、むしろこっちがメインな方々も、ご出席くださりまことにありがとうございます、と主役を差し置いてお礼を申し上げますわたくし、Compagnia di Valentino服飾部門取締役であり、メインデザイナーでもあるミケーレ・ヴァレンティーノ、皆様ご存知服飾界の王子様、ミケーレ・ヴァレンティーノでございます』
歌うように話してる。
こういうの慣れてるのかな? 芸達者だ。
『それでは、我等が帝王、サルヴァトーレ・T・ヴァレンティーノから皆様に、一言どうぞ』
崇は席にあったマイクを手にして。
まずは忙しい中集まってくれた招待客に感謝を述べた。
『私が今まで粉骨砕身業績の向上を目指し努力して来たのは会社のためなどでは一切なく。全てこの愛らしい花嫁を得る為であり、これを機に引退しようと思ったが。大反対を受けたので仕方なく続投となった。そういう訳で、もうしばらくお付き合い願おう』
ぶっちゃけすぎじゃない?
でも、ヴァレンティーノ関係者からは大ウケだった。
もう少し査定を甘くしてください、との声に。
『妻を得たせいで腑抜けた、などと言われては妻の不名誉となる。今まで以上に厳しく査定するので覚悟したまえ』
あちこちから悲鳴が上がってるし。
『しかし、私が今、人生で一番幸福なのは。諸君らの努力の結果でもあるだろう。感謝する』
厳しい代表の顔から、幸せそうな新郎の顔になって。
会場いっぱい、拍手が起こった。
おめでとう、との声が、たぶん世界各国の言葉で贈られてきた。
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