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祈
秘密を打ち明ける
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「や、」
自分の全身を舐めるように見られていることに気付いた永遠は。
恥ずかしそうに、尖った乳首や勃起した性器を隠そうとした。
まだ、恥ずかしがるような理性があったとは。
何もかも忘れるほど。
快楽に溺れさせてやりたい。
*****
「やっ、あっ、あっ、やぁ、」
両手首を掴み、下に引き下ろした状態で。
強く、腰を突き上げてやる。
「永遠。こうされるの、気持ち良い? 良くない? 正直に言って欲しい」
「ん、」
永遠はこくこくと頷いた。
「いのりに、ぐちゅぐちゅされるの、きもちぃ、」
まるで、甘えるような声で。
何だこの、猛烈にエロカワすぎる生き物は……!!
普段は素っ気ないくらいなのに。
こういう時に名前で呼んでくれて、エロ可愛く甘えてみせるとか! 卑怯可愛すぎないか!?
ときめきで心臓が超新星爆発起こして死ぬかと思った。
殺す気か。
その前に海綿体が充血過多で爆発しそうだが。
「く……っ、」
永遠が快楽を感じるように、ご奉仕してやりたかったが。
いい加減、もう限界だ。
枯れた僧侶じゃあるまいし。
夢にまで見た、好きな子相手に。
我慢なんか、できるか!
後ろだけでイける身体にした責任は、ちゃんと取るから。
一生、幸せにするからな……!
「……全部、喰わせろ」
挿れたまま、永遠をベッドに押し倒して。
快楽に弱くて、エロ可愛くて顔も身体も性格も何もかも最高な俺の嫁を。
思う存分貪った。
*****
「…………ふう、」
とても、良かった。最高だった。
勃起時の異常なまでの興奮が過ぎ去り。
正気に戻った時のことを”賢者タイム”と呼ぶそうだ。
大抵の場合、抱いた相手にも冷めてしまうそうだが。
永遠への愛情は。
冷めるどころか、身体を重ねる前よりもずっと愛しくなった。今すぐにでも、また抱きたいが。負担になるだろうし、我慢する。これも愛だ。
お互いの体液でドロドロに汚れた身体を拭き清め。
シーツも交換し。ベッドにしどけなく横たわる永遠の隣に潜り込んで。
整髪料の落ちた、柔らかい猫っ毛を撫でる。
至福の時間だ。
「結婚するんだからこの先、お互い秘密は無しにしよう」
永遠に、今まで黙っていたことを、全て白状することにする。
自分のことを知って欲しいのもある。
「曽根、というのは実は母親の旧姓で。本名は東条 祈という」
驚かれると思っていたが。
しかし永遠は、それを聞いても全く驚いていなかった。
「驚かないのか。もしかして、気づいてた?」
永遠はふるふると首を横に振った。
「どんでもない金持ちだろうな。とは思ってたけど。でもまさか、うちの大学に主席合格したっていう、東条グループの御曹司。今までその存在が確認されてなかった噂の人物がこんなすぐ近くにいたなんて考えもしなかった」
存在が確認されてなかった?
「はは、そんな大袈裟だな。UMAじゃあるまいし」
「目立ちたくないって言ってたの、注目を浴びるくらいイケメンだからって理由だけじゃなくて、そのせいだったんだ……」
永遠は、イケメンだから顔を隠したのかと思っていたのか。
それは光栄だ。
*****
素のまま通えば、向こうの経済紙に何度か載ったこともあるので。
顔からバレる可能性があると危惧した、というのも理由の一つだが。
別に、自分の顔立ちが整っているから隠したのではない。目立たずに永遠の事を観察したかっただけである。
「私は小学4年生までは日本にいたが、実家のことなど色々煩わしくなりイギリスに住んでいた分家……親戚の家で暮らしていたんだ」
「あれ? ほんとは”僕”じゃなくて”俺”が素じゃなかったんだ?」
先程、一人称も変わっていたのか。
気が付かなかった。
「ああ、それ以後ずっと向こうにいたので、素になるとつい、小学生の時の言葉が出て、少々言葉遣いが荒くなるらしいね。ちゃんとした日本語を覚え直したつもりだったんだが……」
永遠は、自分は素だと”僕”で。
外では演技で”オレ”と言っているので、親近感がわいていたようだ。
それはすまないことをした。
これからは”俺”と自称することにしよう。
プロフィールを説明するため、ロースクールやハイスクールをスキップし、17歳でイギリスの有名大学を卒業したことを話す。
その後は東条の名を借りず、一から自力で起業して会社を作り、大きくし。
実業家として名を上げたことも。
「会社経営も軌道に乗り、そのままイギリスに永住することも考えたが。ようやく長年探していた人が見つかった、という報告を受け、帰国することにした」
探し人……永遠を見る。
「え。もしかして、その探し人って、僕のことなの? ……何で?」
不思議そうに首を傾げている。
「……その話は、長くなるので。後で、詳しく話そう。どうにか君に近づきたくて、同じ大学を受けることを決めたが。さすがに学部まで同じにするのはやめろと秘書たちから反対され、とりあえず、法学部を受験することにした」
それでもストーカーじゃないか、と言われるかと思ったが。
興味深そうに聞いてくれている。
自分の全身を舐めるように見られていることに気付いた永遠は。
恥ずかしそうに、尖った乳首や勃起した性器を隠そうとした。
まだ、恥ずかしがるような理性があったとは。
何もかも忘れるほど。
快楽に溺れさせてやりたい。
*****
「やっ、あっ、あっ、やぁ、」
両手首を掴み、下に引き下ろした状態で。
強く、腰を突き上げてやる。
「永遠。こうされるの、気持ち良い? 良くない? 正直に言って欲しい」
「ん、」
永遠はこくこくと頷いた。
「いのりに、ぐちゅぐちゅされるの、きもちぃ、」
まるで、甘えるような声で。
何だこの、猛烈にエロカワすぎる生き物は……!!
普段は素っ気ないくらいなのに。
こういう時に名前で呼んでくれて、エロ可愛く甘えてみせるとか! 卑怯可愛すぎないか!?
ときめきで心臓が超新星爆発起こして死ぬかと思った。
殺す気か。
その前に海綿体が充血過多で爆発しそうだが。
「く……っ、」
永遠が快楽を感じるように、ご奉仕してやりたかったが。
いい加減、もう限界だ。
枯れた僧侶じゃあるまいし。
夢にまで見た、好きな子相手に。
我慢なんか、できるか!
後ろだけでイける身体にした責任は、ちゃんと取るから。
一生、幸せにするからな……!
「……全部、喰わせろ」
挿れたまま、永遠をベッドに押し倒して。
快楽に弱くて、エロ可愛くて顔も身体も性格も何もかも最高な俺の嫁を。
思う存分貪った。
*****
「…………ふう、」
とても、良かった。最高だった。
勃起時の異常なまでの興奮が過ぎ去り。
正気に戻った時のことを”賢者タイム”と呼ぶそうだ。
大抵の場合、抱いた相手にも冷めてしまうそうだが。
永遠への愛情は。
冷めるどころか、身体を重ねる前よりもずっと愛しくなった。今すぐにでも、また抱きたいが。負担になるだろうし、我慢する。これも愛だ。
お互いの体液でドロドロに汚れた身体を拭き清め。
シーツも交換し。ベッドにしどけなく横たわる永遠の隣に潜り込んで。
整髪料の落ちた、柔らかい猫っ毛を撫でる。
至福の時間だ。
「結婚するんだからこの先、お互い秘密は無しにしよう」
永遠に、今まで黙っていたことを、全て白状することにする。
自分のことを知って欲しいのもある。
「曽根、というのは実は母親の旧姓で。本名は東条 祈という」
驚かれると思っていたが。
しかし永遠は、それを聞いても全く驚いていなかった。
「驚かないのか。もしかして、気づいてた?」
永遠はふるふると首を横に振った。
「どんでもない金持ちだろうな。とは思ってたけど。でもまさか、うちの大学に主席合格したっていう、東条グループの御曹司。今までその存在が確認されてなかった噂の人物がこんなすぐ近くにいたなんて考えもしなかった」
存在が確認されてなかった?
「はは、そんな大袈裟だな。UMAじゃあるまいし」
「目立ちたくないって言ってたの、注目を浴びるくらいイケメンだからって理由だけじゃなくて、そのせいだったんだ……」
永遠は、イケメンだから顔を隠したのかと思っていたのか。
それは光栄だ。
*****
素のまま通えば、向こうの経済紙に何度か載ったこともあるので。
顔からバレる可能性があると危惧した、というのも理由の一つだが。
別に、自分の顔立ちが整っているから隠したのではない。目立たずに永遠の事を観察したかっただけである。
「私は小学4年生までは日本にいたが、実家のことなど色々煩わしくなりイギリスに住んでいた分家……親戚の家で暮らしていたんだ」
「あれ? ほんとは”僕”じゃなくて”俺”が素じゃなかったんだ?」
先程、一人称も変わっていたのか。
気が付かなかった。
「ああ、それ以後ずっと向こうにいたので、素になるとつい、小学生の時の言葉が出て、少々言葉遣いが荒くなるらしいね。ちゃんとした日本語を覚え直したつもりだったんだが……」
永遠は、自分は素だと”僕”で。
外では演技で”オレ”と言っているので、親近感がわいていたようだ。
それはすまないことをした。
これからは”俺”と自称することにしよう。
プロフィールを説明するため、ロースクールやハイスクールをスキップし、17歳でイギリスの有名大学を卒業したことを話す。
その後は東条の名を借りず、一から自力で起業して会社を作り、大きくし。
実業家として名を上げたことも。
「会社経営も軌道に乗り、そのままイギリスに永住することも考えたが。ようやく長年探していた人が見つかった、という報告を受け、帰国することにした」
探し人……永遠を見る。
「え。もしかして、その探し人って、僕のことなの? ……何で?」
不思議そうに首を傾げている。
「……その話は、長くなるので。後で、詳しく話そう。どうにか君に近づきたくて、同じ大学を受けることを決めたが。さすがに学部まで同じにするのはやめろと秘書たちから反対され、とりあえず、法学部を受験することにした」
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興味深そうに聞いてくれている。
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