18 / 45
永遠
最終日、急展開
しおりを挟む
あっという間に、火曜日。
宮島に誘われて、合コンに参加したのが先週で。
火曜日の夜だったけど。
それはカウントしないで、水曜日から一週間、という話だった。
もう、一週間経つのか。あっという間だったな。
明日の朝、帰ることになるんだ。
ちょっと、というか。
実のところ、かなり寂しい気がしてきた。
だって。
一緒に食事を作って食べたりするの、わりと楽しかったし。
スマホを見る時間も減って。メールのチェックもおろそかになって。
母さんからのメールにも、しばらく気づかなかったくらいだ。
曽根が泊りに来てる、と書いたら。
兄さんの部屋譲っていいからずっと居て貰ったら? なんて返事が来た。
そういう訳にはいかないよ。
短期限定だってわかってるからこそ、楽しかったんだろう。
曽根も。
そろそろ僕の欠点とか、目に付いてきた頃だろうし。
……そう思ってたんだけど。
*****
どうして、こんな事になったんだろう。
曽根に、恒例になったマッサージをされて。
それがすごく気持ち良くて。
つい、下半身が反応しちゃったのがバレてしまった。
そしたら。
「ご奉仕する」とか言われて。
アレを握られちゃって。手で擦るだけじゃなく。
口でも、されてしまったんだ。
何故か指を後ろに入れられて、抜き差しされたけど。
それも気持ち良くて。
いつの間にかうつ伏せで腰を上げる格好をさせられたと思ったら。
指で慣らされた場所に、指よりも大きくて長いのが入って来たんだ。
これって。
「……永遠。気持ち良い?」
耳元で、色気のある声で名前を囁かれて、ゾクゾクしてしまう。
耳はくすぐったいから駄目だって、もう何度も言ったのに。
僕の下僕だとか言っておいて。
何で言うこと聞いてくれないんだって文句を言ったら。
本当は嫌じゃなさそうだから、って返された。
エスパーか。
「すごい。根こそぎ搾り取られそうなくらいに締め付けてくる。永遠はこれが大好きなんだね。気に入ってくれて、とても嬉しいよ」
曽根が腰を動かす度に、ぐちゅぐちゅと音がする。
お腹の中を、硬いもので、ゴリゴリ掻き回されてる。
その、圧倒的な質量を。リアルに感じる。
これは、夢でも何でもないんだって。
*****
……信じたくないけど。
僕の中に、曽根の性器が入ってるんだ。
男同士のセックスは、後ろを使うことくらいは知ってる。
滅多にいないけど。男女でも、そこでする人がいるらしいことも。
つまり。
僕は曽根と、セックスしてるんだ。
決して、合意じゃなかった。それは確かだ。けど、強姦だとは言いきれないかもしれない。
だって。ここまで、曽根がすることを、本気で拒まなかった。
その理由は。
気持ち良かったから。うっかり流されちゃって、受け入れてしまったんだ。
でも、いくら気持ち良かったからって。
好きでもない男とセックスすることになるなんて。自分がわからない。
女の子とも、まだなのに。
どうしよう。
こんなことしちゃって。取り返しがつかない。
だいたい、曽根はどうして、こんなことをするんだ?
ゲイじゃないって言ってたのに。
嘘だったの?
「ひ、……やぁ、」
ズン、と突き上げられて。
後ろからきつく抱き締められる。
「永遠。これ以上ないくらいぴったり繋がってるの、わかるかい?」
熱い吐息が、耳にかかって。
「……ナカに射精すから。全部、受け止めてくれるね?」
「え?」
中に出すって。
まさか、精液のこと?
「や、やだ、何で、……ああっ!?」
*****
どくどくと、脈動を感じて。
宣言通りに曽根の精液が、お腹の中に注ぎ込まれたのを感じて。
ナマでされてたのを知った。
いくら男同士で、妊娠しないからって。コンドームくらいつけろよ。
最低限のマナーだろ!
僕はそんなもの、持ち歩いてないけど。
嘘だろ。
……何で、こんなことになっちゃったんだ?
曽根は、中に出した精液をまんべんなく擦り付けるみたいな動きをしている。
まるで、マーキングみたいに。
「これでもう、俺のものだ」
嬉しそうに呟いてるのが聞こえた。
やっぱりマーキングのつもりだったんだ。……動物じゃあるまいし。
……今、自分のこと、俺って言った?
曽根も、一人称を変えてたのか。
学校ではオレって言ってる僕とは逆だなあ、と。ぼんやりと思う。
「君も、一緒にイってくれたんだ。嬉しいな」
自分の精液に濡れた、もう萎えてしまった性器を。
大きな手で弄ばれる。
「や、もう、触んな、」
「初めて男に抱かれたのに、前を弄らないで後ろだけでイってしまうなんて。こんないやらしい身体では、もう女は抱けないね?」
嬉しそうな声で呟いて。
脱力した身体をひっくり返されて。
正面から抱き締められた。
「お婿に行けない身体にしてしまった責任を取らないと。……結婚しよう、永遠」
*****
教会の通路をバージンロードと言うのは和製英語で日本だけだから、花嫁はバージンじゃなくても大丈夫なので安心して歩いて欲しい、とか言われたけど。
今時、正真正銘の処女の花嫁なんか滅多にいないだろうし。そんなこと、どうでもいい。
って。……花嫁って。まさか、僕のこと?
今、もしかして。
曽根に、求婚されたの?
結婚しようって?
嘘だろ?
本当に、本気で言ったの!? 冗談だって言ってよ!
宮島に誘われて、合コンに参加したのが先週で。
火曜日の夜だったけど。
それはカウントしないで、水曜日から一週間、という話だった。
もう、一週間経つのか。あっという間だったな。
明日の朝、帰ることになるんだ。
ちょっと、というか。
実のところ、かなり寂しい気がしてきた。
だって。
一緒に食事を作って食べたりするの、わりと楽しかったし。
スマホを見る時間も減って。メールのチェックもおろそかになって。
母さんからのメールにも、しばらく気づかなかったくらいだ。
曽根が泊りに来てる、と書いたら。
兄さんの部屋譲っていいからずっと居て貰ったら? なんて返事が来た。
そういう訳にはいかないよ。
短期限定だってわかってるからこそ、楽しかったんだろう。
曽根も。
そろそろ僕の欠点とか、目に付いてきた頃だろうし。
……そう思ってたんだけど。
*****
どうして、こんな事になったんだろう。
曽根に、恒例になったマッサージをされて。
それがすごく気持ち良くて。
つい、下半身が反応しちゃったのがバレてしまった。
そしたら。
「ご奉仕する」とか言われて。
アレを握られちゃって。手で擦るだけじゃなく。
口でも、されてしまったんだ。
何故か指を後ろに入れられて、抜き差しされたけど。
それも気持ち良くて。
いつの間にかうつ伏せで腰を上げる格好をさせられたと思ったら。
指で慣らされた場所に、指よりも大きくて長いのが入って来たんだ。
これって。
「……永遠。気持ち良い?」
耳元で、色気のある声で名前を囁かれて、ゾクゾクしてしまう。
耳はくすぐったいから駄目だって、もう何度も言ったのに。
僕の下僕だとか言っておいて。
何で言うこと聞いてくれないんだって文句を言ったら。
本当は嫌じゃなさそうだから、って返された。
エスパーか。
「すごい。根こそぎ搾り取られそうなくらいに締め付けてくる。永遠はこれが大好きなんだね。気に入ってくれて、とても嬉しいよ」
曽根が腰を動かす度に、ぐちゅぐちゅと音がする。
お腹の中を、硬いもので、ゴリゴリ掻き回されてる。
その、圧倒的な質量を。リアルに感じる。
これは、夢でも何でもないんだって。
*****
……信じたくないけど。
僕の中に、曽根の性器が入ってるんだ。
男同士のセックスは、後ろを使うことくらいは知ってる。
滅多にいないけど。男女でも、そこでする人がいるらしいことも。
つまり。
僕は曽根と、セックスしてるんだ。
決して、合意じゃなかった。それは確かだ。けど、強姦だとは言いきれないかもしれない。
だって。ここまで、曽根がすることを、本気で拒まなかった。
その理由は。
気持ち良かったから。うっかり流されちゃって、受け入れてしまったんだ。
でも、いくら気持ち良かったからって。
好きでもない男とセックスすることになるなんて。自分がわからない。
女の子とも、まだなのに。
どうしよう。
こんなことしちゃって。取り返しがつかない。
だいたい、曽根はどうして、こんなことをするんだ?
ゲイじゃないって言ってたのに。
嘘だったの?
「ひ、……やぁ、」
ズン、と突き上げられて。
後ろからきつく抱き締められる。
「永遠。これ以上ないくらいぴったり繋がってるの、わかるかい?」
熱い吐息が、耳にかかって。
「……ナカに射精すから。全部、受け止めてくれるね?」
「え?」
中に出すって。
まさか、精液のこと?
「や、やだ、何で、……ああっ!?」
*****
どくどくと、脈動を感じて。
宣言通りに曽根の精液が、お腹の中に注ぎ込まれたのを感じて。
ナマでされてたのを知った。
いくら男同士で、妊娠しないからって。コンドームくらいつけろよ。
最低限のマナーだろ!
僕はそんなもの、持ち歩いてないけど。
嘘だろ。
……何で、こんなことになっちゃったんだ?
曽根は、中に出した精液をまんべんなく擦り付けるみたいな動きをしている。
まるで、マーキングみたいに。
「これでもう、俺のものだ」
嬉しそうに呟いてるのが聞こえた。
やっぱりマーキングのつもりだったんだ。……動物じゃあるまいし。
……今、自分のこと、俺って言った?
曽根も、一人称を変えてたのか。
学校ではオレって言ってる僕とは逆だなあ、と。ぼんやりと思う。
「君も、一緒にイってくれたんだ。嬉しいな」
自分の精液に濡れた、もう萎えてしまった性器を。
大きな手で弄ばれる。
「や、もう、触んな、」
「初めて男に抱かれたのに、前を弄らないで後ろだけでイってしまうなんて。こんないやらしい身体では、もう女は抱けないね?」
嬉しそうな声で呟いて。
脱力した身体をひっくり返されて。
正面から抱き締められた。
「お婿に行けない身体にしてしまった責任を取らないと。……結婚しよう、永遠」
*****
教会の通路をバージンロードと言うのは和製英語で日本だけだから、花嫁はバージンじゃなくても大丈夫なので安心して歩いて欲しい、とか言われたけど。
今時、正真正銘の処女の花嫁なんか滅多にいないだろうし。そんなこと、どうでもいい。
って。……花嫁って。まさか、僕のこと?
今、もしかして。
曽根に、求婚されたの?
結婚しようって?
嘘だろ?
本当に、本気で言ったの!? 冗談だって言ってよ!
11
お気に入りに追加
420
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

もしかして俺の人生って詰んでるかもしれない
バナナ男さん
BL
唯一の仇名が《 根暗の根本君 》である地味男である< 根本 源 >には、まるで王子様の様なキラキラ幼馴染< 空野 翔 >がいる。
ある日、そんな幼馴染と仲良くなりたいカースト上位女子に呼び出され、金魚のフンと言われてしまい、改めて自分の立ち位置というモノを冷静に考えたが……あれ?なんか俺達っておかしくない??
イケメンヤンデレ男子✕地味な平凡男子のちょっとした日常の一コマ話です。


【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
【完結・BL】胃袋と掴まれただけでなく、心も身体も掴まれそうなんだが!?【弁当屋×サラリーマン】
彩華
BL
俺の名前は水野圭。年は25。
自慢じゃないが、年齢=彼女いない歴。まだ魔法使いになるまでには、余裕がある年。人並の人生を歩んでいるが、これといった楽しみが無い。ただ食べることは好きなので、せめて夕食くらいは……と美味しい弁当を買ったりしているつもりだが!(結局弁当なのかというのは、お愛嬌ということで)
だがそんなある日。いつものスーパーで弁当を買えなかった俺はワンチャンいつもと違う店に寄ってみたが……────。
凄い! 美味そうな弁当が並んでいる!
凄い! 店員もイケメン!
と、実は穴場? な店を見つけたわけで。
(今度からこの店で弁当を買おう)
浮かれていた俺は、夕飯は美味い弁当を食べれてハッピ~! な日々。店員さんにも顔を覚えられ、名前を聞かれ……?
「胃袋掴みたいなぁ」
その一言が、どんな意味があったなんて、俺は知る由もなかった。
******
そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています
お気軽にコメント頂けると嬉しいです
■表紙お借りしました

好きなあいつの嫉妬がすごい
カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。
ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。
教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。
「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」
ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる