神様の手違いで幸運値ゼロだったお詫びに異世界で救世主に転生するはずだった俺が砂漠の王様に攫われて寵妃にされてしまいました。

篠崎笙

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砂漠の花

媚薬の効果

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「アーディル……っ、も……、、いいから……っ、」

指じゃなくて。
もっと。


「ん? いいから、何だ?」
目を細めて。嬉しげに問われる。

指じゃなくて、アーディルの大きいのを入れて。ナカをめちゃくちゃに掻き回して欲しい、だなんて。
そんなエロワード、恥ずかしくて言えるか!


アーディルは、俺からも積極的に求められたいけど。
傍にいると触れたくなるし、触れれば抱きたくてたまらなくなるから、焦らそうと思っても自分が我慢できなくてつい抱いてしまう、と公言して はばからないのである。
少しは憚って欲しい。

だから、こうやって。
隙あらば自分から入れて欲しいと言わせようとしてくるんだ。

そういう、えっちな言葉は口に出すのも恥ずかしいんだ、っていう俺のこの、純日本人的な恥じらいの気持ちは、何度言っても理解してもらえない……。


アーディル自身は、俺に対して愛の言葉を惜しみなく言う。
ちゃんと言葉を尽くして伝えないと、自分の気持ちはいつまでも相手に伝わらないから、って。
そりゃその通りなんだけど。

言外に察して欲しいと望むのは、俺が恥と謙虚の文化で育った日本人だからだろう。


†††


正直に言えば、アーディルに抱かれるのは嫌じゃない。
むしろ、好きと言っていいかも。

俺だって、まだまだやりたい盛りのお年ごろだし。
めちゃくちゃ気持ち良いし。

アーディルのことも好きだから。できるだけ望みを叶えてあげたい、とは思ってるんだ。

でも。
全てアーディルの望む通りにするのは無理だと思う。

一日中は、無理だってば!
アーディルが絶倫すぎるのがいけない。


「んっ、」
俺の返事を促すように、アーディルの指が、感じる場所を擦り上げた。

仕方ないなあ。
しばらくすれば、アーディルのほうが我慢できなくなるんだけど。

たまには俺も、素直にならないと。


「は、……も、アーディルの、入れて……?」
アーディルの首に腕を回して。その先の行為をねだる。

「ああ、欲に素直になったそなたも愛いぞ。ミズキ……」


アーディルは、むせ返るような花の甘い香りよりもずっと甘い声で。
愛している、と囁いて。

大きく、熱く。猛ったものをあてがわれた。


「……ひっ!?」
「くっ、」

花の搾り汁が香油よりぬるぬると滑るせいか。
勢いよく、一気に奥まで突き上げられてしまった。


痛くはなかった。
でも、あまりの快楽に、目の前がチカチカする。

アーディルの逞しい胸板に、俺の精液が飛んでいる。

入れられた途端、イっちゃったんだ。
びくびくと、痙攣してるように全身が震えているのがわかる。


†††


ガリって。
指先に、嫌な感覚が残ってる。

アーディルの背中に爪を立ててしまった。
血が出ちゃったかもしれない。

背中、大丈夫かって聞きたいけど。
まだ呼吸が整わない。


「すまぬ、加減を間違えた……痛かったか?」
心配そうな声。

「や、……、まだ、動くな、」
引き抜こうとするアーディルの腰を、咄嗟に足を絡ませて止めた。

「ああ、わかった。……すまなかった、ミズキ」

涙が出てしまったみたいで。
それを、ぺろぺろと舐め取られる。

そんな申し訳なさそうな顔、しないで欲しい。
アーディルは悪いことなんてしてないのに。ただ、いつもの香油より滑りが良かったから。勢いづいちゃっただけだ。


なるべく深く、呼吸をして。

「だいじょ、ぶ。……背中、引っ掻いちゃって、ごめん、アーディルは? 痛かった?」
爪で背中を傷つけたことを謝って、訊くと。

「ふ、子猫にじゃれつかれたくらいだ。痛くはない」
俺に微笑んでみせた。

……え、この世界、猫いるの!? まだ見てないよ。
どのくらいの大きさなんだろうか。


†††


優しくて愛おしい、アーディルの首にぎゅっと抱き着いて。
顔を見られないようにした。

お互いの顔さえ見えない状態なら、恥ずかしさも半減するはず。

覚悟を決めて、言わないと。
俺だって。アーディルのことが欲しいんだって。それと。

「いきなり、気持ち良いとこ、突かれたから。……気持ち良すぎてイっちゃっただけで。痛くはなかった、よ?」
恥ずかしいけど。正直に告げる。

「ミズキ、」

「だから、続き……、して?」
と、言うのと同時に。

アーディルは、俺をぎゅっと抱き締めて。
ぶるっと身体を震わせた。


お腹の中に、熱いのが拡がっていくような、この感覚は。


あれ?
……イっちゃった、のか?

アーディルが?
こんなに呆気なく?


はあ、と大きな息を吐かれて。
熱い吐息が肩に当たる。

「……ただでさえ、きゅうきゅうと締め付けられ、搾り取るような動きが心地好いというのに。そう愛らしくねだられては、堪らぬではないか」
拗ねたような声。

「ミズキはマラークだが、ねやでは小悪魔になるのだ。そこが、堪らなく魅力的であるのだが……、少し、困るな」
とか言って。アーディルは、俺の腰をしっかりと掴むと。

中を掻き回すように、腰を打ち付けてきた。


「ひ、ああっ、」
イったばっかりなのに、回復が早すぎる。

それに。俺もまだイったばかりで。
敏感になってるそこを、激しく突かれると。

「ふ、ミズキの中、吸い付くように動いているぞ。わかるか?」

「や、まだ、そんな動いちゃ、やあっ、」
腰に足を絡めて、どうにかその動きを封じようとしても。アーディルの強靭な腰は、縦横無尽に動いてしまう。
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