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華麗なる少年王の半生
麗しき少年王、溺れる
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「痛みますか?」
アルベルトの心配そうな問いに、首を横に振った。
痛くはなかったが。
内側から内臓を探られる違和感というか、圧迫感? 何か変な感じ。
性感マッサージのプロフェッショナルでも、最初から前立腺で気持ち良くなる人はそう多くないという。
体質によるんだろう。
実のところ、二穴凌辱ものは嫌いじゃないし、興味が無いこともなかったのだが。
生前、下手に肛虐凌辱ものを読みすぎたせいか、怖くてアナニーはやったことがなかった。
なので、生前も含め、正真正銘のアナルバージンである。
括約筋は切れたら戻らないというし。
尻の手術はスリーアウトで人工肛門になる、と聞いて震えあがったものだ。
バルーンとかコーンとか怖過ぎるし。
白目剥いてひぎい、とか言いたくないし。
第一そんなの美少年のビジュアル的にNGなので、激しいのは勘弁していただきたい。
「確か、この辺りに……」
アルベルトが指を動かすと。
「うわ、」
めちゃくちゃゾクゾクした。
何だこれ。
快感?
射精感というか。未知の感覚だった。
これが、前立腺マッサージというやつか?
*****
「男の身体には”快楽の泉”と呼ばれる場所があると書物で見ましたが。真実だったようですね」
アルベルトは、ほっとしたように笑みを浮かべた。
何だお前も本からの知識かよ。
アルベルトは、他の男に相手では全くその気にならなかったので、他で練習なんかしたことはなく。自分が経験してみようとも思わなかった。
当然、実践するのはこれが初めてだという。
……さすがに寝てる相手に指突っ込んだりまではしなかったんだな。
夜這いして精液を搾り取ってたのは、単に俺のことを他人に触れさせたくなかったから、その気にさせないためって理由だったそうだし。
てっきりアルベルトだけ百戦錬磨のお姉さまから閨房指南を受けてたかと思ったら。
12歳の時にもう一生仕えようと思う相手を見つけたから、清い身であろうと思い。
送られてきた指南役を追い返して。
以来、ずっと自分で解消してきたとか。
そりゃ手コキも上達するわ。
おいおい。
そんなツラして、お前もDTだったのかよ!?
この世界でハタチ過ぎても童貞なのって、一生を神に捧げた僧侶くらいだぞ。それも高僧。
別に妻帯を禁止されてる訳じゃないから、結婚してる僧侶も大勢いる。
脳内ではもう何万回もシミュレーション済みだそうだが。
つまり。
俺達、初めて同士じゃないか!
それだけに、今まで溜まりに溜まったリビドーの全てをぶち撒けられそうである。
こわっ。
お、お手柔らかにお願いします……!
*****
アルベルトは有言実行派だった。
俺に痛みを与えることなく。根気よく、後ろを慣らしていった。
中指だけでもキツキツだったのが、いつの間にやら長くて骨太な指を三本も咥え込んで。
抜き差しされる度に、じゅぶじゅぶといやらしい水音を立てている。
鍛え抜かれた男の指の剣だこがまた、悦い場所を掠める度に予想外の快感を与えて。
新たな扉が開いてしまいそうだ。
指が三本楽に入るようになれば大丈夫らしい、というが。
何で慣らすのって、指三本が定番なんだろう?
……直径かな?
この体勢が楽だとかいう理由で。
足を開いて自分で膝裏を抱える、という恥ずかしい恰好をさせられた状態で前立腺マッサージされて。
更に口でちんこや玉袋に愛撫を加えてくるのだ。
DTにはひとたまりもない攻撃ですよ。
もう、快楽にあんあん啼かされっぱなしである。
同じコミケ最終日組だが、BがLな世界なんて俺には一生縁が無いと思っていた。
生前は、あちらのテリトリーに足を踏み入れることもなかったのに。
こんなに気持ち良いなんて、知らなかった。
男同士のえっちに溺れてしまいそうだ。
もう二度と男性向けエロの世界には戻れなくなりそう。
いや、結婚したんだし、別に男性向けエロの世界に戻らなくてもいいし。溺れちゃってもOKなのではなかろうか。
じゃあ思い切って、耽美で退廃的な、めくるめく薔薇の世界へダイブしちゃうか。
でもアナルローズはご勘弁。
*****
ふとアルベルトの股間を見たら、フル勃起で我慢汁ダラダラだった。
全体的に赤黒くなっていて、これは相当つらいだろう。
これでよく我慢できるな……。愛かな?
「ア、アルベルト。お前も一回、出しておいた方が、良くないか?」
勃起した状態のまま長時間放置すると、もげるぞ?
マジで壊死するって聞いた。
「……貴方の中で、出したいのですが」
つらそうに言われた。
ほほう、貴殿、素股より中出しを望まれるか。
正直でよろしい。
まあ、中出しは男のロマンだし、致し方ない……。
俺はもう、一生できないだろう行為だが。
俺も男だ。
イきたいのにイけないつらさはよくわかっているつもりだ。
自分はこんな気持ち良い思いをしてるのに。
これ以上アルベルトだけに我慢を強いるのは心苦しい。
経緯はともかく。
神の名のもとに結婚して夫婦になったんだし。
国王と元近衛騎士の勇者、という微妙な関係だが。
なるべく対等な関係でいたい。
ここは、俺が譲歩しないと。
アルベルトの心配そうな問いに、首を横に振った。
痛くはなかったが。
内側から内臓を探られる違和感というか、圧迫感? 何か変な感じ。
性感マッサージのプロフェッショナルでも、最初から前立腺で気持ち良くなる人はそう多くないという。
体質によるんだろう。
実のところ、二穴凌辱ものは嫌いじゃないし、興味が無いこともなかったのだが。
生前、下手に肛虐凌辱ものを読みすぎたせいか、怖くてアナニーはやったことがなかった。
なので、生前も含め、正真正銘のアナルバージンである。
括約筋は切れたら戻らないというし。
尻の手術はスリーアウトで人工肛門になる、と聞いて震えあがったものだ。
バルーンとかコーンとか怖過ぎるし。
白目剥いてひぎい、とか言いたくないし。
第一そんなの美少年のビジュアル的にNGなので、激しいのは勘弁していただきたい。
「確か、この辺りに……」
アルベルトが指を動かすと。
「うわ、」
めちゃくちゃゾクゾクした。
何だこれ。
快感?
射精感というか。未知の感覚だった。
これが、前立腺マッサージというやつか?
*****
「男の身体には”快楽の泉”と呼ばれる場所があると書物で見ましたが。真実だったようですね」
アルベルトは、ほっとしたように笑みを浮かべた。
何だお前も本からの知識かよ。
アルベルトは、他の男に相手では全くその気にならなかったので、他で練習なんかしたことはなく。自分が経験してみようとも思わなかった。
当然、実践するのはこれが初めてだという。
……さすがに寝てる相手に指突っ込んだりまではしなかったんだな。
夜這いして精液を搾り取ってたのは、単に俺のことを他人に触れさせたくなかったから、その気にさせないためって理由だったそうだし。
てっきりアルベルトだけ百戦錬磨のお姉さまから閨房指南を受けてたかと思ったら。
12歳の時にもう一生仕えようと思う相手を見つけたから、清い身であろうと思い。
送られてきた指南役を追い返して。
以来、ずっと自分で解消してきたとか。
そりゃ手コキも上達するわ。
おいおい。
そんなツラして、お前もDTだったのかよ!?
この世界でハタチ過ぎても童貞なのって、一生を神に捧げた僧侶くらいだぞ。それも高僧。
別に妻帯を禁止されてる訳じゃないから、結婚してる僧侶も大勢いる。
脳内ではもう何万回もシミュレーション済みだそうだが。
つまり。
俺達、初めて同士じゃないか!
それだけに、今まで溜まりに溜まったリビドーの全てをぶち撒けられそうである。
こわっ。
お、お手柔らかにお願いします……!
*****
アルベルトは有言実行派だった。
俺に痛みを与えることなく。根気よく、後ろを慣らしていった。
中指だけでもキツキツだったのが、いつの間にやら長くて骨太な指を三本も咥え込んで。
抜き差しされる度に、じゅぶじゅぶといやらしい水音を立てている。
鍛え抜かれた男の指の剣だこがまた、悦い場所を掠める度に予想外の快感を与えて。
新たな扉が開いてしまいそうだ。
指が三本楽に入るようになれば大丈夫らしい、というが。
何で慣らすのって、指三本が定番なんだろう?
……直径かな?
この体勢が楽だとかいう理由で。
足を開いて自分で膝裏を抱える、という恥ずかしい恰好をさせられた状態で前立腺マッサージされて。
更に口でちんこや玉袋に愛撫を加えてくるのだ。
DTにはひとたまりもない攻撃ですよ。
もう、快楽にあんあん啼かされっぱなしである。
同じコミケ最終日組だが、BがLな世界なんて俺には一生縁が無いと思っていた。
生前は、あちらのテリトリーに足を踏み入れることもなかったのに。
こんなに気持ち良いなんて、知らなかった。
男同士のえっちに溺れてしまいそうだ。
もう二度と男性向けエロの世界には戻れなくなりそう。
いや、結婚したんだし、別に男性向けエロの世界に戻らなくてもいいし。溺れちゃってもOKなのではなかろうか。
じゃあ思い切って、耽美で退廃的な、めくるめく薔薇の世界へダイブしちゃうか。
でもアナルローズはご勘弁。
*****
ふとアルベルトの股間を見たら、フル勃起で我慢汁ダラダラだった。
全体的に赤黒くなっていて、これは相当つらいだろう。
これでよく我慢できるな……。愛かな?
「ア、アルベルト。お前も一回、出しておいた方が、良くないか?」
勃起した状態のまま長時間放置すると、もげるぞ?
マジで壊死するって聞いた。
「……貴方の中で、出したいのですが」
つらそうに言われた。
ほほう、貴殿、素股より中出しを望まれるか。
正直でよろしい。
まあ、中出しは男のロマンだし、致し方ない……。
俺はもう、一生できないだろう行為だが。
俺も男だ。
イきたいのにイけないつらさはよくわかっているつもりだ。
自分はこんな気持ち良い思いをしてるのに。
これ以上アルベルトだけに我慢を強いるのは心苦しい。
経緯はともかく。
神の名のもとに結婚して夫婦になったんだし。
国王と元近衛騎士の勇者、という微妙な関係だが。
なるべく対等な関係でいたい。
ここは、俺が譲歩しないと。
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