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華麗なる少年王の半生
美貌の勇者の特殊な遊戯
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アルベルトは、俺が寝入った頃に寝室に来ては、俺のモノにしゃぶりついて毎晩”ご奉仕”していたという。
嘘だろ。
後始末はきっちりされていたからか、全然気づかなかった……。
毎晩搾り取られてスッキリしたんじゃ、そりゃ性欲もわいて来なくて当然……か?
ああ。
だからアルベルトがしばらく旅に出ていた間、物足りなくて、夢精しちゃったんだな。
でも、まさか忠実な近衛騎士にそんなことをされてたなんて考えもしなかった。
だって、そんな素振り少しも見せなかったし。
……見せなかったよな?
*****
ああ、そうか。
父上が房中指南役を向かわせなかったのは。
毎晩忍んで来ていたアルベルトと鉢合わせをする可能性もあったからか。
そりゃ大惨事だ。
普通、貴族は14歳になれば指南役が寄越されるものだが。
アルベルトは、先王が俺に結婚までは清い身体でいるよう指示したのを聞いて、ほっとしたらしい。
もし女を寄越されたら、俺に触れる前に無礼を働いたことにして、斬り捨てて処分するつもりだったとか。
予想通りじゃん。
……コワー。
アルベルトは俺の頬を撫でながら、静かに言った。
「私の罪に気付かれて、戻った時には貴方から軽蔑されていることも覚悟していたのですが。……陛下は、私の身を純粋に心配してくださった」
いや、そんなの全然気づいてなかったし。
馴染みの人間があんな大怪我をしてたら、誰だって心配するに決まってるだろ。
たとえ、毎晩そんなことをされてたと知っていても、だ。
いや、知ってたら余計かも。
自分のためにあんな大怪我をしたなんて。心苦しい。
「皆、私の顔にしか興味がないというのに。陛下は顔に傷を負った私に微笑んでくださった」
アルベルトは苦笑を浮かべ、指で自分の顔に残った傷痕をなぞった。
傷があってもアルベルトの美しさは損なわれないと思うが。
皆は違うのか?
アルベルトの傷が気持ち悪い、だなんて思わなかった。
何でそんな酷い傷を負ってまで、必死になって戦うのか。
誰も反対しないだろう、リーゼロッテとの結婚がそこまでして叶えたい望みだったのか、疑問に思ったくらいで。
まさか、国王である俺を花嫁にすることが目的だとは、思いもしなかったけどな!
皆がアルベルトの顔にしか興味ないとか、そんなことはないだろうと思ったが。
人垣は出来てたけど。誰も、手当てに飛び出す者はいなかったっけ。
アルベルトは、あんなに酷い怪我を負っていたのに。
俺の神聖魔法ほどじゃなくとも、回復魔法くらいなら使える者は多いはずなのに。
*****
アルベルトが、自分が誰よりも早く聖剣を抜いて勇者にならなければと思ったのは。
ご褒美に俺ができる、何でも願いを叶えると聞いて。
もし、不埒なヤカラが俺の身体を好きにしたいなどと願われたら、と不安になったからだという。
そんな不埒なお願いを一国の王に向かって直接言えるの、お前くらいだよ!
「勇者になれたのはいいのですが。救世の勇者になると、もう近衛騎士には戻れないのかと思い、私が望むのは勇者の座など捨て、陛下の近衛騎士に戻ることにしよう、と考えていました。……しかし、私は浅ましくも欲を抱いてしまった。触れるだけではなく、貴方をこの腕に抱きたい、奥まで貫き、欲望を注ぎ込みたいと」
アルベルトは、素っ裸同然にまで剥いた俺の身体を。
なぞるように触れて。
片足を、抱え上げられた。
「うう~!?」
足の間に、アッシュブロンドの頭が沈んでいくのを、信じられない気持ちで見た。
「う、ぐぅ……っ、」
あたたかいものに包まれる感触。
アルベルトは躊躇なく、俺のものにしゃぶりついたのだ。
男の口だとわかっているのに。
さしたる嫌悪感もなく、呆気なくイかされてしまった。
いや違う、これは男の生理なんです!
男なら誰だって、あんなことされたらそうなるって!
睾丸ごと、あたたかい口内に含まれて。舌先で裏筋をゴリゴリされて。
竿に絡む舌も、気持ち良くて。
美味しそうにチュパチュパ吸われちゃって。
精道に残ってたのも全部、精子の一つたりとも残さずに吸い取られてしまった感じだ。
バキュームフェラって、きっとああいうことを言うんだ。
ファンタジー用語じゃなかったんだ……。
あんな凄いの知ったら、自家発電じゃイけなくなっちゃうだろ!
うう、物凄く気持ち良かった……! そのまま天国にイってしまいそうだった。
ていうか何度もイった。
お前、何でこんなに上手いんだよ!?
俺の扱いに慣れているからか? 4年も、こんなことしてたっていうし。
*****
「美味でした」
アルベルトは俺が出したのを飲み込んで、満足そうに微笑んだ。
何でそんな、嬉しそうな顔をするんだ。
意味がわからん。
精液が美味しいなんてことある訳ないだろ。
リップサービスか、ファンタジー世界じゃあるまいし。
あ、ここ、ファンタジー世界だった。
なら、アリなのか?
「一度だけ、お床に出されたとの報告はありましたが……」
げっ。
何故それを、という視線を向けたら、苦笑して。
「使用人からも聞いております。ヴァルターに見張りを命じていたので、大事ないとは思いましたが。私の居ない間、誰も貴方には触れなかったようですね?」
おいおい、味でわかる、とか言うなよ?
濃さでわかったとか? ソムリエかよ!
嘘だろ。
後始末はきっちりされていたからか、全然気づかなかった……。
毎晩搾り取られてスッキリしたんじゃ、そりゃ性欲もわいて来なくて当然……か?
ああ。
だからアルベルトがしばらく旅に出ていた間、物足りなくて、夢精しちゃったんだな。
でも、まさか忠実な近衛騎士にそんなことをされてたなんて考えもしなかった。
だって、そんな素振り少しも見せなかったし。
……見せなかったよな?
*****
ああ、そうか。
父上が房中指南役を向かわせなかったのは。
毎晩忍んで来ていたアルベルトと鉢合わせをする可能性もあったからか。
そりゃ大惨事だ。
普通、貴族は14歳になれば指南役が寄越されるものだが。
アルベルトは、先王が俺に結婚までは清い身体でいるよう指示したのを聞いて、ほっとしたらしい。
もし女を寄越されたら、俺に触れる前に無礼を働いたことにして、斬り捨てて処分するつもりだったとか。
予想通りじゃん。
……コワー。
アルベルトは俺の頬を撫でながら、静かに言った。
「私の罪に気付かれて、戻った時には貴方から軽蔑されていることも覚悟していたのですが。……陛下は、私の身を純粋に心配してくださった」
いや、そんなの全然気づいてなかったし。
馴染みの人間があんな大怪我をしてたら、誰だって心配するに決まってるだろ。
たとえ、毎晩そんなことをされてたと知っていても、だ。
いや、知ってたら余計かも。
自分のためにあんな大怪我をしたなんて。心苦しい。
「皆、私の顔にしか興味がないというのに。陛下は顔に傷を負った私に微笑んでくださった」
アルベルトは苦笑を浮かべ、指で自分の顔に残った傷痕をなぞった。
傷があってもアルベルトの美しさは損なわれないと思うが。
皆は違うのか?
アルベルトの傷が気持ち悪い、だなんて思わなかった。
何でそんな酷い傷を負ってまで、必死になって戦うのか。
誰も反対しないだろう、リーゼロッテとの結婚がそこまでして叶えたい望みだったのか、疑問に思ったくらいで。
まさか、国王である俺を花嫁にすることが目的だとは、思いもしなかったけどな!
皆がアルベルトの顔にしか興味ないとか、そんなことはないだろうと思ったが。
人垣は出来てたけど。誰も、手当てに飛び出す者はいなかったっけ。
アルベルトは、あんなに酷い怪我を負っていたのに。
俺の神聖魔法ほどじゃなくとも、回復魔法くらいなら使える者は多いはずなのに。
*****
アルベルトが、自分が誰よりも早く聖剣を抜いて勇者にならなければと思ったのは。
ご褒美に俺ができる、何でも願いを叶えると聞いて。
もし、不埒なヤカラが俺の身体を好きにしたいなどと願われたら、と不安になったからだという。
そんな不埒なお願いを一国の王に向かって直接言えるの、お前くらいだよ!
「勇者になれたのはいいのですが。救世の勇者になると、もう近衛騎士には戻れないのかと思い、私が望むのは勇者の座など捨て、陛下の近衛騎士に戻ることにしよう、と考えていました。……しかし、私は浅ましくも欲を抱いてしまった。触れるだけではなく、貴方をこの腕に抱きたい、奥まで貫き、欲望を注ぎ込みたいと」
アルベルトは、素っ裸同然にまで剥いた俺の身体を。
なぞるように触れて。
片足を、抱え上げられた。
「うう~!?」
足の間に、アッシュブロンドの頭が沈んでいくのを、信じられない気持ちで見た。
「う、ぐぅ……っ、」
あたたかいものに包まれる感触。
アルベルトは躊躇なく、俺のものにしゃぶりついたのだ。
男の口だとわかっているのに。
さしたる嫌悪感もなく、呆気なくイかされてしまった。
いや違う、これは男の生理なんです!
男なら誰だって、あんなことされたらそうなるって!
睾丸ごと、あたたかい口内に含まれて。舌先で裏筋をゴリゴリされて。
竿に絡む舌も、気持ち良くて。
美味しそうにチュパチュパ吸われちゃって。
精道に残ってたのも全部、精子の一つたりとも残さずに吸い取られてしまった感じだ。
バキュームフェラって、きっとああいうことを言うんだ。
ファンタジー用語じゃなかったんだ……。
あんな凄いの知ったら、自家発電じゃイけなくなっちゃうだろ!
うう、物凄く気持ち良かった……! そのまま天国にイってしまいそうだった。
ていうか何度もイった。
お前、何でこんなに上手いんだよ!?
俺の扱いに慣れているからか? 4年も、こんなことしてたっていうし。
*****
「美味でした」
アルベルトは俺が出したのを飲み込んで、満足そうに微笑んだ。
何でそんな、嬉しそうな顔をするんだ。
意味がわからん。
精液が美味しいなんてことある訳ないだろ。
リップサービスか、ファンタジー世界じゃあるまいし。
あ、ここ、ファンタジー世界だった。
なら、アリなのか?
「一度だけ、お床に出されたとの報告はありましたが……」
げっ。
何故それを、という視線を向けたら、苦笑して。
「使用人からも聞いております。ヴァルターに見張りを命じていたので、大事ないとは思いましたが。私の居ない間、誰も貴方には触れなかったようですね?」
おいおい、味でわかる、とか言うなよ?
濃さでわかったとか? ソムリエかよ!
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