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三章 一陽来復
誨淫導欲
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「……という訳で、宗元の私室で持ち出し禁止のデータを見せてもらってただけで、宗元とは何もないよ」
何ともない、と?
「もう、皇帝兼探偵と名乗るべきでは?」
李公は感心している。
回復が必要なほど疲れてない、と言う陛下に姜蜂蜜牛奶を淹れ、茶請けに馬拉糕を出していた。
「お疲れのようでしたら甘いものが良いでしょう」
「やった、俺、これ好きなんだよ」
「それはよかった。あ、広陵丞相もよかったらどうぞ」
「いや、私は結構。私の分は、陛下に差し上げてください」
「わーい、やったー」
子供のようにはしゃいでみせている。
李公は、気付かないのか?
気付いていて、そ知らぬふりをしているだけなのか。
陛下の首のそれに。
*****
安全が確認された黄央殿に戻ったが。
宦官に、二人も国家反逆の大罪人を出したため、宦官の再選考をするので。
本日いっぱいは私が世話係を続行することをお伝えした。
陛下の冠を外し、紳と大帯を解いて。
「……陛下、武公に何もされなかった、というのは。偽りですね?」
陛下はびくりと肩を震わせた。
嘘の吐けないお方だ。
「え、いや、別に大したことは……」
視線が泳いでいる。
何故、こちらを見ないのか。それのせいなのか。
「ひゃ、」
「ここ、痕がついてますよ」
うなじに付けられた痕。その場所を、指で示す。
「ここにも、」
もう一つ、首にも。
「着付けた服が、乱れてますね。……どこまでされました?」
私が着付けて差し上げたのだ。
それに気付かぬはずがないだろう。
「いや、だから、首に吸いつかれたくらいで、他には何も……」
何もないのなら。何故、私の目を見て話せないのか。
疚しいことがあるからではないのか?
李公に回復を頼まれなかったのだ。
ならばまだ、痕跡は他にも残っているだろう。
正直に仰らないのなら。強引にでも、検めさせていただこう。
*****
「うわ、」
寝台に、うつ伏せた格好で押し倒した。
「な、何、」
下裳を捲り上げ、下帯を毟り取る。
「ぎゃあ、何するんだエッチ!」
ここには、痕を付けられていないようだ。
白い尻を左右に開くようにぐい、と拡げ。腫れはないか、観察する。
「やだ、やめろって、耀!」
耳まで、赤く染まっている。
恥ずかしいのだろうか。愛する人に散らされた場所を、他人に確認されるのが?
それとも。
「綺麗なものですね。……桜色の、蕾のようで」
腫れてはいない。
乱暴には散らされていないようだ。慎ましやかな襞に触れて。
「濡れてはいないけど、拭ったのかもしれない」
中を、確かめなければ。
この身体を良く知った私になら、それがわかる。
懐に入れていたままの香油を取り出し。
既に怒張している己の魔羅と、可愛らしい蕾に、たっぷりと蜜を与える。
細腰を掴み、尻たぶを開かせ。
「ひっ、」
一気に、貫いた。
*****
まだ男を知らぬ身体だというのは、挿入してすぐにわかった。
狭すぎて、半ばまでしか入れられなかったのだ。
きつく、痛いほどに締めつけてくる。
これでは、交接で愉しまれることは無理だろう。
力の抜き方を教えて差し上げなければ。
「い、痛い、……耀、やめ、」
「そんな、ぎゅうぎゅうと力任せに締め付けないで。いきむようにして、受け入れなさい」
無理、と。頑是無い子供のように、首をふるふると振っている。
「あう、」
うなじに噛み付いて。
愛らしい性器を握り、擦ってやる。
どこが悦いかは、知り尽くしている。
ずっとお世話をしてきたのだ。貴方を絶頂へ導けるのは、私しかいない。
そうでしょう? 亮。
「ひっ、……いや、あ、」
力が抜ける度に、奥へと腰を進ませてゆく。
耳朶を舐め、耳の穴を舐る。
……ここが弱いのは、わかっている。
ほら。緩んできた。
「いっ、……ああっ、やだぁ、深い、こわい、」
怯えてこちらを振り向く目から零れる涙を、唇で吸い取る。
ああ、何故だろう。こんなにも、甘いのは。
何ともない、と?
「もう、皇帝兼探偵と名乗るべきでは?」
李公は感心している。
回復が必要なほど疲れてない、と言う陛下に姜蜂蜜牛奶を淹れ、茶請けに馬拉糕を出していた。
「お疲れのようでしたら甘いものが良いでしょう」
「やった、俺、これ好きなんだよ」
「それはよかった。あ、広陵丞相もよかったらどうぞ」
「いや、私は結構。私の分は、陛下に差し上げてください」
「わーい、やったー」
子供のようにはしゃいでみせている。
李公は、気付かないのか?
気付いていて、そ知らぬふりをしているだけなのか。
陛下の首のそれに。
*****
安全が確認された黄央殿に戻ったが。
宦官に、二人も国家反逆の大罪人を出したため、宦官の再選考をするので。
本日いっぱいは私が世話係を続行することをお伝えした。
陛下の冠を外し、紳と大帯を解いて。
「……陛下、武公に何もされなかった、というのは。偽りですね?」
陛下はびくりと肩を震わせた。
嘘の吐けないお方だ。
「え、いや、別に大したことは……」
視線が泳いでいる。
何故、こちらを見ないのか。それのせいなのか。
「ひゃ、」
「ここ、痕がついてますよ」
うなじに付けられた痕。その場所を、指で示す。
「ここにも、」
もう一つ、首にも。
「着付けた服が、乱れてますね。……どこまでされました?」
私が着付けて差し上げたのだ。
それに気付かぬはずがないだろう。
「いや、だから、首に吸いつかれたくらいで、他には何も……」
何もないのなら。何故、私の目を見て話せないのか。
疚しいことがあるからではないのか?
李公に回復を頼まれなかったのだ。
ならばまだ、痕跡は他にも残っているだろう。
正直に仰らないのなら。強引にでも、検めさせていただこう。
*****
「うわ、」
寝台に、うつ伏せた格好で押し倒した。
「な、何、」
下裳を捲り上げ、下帯を毟り取る。
「ぎゃあ、何するんだエッチ!」
ここには、痕を付けられていないようだ。
白い尻を左右に開くようにぐい、と拡げ。腫れはないか、観察する。
「やだ、やめろって、耀!」
耳まで、赤く染まっている。
恥ずかしいのだろうか。愛する人に散らされた場所を、他人に確認されるのが?
それとも。
「綺麗なものですね。……桜色の、蕾のようで」
腫れてはいない。
乱暴には散らされていないようだ。慎ましやかな襞に触れて。
「濡れてはいないけど、拭ったのかもしれない」
中を、確かめなければ。
この身体を良く知った私になら、それがわかる。
懐に入れていたままの香油を取り出し。
既に怒張している己の魔羅と、可愛らしい蕾に、たっぷりと蜜を与える。
細腰を掴み、尻たぶを開かせ。
「ひっ、」
一気に、貫いた。
*****
まだ男を知らぬ身体だというのは、挿入してすぐにわかった。
狭すぎて、半ばまでしか入れられなかったのだ。
きつく、痛いほどに締めつけてくる。
これでは、交接で愉しまれることは無理だろう。
力の抜き方を教えて差し上げなければ。
「い、痛い、……耀、やめ、」
「そんな、ぎゅうぎゅうと力任せに締め付けないで。いきむようにして、受け入れなさい」
無理、と。頑是無い子供のように、首をふるふると振っている。
「あう、」
うなじに噛み付いて。
愛らしい性器を握り、擦ってやる。
どこが悦いかは、知り尽くしている。
ずっとお世話をしてきたのだ。貴方を絶頂へ導けるのは、私しかいない。
そうでしょう? 亮。
「ひっ、……いや、あ、」
力が抜ける度に、奥へと腰を進ませてゆく。
耳朶を舐め、耳の穴を舐る。
……ここが弱いのは、わかっている。
ほら。緩んできた。
「いっ、……ああっ、やだぁ、深い、こわい、」
怯えてこちらを振り向く目から零れる涙を、唇で吸い取る。
ああ、何故だろう。こんなにも、甘いのは。
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