実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…

彩ノ華

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【作戦実行 再開】本編

出かける前のいたずら…

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俺に背を向け肩を震わす弟ふたり。


「「…っ…ふぅ、ふ…」」


…っ!?!?



俺はなんてことを…。
はじめて…はじめて弟を!それもふたりとも…
泣かせてしまったあぁぁ…
なんて、なんてダメな兄なんだ…俺は!



「ごめんな、ふたりとも俺が言いすぎたよ…ほんとごめん」



そう言ってふたりに近寄る。両手をそっと2人の肩に触れ、それぞれの顔を覗き込む。




「…」




うん。わかってた…ですよねー。
まぁ、そうだよね君たちがあれごときで泣くわけがないよね

泣き声かと思ってた声はただ笑いを堪えてただけかい!


「あはは、だってりょう兄ってば怒ってるのに全然こわくないんだもん‼︎〝怒ると怖いんだからな〟は本当に怖い人は使ったりしないよ」


「こら、有。そんな笑うとりょう兄に失礼…だ、あはは!はぁ、…ほんと可愛すぎ」




こいつら~~~ッ!
俺の謝罪を返しやがれ!



…心配して損したぜ


「あばよ…」


俺はそういって振り返り玄関をめざす。



…ぐいっ!


え?


ちょっと強引に腕を引っ張られバランスをくずした俺は幸の腕の中に抱き込まれる。




…!?///
何をドキドキしてるんだ?弟相手に!抱きしめられることなんかこれまで何回もあったじゃんか…

でもなんでだろ…今はまともに幸の顔を見れない…




大丈夫、こいつは弟だ。落ち着け!
…むり!//////
落ち着けで落ち着けるなら苦労はしない!!



俺の顔はさらに赤くなった



「なに?もしかして照れてんの?俺に抱きしめられて」


「はあ?!…ち、ちがうし!ちょっと驚いただけだし、てか急に腕引っ張んの危ないからやめろよ。それからそろそろ離してもらえるとお兄ちゃん嬉しいんだけどなあ~」






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