実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…

彩ノ華

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新入生歓迎会に向けて

準備

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その日の放課後、俺は生徒会室へと出向く。



___コンコンッ

と、ノックをし中に入ると既に俺以外の人がみんな集まっていた。


「す、すみません!遅れました」

「大丈夫だよ、今からだから」

と、会長は言った。

俺は急いで席へと座る。






「それで隠れ鬼についてなんだけど…俺、面白いこと思いついちゃったんだ~」

まるで小さい子が取っておきのイタズラを考えついたかのような感じで…会長は瞳をキラキラとさせ、俺らに話し始めた。


「だって普通の隠れ鬼をしても面白くないじゃん?だから…鬼は捕まえた子に1つお願いごとが聞いてもらえて逃げ切った子は誰かを1人指名してお願いを聞いてもらうってのはどう?楽しそうじゃない?」


確かに楽しそうだ…

「でも…逃げる人ってあまりにも不利すぎません…?」

と、俺言った。

「そうかな?でも逃げ切ればいいんだから♪」

と、会長はニッコリと笑った。


「あ…はい。」

これは…何を言ってもダメだな。うん。



まあ、大丈夫だろう。
なんてたって俺は影が薄いし、見つかる気がしないからな!それにこんな俺に願うことなど何もないだろう。しいてあるなら…何かを買ってくるっていうパシリ的なことぐらい??安心安心。それよりご褒美ってなんだろな~


「いいですね、それ楽しそうです。それで…お願いごととは一体全体どんな?」

と、副会長が質問する。


おっ!待ってました!!その質問…!!とばかりに会長がニヤニヤしながら口を開く。

何だか嫌な予感がする…。


「それはね…」

『そ、それは…!?』

あり!あ、もし何もなければ学食の無料タダ券(1年分)でもいいよ。」



え………?
なんでもってそんな…。性的なことも含まれるのでしょうか…と聞きたかったが聞ける雰囲気ではない。




何…その勝ったら→最高(天国)
    負けたら→最悪(地獄)


学食の無料券だと…!!!?
めっちゃ欲しいんだが。それも1年分…。
やばいお腹が…

…ぐぅ……

と、俺のお腹が鳴った。

「…」

「あはは!りょうくんってば食いしん坊だな~」

『ははは』とみんなから笑われた。

「~~~~///ッ!!すみません…続けてください。」


は、恥ずかしい…。
まぁ…人間誰しも腹が減ればお腹は鳴る!気にしない!


話しを戻そう…


それにしても…逃げる人めちゃくちゃやばくない?

鬼には何にもなくて逃げる人にばっかり・・・。

あれ?これもしやデスゲームか何かですか?俺、どっかの話し合いと間違えちゃったのかな…。
楽しい楽しい新入生歓迎会のはずなんだけど、、

ま!こんな提案、誰か却下してくれるだろう…と思っていたが以外とみんなやる気だった。

俺が言っても無駄だろうから、ここは黙っておきます。
変に目をつけられてボコられたら嫌なので。
生意気なんだよー!とかいって殴られる気がするので。

鬼か逃げる人かは当日にくじ引きによって決めるそうだ。


何やらみんなやる気に満ちていた。きっと学食の無料券を狙っているんだな、、!俺だって負けないぞっ!




それよりも…

やばいやばいやばいやばい…どうしよう…。
俺って、すっっっっっごくくじ引きとか運がないんだよなあ…(泣)


神様…!!どうかお願いします。
逃げる人は嫌です…僕は神様のことが大好きです。なのでどうかよろしくお願いします…。

と、俺は神様に祈るしかなかった。



その日から新入生歓迎会に向けての準備が始まった。


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