実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…

彩ノ華

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【作戦実行】本編

名前呼び 困った構ってちゃん

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何だかんだみんなで帰ることになった。

てか、帰るつもりだったんだけどね!
どうもすみませんでしたあああ!!!

でもでも…

俺が忘れ物をしたおかげで俺の弟と俺の友達達は仲良くなったみたいだよ☆

ほら、だってあんなに仲良さそうに見つめて話してる!
(話してるのは→幸と波瑠&流星&蓮)


何話してるんだろう
俺もまぜてほしいなぁ…


俺も行こうとしたところで、、
誰かにガシッと腕をつかまれた。それも2人にだ。

右を見れば有。左を見れば豊が俺の腕を掴んでは歩き出す。

あれ…これどこかで見たことある。

あ!思い出した!あれだ

〝捕らえられた宇宙人〟にそっくり…。
(分からない方は検索して見てみてくださいwww)


「あのさぁ…有に慶島…?俺歩きにくいんだけどぉ…」

「ごめんね、りょう兄。でも負けられない戦いってものがあるんだよ…」

「は?」

とても真剣な顔で言っているが…負けられない戦いとは??
俺には分からない…

有はじーーっと豊を睨みつけている。もしや…有、豊のことを!?だが俺は何も言わない。またさっきみたいに勘違いだったら恥ずかしいからだ…。俺はひっそりと応援してるぞ、有。


チラッと豊のほうを見る。

豊はだまっている。何やら不機嫌のようにも見えた。

「どうかしたの?慶s…」


俺が声をかけると豊は俺のほうを見た。
その顔はとても悲しそうだった。


「なんで〝けい〟って呼んでくれないの…?」

豊は捨てたられた子犬のような声で聞いてきた。


「へ?」


なんで『けい』??

あ、島のけいか!


そんな親しい人にしか呼ばせないようなあだ名を俺みたいなのが呼んでもいいのか不安だったが豊があまりにも悲しそうな瞳で見てくるのでそんな考えはキッパリ無くなった。



「わ、分かったからそんな悲しいするなよ!な、けい!」

俺がそう呼ぶとけいは「おう!」と言ってニコニコと喜んでいた。

なんだか3人目の弟が出来たみたいで嬉しかった。


それから、けいと話で盛り上がっていると…

誰かに尻を揉まれた。

「ひゃっ…!?」

突然のことに驚いて声が出た。

「どうかした?」

と、けいが心配そうに聞いてくる。

「な、何でもないよ」

けいに「ちょっと先に行ってて」と言って俺は反対にいる奴を見て睨む。

犯人はもう分かりきっている。

「…っのバカ!急になにすんだよっ!有…」(ボソッ)

俺は前にいるみんなに聞こえないように小声で叱る。

「だって…りょう兄、僕もいるのに…僕のことほっといてあいつと楽しく話してるから…」

と、さっきのけいと同じように子犬のような瞳で俺を見つめてくる。

え…お前そんな構ってちゃんだったの??
可愛いな、おい。だからってお兄様の尻を揉むとは困ったものだ。

それにしても…

うっ…どうやら俺はこの子犬のような瞳に弱いらしい。
さっきまでの怒りがどっかに消えていった。

「…たく。悪かったよ…でも人の尻を揉むのはダメだぞ?」

と、俺は有の頭を撫でながら言った。

「うん、分かった!…でも僕、りょう兄のお尻にしか興味ないから…((ボソッ))」

有は撫でられたのが嬉しかったのか元気よく返事をした。最後の方は声が小さく聞こえなかったが…。

「ほら、急ごう!」

そういうとみんなの所に走っていき、バスに乗っては無事、家に帰ることが出来たのだった。



りょうは知らなかった…

有を撫でているときに前からたくさんの視線を向けられていたことに…。

それは…羨ましさと負けられないという者達の熱い視線であった、、


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