実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…

彩ノ華

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【作戦実行】本編

いざ生徒会室へ! 優しい先輩…えっ!?

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俺はひたすら走る。

途中で俺は生徒会室はどこにあるのかを聞いた。
どうやらその人は先輩だったらしく(スリッパが緑色だったため)俺に道を案内してまで優しく教えてくれた。

急いでください!とも言えるはずなく俺はただただその人の後をついて行った。



ちょうど空き教室の時計が見えた。
長い針が12を指していた。

あ、終わった。遅刻だ遅刻。やっちゃったぜ…俺。
怒られるかなぁ??俺は不安になりながら小鹿のようにぷるぷる震えながら歩いた。

話しながら歩いていたためこの3年の先輩と仲良くなった。
最初は急いでいて顔をよく見ていなかったが…なかなかのイケメンだった。なんでこう…イケメンが多いんだ?この学園は…!俺への嫌がらせかっ!

先輩の名前を聞くと…


宝井 仁たからい じん


先輩というそうだ。


なんだか聞いた事のあるような名前だが思い出せない…。


もちろん俺もしっかり自己紹介をした!
何故かものすご~っく見られた気がするけど…気のせいだろう。

「りょうくんは生徒会室に何か用があるの??」

「はい。実は…」

俺は今朝起こったことを話し、そのため今この状況になっているということを説明した。

「ははは!それは災難だったね。」

「ホントですよ…あの鬼教師…((ボソ…」

と言ってぷぅ~と頬を膨らませた。

「ぶはっ!」

「!?」

先輩が突然吹き出し、くくくっ…と笑い始めた。

「ど、どうしたんですか!?」

「いや…だって、りょうくん…ふっ…、先生のこと鬼教師って…あはは!」


どうやら小さめに言った『鬼教師』が聞こえてしまっていたようだ。

聞こえていたのが恥ずかしく俺は顔を真っ赤にさせた。

「はぁ…りょうくんはホントに面白いね。それにコロコロと表情を変えて…可愛い…」

「宝井先輩…良い眼科紹介しましょうか?」

「?」


まったく…この世界のイケメンはマジおかしいぞ!俺のことを可愛い可愛い言うなんて…1回眼科行ってこい!マジで。良い眼科紹介しようか?って思う。


そんなことを考えていると…先輩の足がピタッと止まった。どうやらここが生徒会室のようだ。

「着いたよ」

俺は「ありがとうございます!!」と元気にお礼をいうと

それじゃあ…軽くお辞儀をし中に入ろうとすると…俺より先に宝井先輩がバンッ!!と扉を開けた。

「えっ!?」

俺は思わず声を出してしまった。

もちろん中の人達もみんなびっくりしていた。


「もう!遅いですよ!宝井会長、1年生待たせちゃってるんですからね!!」

副会長らしき人が俺らに近づいてきた。

てか…

え?…え!?会長なのぉぉぉぉぉぉ!
俺はびっくりして口をパクパクさせた。

「あはは…ごめんごめん。来る途中で可愛い子に道を聞かれてね。生徒会室に用があるっていうから一緒に来たんだ」

「ん?そうなんですか。それより…5組の子がまだ来てなくて…」

「あ!それそれ!ほら、この子だよ」

俺は宝井せんp…じゃなくて会長に肩を捕まれ前に出された。

あ…間違いなく怒られる。。なんてたって…
遅刻したし…会長相手に愚痴言ってたし…。


怒られるという恐怖から俺の瞳は涙目でうるうるしてしまっている。

「___///ッ!?」


副会長が固まってしまった。

ど、どうしたんだ…顔真っ赤だよ?熱?てかそんな見ないで!今の俺いつもよりめっちゃブサイクだから~~ッ!

「なっ!可愛いだろー?」

「うn…ゴホン。それじゃ!皆さん話を始めましょうか。」

「あはは」

俺は空いていた席に座る。対面には会長と副会長。

何故か宝井会長はまだ笑っているが…
ひとまず怒られないで良かったぁ…。
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