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俺に弟が2人も出来ました(本編)
生意気な弟?それとも可愛い弟?
しおりを挟む翌日、俺は母さんに叩き起こされた。
「りょう!起きなさい!今日は色々と忙しいわよ!夕方にはお父さんが弟達と一緒に帰ってくるわよ!!」
「う~ん…。お…とう…と…??」
「そうよ!もう…昨日話したでしょっ」
はっ!!そうだった!!!
…そっか俺に弟ができるんだった♪
嬉しい~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!
俺は弟が2人もできるという嬉しさにルンルンとした気分で着替え朝食を食べた。
弟達の部屋を綺麗に掃除し、家具を設置した。
夕方…
テレビを見ながらまだかまだかと…そわそわしながら待っていると
___ガチャッ!
玄関の扉を開ける音が…!
「ただいま~」
父さんの声がした。
俺は慌てて玄関へと向かった。途中こけそうになったのは…秘密だ。
玄関へと行くと…
…あれ?
そこには身長…175センチ以上はあるだろう美形の男が2人並んでいた。2人はよく似ていた。
ちなみに父さんよりも高い。どんまい…父さん(笑)
そしてもちろん、、
俺の身長よりも全然高い…(泣)
俺は168センチだ…
《世の中って不平等だよなあ…くそ~高くね?これじゃ…はたから見たらどっちが弟か分かんねーよ!!》
俺の心はズダボロになった。
気を取り直して…
俺は挨拶を忘れているのに気づき慌てて言った。
「幸くん有くん、久しぶり!!りょうって言うんだ!覚えてるかな?小さい頃に何回か一緒に遊んだことがあるんだけど……」
「「り、りょう兄…?」」
俺はりょう兄と呼ばれたことと覚えてくれていたことに嬉しさが増し…涙ぐみそうになった。
「ちっちゃ…」「ちっちゃいね~」
2人は俺を見て驚いたようにそう言った。
その言葉を聞き俺の涙はすっと乾ききってしまった…。
(な、なんて生意気な…ちょっとそっちが高いからって…『ちっちゃい』ですって!あらやだ奥様聞きました??最近の子といったら…や~ねぇ~)
(俺は〝お兄ちゃん〟だ!!こらえろっ!俺!たえろっ!俺!)
本当は、『なんだと!?』と叫びそうになったが俺は〝お兄ちゃん〟だ!!と我慢した。
「不安なこともあるだろうけど…いつでもお兄ちゃんに頼りなさい!!今日からよろしくな!!…ニコッ」
俺は笑顔でお兄ちゃんらしくそう言った。
「「///~~~~ッ!!」」
2人は何やら顔を赤くして黙り込んでしまった。
熱か?と思い俺は2人のおでこと自分のおでこをくっつけて熱があるかどうか比べてみた。
「熱じゃなさそうだな~?2人とも大丈夫か…」
再びふたりを見ると何かさっきよりも顔が赤く真っ赤になっているようだった。
俺は安静にさせないと!と思い準備しておいた部屋にふたりを案内しそれぞれベットに寝かせた。
ちなみに…俺の部屋の右隣に幸くん、左隣に有くんという部屋になった。部屋の中に左右扉があって弟達が困ってると思ったら瞬時に行けるのだ!
ま!なんてたって〝お兄ちゃん〟ですから~俺が真ん中で面倒をみないと!!
俺は2人を寝かせると…
「ゆっくり休んでろよ~晩御飯ができたらまた呼びに来るな!」
と2人にそれぞれ言って部屋を出た。
2人はそんな俺の言葉をきょとんと聞いてはコクンと頷いた。不覚にも可愛いと思った。
それに免じてさっきの『ち・っ・ち・ゃ・い』は見逃してやろう…。
なんてたって弟ができて本当に嬉しかった。
俺は母さんの晩御飯の手伝いをしようとキッチンへと向かった。
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