16 / 53
本編
どっちが悪役か分かんねーよ。。
しおりを挟むピッピピピ……
スマホのアラーム音が部屋中に鳴り響く。
手を伸ばしアラームを止めると、俺はまだ眠い目をこじ開けベッドから起きた。
《今日は昨日考えた作戦を実行する初めての日・・・やべ、緊張してきたあああぁぁぁ!!》
こんな作戦で本当に成功するのかな??そんな不安を胸に閉じ込め俺は制服に着替え、身支度を整える。
階段を降り…リビングへ行くと母の作った朝食があった。父と母は朝早くから仕事に行っているため朝食はいつも1人で食べる。
目玉焼きにウィンナー、トースト…コーンスープ。
うまうま…俺は次々と頬張っていく。
今日はしっかり食べておかなくちゃっ!!
なんてたって…
〝腹が減っては戦ができぬ〟
っていうしな☆
すべて完食し「ごちそうさま!」と手を合わせ俺は家を出た。バスに乗って学校へと向かう。
学校に着いた。学校に着いただけで俺の心臓はもう…バックンバックン!!心臓飛び出そう…
どうしよう…家に帰ろっかな。ダメかぁ……。
自分とヒロインの幸せのためだもんな!
俺は勇気を振り絞って学校の正門の門をまたいだ。
1年5組の教室の前まで来たが、、中々入る勇気が出てこない。どこにいったんだ!さっきの勇気は・・・(泣)
俺が1人くよくよとしていると耳元で声をかけられた。
「ひゃっ!?」
俺は突然のことにびっくりして変な声が出てしまった。
「ふふふ~♪」
俺の事をびっくりさせた犯人は俺の反応に笑っている。
「何すんだよっ!」
俺は昨日助けてもらったことも忘れ…そいつを睨みつけて怒鳴った。
そう…犯人は…この小説のヒロインである〝波瑠〟だった。
「ごめんごめん…(笑)いつまで経っても教室に入らないからさ~、つい~」
「〝つい~〟じゃなああああい!!」
「いやぁ、それよりも…りょうくんって耳弱いんだね~(ニャッ)」
ヒロインは悪い顔をしながら俺にぐいぐいと近づいてきた。
俺は何だ何だ??と思いながら後ろに下がろうとするが生憎、壁があって無理だった。
「りょうくんの弱点ゲット~♪」
そんな事を言いながら俺に近づいてきて…もしや!?
こいつ俺の弱点につけこんで何か脅してくるつもりか??
くっ…ヒロインに弱点がバレるなんて、、あれ?普通、悪役がヒロインの弱点を握って脅したりイジメたりするんじゃないの??おいおい…これじゃどっちが悪役なのか分かんねーよ。。
「何考えてんの~」
「___っ!?」
気がつけばヒロインの顔が俺の目の前にドアップであった…
顔が可愛すぎて心臓に悪いな、、、
そんなことを思っていると突然耳にふーっと息をかけられた。
「ひゃんっ」
またもや俺は変な声を出してしまった。
「っ、ほんと…りょうくんって可愛いね~♡」
俺は恥ずかしくなりヒロインから逃げるように教室の中へと入っていった。
408
お気に入りに追加
2,366
あなたにおすすめの小説

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

転生先がBLの世界とか…俺、聞いてないんですけどぉ〜?
彩ノ華
BL
何も知らないままBLの世界へと転生させられた主人公…。
彼の言動によって知らないうちに皆の好感度を爆上げしていってしまう…。
主人公総受けの話です!((ちなみに無自覚…

BLゲームの世界でモブになったが、主人公とキャラのイベントがおきないバグに見舞われている
青緑三月
BL
主人公は、BLが好きな腐男子
ただ自分は、関わらずに見ているのが好きなだけ
そんな主人公が、BLゲームの世界で
モブになり主人公とキャラのイベントが起こるのを
楽しみにしていた。
だが攻略キャラはいるのに、かんじんの主人公があらわれない……
そんな中、主人公があらわれるのを、まちながら日々を送っているはなし
BL要素は、軽めです。

異世界転生してひっそり薬草売りをしていたのに、チート能力のせいでみんなから溺愛されてます
はるはう
BL
突然の過労死。そして転生。
休む間もなく働き、あっけなく死んでしまった廉(れん)は、気が付くと神を名乗る男と出会う。
転生するなら?そんなの、のんびりした暮らしに決まってる。
そして転生した先では、廉の思い描いたスローライフが待っていた・・・はずだったのに・・・
知らぬ間にチート能力を授けられ、知らぬ間に噂が広まりみんなから溺愛されてしまって・・・!?

推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。

【蒼き月の輪舞】 モブにいきなりモテ期がきました。そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!
黒木 鳴
BL
「これが人生に三回訪れるモテ期とかいうものなのか……?そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!そして俺はモブっ!!」アクションゲームの世界に転生した主人公ラファエル。ゲームのキャラでもない彼は清く正しいモブ人生を謳歌していた。なのにうっかりゲームキャラのイケメン様方とお近づきになってしまい……。実は有能な無自覚系お色気包容主人公が年下イケメンに懐かれ、最強隊長には迫られ、しかも王子や戦闘部隊の面々にスカウトされます。受け、攻め、人材としても色んな意味で突然のモテ期を迎えたラファエル。生態系トップのイケメン様たちに狙われたモブの運命は……?!固定CPは主人公×年下侯爵子息。くっついてからは甘めの溺愛。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる