実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…

彩ノ華

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本編

保健室の先生

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佐藤 晃さとう あきら
・保健室の先生
・優しいが仮病で授業をサボろうとする子には厳しい
・面倒みがいい
・イケメン
・銀髪に銀色の瞳、髪は少し長めで後ろで一つ結びにしている




┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈





あの後ろ姿…間違いない…
攻略対象者のうちの1人じゃんかっ!!


気づいていたら絶対に来ていなかった…てかなるべく関わらないでいようと思ったのに…!







「おやおやどうしましたか??体調でも悪いのですか?さぁ入りなさい」







と、先生が俺を保健室の中へと手招きをする。



《おいっ!俺は犬かっ!!》




もしや…ペットか何かと勘違いされてる??と少し苛立った。




俺は先生を睨み付けながら保健室の中へと入った。
目付きが悪いのは昔(前世)からだ。


俺はこの目付きの悪いせいでよく喧嘩を売られていた。
それもあってか前世の俺(鈴木 まこと)は喧嘩が強かった。


それに…妹を狙ってくるふざけた奴らに体裁を加えたりしていた。(あ、別に俺…シスコンってわけじゃないぞ?ただ気に食わなかっただけだ)



まぁ、そんな訳で目付きの悪い俺…きっと〝高坂 りょう〟になってもこの目付きの悪さは変わらないだろう…。

まぁ、今の俺…ひょろひょろな体だし…人を殴るなんてこと出来ないだろうな~



《やべっ!ただでさえ目付き悪いのに睨みつけたらもっとヤバいじゃん!!!先生を睨みつけたらめんどくさい事に…。》


俺はそ~っと先生を見た。
先生は俺をじっと見つめたまま固まっていた。




「せ、先生…すみません…。俺もとから目付きが悪くて…決して先生を睨みつけた訳じゃないです。」

(まぁ、ちょっとは苛立って睨みつけたけどね…)




きっと俺のせいでびっくりして固まっているのだと謝った。


「えっ!!あれ…睨みつけていたのですか!私てっきり、、見つめられているのだと…大丈夫ですよ。気にしていません。」

と、先生はにっこり笑顔で答えた。

(え…あんな可愛い睨み方なんて存在したんですね…)




俺はほっ…と安心して、おでこの怪我のことを話し消毒と絆創膏を貼ってもらった。
保健室に来た人が書く名簿に名前を書いた。


「高坂りょう…りょうくんですか。可愛い名前ですね。怪我や体調がすぐれない場合はいつでも来てくださいね!」

「はいっ!ありがとうございました!!先生」

「ふふ…先生だけじゃ誰先生か分かりませんよ。」

「そ、そうですよね…それじゃ…さt…「下の名前でお願いします。」

俺の話を先生が遮って言った。

《な、なんでぇー?めっちゃ勢いいいな…そんなに下の名前で呼んでほしいのか…何か下の名前で言うのはずかしいな…》


「あ、あきら先生……??」
俺は少し照れ気味に呼んだ。

そんな俺を見て先生は下を向いて震えていた。
(か、かわいぃぃぃ…)
先生の頭の中はそれしかなかった…。


《え!笑ってる!?俺なんかおかしかった?》



俺は恥ずかしくなり…先生に改めてお礼を言い、保健室を出た。保健室を出る際にもちらっ…とあきら先生のほうをみたがまだ下を向いたままだった…。

扉の前でまだ笑っていると思われる先生に向けて俺はあっかんべーをし、クラスでのHRももう終わっていたのでその日は家へと帰った。



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