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しおりを挟む「…っあ、はぁ…」
焦らされたあげく盛大に達してしまって、肩で息をしながら必死に酸素を取り入れる。
壁に手を付いてなんとか身体を支えていたが、不意にカチャカチャとベルトを外す音が聞こえてギクリとしてしまう。
思わず顔を振り向かせると、ニッコリとしたあどけない笑顔を向けられた。
「本当は最初だから我慢しようかなって思ってたんですけど、みーちゃん才能ありそうだから挿れちゃいますね」
「――はっ?」
言っている言葉の内容と爽やかに微笑む表情が全く噛み合っていないんだが。
というか何の才能だ。
だが力の入らない腰をぐいと持ち上げられ、後孔に硬い感触が当たる。
先程まで完全に快感を生み始めていた場所だったが、さすがに男性器を挿れるなど無理だ。
「いい子ですから、力抜いてくださいね」
「おい、無理だっ。さすがにそれは――っ」
まだ息も整っていないと言うのに、間髪入れず押し入ってきた質量に俺は声にならない悲鳴をあげた。
「――んっ、あぅ…ッ、やっ…あッ」
「…はっ…ほんと才能、ありますよ…っ」
どれくらいこうされていただろう。
いつのまにか七海と向き合う形で挿入され、片足を持ち上げられより深くまで抜き差しをされる。
シャツは半身まで脱がされ、完全に落ちきったズボンとネクタイはだらしなく床に落ちている。
最初こそ痛みに涙が出たが、先ほどと同じく手慣れたように気を逸らされて、気付けばドロドロの快楽に堕ちていた。
いつの間にか抜き取られた眼鏡のせいで視界はぼやけていて、ただそれが涙のせいなのかどうかももう分からない。
突き上げられる度に堪らない快感が頭を埋め尽くし、理性などとうにどこかへ行っていた。
「んーっ、あッ、や…っ」
「…っ可愛いです。これからたくさんしましょうね」
「んっ…あッ、あぅ――」
唇を塞がれ、強い快感に身体を震わせる。
熱を持った身体に抱きしめられながら、何度も何度も体の中を貫かれた。
「…最悪だ」
「えっ、俺最高でしたけど。みーちゃんだってあんなに気持ちよさそーに――」
「黙れ。その舐め腐った呼び方もやめろ」
目の前の席に座って呑気に飯を食ってる七海をギロリと睨む。
だがどうも威厳が保てないのは、生徒指導室に置かれたソファにぐったりとうつ伏せで横になっているせいだ。
腰が痛くて足腰が立たない。
男同士とか初めての上に高校生とか性に関して真っ盛りな若者にいいようにされ、もう若くない身体が悲鳴をあげている。
5限目は幸い授業はなかったが、一時間程度で治るものでもなさそうだ。
保健室へ行って湿布でも貰ってきたら少しはマシになるだろうか。
「腰擦ってあげましょうか?」
「絶対に俺に触るな。いや、二度と触るな」
「それは無理ですよ。というか先生俺のこと好きになってくれるって言ったじゃないですか」
「あ、あんなのお前が無理やり言わせたんだろう」
不可抗力だ。
本来だったらこんな仕打ち、謹慎どころか退学レベルの問題だが、自分でも言い訳出来ないほど思いきり気持ちよくなってしまったためいまいち怒るに怒れない。
間違いなく俺の人生の汚点だ。
「何度でも言うが、俺は生徒を好きにはならない」
「俺は先生でも好きになります。だからきっと先生も俺を好きになれます」
きっぱりと真っ直ぐな視線でそう言われた。
一体どんな理屈だ。
「まあそうは言ってもエッチしちゃったし、先生俺の恋人ってことでいいですよね?」
「ふざけるな。なぜそうなる」
「えっ、じゃあセフレですか?」
「て、低俗な言葉を使うな」
「…じゃあなんですか?」
それは――と言葉を濁す。
もちろんコイツとの関係は教師と生徒以外ありえない。
が、身体を重ねてしまってる以上それだけには当てはまらないのも事実だ。
「…ひ、被害者と加害者だ」
「ええ、人を犯罪者みたいに言わないで下さいよ」
七海は口を尖らせて拗ねたような顔を作る。
こうやって見るとただの子供で、愛嬌のある一生徒にしか見えない。
最中での人を煽るような発言や、目を瞑りたくなるような色気は一体何だったんだろうと思ってしまう。
純粋な目で犬のように懐いてくる奴だと思っていたが、コイツはとんだ食わせ者だ。
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