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そんなわけで昼飯を咲希ちゃんと食うのはやめて、俺は真島を連れてまた屋上へとやってきた。
決して咲希ちゃんよりメシをとったわけじゃない。
「あー、俺お前の弁当ほんと好きだわ」
エビフライをモグモグしながら、素直に感想を言う。
たまたまだろうが、俺の好きなものばかり入ってるし、量も多い。
学食ってちょっと量少なくて物足りないんだよな。
「す…好きって言った…。高瀬くんが…好きって…」
真島が感動したようにブツブツ言っているが、気にせず箸を進める。
咲希ちゃんには謝りのメッセいれておいたし、あとで放課後デートにでも誘って挽回しとけば問題ないだろ。
ちらりと真島を見ると、俺とは打って変わってあまり箸は進んでなかった。
少食か?背デカイくせに。
俺より頭一つ分でかい身長を恨めしく思いつつ、ふと気づく。
よく見たら若干目が腫れているような。
もしかしなくても俺のせいだろうか。
「そういえばお前、あの後ちゃんと部活行ったのか?」
「えっ?あの後って…」
「昨日の別れ話のあと」
カシャン、と真島が箸を落とす。
あ、今のは地雷だったか。
落とした箸を拾ってやると、慌てたように真島は受け取った。
「ご、ごめん。えっと、昨日は部活行こうとしたら友達に会って…それで少し話し込んじゃって」
「へー、クラスの友達?」
「う、うん。というか親友、かな。たぶん」
へえ、親友とか真島いたんだ。
そりゃさぞかしその親友も、昨日の真島の顔にはビビったことだろう。
さすがに部活に行かせられないとでも思ったか。
さて、弁当を食べ終えたらいつも通り眠くなってきた。
まだ時間あるし昼休み終わるまでまた寝るか。
今日は鞄も持ってきているし、さっそくそれを枕に、と思ったら変に真島がソワソワしていることに気付いた。
「……」
なんだろう。この、俺の膝あいてます的視線は。
おい、正座してキラキラした目をこっちに向けるんじゃねえ。
なんだかその姿がちょっと面白くて、プッと俺は吹き出す。
「…しょうがねーな」
まあ弁当も美味かったことだし、たまにはこいつの希望を叶えてやるか。
自然消滅とはどこへやら、俺はごろんと横になると遠慮なく真島の太腿に頭を預けることにした。
五限目中、あまりに暇なので思い出したようにスマホを覗いたら、咲希ちゃんからまた不機嫌メッセが届いていた。
え、また怒ってんの?
昨日に引き続きご機嫌取りから始めないといけないとか、もう俺無理なんだけど。
というかこれあれか。
「メンヘラじゃん。咲希ちゃん」
「おい、勝手にスマホ覗くな」
いつのまにか、後ろの席からヒビヤンが勝手に俺のスマホを覗いてきていた。
さっと下げたが、ニヤニヤとした顔を向けられる。
「高瀬って結構女運悪いよな」
「お前は俺の何を知ってるんだ」
「すぐ彼女出来る割には、いつも長続きしないことかな」
そう言うヒビヤンには中学時代から長く付き合っている彼女がいる。
くそ、完全に敗北した。
悔しいのでヒビヤンの机の上の消しゴムを、ピンと窓の外に弾いてやった。
「あっ、ひでえ」
ざまあみろ。
小さい仕返しにほくそ笑んでから前を向くと、数学教師が俺を睨んでいた。
だから悪いのは俺じゃない。ヒビヤンなんだ。
決して咲希ちゃんよりメシをとったわけじゃない。
「あー、俺お前の弁当ほんと好きだわ」
エビフライをモグモグしながら、素直に感想を言う。
たまたまだろうが、俺の好きなものばかり入ってるし、量も多い。
学食ってちょっと量少なくて物足りないんだよな。
「す…好きって言った…。高瀬くんが…好きって…」
真島が感動したようにブツブツ言っているが、気にせず箸を進める。
咲希ちゃんには謝りのメッセいれておいたし、あとで放課後デートにでも誘って挽回しとけば問題ないだろ。
ちらりと真島を見ると、俺とは打って変わってあまり箸は進んでなかった。
少食か?背デカイくせに。
俺より頭一つ分でかい身長を恨めしく思いつつ、ふと気づく。
よく見たら若干目が腫れているような。
もしかしなくても俺のせいだろうか。
「そういえばお前、あの後ちゃんと部活行ったのか?」
「えっ?あの後って…」
「昨日の別れ話のあと」
カシャン、と真島が箸を落とす。
あ、今のは地雷だったか。
落とした箸を拾ってやると、慌てたように真島は受け取った。
「ご、ごめん。えっと、昨日は部活行こうとしたら友達に会って…それで少し話し込んじゃって」
「へー、クラスの友達?」
「う、うん。というか親友、かな。たぶん」
へえ、親友とか真島いたんだ。
そりゃさぞかしその親友も、昨日の真島の顔にはビビったことだろう。
さすがに部活に行かせられないとでも思ったか。
さて、弁当を食べ終えたらいつも通り眠くなってきた。
まだ時間あるし昼休み終わるまでまた寝るか。
今日は鞄も持ってきているし、さっそくそれを枕に、と思ったら変に真島がソワソワしていることに気付いた。
「……」
なんだろう。この、俺の膝あいてます的視線は。
おい、正座してキラキラした目をこっちに向けるんじゃねえ。
なんだかその姿がちょっと面白くて、プッと俺は吹き出す。
「…しょうがねーな」
まあ弁当も美味かったことだし、たまにはこいつの希望を叶えてやるか。
自然消滅とはどこへやら、俺はごろんと横になると遠慮なく真島の太腿に頭を預けることにした。
五限目中、あまりに暇なので思い出したようにスマホを覗いたら、咲希ちゃんからまた不機嫌メッセが届いていた。
え、また怒ってんの?
昨日に引き続きご機嫌取りから始めないといけないとか、もう俺無理なんだけど。
というかこれあれか。
「メンヘラじゃん。咲希ちゃん」
「おい、勝手にスマホ覗くな」
いつのまにか、後ろの席からヒビヤンが勝手に俺のスマホを覗いてきていた。
さっと下げたが、ニヤニヤとした顔を向けられる。
「高瀬って結構女運悪いよな」
「お前は俺の何を知ってるんだ」
「すぐ彼女出来る割には、いつも長続きしないことかな」
そう言うヒビヤンには中学時代から長く付き合っている彼女がいる。
くそ、完全に敗北した。
悔しいのでヒビヤンの机の上の消しゴムを、ピンと窓の外に弾いてやった。
「あっ、ひでえ」
ざまあみろ。
小さい仕返しにほくそ笑んでから前を向くと、数学教師が俺を睨んでいた。
だから悪いのは俺じゃない。ヒビヤンなんだ。
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