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25・二人だけの秘密
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コルネリアの婚約者サロモン様とお会いしてから、さらに数日が経過した。
あの印象的な出来事は、未だに記憶に新しい。
私とアロイス様の婚約お披露目パーティー当日も、とうとう目の前まで迫ってきている。
忙しさにも拍車がかかり、目まぐるしい日々を送っている。
私でこれなのだ。アロイス様はもっとだろう。
そのせいで、アロイス様と落ち着いて話をすることも出来なかったけど……ようやく時間が出来た。
私たちはお披露目パーティーの話し合いも兼ねて、レストランで食事をとることにした。
場所は──私がアロイス様と初めてデートをした日。
キレイな夜景を一望することが出来るレストランだ。
「ディアナ、疲れていないか?」
対面に座るアロイス様が、そう問いかける。
「疲れてる? いえ、全然」
本当は勉強ばかりで疲れたけど……久しぶりにアロイス様とお食事が出来て、元気が出た気がする。
「それならいいんだ。だが……最近の君は考え込むことが多いような気がしてな。疲れていなければ、なにか悩みがあると思ったんだ」
さすがアロイス様……私のことをよく見ている。
彼だって忙しいのに、こうやって私を気遣ってくれるのは素直に嬉しかった。
「悩み……というほどでもありませんが、少し思うところがありまして」
「ほほお?」
「先日、隣国の王子殿下──サロモン様とお会いしたんです」
「そうだったみたいだな。サロモンのやつ、久しぶりに見たが、相変わらずだった。君のことを褒めてたよ」
「ありがとうございます。それで……サロモン様とコルネリアがとっても仲良さそうにしていました」
仲良さそう……という言葉は使ったが、ラブラブと言っても過言ではない。
私だって女の子だ。
ああいう関係に憧れを抱く時もある。
「サロモンとコルネリアは、付き合いが長いからな。二人の関係が良好で、陛下も安心しているよ。それがなにか……?」
「アロイス様と私の関係です。もちろん、アロイス様のことは好きですし、サロモン様のように愛情をぶつけてくるタイプ……というわけでもないでしょう。ですが……」
ここまで言っておいてなんだけど──これを言葉にしていいか分からなくて、口を噤んでしまう。
そんな私にアロイス様は微笑みかけて。
「恋人らしいことが出来ていないのが不満だと?」
「ふ、不満というわけでもないんです。ですが、それでアロイス様が私を負担に感じているのではないか……」
「ふむ……」
少し考え込み、アロイス様はこう続ける。
「まずは謝罪しよう。君の悩みに気付かなかった。すまない」
「あ、謝らないでください! 私の我儘なんですからっ! それに私を傷つけないように、大切に扱ってくれているのは分かりますし」
「その通りだ。俺は君を大切に思いすぎるがため、少々臆病になっていたかもしれない。そうだな……ならばやってみるか? 恋人らしいことを」
「恋人らしいこと……自分で言っておいてなんですが、それってなんなんでしょうか?」
と私は質問するが、アロイス様から答えは返ってこなかった。
恋人らしいこと……個室とはいえ、この場所でキスをするのは抵抗がある。それ以上は言語道断だ。
どうしよう……。
フリッツの時を思い出すが、彼と婚約破棄することになって記憶の彼方に消し去ってしまった。
しばらく恋愛から遠ざかっていたせいで、恋愛音痴になっているかもしれない。
「逆に質問します。アロイス様は私にどのようなことをしてほしいですか? あなたのためなら、なんでもやります」
「君に……か」
顎を撫でながら、
「……小説で読んだことがある。恋人になにかを食べさせてもらうような行為だ。一般的には『あーん』と呼ばれる行為。あ、あれをやってくれてもいいか?」
とじゃっかん震えた声で言った。
可愛らしい提案に、思わず笑みが零れる。
だけどそれくらいなら、私でも出来そうだ。
「王子殿下にそんな真似をして、本当にいいんですか?」
「なんでもやると言ったのは君の方じゃないか」
少しむっとしたアロイス様の声。
「そうですね……では、恐縮ながら」
そう言って、デザートのケーキを一口サイズに切り分け、フォークに刺す。そしてアロイス様の口元に近付けた。
「アロイス様。あーん……」
「こ、こうか?」
少し頬を赤くしながら、アロイス様が軽く口を開ける。
ぱくっ。
彼はケーキを咀嚼すると、ハンカチで口元を拭きながらこう答える。
「旨い。ただ愛する人に食べさせてもらうというだけで、どうしてこんなに美味しく感じるのだろうか。ありがとう、ディアナ」
「お、大袈裟ですよ」
今更ながら、私ってとんでもないことをしたんじゃ? と思えてくる。
今の行為を教育係に見られたら、一発でアウトだろう。
それはアロイス様も思っていたのか。
「このことは二人だけの秘密にしておこう。他の者に知られれば、なにを言われるか分かったものじゃないからな」
「そ、そうですね」
二人だけの秘密。
それはなによりも『恋人らしい』行動のように思えた。
「話は変わるが……お披露目パーティーについて、君に聞かなければならないことがある」
甘いムードから一転。
アロイス様の声に真剣味が宿る。
「もしや、なにかトラブルでも?」
「いや、それほどのものじゃない。しかしミスがあったのは事実だ」
アロイス様は胸元から一枚の紙を取り出す。
「これはパーティーの当日、出席者のリストになっている。無論、ほんの一部だがな。まずはそれを見てほしい」
そこには貴族の名前が列挙されていた。
シュミット侯爵家として付き合いのある貴族。中には名前だけは聞いたことがあるレベルのものも。
そしてその中に、私にとって関係が深い貴族の名前が記されていた。
「フィンロスク子爵家……」
「そうだ。君の元婚約者のところだ」
アロイス様は溜め息を吐きつつ、話を続ける。
「今回のパーティーは、数多くの貴族を招待する。本来なら呼ぶべき相手ではないと思うが……中に紛れ込んでいたようだ。既に招待状は発送済みで、『出席』との返事をもらっているとのことだ」
どんな顔をして出席するつもりなんだ……と思うが、王室から出された出席状だ。
私との関係はあるものの、フィンロスク子爵側がそう簡単に断れるはずもない。
彼らはこちらのミスだと知らないしね。
「フリッツも来るのでしょうか?」
「そうだと聞いている」
きっと、アロイス様は最初から呼ぶ気がなかったに違いない。
しかし私とフィンロスク子爵の関係についてあまり詳しくない部下の一人が、招待状を送ってしまったのだろう。
「とはいえ、俺の権限でフィンロスク子爵家の出席を、取り消すことも出来る。君の判断に任せたい。フリッツ子息をパーティーに呼ぶか?」
フリッツとはあれから、一度も話していない。
学園で顔を合わせても、お互いすぐにさっと視線を逸らしている。
正直、彼とは二度と関わり合いになりたくなかった。
しかし。
「構いません。フリッツとは、もうなんでもないのですから。それよりも私たちの幸せな姿を見せつけてやりましょう。望むところですよ」
「君なら、なんとなくそう言うと思ったよ」
と優しく笑うアロイス様。
それに思うのだ。
お披露目パーティーで、フリッツとの関係が本当の意味で決着するのだと。
その機会をわざわざ与えられたのだ。
神様からの啓示だと思って、粛々と受け入れましょう。
あの印象的な出来事は、未だに記憶に新しい。
私とアロイス様の婚約お披露目パーティー当日も、とうとう目の前まで迫ってきている。
忙しさにも拍車がかかり、目まぐるしい日々を送っている。
私でこれなのだ。アロイス様はもっとだろう。
そのせいで、アロイス様と落ち着いて話をすることも出来なかったけど……ようやく時間が出来た。
私たちはお披露目パーティーの話し合いも兼ねて、レストランで食事をとることにした。
場所は──私がアロイス様と初めてデートをした日。
キレイな夜景を一望することが出来るレストランだ。
「ディアナ、疲れていないか?」
対面に座るアロイス様が、そう問いかける。
「疲れてる? いえ、全然」
本当は勉強ばかりで疲れたけど……久しぶりにアロイス様とお食事が出来て、元気が出た気がする。
「それならいいんだ。だが……最近の君は考え込むことが多いような気がしてな。疲れていなければ、なにか悩みがあると思ったんだ」
さすがアロイス様……私のことをよく見ている。
彼だって忙しいのに、こうやって私を気遣ってくれるのは素直に嬉しかった。
「悩み……というほどでもありませんが、少し思うところがありまして」
「ほほお?」
「先日、隣国の王子殿下──サロモン様とお会いしたんです」
「そうだったみたいだな。サロモンのやつ、久しぶりに見たが、相変わらずだった。君のことを褒めてたよ」
「ありがとうございます。それで……サロモン様とコルネリアがとっても仲良さそうにしていました」
仲良さそう……という言葉は使ったが、ラブラブと言っても過言ではない。
私だって女の子だ。
ああいう関係に憧れを抱く時もある。
「サロモンとコルネリアは、付き合いが長いからな。二人の関係が良好で、陛下も安心しているよ。それがなにか……?」
「アロイス様と私の関係です。もちろん、アロイス様のことは好きですし、サロモン様のように愛情をぶつけてくるタイプ……というわけでもないでしょう。ですが……」
ここまで言っておいてなんだけど──これを言葉にしていいか分からなくて、口を噤んでしまう。
そんな私にアロイス様は微笑みかけて。
「恋人らしいことが出来ていないのが不満だと?」
「ふ、不満というわけでもないんです。ですが、それでアロイス様が私を負担に感じているのではないか……」
「ふむ……」
少し考え込み、アロイス様はこう続ける。
「まずは謝罪しよう。君の悩みに気付かなかった。すまない」
「あ、謝らないでください! 私の我儘なんですからっ! それに私を傷つけないように、大切に扱ってくれているのは分かりますし」
「その通りだ。俺は君を大切に思いすぎるがため、少々臆病になっていたかもしれない。そうだな……ならばやってみるか? 恋人らしいことを」
「恋人らしいこと……自分で言っておいてなんですが、それってなんなんでしょうか?」
と私は質問するが、アロイス様から答えは返ってこなかった。
恋人らしいこと……個室とはいえ、この場所でキスをするのは抵抗がある。それ以上は言語道断だ。
どうしよう……。
フリッツの時を思い出すが、彼と婚約破棄することになって記憶の彼方に消し去ってしまった。
しばらく恋愛から遠ざかっていたせいで、恋愛音痴になっているかもしれない。
「逆に質問します。アロイス様は私にどのようなことをしてほしいですか? あなたのためなら、なんでもやります」
「君に……か」
顎を撫でながら、
「……小説で読んだことがある。恋人になにかを食べさせてもらうような行為だ。一般的には『あーん』と呼ばれる行為。あ、あれをやってくれてもいいか?」
とじゃっかん震えた声で言った。
可愛らしい提案に、思わず笑みが零れる。
だけどそれくらいなら、私でも出来そうだ。
「王子殿下にそんな真似をして、本当にいいんですか?」
「なんでもやると言ったのは君の方じゃないか」
少しむっとしたアロイス様の声。
「そうですね……では、恐縮ながら」
そう言って、デザートのケーキを一口サイズに切り分け、フォークに刺す。そしてアロイス様の口元に近付けた。
「アロイス様。あーん……」
「こ、こうか?」
少し頬を赤くしながら、アロイス様が軽く口を開ける。
ぱくっ。
彼はケーキを咀嚼すると、ハンカチで口元を拭きながらこう答える。
「旨い。ただ愛する人に食べさせてもらうというだけで、どうしてこんなに美味しく感じるのだろうか。ありがとう、ディアナ」
「お、大袈裟ですよ」
今更ながら、私ってとんでもないことをしたんじゃ? と思えてくる。
今の行為を教育係に見られたら、一発でアウトだろう。
それはアロイス様も思っていたのか。
「このことは二人だけの秘密にしておこう。他の者に知られれば、なにを言われるか分かったものじゃないからな」
「そ、そうですね」
二人だけの秘密。
それはなによりも『恋人らしい』行動のように思えた。
「話は変わるが……お披露目パーティーについて、君に聞かなければならないことがある」
甘いムードから一転。
アロイス様の声に真剣味が宿る。
「もしや、なにかトラブルでも?」
「いや、それほどのものじゃない。しかしミスがあったのは事実だ」
アロイス様は胸元から一枚の紙を取り出す。
「これはパーティーの当日、出席者のリストになっている。無論、ほんの一部だがな。まずはそれを見てほしい」
そこには貴族の名前が列挙されていた。
シュミット侯爵家として付き合いのある貴族。中には名前だけは聞いたことがあるレベルのものも。
そしてその中に、私にとって関係が深い貴族の名前が記されていた。
「フィンロスク子爵家……」
「そうだ。君の元婚約者のところだ」
アロイス様は溜め息を吐きつつ、話を続ける。
「今回のパーティーは、数多くの貴族を招待する。本来なら呼ぶべき相手ではないと思うが……中に紛れ込んでいたようだ。既に招待状は発送済みで、『出席』との返事をもらっているとのことだ」
どんな顔をして出席するつもりなんだ……と思うが、王室から出された出席状だ。
私との関係はあるものの、フィンロスク子爵側がそう簡単に断れるはずもない。
彼らはこちらのミスだと知らないしね。
「フリッツも来るのでしょうか?」
「そうだと聞いている」
きっと、アロイス様は最初から呼ぶ気がなかったに違いない。
しかし私とフィンロスク子爵の関係についてあまり詳しくない部下の一人が、招待状を送ってしまったのだろう。
「とはいえ、俺の権限でフィンロスク子爵家の出席を、取り消すことも出来る。君の判断に任せたい。フリッツ子息をパーティーに呼ぶか?」
フリッツとはあれから、一度も話していない。
学園で顔を合わせても、お互いすぐにさっと視線を逸らしている。
正直、彼とは二度と関わり合いになりたくなかった。
しかし。
「構いません。フリッツとは、もうなんでもないのですから。それよりも私たちの幸せな姿を見せつけてやりましょう。望むところですよ」
「君なら、なんとなくそう言うと思ったよ」
と優しく笑うアロイス様。
それに思うのだ。
お披露目パーティーで、フリッツとの関係が本当の意味で決着するのだと。
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