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20・マチアスの企み
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私は商談のため、ラヴェンロー伯爵家を訪れていた。
そこで待ち構えていたのは、伯爵家の当主であるラヴェンロー伯爵ではなく、その息子マチアスであった。
「失礼ですが、ラヴェンロー伯爵は?」
「父は急遽用事が出来てな。僕が代わりにお前と話をすることになったんだ。たかがお前がお遊びで作ったブランドの服だ。僕でも十分だろ?」
あからさまに私への嫌悪感を向けるマチアス。
ここに来ると決めてから、薄々分かっていた反応だけど……ここまで露骨だと溜め息の一つも吐きたくなるわね。
私はマチアスの後に続いて、邸宅の中に入る。
長い廊下を歩きながら、マチアスがこう質問してきた。
「そういえば……ここに来たのはお前一人か? 誰か付き添いの人間は?」
「私が代表ですもの。ここには一人で来ました。なにか不都合でも?」
「ふんっ」
ニヤリと口角を歪めるマチアス。
「なに、気になって聞いてみただけだ。それに……そっちの方が好都合だしな」
「好都合?」
「こっちの話だ」
それ以上、マチアスはなにも語ろうとしなかった。
二人とも沈黙の中、応接間に到着。
席に座ろうとしないマチアスであったが、私は気にせず商談を始める。
「あらためまして、この度はお話しをいただきありがとうございます。もうご存知かと思いますが、サンプルの品をお持ちさせていただきました。どうぞご覧くださいませ」
そう言って、服が入ったスーツケースを手渡す。
しかしマチアスはそれには目も暮れず、私の手を払った。
「くくく、バカなやつだ。学園での成績はいいみたいだが、こういうところには頭が回らないみたいだな」
「どういうことですか?」
「今日、お前をここに誘き寄せたのは商売の話をしたかったわけではない。お前を亡き者にするためだ!」
指を鳴らすマチアス。
それを合図にカチッと乾いた音が聞こえた。
身の危険を感じて、すぐに踵を返して入ってきた扉から出ようとする。
だが、鍵がかかっているのか、いくら押しても扉は開かなかった。
「……なるほど。やはりですか」
「やはりだと? その言い草だと、なにか予見していたようではないか。まあ……どうでもいい。どちらにせよ、お前はここで終わりだ」
マチアスがそう告げると、部屋のいたるところから影が出現する。
その影は次第に人型を模して、じりじりと歩み寄ってきた。
数は五……いや、六人分。
一見すると人間にも見えるが、明らかに異質な雰囲気。
「魔族……っ!」
私はそう声を上げる。
「ほほお、分かるか。一度襲われただけのことはあるな」
「あれは一部の人間しか知りません。それを知っているということは……先日の襲撃、あなたが首謀だったということですか」
「そうだと言ったら、どうする?」
誇らしげに答えるマチアス。
自らの勝利を確信しているのだろう。
憐れだ。追い詰められているのは、そちらの方だというのに。
「さあ! お前ら! 報酬はたんまりと払ったんだ。その女を殺せ! 失敗は二度も許さんぞ!」
もっと色々と質問したかったけど、その猶予は残されていなかった。
マチアスの声と同時に、部屋にいる六人の魔族が一斉に襲いかかってきたのだ。
「ようやく尻尾を出したわね」
──だが、私もただでやられるわけにはいかない。
私は手元に隠しておいたスイッチを押す。
持ってきたスーツケースが破裂し、中から白煙が舞い上がった。
「こほっ、こほっ! これは!?」
白煙のせいで視界が遮られ、混乱する彼ら。
「ディアナ様!」
扉が蹴り破られる。
廊下から入ってきたのはオレールさん──そして他の護衛騎士である。
オレールさんはマチアスたちが混乱しているうちに、魔族との戦闘に入った。
──これが今回の作戦。
ラヴェンロー伯爵から手紙を受け取り、私は王城に出向いてアロイス様と話をした。
『マチアスは魔族と繋がっている可能性が高い……と考えています』
私がそう告げると、アロイス様は思案顔でこう答える。
『マチアス……ラヴェンロー伯爵家の長男だったな。そして君の同級生でもある』
『はい』
『どうしてそう思う?』
試すような口調でアロイス様が問いかける。
『本日、ラヴェンロー伯爵家から手紙がありました。内容は私が立ち上げているブランドの服を大量に買いたい……と。ラヴェンロー伯爵家とは今まで取引がありませんでした。それなのに、そんな話をしてくるのは違和感があります』
『ラヴェンロー伯爵は慎重な性格で有名だからな。急に取引先を増やそうとすると、ディアナが警戒するのも不思議ではないだろう。理由はそれだけか?』
『マチアスは私を嫌っている聖女候補リーゼの親衛隊でもあるんです。私への嫌がらせのために魔族を雇った。そう考えても、おかしくないと思いませんか?』
そしてリーゼの親衛隊の中で、魔族に報酬を払えるだけの財力があるのがラヴェンロー伯爵家だった。
他の貴族では、財政的に困難だろう。
『そして……一番は私の勘ですね。嫌な予感がするんです』
『勘……か。はっはっは! 面白いことを言い出すな』
とアロイス様が笑い声を上げる。
『だが、素晴らしい。よく俺に相談してくれた』
合格と言わんばかりにアロイス様は微笑みを浮かべる。
『ラヴェンロー伯爵家は、こちらも目を付けていた。会計で不審なところがあった。だが、確証はなかった。いくら王族とて、疑いだけで伯爵家に押し込むのは不可能だしな』
『法が許しませんからね』
『しかし今回のことで、法律家どもに強く訴えることが出来るだろう。すぐにラヴェンロー伯爵家の捜査を……』
『そのことなんですが……』
ここに来るまでに考えていたことを、アロイス様に伝える。
『私、当初の予定通り、ラヴェンロー伯爵のところまで服の商談をしにいこうと思うんです』
『なんだと?』
不可解そうな目をアロイス様は私へ向ける。
『それはダメだ。もし、ラヴェンロー伯爵家が本当に魔族と繋がっているなら、君に危険が及ぶ。君からの提案ではあるが、許可出来ない』
『ですが、真正面から正面しても、ラヴェンロー伯爵の尻尾を掴めないと思うんです。のらりくらりと躱わされるだけだと思います』
実際、ラヴェンロー伯爵家は疑いを持たれつつも、ここまで決定的な証拠を出してこなかった。
正攻法ではラヴェンロー伯爵家を追い詰められないと考えた。
『そこで私が行ったら? きっと、ラヴェンロー伯爵は油断すると思うんです』
『そう上手くいくとは思えんがな。ラヴェンロー伯爵のことはよく知っているが、なかなか狡猾な人物だぞ? 君の考えが上手くいくとは思えない』
『確かに、たかが小娘の私がラヴェンロー伯爵を出し抜けるとは思っていません。しかし……その息子マチアスなら?』
これは希望的観測も含まれているけど、今回の件はマチアスが勝手にやっていることだと思う。
そうじゃないと、このタイミングで私に手紙を出してくるなどと迂闊な真似はしないからだ。
『だから……私を囮として使ってください。大丈夫ですよ。だってオレールさんが私を守ってくれますから』
『……少し考えさせてくれ』
アロイス様は窓の外を見て、じっと考え込む。
結論を出すのにはそう時間がかからなかった。
『……分かった。君の案を採用させてもらおう』
『あ、ありがとうございます!』
『だが、アロイス一人だけではまだ不安だ。他にも護衛騎士を何人か付けさせてもらう。オレール以外にも、とびっきり優秀な人材だ。そして……突入の際に、やつらの足を一瞬だけ止めてほしい。それを君にも手伝ってもらう』
『もちろんです』
──そして私たちの作戦は見事に的中した。
いくら魔族でも、選りすぐりの護衛騎士の前では歯が立たない。
視界が遮られているせいでよく状況は掴めないが、私たち圧倒的優勢でことが進んでいるのは分かった。
このままいけばマチアスを……!
そう思ったのも束の間、煙の中から魔族が飛び出し、私に襲いかかってきた。
「てめだけ殺せば、依頼は達成なんだ! せめて一矢報い……」
逃げられれば逃げられたかもしれない。
だが、迫り来る魔族を前に足がすくんでしまい、その場から動けなくなってしまった。
私は咄嗟に目を瞑り──。
「おっと」
次の瞬間、魔族は背中から斬られた。
「ディアナ、あまりぼーっとするな。君にかすり傷でも負わせてしまえば、たとえこの戦いに勝利しても、作戦は失敗だ」
「ア、アロイス様!?」
私の腰に手を回し、そう語りかける男性。
思わず見惚れてしまう美麗な顔は、まさしくこの国の第一王子アロイス様であった。
え……?
どうして彼がここに?
そこで待ち構えていたのは、伯爵家の当主であるラヴェンロー伯爵ではなく、その息子マチアスであった。
「失礼ですが、ラヴェンロー伯爵は?」
「父は急遽用事が出来てな。僕が代わりにお前と話をすることになったんだ。たかがお前がお遊びで作ったブランドの服だ。僕でも十分だろ?」
あからさまに私への嫌悪感を向けるマチアス。
ここに来ると決めてから、薄々分かっていた反応だけど……ここまで露骨だと溜め息の一つも吐きたくなるわね。
私はマチアスの後に続いて、邸宅の中に入る。
長い廊下を歩きながら、マチアスがこう質問してきた。
「そういえば……ここに来たのはお前一人か? 誰か付き添いの人間は?」
「私が代表ですもの。ここには一人で来ました。なにか不都合でも?」
「ふんっ」
ニヤリと口角を歪めるマチアス。
「なに、気になって聞いてみただけだ。それに……そっちの方が好都合だしな」
「好都合?」
「こっちの話だ」
それ以上、マチアスはなにも語ろうとしなかった。
二人とも沈黙の中、応接間に到着。
席に座ろうとしないマチアスであったが、私は気にせず商談を始める。
「あらためまして、この度はお話しをいただきありがとうございます。もうご存知かと思いますが、サンプルの品をお持ちさせていただきました。どうぞご覧くださいませ」
そう言って、服が入ったスーツケースを手渡す。
しかしマチアスはそれには目も暮れず、私の手を払った。
「くくく、バカなやつだ。学園での成績はいいみたいだが、こういうところには頭が回らないみたいだな」
「どういうことですか?」
「今日、お前をここに誘き寄せたのは商売の話をしたかったわけではない。お前を亡き者にするためだ!」
指を鳴らすマチアス。
それを合図にカチッと乾いた音が聞こえた。
身の危険を感じて、すぐに踵を返して入ってきた扉から出ようとする。
だが、鍵がかかっているのか、いくら押しても扉は開かなかった。
「……なるほど。やはりですか」
「やはりだと? その言い草だと、なにか予見していたようではないか。まあ……どうでもいい。どちらにせよ、お前はここで終わりだ」
マチアスがそう告げると、部屋のいたるところから影が出現する。
その影は次第に人型を模して、じりじりと歩み寄ってきた。
数は五……いや、六人分。
一見すると人間にも見えるが、明らかに異質な雰囲気。
「魔族……っ!」
私はそう声を上げる。
「ほほお、分かるか。一度襲われただけのことはあるな」
「あれは一部の人間しか知りません。それを知っているということは……先日の襲撃、あなたが首謀だったということですか」
「そうだと言ったら、どうする?」
誇らしげに答えるマチアス。
自らの勝利を確信しているのだろう。
憐れだ。追い詰められているのは、そちらの方だというのに。
「さあ! お前ら! 報酬はたんまりと払ったんだ。その女を殺せ! 失敗は二度も許さんぞ!」
もっと色々と質問したかったけど、その猶予は残されていなかった。
マチアスの声と同時に、部屋にいる六人の魔族が一斉に襲いかかってきたのだ。
「ようやく尻尾を出したわね」
──だが、私もただでやられるわけにはいかない。
私は手元に隠しておいたスイッチを押す。
持ってきたスーツケースが破裂し、中から白煙が舞い上がった。
「こほっ、こほっ! これは!?」
白煙のせいで視界が遮られ、混乱する彼ら。
「ディアナ様!」
扉が蹴り破られる。
廊下から入ってきたのはオレールさん──そして他の護衛騎士である。
オレールさんはマチアスたちが混乱しているうちに、魔族との戦闘に入った。
──これが今回の作戦。
ラヴェンロー伯爵から手紙を受け取り、私は王城に出向いてアロイス様と話をした。
『マチアスは魔族と繋がっている可能性が高い……と考えています』
私がそう告げると、アロイス様は思案顔でこう答える。
『マチアス……ラヴェンロー伯爵家の長男だったな。そして君の同級生でもある』
『はい』
『どうしてそう思う?』
試すような口調でアロイス様が問いかける。
『本日、ラヴェンロー伯爵家から手紙がありました。内容は私が立ち上げているブランドの服を大量に買いたい……と。ラヴェンロー伯爵家とは今まで取引がありませんでした。それなのに、そんな話をしてくるのは違和感があります』
『ラヴェンロー伯爵は慎重な性格で有名だからな。急に取引先を増やそうとすると、ディアナが警戒するのも不思議ではないだろう。理由はそれだけか?』
『マチアスは私を嫌っている聖女候補リーゼの親衛隊でもあるんです。私への嫌がらせのために魔族を雇った。そう考えても、おかしくないと思いませんか?』
そしてリーゼの親衛隊の中で、魔族に報酬を払えるだけの財力があるのがラヴェンロー伯爵家だった。
他の貴族では、財政的に困難だろう。
『そして……一番は私の勘ですね。嫌な予感がするんです』
『勘……か。はっはっは! 面白いことを言い出すな』
とアロイス様が笑い声を上げる。
『だが、素晴らしい。よく俺に相談してくれた』
合格と言わんばかりにアロイス様は微笑みを浮かべる。
『ラヴェンロー伯爵家は、こちらも目を付けていた。会計で不審なところがあった。だが、確証はなかった。いくら王族とて、疑いだけで伯爵家に押し込むのは不可能だしな』
『法が許しませんからね』
『しかし今回のことで、法律家どもに強く訴えることが出来るだろう。すぐにラヴェンロー伯爵家の捜査を……』
『そのことなんですが……』
ここに来るまでに考えていたことを、アロイス様に伝える。
『私、当初の予定通り、ラヴェンロー伯爵のところまで服の商談をしにいこうと思うんです』
『なんだと?』
不可解そうな目をアロイス様は私へ向ける。
『それはダメだ。もし、ラヴェンロー伯爵家が本当に魔族と繋がっているなら、君に危険が及ぶ。君からの提案ではあるが、許可出来ない』
『ですが、真正面から正面しても、ラヴェンロー伯爵の尻尾を掴めないと思うんです。のらりくらりと躱わされるだけだと思います』
実際、ラヴェンロー伯爵家は疑いを持たれつつも、ここまで決定的な証拠を出してこなかった。
正攻法ではラヴェンロー伯爵家を追い詰められないと考えた。
『そこで私が行ったら? きっと、ラヴェンロー伯爵は油断すると思うんです』
『そう上手くいくとは思えんがな。ラヴェンロー伯爵のことはよく知っているが、なかなか狡猾な人物だぞ? 君の考えが上手くいくとは思えない』
『確かに、たかが小娘の私がラヴェンロー伯爵を出し抜けるとは思っていません。しかし……その息子マチアスなら?』
これは希望的観測も含まれているけど、今回の件はマチアスが勝手にやっていることだと思う。
そうじゃないと、このタイミングで私に手紙を出してくるなどと迂闊な真似はしないからだ。
『だから……私を囮として使ってください。大丈夫ですよ。だってオレールさんが私を守ってくれますから』
『……少し考えさせてくれ』
アロイス様は窓の外を見て、じっと考え込む。
結論を出すのにはそう時間がかからなかった。
『……分かった。君の案を採用させてもらおう』
『あ、ありがとうございます!』
『だが、アロイス一人だけではまだ不安だ。他にも護衛騎士を何人か付けさせてもらう。オレール以外にも、とびっきり優秀な人材だ。そして……突入の際に、やつらの足を一瞬だけ止めてほしい。それを君にも手伝ってもらう』
『もちろんです』
──そして私たちの作戦は見事に的中した。
いくら魔族でも、選りすぐりの護衛騎士の前では歯が立たない。
視界が遮られているせいでよく状況は掴めないが、私たち圧倒的優勢でことが進んでいるのは分かった。
このままいけばマチアスを……!
そう思ったのも束の間、煙の中から魔族が飛び出し、私に襲いかかってきた。
「てめだけ殺せば、依頼は達成なんだ! せめて一矢報い……」
逃げられれば逃げられたかもしれない。
だが、迫り来る魔族を前に足がすくんでしまい、その場から動けなくなってしまった。
私は咄嗟に目を瞑り──。
「おっと」
次の瞬間、魔族は背中から斬られた。
「ディアナ、あまりぼーっとするな。君にかすり傷でも負わせてしまえば、たとえこの戦いに勝利しても、作戦は失敗だ」
「ア、アロイス様!?」
私の腰に手を回し、そう語りかける男性。
思わず見惚れてしまう美麗な顔は、まさしくこの国の第一王子アロイス様であった。
え……?
どうして彼がここに?
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