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18・魔族の目的
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突然現れた男はコルネリア──そして私の安否を確認し、ほっと息を吐いた。
「よかった……すみません、不覚を取ってしまいました。本来ならこうなる前に、私の方で片付けるべきでした」
「そんなこと言わないで。私たちは無傷だしね。あなたはあなたの仕事をした。ディアナも……大丈夫?」
「う、うん」
ちょっと慌てたが、擦り傷すらない。炎が燃え移った──と思っていた馬車も、どうやらすぐに鎮火したらしい。驚いたけど、どうやら大したことがなかったみたい。
「コルネリア……彼は?」
「ああ。そういえば、ディアナはこうして彼と顔を合わせるのは初めてだったわね。紹介するわ」
そう言って、コルネリアはこう続ける。
「彼はオレール。護衛騎士の一人で、私たちを守ってくれるわ。オレールは護衛騎士の中でもとびっきり優秀なのよ」
「オレールです。よろしくお願いいたします」
と彼──オレールさんは生真面目に頭を下げる。
さっきは突然のことで意識が向かなかったが、あらためてオレールさんの顔を真正面から見る。
オレールさんは女の私が見ても、美しい顔立ちをしていた。
先日アロイス様と一緒に演劇の舞台を見にいったけど、そこで出演した俳優たちの誰よりも整っている。
表情には感情の起伏が少ないが、それがより一層、彼の麗しさに拍車をかけている。冷たさを感じる美形と言うべきだろうか。
「どうしかされましたか?」
「な、なんでもありません」
思わず言葉を失っていると、オレールさんは不可解そうな表情を作った。私はさっと視線を外す。
「それよりも……です」
オレールさんは深くは気にしなかったのか、話を戻す。
「コルネリア殿下たちを襲った者は無差別に人を襲っているわけではなく、なにか明確な目的があるようでした。その目的とはなんなのか。それが分かれば、最近の魔族騒ぎも解決出来るかもしれません」
「魔族……騒ぎ? どうして?」
「やつは魔族です」
彼の答えを聞き、私は目を見開いた。
「なんてこと……それは確かなのですか?」
「はい。やつは死んだ後、砂のようになったでしょう? あれは魔族の特徴なんです」
「確か魔族は死んだ後、死体が残らず消滅するのよね? オレール」
「コルネリア殿下の言う通りです」
オレールとコルネリアが私に説明してくれる。
魔族──。
知ってはいたが、こうして目にするのは初めてのことだった。私みたいな小娘一人だったら、まず間違いなく魔族に殺されていただろう。
殺されていたかもしれないという恐怖が、遅れてやってきた。
「ディアナ、もう大丈夫。魔族は間違いなく死んだから」
そんな私を気遣ってか、コルネリアが優しく背中を撫でてくれた。
彼女の手の温かさが伝わってきて、徐々に冷静さを取り戻す。
「やはり魔族の狙いは殿下でしょうか?」
「うーん、分からないけど……きっとそうじゃないと思う。魔族が言った言葉を思い出して。魔族はディアナを狙っているようだったわ」
その言葉にオレールさんはハッとする。
──『ディアナ嬢……そなたの命、貰い受ける』
本来なら私より、コルネリアが狙われる可能性の方が高い。
相手は魔族だからなにを考えているか分からないけど、コルネリアは王女なのだ。
一令嬢である私を殺すより、コルネリアが狙われたと考える方が自然だ。
しかし事実は違う。
死に際の言葉が本当なら、魔族は私の命を狙っているようであった。
「確かに……コルネリア殿下のことを守らなければならないという気持ちが強すぎて、意識がそちらに向いていました。ですが、どうしてディアナ様を?」
「それは分からないわ。そして……私たちだけで考えていても結論が出そうにない」
とコルネリアは私に手を差し出す。
「王城に帰りましょう。お兄様の意見も聞きたいしね。ディアナも来て」
「うん……」
私一人じゃ怖くて、家に帰っても眠れそうにない。
それにどうして魔族が私を狙ったのかについても気になる。
ここはコルネリアたちに付いていくのが得策だろう。
「そうですね。第二、第三の魔族が襲ってこないとも限りません。王城ならひとまず安心です。俺も護衛がしやすい」
「馬車は……使えそうね。急ぎましょう」
てきぱきと進んでいく。
こういう頼もしいコルネリアの姿を見ていると、やっぱり彼女も王女なんだと実感する。
大分冷静にはなったものの、まだ私は殺されたかもしれないという恐怖が勝っている。
一方、コルネリアは頭の中を切り替え、これからすべきことを考えていた。
これが一令嬢と王女の差……か。
「コルネリア……あなた、すごいわね」
「そう? ディアナが褒めてくれるなんて珍しいじゃない」
「そうだっけ?」
「うん。それに私はいつでも殺される覚悟が出来ているからね。こういう危険な目に遭うのも初めてじゃない。まあ……ただで殺されるつもりは、もちろんないけど!」
私を元気づけるためだろうか。
コルネリアは底抜けに明るい声を出した。
◆ ◆
「……そうか。そんなことが」
王城。
今、私とコルネリア、護衛騎士のオレールさん。そしてアロイス様が執務室で一堂に介している。
もちろん、議論は先ほどの魔族についてだ。
コルネリアとオレールさんがアロイス様に事情を説明した後、彼は手を組み思案顔になった。
「まずはオレール。コルネリアとディアナを守ってくれて、ありがとう。お前が護衛に付いていなければ、もっと大変なことになっていたかもしれない」
「恐縮です。それに……あの魔族は弱い部類でした。俺じゃなくても、簡単に倒せたかと」
謙遜しているのか、それとも事実なのか。
オレールさんが表情を変えずに言った。
「それにコルネリア。冷静な判断だった。ディアナをそのまま家に帰さず、王城に連れてきたのは正解だ」
「ふふっ、お兄様に褒められるとむず痒いわね」
コルネリアは嬉しそうな表情だ。
「最後にディアナ。怖い経験をしたな。君をそんな目に遭わせてしまい、俺も責任を感じているよ」
「い、いえいえ。アロイス様が悪いわけではありませんから。それにオレールさんのおかげで無傷ですし」
私は慌ててそう言葉を返す。
「魔族はディアナを狙っている──と聞いたが、それは事実か?」
「はい。まだ推測ですが」
とオレールさんが答える。
「どうしてディアナが襲われるのか。なにか魔族は言っていたか?」
「いえ、その理由については言っておりません。やはり聞き出してから、魔族は殺すべきでした」
「それについてはいい。済んだ話だしな。オレール一人ではやれることに限界がある。余裕を晒しては、足元をすくわれないとも限らない。オレールは最善を尽くした」
「うん、私もそう思うわ」
コルネリアはそうフォローを入れる。
私はその間、口を挟まずにじっと耳を傾けていた。
「しかし……これで問題が解決したとは思っていません。魔族は『まだ終わったと思うな』と言っていました。また別の魔族がディアナ様を狙うでしょう」
「うむ、俺もそう思う」
真剣な表情で口にするアロイス様。
「しばらくディアナにも護衛をつける。護衛はオレールがいいだろう。こいつは護衛騎士の中でも優秀だ。ディアナもそれでいいか?」
「は、はい。ありがとうございます。こうして顔も合わせましたしね」
「そうだな。しかし……君はオレールに会うのは初めてだと思うが、近くにはいたんだぞ」
「そうなんですか?」
「オレールにはよく、コルネリアの護衛をしてもらっているからな。そして先日のデートにも、オレールは俺たちの護衛をしてくれた。なかなかオレールの出番が訪れない関係で、君は意識していなかったと思うが」
「出番がないのが一番なんだけどね」
「その通りだ」
コルネリアの言葉にアロイス様がそう答える。
思わずオレールさんに視線を移すと、彼は表情一つ変えずに軽く会釈をしたのみ。
なるほど……コルネリアは『こうして彼と顔を合わせるのは初めて』と言っていたが、そういう意味だったのか。
オレールさんも事前に私のことを知っていたみたいだし、色々な疑問が紐解けた。
「お兄様、魔族の狙いが分かるまで、ディアナを王城で保護するのはいかがでしょうか?」
「もちろん、それも考えた。だが……ディアナはどう思う?」
「ダ、ダメだと思います」
言いにくそうにしているアロイス様に代わって、私が答えてあげる。
「確かにここにいれば、魔族は私に手を出せないかもしれません。しかしそれは問題を先延ばしにするだけ。魔族が手を出してこないということは、彼らの狙いも分かりません」
このまま王城にいても、事態が収束するとは到底思えない。ずっとここにいても息が詰まる。
ならばずっと恐怖で震えているより、魔族を炙り出して、根本から問題を解決する方が私も気が楽だ。
「まあ、君の言うことにも一理ある。オレールはどう思う?」
「俺は殿下とディアナ嬢の命令を聞くだけですから。ただ……俺が護衛につけば、仮に魔族が襲ってきても彼女を守れる自信はあります」
先ほどのオレールさんは、見事な剣捌きだった。彼が魔族に遅れを取る姿など、とてもじゃないが想像することが出来ない。
アロイス様はその言葉を聞き、少し考え込んでから。
「……分かった。それでいこう。永遠にディアナを王城で保護するのも、現実的ではないからな。それでいいか?」
「構いません」
と私は頷く。
「ディアナ! 私もいますかからね! オレールがいなくても、私が魔族を倒してさしあげますわ!」
「ありがとう。コルネリア」
細腕をぶんぶんと突き出すコルネリアを見て、自然と笑みが零れた。
こうして今後の方針が決まったのだった。
「よかった……すみません、不覚を取ってしまいました。本来ならこうなる前に、私の方で片付けるべきでした」
「そんなこと言わないで。私たちは無傷だしね。あなたはあなたの仕事をした。ディアナも……大丈夫?」
「う、うん」
ちょっと慌てたが、擦り傷すらない。炎が燃え移った──と思っていた馬車も、どうやらすぐに鎮火したらしい。驚いたけど、どうやら大したことがなかったみたい。
「コルネリア……彼は?」
「ああ。そういえば、ディアナはこうして彼と顔を合わせるのは初めてだったわね。紹介するわ」
そう言って、コルネリアはこう続ける。
「彼はオレール。護衛騎士の一人で、私たちを守ってくれるわ。オレールは護衛騎士の中でもとびっきり優秀なのよ」
「オレールです。よろしくお願いいたします」
と彼──オレールさんは生真面目に頭を下げる。
さっきは突然のことで意識が向かなかったが、あらためてオレールさんの顔を真正面から見る。
オレールさんは女の私が見ても、美しい顔立ちをしていた。
先日アロイス様と一緒に演劇の舞台を見にいったけど、そこで出演した俳優たちの誰よりも整っている。
表情には感情の起伏が少ないが、それがより一層、彼の麗しさに拍車をかけている。冷たさを感じる美形と言うべきだろうか。
「どうしかされましたか?」
「な、なんでもありません」
思わず言葉を失っていると、オレールさんは不可解そうな表情を作った。私はさっと視線を外す。
「それよりも……です」
オレールさんは深くは気にしなかったのか、話を戻す。
「コルネリア殿下たちを襲った者は無差別に人を襲っているわけではなく、なにか明確な目的があるようでした。その目的とはなんなのか。それが分かれば、最近の魔族騒ぎも解決出来るかもしれません」
「魔族……騒ぎ? どうして?」
「やつは魔族です」
彼の答えを聞き、私は目を見開いた。
「なんてこと……それは確かなのですか?」
「はい。やつは死んだ後、砂のようになったでしょう? あれは魔族の特徴なんです」
「確か魔族は死んだ後、死体が残らず消滅するのよね? オレール」
「コルネリア殿下の言う通りです」
オレールとコルネリアが私に説明してくれる。
魔族──。
知ってはいたが、こうして目にするのは初めてのことだった。私みたいな小娘一人だったら、まず間違いなく魔族に殺されていただろう。
殺されていたかもしれないという恐怖が、遅れてやってきた。
「ディアナ、もう大丈夫。魔族は間違いなく死んだから」
そんな私を気遣ってか、コルネリアが優しく背中を撫でてくれた。
彼女の手の温かさが伝わってきて、徐々に冷静さを取り戻す。
「やはり魔族の狙いは殿下でしょうか?」
「うーん、分からないけど……きっとそうじゃないと思う。魔族が言った言葉を思い出して。魔族はディアナを狙っているようだったわ」
その言葉にオレールさんはハッとする。
──『ディアナ嬢……そなたの命、貰い受ける』
本来なら私より、コルネリアが狙われる可能性の方が高い。
相手は魔族だからなにを考えているか分からないけど、コルネリアは王女なのだ。
一令嬢である私を殺すより、コルネリアが狙われたと考える方が自然だ。
しかし事実は違う。
死に際の言葉が本当なら、魔族は私の命を狙っているようであった。
「確かに……コルネリア殿下のことを守らなければならないという気持ちが強すぎて、意識がそちらに向いていました。ですが、どうしてディアナ様を?」
「それは分からないわ。そして……私たちだけで考えていても結論が出そうにない」
とコルネリアは私に手を差し出す。
「王城に帰りましょう。お兄様の意見も聞きたいしね。ディアナも来て」
「うん……」
私一人じゃ怖くて、家に帰っても眠れそうにない。
それにどうして魔族が私を狙ったのかについても気になる。
ここはコルネリアたちに付いていくのが得策だろう。
「そうですね。第二、第三の魔族が襲ってこないとも限りません。王城ならひとまず安心です。俺も護衛がしやすい」
「馬車は……使えそうね。急ぎましょう」
てきぱきと進んでいく。
こういう頼もしいコルネリアの姿を見ていると、やっぱり彼女も王女なんだと実感する。
大分冷静にはなったものの、まだ私は殺されたかもしれないという恐怖が勝っている。
一方、コルネリアは頭の中を切り替え、これからすべきことを考えていた。
これが一令嬢と王女の差……か。
「コルネリア……あなた、すごいわね」
「そう? ディアナが褒めてくれるなんて珍しいじゃない」
「そうだっけ?」
「うん。それに私はいつでも殺される覚悟が出来ているからね。こういう危険な目に遭うのも初めてじゃない。まあ……ただで殺されるつもりは、もちろんないけど!」
私を元気づけるためだろうか。
コルネリアは底抜けに明るい声を出した。
◆ ◆
「……そうか。そんなことが」
王城。
今、私とコルネリア、護衛騎士のオレールさん。そしてアロイス様が執務室で一堂に介している。
もちろん、議論は先ほどの魔族についてだ。
コルネリアとオレールさんがアロイス様に事情を説明した後、彼は手を組み思案顔になった。
「まずはオレール。コルネリアとディアナを守ってくれて、ありがとう。お前が護衛に付いていなければ、もっと大変なことになっていたかもしれない」
「恐縮です。それに……あの魔族は弱い部類でした。俺じゃなくても、簡単に倒せたかと」
謙遜しているのか、それとも事実なのか。
オレールさんが表情を変えずに言った。
「それにコルネリア。冷静な判断だった。ディアナをそのまま家に帰さず、王城に連れてきたのは正解だ」
「ふふっ、お兄様に褒められるとむず痒いわね」
コルネリアは嬉しそうな表情だ。
「最後にディアナ。怖い経験をしたな。君をそんな目に遭わせてしまい、俺も責任を感じているよ」
「い、いえいえ。アロイス様が悪いわけではありませんから。それにオレールさんのおかげで無傷ですし」
私は慌ててそう言葉を返す。
「魔族はディアナを狙っている──と聞いたが、それは事実か?」
「はい。まだ推測ですが」
とオレールさんが答える。
「どうしてディアナが襲われるのか。なにか魔族は言っていたか?」
「いえ、その理由については言っておりません。やはり聞き出してから、魔族は殺すべきでした」
「それについてはいい。済んだ話だしな。オレール一人ではやれることに限界がある。余裕を晒しては、足元をすくわれないとも限らない。オレールは最善を尽くした」
「うん、私もそう思うわ」
コルネリアはそうフォローを入れる。
私はその間、口を挟まずにじっと耳を傾けていた。
「しかし……これで問題が解決したとは思っていません。魔族は『まだ終わったと思うな』と言っていました。また別の魔族がディアナ様を狙うでしょう」
「うむ、俺もそう思う」
真剣な表情で口にするアロイス様。
「しばらくディアナにも護衛をつける。護衛はオレールがいいだろう。こいつは護衛騎士の中でも優秀だ。ディアナもそれでいいか?」
「は、はい。ありがとうございます。こうして顔も合わせましたしね」
「そうだな。しかし……君はオレールに会うのは初めてだと思うが、近くにはいたんだぞ」
「そうなんですか?」
「オレールにはよく、コルネリアの護衛をしてもらっているからな。そして先日のデートにも、オレールは俺たちの護衛をしてくれた。なかなかオレールの出番が訪れない関係で、君は意識していなかったと思うが」
「出番がないのが一番なんだけどね」
「その通りだ」
コルネリアの言葉にアロイス様がそう答える。
思わずオレールさんに視線を移すと、彼は表情一つ変えずに軽く会釈をしたのみ。
なるほど……コルネリアは『こうして彼と顔を合わせるのは初めて』と言っていたが、そういう意味だったのか。
オレールさんも事前に私のことを知っていたみたいだし、色々な疑問が紐解けた。
「お兄様、魔族の狙いが分かるまで、ディアナを王城で保護するのはいかがでしょうか?」
「もちろん、それも考えた。だが……ディアナはどう思う?」
「ダ、ダメだと思います」
言いにくそうにしているアロイス様に代わって、私が答えてあげる。
「確かにここにいれば、魔族は私に手を出せないかもしれません。しかしそれは問題を先延ばしにするだけ。魔族が手を出してこないということは、彼らの狙いも分かりません」
このまま王城にいても、事態が収束するとは到底思えない。ずっとここにいても息が詰まる。
ならばずっと恐怖で震えているより、魔族を炙り出して、根本から問題を解決する方が私も気が楽だ。
「まあ、君の言うことにも一理ある。オレールはどう思う?」
「俺は殿下とディアナ嬢の命令を聞くだけですから。ただ……俺が護衛につけば、仮に魔族が襲ってきても彼女を守れる自信はあります」
先ほどのオレールさんは、見事な剣捌きだった。彼が魔族に遅れを取る姿など、とてもじゃないが想像することが出来ない。
アロイス様はその言葉を聞き、少し考え込んでから。
「……分かった。それでいこう。永遠にディアナを王城で保護するのも、現実的ではないからな。それでいいか?」
「構いません」
と私は頷く。
「ディアナ! 私もいますかからね! オレールがいなくても、私が魔族を倒してさしあげますわ!」
「ありがとう。コルネリア」
細腕をぶんぶんと突き出すコルネリアを見て、自然と笑みが零れた。
こうして今後の方針が決まったのだった。
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