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第八章〈殺人者シャルル〉編
8.9 招かれざる客(5)挿絵つき
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生まれつきの性格か、それとも身分や職業がそうさせてしまうのか。
詩人アラン・シャルティエは年齢のわりに気分の浮き沈みの激しい人物で、マリー・ダンジューは実年齢よりもずっと落ち着いていた。
「シャルティエ様はたいそう高名な詩人と聞いています。殿下がよろしければ、わたくしはこの方を召し抱えたいと思います」
シャルティエは33歳で、マリーは14歳。
マリーの母ヨランド・ダラゴンが34歳だから、親子ほど年齢が離れている。
「喜んで!!」
「ダメだ!」
私とシャルティエが同時に叫ぶと、マリーは少し驚いたように大きな瞳をまばたきした。
「いけませんか? 殿下のためにと、王都パリからアンジューまで追いかけてくるほどの忠臣です。信頼できる御方だと思います」
「ええ、神に誓って忠臣ですとも!」
「忠臣……?」
顔見知りではあるが、主従関係かと聞かれると少々疑問が残る。
元はと言えば、シャルル・ドルレアンが手紙にしたためた詩を解読しようと、アルマニャック伯がシャルティエを呼び出したのが発端だ。
私と直接的な主従契約を結んでいるわけではない。
「それに、王都のお話も聞いてみたい」
マリーは手持ちの扇を半分ほど開くと、少し背伸びして、私の耳元に顔を寄せた。
動きにつられて私が耳を傾けると、扇を縁取る羽飾りが頬に触れた。
「わたくしはアンジュー以外、何も知りませんもの」
扇は、私たち二人と周りを隔てる仕切りとなり、マリーが小声でささやいた。
「教養を身に付けたいのです。殿下に釣り合うように」
「私に釣り合う教養?」
「殿下にふさわしい貴婦人になりたいの。だって、わたくしは……」
シャルティエがにじり寄ってくる気配を感じて、私たちは顔を離した。
マリーはこほんと咳払いすると、目を細めていたずらっぽく笑った。
「あと、わたくしの知らない殿下の暮らしぶりも聞いてみたい」
「私の暮らし?」
「ええ。知りたいことがたくさんあります」
未婚の貴婦人は、見知らぬ男とむやみに話してはいけない。
だから今は、私を介してシャルティエと話しているようなものだ。
「姫、お任せください。詩の作り方、王都の流行、王太子殿下のこと、何でもお申し付けください。私が知っていることをすべてお話します」
マリーの無邪気な好奇心に罪はない。
だが、シャルティエが胸を張って即答し、私は困惑した。
(シャルティエが知っている王太子のコトだって?)
いつかのトーナメント前夜のように、面白おかしく吹聴するかもしれない。
思い返せば、マリーに送ったラブレターはシャルティエの発案だ。
一流の詩人から手ほどきを受けて書いたからそれなりに良い出来だったと思う。
だが、後になって思い返すと、顔から火が出るようなハズカシイ韻文が散りばめられている。
そのような裏事情をバラされたら王太子の面目は丸つぶれだ。
「シャルティエとは顔見知りだけど、主従関係ではないんだよ」
私はマリーとシャルティエを近づけたくない一心で、きっぱりと反対した。
「彼が信頼できる忠臣かどうか、私には判断できない。だから、マリーがシャルティエを雇うことはお勧めできない」
「そうですか。仕方がありませんね」
マリーはあっさり引き下がったが、シャルティエはしつこく食い下がった。
「お待ちください。姫、諦めないでください!」
「残念だけど……」
「殿下、私に下心はありません。神に誓って潔白ですとも!」
マリーは小首を傾げて「下心? 潔白?」としばらく考えてから、「もしかして、わたくしは殿下に信頼されていないのかしら」と困惑したようにつぶやき、私をじっと見つめた。
「ち、違う。そういう意味では……」
言い終わる前に、かたわらで野太い咳払いが聞こえた。
「王太子殿下、マリー嬢、出発の刻限が過ぎております」
護衛隊長を務めるシャステルが「人目もありますゆえ、ご歓談はその辺で」と耳打ちした。
はたから見れば、王太子と婚約者の痴話喧嘩、もしくは詩人をめぐる恋愛喜劇に見えるかもしれない。そう気づいて、私は居住まいを正した。
詩人シャルティエを雇うか、それとも追い出すか。
この話は一時中断し、私は何食わぬ顔で馬車に乗り込んだ。内心は穏やかではなかったが。
(失敗したな……)
マリー・ダンジューは婚約者だが、未婚のご令嬢だ。
私はともかく、マリーの名誉に傷がついてはいけない。
下心の有無に関係なく、むやみに不審者を近づけないように細心の注意を払わなければ。
「さっきはごめん」
マリーは、「何のこと?」と言いたげに小首を傾げた。
「シャルティエは私が召しかかえるよ。彼は私の知り合いだからね」
「まぁ、よろしいのですか」
「うん」
マリーの直臣にするより、その方が理にかなっている。
しばらく様子を見て、シャルティエが信頼できる人物だと確信できたらまた考え直そう。
「さっき、シャルティエは『私を置いていくなんてとんでもない大損ですよ』と言ったんだ」
「ふふ、おもしろい方ですね」
はじめは、詩人特有の壮大な自己アピールだと思って辟易していたが、意外と真実をついているかもしれない。
「私も、シャルティエから王都の情報を聞きたいんだ……」
私は王都パリへ思いを馳せた。
王太子になって一年と少ししかいられなかったが、あそこに残してきたものは多い。
今はどうなっているのだろうか。
「殿下?」
マリーが怪訝な顔で私を見つめた。
(私に詩人の才能はないし、詩を楽しむほど心の余裕もない)
私の顔が馬車の窓ガラスに反射している。硬い表情だと感じた。
耳に心地いい美辞麗句よりも、私は「王太子の都落ち後、シャルティエが見てきた王都の情勢と王国の現況」について聞かなければと思った。
有能な人材と有益な情報はかけがえのない財産だ。
パリ大学の人脈も役に立つかもしれない。
「シャルティエは身軽で小回りが利くから、外交官も向いていると思う」
「そうですね」
「めげない精神力と押しの強さも武器になりそうだ」
「ふふ、確かに」
「私の武器はなんだろうな」
返事はなかった。私も何も思い浮かばない。
マリーは「あまり窓に近づくと冷えてしまいますから」と言って、カーテンをしめた。
まるで、窓ガラスに映っている憂いの表情を覆い隠すように。
「これからどちらへ向かうのですか」
「西海岸へ。マリーはラ・ロシェルを知ってる?」
「そこで宮廷を立ち上げるのですか」
「うーん、どうかな」
不安を振り払うように、しばらくマリーと語り合った。
私もマリーもいつもより饒舌だったかもしれない。
将来のことも宮廷づくりも心配事ばかりだが、道連れとなる友人がいれば少しは気がまぎれる。
「ところで、マリー」
「はい」
「なぜ、シャルティエを召し抱えようと思ったの?」
深い意味はなかったが、マリーはしばらく沈黙した。
そして、おもむろにぱたぱたと扇を全開まで開くと、ほのかに染まった頬を隠しながら「秘密です」と答えた。
このときのマリーの真意を知るのはだいぶ後になってからだ。
(※)スコットランド王女にキスされるアラン・シャルティエ("Alain Chartier" by Edmund Blair Leighton, depicting the kiss)
今回の話とは無関係ですが、シャルル七世の使節としてスコットランドを訪れたシャルティエが居眠りをしていると、通りすがりの王女が「あの高明な詩人にキスしたら、私も詩才を授かるかしら」と言ってキスした…という逸話が元になっているそうです。
詩人アラン・シャルティエは年齢のわりに気分の浮き沈みの激しい人物で、マリー・ダンジューは実年齢よりもずっと落ち着いていた。
「シャルティエ様はたいそう高名な詩人と聞いています。殿下がよろしければ、わたくしはこの方を召し抱えたいと思います」
シャルティエは33歳で、マリーは14歳。
マリーの母ヨランド・ダラゴンが34歳だから、親子ほど年齢が離れている。
「喜んで!!」
「ダメだ!」
私とシャルティエが同時に叫ぶと、マリーは少し驚いたように大きな瞳をまばたきした。
「いけませんか? 殿下のためにと、王都パリからアンジューまで追いかけてくるほどの忠臣です。信頼できる御方だと思います」
「ええ、神に誓って忠臣ですとも!」
「忠臣……?」
顔見知りではあるが、主従関係かと聞かれると少々疑問が残る。
元はと言えば、シャルル・ドルレアンが手紙にしたためた詩を解読しようと、アルマニャック伯がシャルティエを呼び出したのが発端だ。
私と直接的な主従契約を結んでいるわけではない。
「それに、王都のお話も聞いてみたい」
マリーは手持ちの扇を半分ほど開くと、少し背伸びして、私の耳元に顔を寄せた。
動きにつられて私が耳を傾けると、扇を縁取る羽飾りが頬に触れた。
「わたくしはアンジュー以外、何も知りませんもの」
扇は、私たち二人と周りを隔てる仕切りとなり、マリーが小声でささやいた。
「教養を身に付けたいのです。殿下に釣り合うように」
「私に釣り合う教養?」
「殿下にふさわしい貴婦人になりたいの。だって、わたくしは……」
シャルティエがにじり寄ってくる気配を感じて、私たちは顔を離した。
マリーはこほんと咳払いすると、目を細めていたずらっぽく笑った。
「あと、わたくしの知らない殿下の暮らしぶりも聞いてみたい」
「私の暮らし?」
「ええ。知りたいことがたくさんあります」
未婚の貴婦人は、見知らぬ男とむやみに話してはいけない。
だから今は、私を介してシャルティエと話しているようなものだ。
「姫、お任せください。詩の作り方、王都の流行、王太子殿下のこと、何でもお申し付けください。私が知っていることをすべてお話します」
マリーの無邪気な好奇心に罪はない。
だが、シャルティエが胸を張って即答し、私は困惑した。
(シャルティエが知っている王太子のコトだって?)
いつかのトーナメント前夜のように、面白おかしく吹聴するかもしれない。
思い返せば、マリーに送ったラブレターはシャルティエの発案だ。
一流の詩人から手ほどきを受けて書いたからそれなりに良い出来だったと思う。
だが、後になって思い返すと、顔から火が出るようなハズカシイ韻文が散りばめられている。
そのような裏事情をバラされたら王太子の面目は丸つぶれだ。
「シャルティエとは顔見知りだけど、主従関係ではないんだよ」
私はマリーとシャルティエを近づけたくない一心で、きっぱりと反対した。
「彼が信頼できる忠臣かどうか、私には判断できない。だから、マリーがシャルティエを雇うことはお勧めできない」
「そうですか。仕方がありませんね」
マリーはあっさり引き下がったが、シャルティエはしつこく食い下がった。
「お待ちください。姫、諦めないでください!」
「残念だけど……」
「殿下、私に下心はありません。神に誓って潔白ですとも!」
マリーは小首を傾げて「下心? 潔白?」としばらく考えてから、「もしかして、わたくしは殿下に信頼されていないのかしら」と困惑したようにつぶやき、私をじっと見つめた。
「ち、違う。そういう意味では……」
言い終わる前に、かたわらで野太い咳払いが聞こえた。
「王太子殿下、マリー嬢、出発の刻限が過ぎております」
護衛隊長を務めるシャステルが「人目もありますゆえ、ご歓談はその辺で」と耳打ちした。
はたから見れば、王太子と婚約者の痴話喧嘩、もしくは詩人をめぐる恋愛喜劇に見えるかもしれない。そう気づいて、私は居住まいを正した。
詩人シャルティエを雇うか、それとも追い出すか。
この話は一時中断し、私は何食わぬ顔で馬車に乗り込んだ。内心は穏やかではなかったが。
(失敗したな……)
マリー・ダンジューは婚約者だが、未婚のご令嬢だ。
私はともかく、マリーの名誉に傷がついてはいけない。
下心の有無に関係なく、むやみに不審者を近づけないように細心の注意を払わなければ。
「さっきはごめん」
マリーは、「何のこと?」と言いたげに小首を傾げた。
「シャルティエは私が召しかかえるよ。彼は私の知り合いだからね」
「まぁ、よろしいのですか」
「うん」
マリーの直臣にするより、その方が理にかなっている。
しばらく様子を見て、シャルティエが信頼できる人物だと確信できたらまた考え直そう。
「さっき、シャルティエは『私を置いていくなんてとんでもない大損ですよ』と言ったんだ」
「ふふ、おもしろい方ですね」
はじめは、詩人特有の壮大な自己アピールだと思って辟易していたが、意外と真実をついているかもしれない。
「私も、シャルティエから王都の情報を聞きたいんだ……」
私は王都パリへ思いを馳せた。
王太子になって一年と少ししかいられなかったが、あそこに残してきたものは多い。
今はどうなっているのだろうか。
「殿下?」
マリーが怪訝な顔で私を見つめた。
(私に詩人の才能はないし、詩を楽しむほど心の余裕もない)
私の顔が馬車の窓ガラスに反射している。硬い表情だと感じた。
耳に心地いい美辞麗句よりも、私は「王太子の都落ち後、シャルティエが見てきた王都の情勢と王国の現況」について聞かなければと思った。
有能な人材と有益な情報はかけがえのない財産だ。
パリ大学の人脈も役に立つかもしれない。
「シャルティエは身軽で小回りが利くから、外交官も向いていると思う」
「そうですね」
「めげない精神力と押しの強さも武器になりそうだ」
「ふふ、確かに」
「私の武器はなんだろうな」
返事はなかった。私も何も思い浮かばない。
マリーは「あまり窓に近づくと冷えてしまいますから」と言って、カーテンをしめた。
まるで、窓ガラスに映っている憂いの表情を覆い隠すように。
「これからどちらへ向かうのですか」
「西海岸へ。マリーはラ・ロシェルを知ってる?」
「そこで宮廷を立ち上げるのですか」
「うーん、どうかな」
不安を振り払うように、しばらくマリーと語り合った。
私もマリーもいつもより饒舌だったかもしれない。
将来のことも宮廷づくりも心配事ばかりだが、道連れとなる友人がいれば少しは気がまぎれる。
「ところで、マリー」
「はい」
「なぜ、シャルティエを召し抱えようと思ったの?」
深い意味はなかったが、マリーはしばらく沈黙した。
そして、おもむろにぱたぱたと扇を全開まで開くと、ほのかに染まった頬を隠しながら「秘密です」と答えた。
このときのマリーの真意を知るのはだいぶ後になってからだ。
(※)スコットランド王女にキスされるアラン・シャルティエ("Alain Chartier" by Edmund Blair Leighton, depicting the kiss)
今回の話とは無関係ですが、シャルル七世の使節としてスコットランドを訪れたシャルティエが居眠りをしていると、通りすがりの王女が「あの高明な詩人にキスしたら、私も詩才を授かるかしら」と言ってキスした…という逸話が元になっているそうです。
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