ヒーローなんていない
自分を助けてくれるヒーローなんていない――小学五年生の時にすでに私はそれを知っていたのです。
あなたにおすすめの小説

愚か者の嘘
相間 暖人
現代文学
「いいかい?自分が愚かだなんて思っちゃいけないよ。」 「自分で自分の事をそう思っていたら、行動も生活も人生もそうなっていってしまう。」 「それに大変なのは友達や家族だよ。」 「私の友達は愚か者なんだ。私の子供は愚か者なんだ。そう思いたくなくてもあんたがそう思ってしまっていたら周りからはそう見えちまうのさ。」 「だから、いいかい?自分が愚かだなんて決して思っちゃいけないのさ。」
【短編小説】親友と紹介された女の子
遠藤良二
現代文学
今日は一年の始まりの元旦。友人と二人で初詣に行った。俺はくじを引いたら大吉だった。「やったー!」 と喜んだ。嬉しい。 俺の名前は|大坂順二《おおさかじゅんじ》という。年齢は二十歳で短期大学を卒業したばかり。今は四月で仕事はコンクリートを製造する工場で働いている。仕事はきついけれど、人間関係が楽しい。気の合うやつらばかりで。肉体労働なので細マッチョ。もう一人の友人は会社の同僚でそいつも大吉だった。
命の音が聴こえない
月森優月
現代文学
何も聞こえない。私の世界から音が消えた。
その理由が精神的なものだなんて、認めたくなかった。
「生きてる意味ってあるのかな」
心の中で声が聞こえる。それは本当に私の声なのだろうか。
心の奥に眠る、かすかな命の音。
その音に気付いた時、私の世界は少しずつ動き出す。
これは、何も聞こえない世界で足掻く少女の再生の物語。


【完結】紡ぎ事〜第二章〜
九時せんり
現代文学
相変わらず新人研修をうけもっていた本条と、出世して本社勤務となった橋口。
たまたま戻ってきた橋口にプロポーズされる本条だが、こじらせている本条は素直にOKできず…。