20 / 24
国士無双8
しおりを挟む
私の考えは見事に田中さんと一致していた。それは私にとっては嬉しいことで、表情に出てしまっていたようだった。
「山田さんも同じことを考えていたようだね。顔に書いてあるよ。とまあ、そんな感じで、能力が消える理由には――根源的な願いが叶うには『自らが弱者になっても、過去に受けたような理不尽な不利益を被らない』ということを身を持って知ることだろうと思ったわけだ」
「田中さんなら……戦わずに彼を無力化することができたでしょうか?」
私は、強さの証明――という行為に真摯に向き合おうとして戦う手段をとったのだけれど……。しかし、時間制限ができなければ、戦いながら能力を失わせる方法を模索しようと思っていた。
「私なら――そうだね。時間制限が無ければあるいは……といった感じかな。それは、今まで願いを叶えたりすることで人の超能力を消すといった経験があったからなのだけれどね」
「その……旅をしている途中に――ですか?」
「そうそう。以前君にも話した、体が金属になる人みたいに先天的ではなく、後天的な能力者もたくさん見てきて、それらの幾人かは能力を消したがっていたりしたのでね。試行錯誤の末、どうにか消した……ということがあったのだよ」
私と田中さんとの間には、こうした経験の差――というものが目に見える壁のように存在している。いくら私が他人の十倍時間があったとしても、自ら経験した物の少なさが、どうしても田中さんとの距離を離してしまう。瞬間移動の能力を持っているとは言え、歳も三つ程しか変わらないというのに――。
経た時間は十倍近く私の方が長いはずなのに――。
無駄に年をとったなんて言葉を、大人が使ったりするけど、今の私がその言葉を使いたいくらいだ。
「田中さんは、何でも経験されているのですね」
「ははっ! 経験したことしか話していないからそう聞こえるだけだよ」
たしかに……言われる通りかもしれない。けれど、自分が知らないことを知っている。それだけで魅力的なことには変わりないのだ。
「私も……田中さんみたいに色々な経験をしてみたいです」
「君みたいな可愛い子が、そんなセリフを言うと勘違いしてしまう男がいるかもしれないから気をつけたほうがいいよ」
田中さんは、いつものように飄々と言うが、私は二つの理由で赤面してしまった。
「では、私はこのへんで失礼するよ。また二週間後の日曜日に会おう」
「あ、はい。またお会いできる日を楽しみにしています」
別れの挨拶を済ませると、田中さんは瞬間移動で立ち去った。前回までのように歩いて立ち去らなかったということは、何か急ぐ用事でもあったのかもしれない。
そんなことに思考を巡らせるのは野暮というものかもしれないけれど……。
時計を見ると、午後六時。
夕飯の支度はほとんど済ませて出てきているので、帰ったら炒め物とサラダを作るだけ。五月二十七日、涼しい今日。野菜が瑞々しくて良い。
「さーて。帰りますか」
「あれ? 若菜さんじゃないですか。どうしたんですか? こんなところで?」
公園を出て顔を合わせたのは、丸岡薫。隣人であり、彼の両親の海外転勤のこともあり、過去にウチが経営していた孤児院で共に過ごしていた。今は、一軒家に一人暮らしだけれど、たまに宮内家で夕飯を一緒に食べたりもする。
そして、超能力集団に狙われている可能性の高い男の子だ。
「ぼんやりしながら散歩をね。薫くんの方こそどうしたの? バスケ部は三時で練習が終わりじゃなかったかしら?」
「もう若菜さんが何を知ってても驚かないですよ」
別に驚かせたいわけじゃないんだけれど……。なんでこう薫くんといい、新田くんといい、私を超人扱いしたがるのかなー。
「今週末の金曜日がインハイ予選ですからね。雄介も怪我しちゃったし、俺も今以上に頑張らなきゃって」
それでランニング……ってわけね。
「でも、体を休めることも大切よ? 薫くんまで怪我したら、それこそどうしようもなくなるんだから」
「若菜さんは、俺のお母さんみたいですね。まあ、俺は実際にお母さんがいないから丁度いいですけど」
いないなんて表現をすると、薫くんのお母さんに失礼な気がするけれど――。確かに、海外転勤になってから十年もまともに顔を合わせていないんだから、いないようなものなのかもしれない。
いつものように笑顔で話しているけれど、薫くんも両親に良い感情を持っていないのかもしれない。ここは、なにも言わないでおこう。
「昔、お姉ちゃんって呼んでたみたいにお母さんって呼んでもいいよ?」
「そんな冗談が俺の口から出ようものなら、春菜のドロップキックミサイルが飛んできますよ」
本当に、春菜と薫くんは双子の兄弟みたいだ。
「じゃ、俺はこれからスーパーに行って帰るので、また」
そう言って薫くんは、私が帰るのと逆方向に走っていこうとした。
「あ、ちょっと待って薫くん」
「なんですか?」
その場駆け足をしながら振り返る薫くん」
「最近、薫くんの周りで変わったこととかない?」
薫くんは、少し考えていた。薫くんの超人的な記憶力では、もし日常に些細な変化があっても見逃さないだろう。そして、その超人的な記憶力の正体は『ワールドメモリーを読み取る能力』である可能性が高い。自覚は無いと思うけれど。
「変わった奴なら周りに二人ほどいますけど」
「そう。何かあったらすぐに教えてね。力になるから」
「ありがとうございます。すぐに頼りますね」
周りから見れば、それはそれでどうかと思うような返事のように思えるが、私としては嬉しい限りだった。私のこの異常は、誰か人の役にたっている瞬間だけは、救われているように思えるから――。
「あ、あと若菜さん」
去り際に薫くんは付け足すように言った。
「雄介から、若菜さんが最近事件とか事故に巻き込まれすぎて心配って聞いたんですけど……」
新田くんはそんなことを言っていたのか――。心配には及ばないんだけどな――。
「雄介が心配してもどうしようもないとは言っといたんですけど、俺も心配なんで、若菜さんに一言だけ」
「ん?」
怒られるのかな……。
「若菜さんのせいじゃないですよ」
え……なんで……。
「なんで、そんなことを?」
「いや、若菜さんのことだから、自分が不幸事を引き寄せてるとか言って責任を感じちゃってたりしないかなーと。そんなことないなら、忘れてください」
「いや、ううん。ありがとう」
「お礼を言われる筋合いは無いんですけど……。まあ、じゃこれで」
走り去っていく薫くんの後ろ姿を見ながら思った……。みんな、私以上に私のこと知りすぎなんじゃないの? って。
でも、理由は分からないけれど、心が温かくなったような気がした。
夏が近付いてきているからかもしれない。そういうことにしておこう。
「山田さんも同じことを考えていたようだね。顔に書いてあるよ。とまあ、そんな感じで、能力が消える理由には――根源的な願いが叶うには『自らが弱者になっても、過去に受けたような理不尽な不利益を被らない』ということを身を持って知ることだろうと思ったわけだ」
「田中さんなら……戦わずに彼を無力化することができたでしょうか?」
私は、強さの証明――という行為に真摯に向き合おうとして戦う手段をとったのだけれど……。しかし、時間制限ができなければ、戦いながら能力を失わせる方法を模索しようと思っていた。
「私なら――そうだね。時間制限が無ければあるいは……といった感じかな。それは、今まで願いを叶えたりすることで人の超能力を消すといった経験があったからなのだけれどね」
「その……旅をしている途中に――ですか?」
「そうそう。以前君にも話した、体が金属になる人みたいに先天的ではなく、後天的な能力者もたくさん見てきて、それらの幾人かは能力を消したがっていたりしたのでね。試行錯誤の末、どうにか消した……ということがあったのだよ」
私と田中さんとの間には、こうした経験の差――というものが目に見える壁のように存在している。いくら私が他人の十倍時間があったとしても、自ら経験した物の少なさが、どうしても田中さんとの距離を離してしまう。瞬間移動の能力を持っているとは言え、歳も三つ程しか変わらないというのに――。
経た時間は十倍近く私の方が長いはずなのに――。
無駄に年をとったなんて言葉を、大人が使ったりするけど、今の私がその言葉を使いたいくらいだ。
「田中さんは、何でも経験されているのですね」
「ははっ! 経験したことしか話していないからそう聞こえるだけだよ」
たしかに……言われる通りかもしれない。けれど、自分が知らないことを知っている。それだけで魅力的なことには変わりないのだ。
「私も……田中さんみたいに色々な経験をしてみたいです」
「君みたいな可愛い子が、そんなセリフを言うと勘違いしてしまう男がいるかもしれないから気をつけたほうがいいよ」
田中さんは、いつものように飄々と言うが、私は二つの理由で赤面してしまった。
「では、私はこのへんで失礼するよ。また二週間後の日曜日に会おう」
「あ、はい。またお会いできる日を楽しみにしています」
別れの挨拶を済ませると、田中さんは瞬間移動で立ち去った。前回までのように歩いて立ち去らなかったということは、何か急ぐ用事でもあったのかもしれない。
そんなことに思考を巡らせるのは野暮というものかもしれないけれど……。
時計を見ると、午後六時。
夕飯の支度はほとんど済ませて出てきているので、帰ったら炒め物とサラダを作るだけ。五月二十七日、涼しい今日。野菜が瑞々しくて良い。
「さーて。帰りますか」
「あれ? 若菜さんじゃないですか。どうしたんですか? こんなところで?」
公園を出て顔を合わせたのは、丸岡薫。隣人であり、彼の両親の海外転勤のこともあり、過去にウチが経営していた孤児院で共に過ごしていた。今は、一軒家に一人暮らしだけれど、たまに宮内家で夕飯を一緒に食べたりもする。
そして、超能力集団に狙われている可能性の高い男の子だ。
「ぼんやりしながら散歩をね。薫くんの方こそどうしたの? バスケ部は三時で練習が終わりじゃなかったかしら?」
「もう若菜さんが何を知ってても驚かないですよ」
別に驚かせたいわけじゃないんだけれど……。なんでこう薫くんといい、新田くんといい、私を超人扱いしたがるのかなー。
「今週末の金曜日がインハイ予選ですからね。雄介も怪我しちゃったし、俺も今以上に頑張らなきゃって」
それでランニング……ってわけね。
「でも、体を休めることも大切よ? 薫くんまで怪我したら、それこそどうしようもなくなるんだから」
「若菜さんは、俺のお母さんみたいですね。まあ、俺は実際にお母さんがいないから丁度いいですけど」
いないなんて表現をすると、薫くんのお母さんに失礼な気がするけれど――。確かに、海外転勤になってから十年もまともに顔を合わせていないんだから、いないようなものなのかもしれない。
いつものように笑顔で話しているけれど、薫くんも両親に良い感情を持っていないのかもしれない。ここは、なにも言わないでおこう。
「昔、お姉ちゃんって呼んでたみたいにお母さんって呼んでもいいよ?」
「そんな冗談が俺の口から出ようものなら、春菜のドロップキックミサイルが飛んできますよ」
本当に、春菜と薫くんは双子の兄弟みたいだ。
「じゃ、俺はこれからスーパーに行って帰るので、また」
そう言って薫くんは、私が帰るのと逆方向に走っていこうとした。
「あ、ちょっと待って薫くん」
「なんですか?」
その場駆け足をしながら振り返る薫くん」
「最近、薫くんの周りで変わったこととかない?」
薫くんは、少し考えていた。薫くんの超人的な記憶力では、もし日常に些細な変化があっても見逃さないだろう。そして、その超人的な記憶力の正体は『ワールドメモリーを読み取る能力』である可能性が高い。自覚は無いと思うけれど。
「変わった奴なら周りに二人ほどいますけど」
「そう。何かあったらすぐに教えてね。力になるから」
「ありがとうございます。すぐに頼りますね」
周りから見れば、それはそれでどうかと思うような返事のように思えるが、私としては嬉しい限りだった。私のこの異常は、誰か人の役にたっている瞬間だけは、救われているように思えるから――。
「あ、あと若菜さん」
去り際に薫くんは付け足すように言った。
「雄介から、若菜さんが最近事件とか事故に巻き込まれすぎて心配って聞いたんですけど……」
新田くんはそんなことを言っていたのか――。心配には及ばないんだけどな――。
「雄介が心配してもどうしようもないとは言っといたんですけど、俺も心配なんで、若菜さんに一言だけ」
「ん?」
怒られるのかな……。
「若菜さんのせいじゃないですよ」
え……なんで……。
「なんで、そんなことを?」
「いや、若菜さんのことだから、自分が不幸事を引き寄せてるとか言って責任を感じちゃってたりしないかなーと。そんなことないなら、忘れてください」
「いや、ううん。ありがとう」
「お礼を言われる筋合いは無いんですけど……。まあ、じゃこれで」
走り去っていく薫くんの後ろ姿を見ながら思った……。みんな、私以上に私のこと知りすぎなんじゃないの? って。
でも、理由は分からないけれど、心が温かくなったような気がした。
夏が近付いてきているからかもしれない。そういうことにしておこう。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
サイコミステリー
色部耀
ファンタジー
超能力遺伝子サイコゲノムを持つ人が集められた全寮制の高校「国立特殊能力支援校」
主人公の真壁鏡平(まかべきょうへい)はサイコゲノムを持つがまだ自身の超能力を特定できていない「未確定能力者」だった。
そんな彼の下に依頼が飛び込んでくる。
「何を探すか教えてくれない探し物」
鏡平はその探し物を……
虚無からはじめる異世界生活 ~最強種の仲間と共に創造神の加護の力ですべてを解決します~
すなる
ファンタジー
追記《イラストを追加しました。主要キャラのイラストも可能であれば徐々に追加していきます》
猫を庇って死んでしまった男は、ある願いをしたことで何もない世界に転生してしまうことに。
不憫に思った神が特例で加護の力を授けた。実はそれはとてつもない力を秘めた創造神の加護だった。
何もない異世界で暮らし始めた男はその力使って第二の人生を歩み出す。
ある日、偶然にも生前助けた猫を加護の力で召喚してしまう。
人が居ない寂しさから猫に話しかけていると、その猫は加護の力で人に進化してしまった。
そんな猫との共同生活からはじまり徐々に動き出す異世界生活。
男は様々な異世界で沢山の人と出会いと加護の力ですべてを解決しながら第二の人生を謳歌していく。
そんな男の人柄に惹かれ沢山の者が集まり、いつしか男が作った街は伝説の都市と語られる存在になってく。
(
鑑定能力で恩を返す
KBT
ファンタジー
どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。
彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。
そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。
この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。
帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。
そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。
そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
主人公を助ける実力者を目指して、
漆黒 光(ダークネス ライト)
ファンタジー
主人公でもなく、ラスボスでもなく、影に潜み実力を見せつけるものでもない、表に出でて、主人公を助ける実力者を目指すものの物語の異世界転生です。舞台は中世の世界観で主人公がブランド王国の第三王子に転生する、転生した世界では魔力があり理不尽で殺されることがなくなる、自分自身の考えで自分自身のエゴで正義を語る、僕は主人公を助ける実力者を目指してーー!
異世界で俺はチーター
田中 歩
ファンタジー
とある高校に通う普通の高校生だが、クラスメイトからはバイトなどもせずゲームやアニメばかり見て学校以外ではあまり家から出ないため「ヒキニート」呼ばわりされている。
そんな彼が子供のころ入ったことがあるはずなのに思い出せない祖父の家の蔵に友達に話したのを機にもう一度入ってみることを決意する。
蔵に入って気がつくとそこは異世界だった?!
しかも、おじさんや爺ちゃんも異世界に行ったことがあるらしい?
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる