夫が愛人と共謀して、妻の私を殺した話

!!!ドン!!!

「ぐっ…かはっ…!!」

 後ろから何かがぶつかる衝撃を受けたと思った瞬間、激しい痛みが背中を貫いた。
 
 ガクンと膝から崩れ落ち、その場に倒れ込む。

 身体から流れる液体が、床を真っ赤に染める。

 目の前には、愛する夫と夫の愛人が立っていた。
 愛人の手には、血塗れのナイフが…

 私…刺されたの…?
 呆然とする主人公を後目に、愛を交わす夫と愛人。
 
「愛しているわ」
「俺もだよ…」

 2人は私の目の前で口づけを交わす。
 部屋には濡れた音が響いた。

「行きましょう」
「ああ…」

 そう言い残し、二人の足音が遠ざかっていく。

 旦那様…
 こんな事をしなくても、他に愛する人が出来たのなら私は潔く離婚に応じましたわ。

 それがあなたの幸せならば…

 次の瞬間、私の世界は漆黒の闇の中へ――…

  

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