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双新星編
サブストーリー4 堕天の女神
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これで何人目だろう。
目の前には足や手を射貫かれて蹲る男たち、
矢には限りがあるんだから物量で来られたらおしまいなのに、
誰も自分が痛い思いをしたくないから遠巻きにチャンスを伺っている。
だが、それでいい。
お前たちが『自分がやらなくても誰かがやってくれる。』そんな考えを持つ、どうしようのないクズで臆病であればあるほど私は時間を稼げるのだから。
しかし、ついに来てしまう。一番対峙したくない相手が・・・
「どけ!!!役立たずども!!!道を開けろ!!!」
モーセの海割りのように有象無象が左右に別れ、中から代表が出てくる。
「ヘッドシューターよ、やってくれたな。アイツらを逃がしたのはこの組織に対して大きな損害になったぞ。」
「ただのルーキにえらく固執するじゃない。」
「あいつの能力に気づいていたな?何故報告しなかった?」
「なんのことか全く分からないわ。”イージス”。」
「もう”代表”と呼ばないんだな。”そういうこと”だな。」
「悪いわね、イージス。私は元々あなたのやり方には賛同していなかったし、丁度いい機会だったわ。」
「ふっ・・・強がるな。震えているぞ。」
言われて『はっ』となる。対峙してから『カタカタ』と矢筒が鳴っていることに。
「これ以上、時間を稼がれても困るのでな。終わらせてやる。」
イージスの周りに沢山の短剣が『すぅー』っと浮く。
「あなたの能力”イージスシステム”って銃火器以外もコントロール出来たのね。」
「適応率は良くないがね。訓練次第さ。」
「わざわざ、短剣なんて使わず銃を使えばいいじゃない。」
「君を”綺麗な形”で処罰しようと思ってね。まさか簡単に死ねると思ったのかい?」
冷たい目で見据え、静かな怒りを孕んだ声で私に言い放つ。
「悪いけど人を待たせてるの。今度にしてくれる?」
対峙するように私は弓を構え矢をつがえる。
互いに動かない。互いに構えている時間が嫌に長く感じる。
一瞬だったのか、それとも一分だったのか。
その時がくる。
イージスが瞼をおろした瞬間、私は彼の頭を狙って矢を放つ。
(ああ・・・みんな、さようなら・・・ごめんね・・・)
弓が『からん』と音を立てて床に落ちる。
私の矢は彼の眉間に当たる寸前で、空中で制御された短剣にバラバラされ、
同時に私の両指は短剣によって器用に綺麗に切り落とされていた。
私は崩れ落ち膝をつく。
「アドミラル、奴の止血をしろ。その後は牢に入れておけ。」
イージスが隣に立つメイドに指示を出す。
イージスが私の横を通り過ぎるとき、冷たく見下ろし吐き捨てるように言い放った。
「馬鹿な女だ。」
全くだ・・・馬鹿な部下を持つと苦労するわね・・・お互いに。
目の前には足や手を射貫かれて蹲る男たち、
矢には限りがあるんだから物量で来られたらおしまいなのに、
誰も自分が痛い思いをしたくないから遠巻きにチャンスを伺っている。
だが、それでいい。
お前たちが『自分がやらなくても誰かがやってくれる。』そんな考えを持つ、どうしようのないクズで臆病であればあるほど私は時間を稼げるのだから。
しかし、ついに来てしまう。一番対峙したくない相手が・・・
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「悪いわね、イージス。私は元々あなたのやり方には賛同していなかったし、丁度いい機会だったわ。」
「ふっ・・・強がるな。震えているぞ。」
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「適応率は良くないがね。訓練次第さ。」
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「君を”綺麗な形”で処罰しようと思ってね。まさか簡単に死ねると思ったのかい?」
冷たい目で見据え、静かな怒りを孕んだ声で私に言い放つ。
「悪いけど人を待たせてるの。今度にしてくれる?」
対峙するように私は弓を構え矢をつがえる。
互いに動かない。互いに構えている時間が嫌に長く感じる。
一瞬だったのか、それとも一分だったのか。
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(ああ・・・みんな、さようなら・・・ごめんね・・・)
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同時に私の両指は短剣によって器用に綺麗に切り落とされていた。
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全くだ・・・馬鹿な部下を持つと苦労するわね・・・お互いに。
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