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双新星編
本編5 ブラック企業は入院して初めて休暇になる その1
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意識が徐々に覚醒する。
瞼をゆっくり動かす。
目が覚める天井が白い・・・もしかして現実世界に帰ってきたとか?
「気が付きました?勇者様。」
僕を覗き込むピンク髪さん。
「天井が白いから元の世界に帰ったのかと思ったよ。」
「え!?」
「あんまりにも僕の知ってる天井に似てたからさ。」
「それでですか。」
「ところで聖女様、ここどこ?」
「ここは拠点の病室です。」
「勇者様は作戦中に倒れられてそのまま運び込まれました。今、分割で治してますから、しばらく絶対安静ですよ。」
「何日経ちました?」
「3日です。」
「かあ~。やっちまったなぁ~。」
「使ったでしょ。」
”むー”と膨れてる。しょうがないじゃん。死ぬとこだったし。自業自得だけど。
「とっさにやっちゃいました・・・」
「もう!中身ボロボロでしたよ!死ぬ気ですか?」
「ええ~本当?一回、それも一瞬だよ。身体にガタが来てるのかな?」
「私の力でも死んだら治せないんですから、大切にしてください。」
そう言う聖女様の瞳は少し潤んでいた。本気で怒られて・・・泣かせちゃったな・・・気を付けないとな。
「あ、あの・・・聖女様?」
「なんですか?」
「絶対安静なんですよね?」
「そうですよ!」
「あの・・・・おしっことかどうするの?」
「大丈夫ですよ。じゃーん!こんな道具が~」
すごくいい笑顔で取り出したるは・・・
てーてーれ、てれれれーてってー、しぃびぃん~(CV:ネコ型ロボット)
何故か国民的アニメの音がした。
「あの・・・僕、まともに身体動かないんですけど?」
何故だかとても嫌な予感がするの。
「んふふ~、だから私が。さっそくしますか?」
オーマイガー!!!!
「やだやだやだーーーーー!!!!聖女様との同衾もまだなのに先におしっこプレイとか何その 生き地獄!悲しすぎて不能になっちゃう!」
駄々をこねると死角からスリッパで頭をはたかれた!
「あんた病室でなんてこと叫んでるの!!!!!!」
隊長だった。周りの患者に「すみません!うちの馬鹿が!」と謝りに回っている。
ごめんなさい、お母ちゃん。迷惑かけて。
「だって、あなたが手を出してくれないから///」
聖女様は赤くなりモジモジしてる。え?何その反応?童貞にはちょっと刺激強すぎます!
「あの・・・その・・・元気でなりよりです。」
女騎士さんも一緒にお見舞いに来てくれていたのか顔を見せてくれる。今日は私服で令嬢モードだった。
とても複雑な表情をしてるあたり会話を聞かれていたようだ。
「わ、私も・・・できます・・・よ?///」
え?何が?同衾!?出会ったばっかりなのに!?うおおおおおおお!!!!もしかして僕の時代が来たのか!?あの糞神に感謝するか?不本意だが。
「・・・おトイレのお世話///」
僕の表情は大仏様になった。
「女騎士さんも、ヘッドシューター様も毎日お見舞いに来て下さってたんですよ。」
「3人とも、心配かけてごめん。それとありがとう。」
僕が感謝を伝えると、優しい笑顔を浮かべる聖女様と女騎士さん。それに熱を図ってくるヘッドシューターさん。あんた失礼だな!僕だって感謝くらいするよ。
「で、どういうことかしら?」
「ええ~と?なにが?」
ヘッドシューターさんの追及をダメもとですっとぼける。
「あんたの身体に決まってるでしょ?どういうことよ?」
「ん~?どこかの第一連隊の独立部隊さんのルーキー使いがハードすぎた・・・とか?」
「そんなわけないでしょ?あんた殆ど山登りとマラソンしかしてないのに!」
僕の苦しい誤魔化しに対して、じーっと疑いの目を向けてくる。僕は冷汗を流しながら固まる他無かった。
「まあまあ。ヘッドシューター様。病み上がりですのでこのあたりで。」
ナイスアシスト!聖女様!さすが伊達に一緒に世界救ってねぇぜ!
「あ、ごめんなさい。それもそうね。あと、私のことはお姉ちゃんでいいのよ?」
聖女様にお姉ちゃんと呼ばせたいのか?この人。
「おかんでいいよ。」と聖女様に耳打ちするとまたスリッパではたかれた。
「ええっと・・・お母・・・さま?」
首を傾げて目を潤ませて聖女スマイル。うお!!まぶしっ!!!
お姉さまは『クッ!』と怒りも喜びも出来ない何とも言えない表情を浮かべて「おぼえてなさいよー!!!」と捨て台詞を吐いて出ていった。
同室の皆さん、うちのお母んが騒がしくてすみません。病室ではお静かに!
瞼をゆっくり動かす。
目が覚める天井が白い・・・もしかして現実世界に帰ってきたとか?
「気が付きました?勇者様。」
僕を覗き込むピンク髪さん。
「天井が白いから元の世界に帰ったのかと思ったよ。」
「え!?」
「あんまりにも僕の知ってる天井に似てたからさ。」
「それでですか。」
「ところで聖女様、ここどこ?」
「ここは拠点の病室です。」
「勇者様は作戦中に倒れられてそのまま運び込まれました。今、分割で治してますから、しばらく絶対安静ですよ。」
「何日経ちました?」
「3日です。」
「かあ~。やっちまったなぁ~。」
「使ったでしょ。」
”むー”と膨れてる。しょうがないじゃん。死ぬとこだったし。自業自得だけど。
「とっさにやっちゃいました・・・」
「もう!中身ボロボロでしたよ!死ぬ気ですか?」
「ええ~本当?一回、それも一瞬だよ。身体にガタが来てるのかな?」
「私の力でも死んだら治せないんですから、大切にしてください。」
そう言う聖女様の瞳は少し潤んでいた。本気で怒られて・・・泣かせちゃったな・・・気を付けないとな。
「あ、あの・・・聖女様?」
「なんですか?」
「絶対安静なんですよね?」
「そうですよ!」
「あの・・・・おしっことかどうするの?」
「大丈夫ですよ。じゃーん!こんな道具が~」
すごくいい笑顔で取り出したるは・・・
てーてーれ、てれれれーてってー、しぃびぃん~(CV:ネコ型ロボット)
何故か国民的アニメの音がした。
「あの・・・僕、まともに身体動かないんですけど?」
何故だかとても嫌な予感がするの。
「んふふ~、だから私が。さっそくしますか?」
オーマイガー!!!!
「やだやだやだーーーーー!!!!聖女様との同衾もまだなのに先におしっこプレイとか何その 生き地獄!悲しすぎて不能になっちゃう!」
駄々をこねると死角からスリッパで頭をはたかれた!
「あんた病室でなんてこと叫んでるの!!!!!!」
隊長だった。周りの患者に「すみません!うちの馬鹿が!」と謝りに回っている。
ごめんなさい、お母ちゃん。迷惑かけて。
「だって、あなたが手を出してくれないから///」
聖女様は赤くなりモジモジしてる。え?何その反応?童貞にはちょっと刺激強すぎます!
「あの・・・その・・・元気でなりよりです。」
女騎士さんも一緒にお見舞いに来てくれていたのか顔を見せてくれる。今日は私服で令嬢モードだった。
とても複雑な表情をしてるあたり会話を聞かれていたようだ。
「わ、私も・・・できます・・・よ?///」
え?何が?同衾!?出会ったばっかりなのに!?うおおおおおおお!!!!もしかして僕の時代が来たのか!?あの糞神に感謝するか?不本意だが。
「・・・おトイレのお世話///」
僕の表情は大仏様になった。
「女騎士さんも、ヘッドシューター様も毎日お見舞いに来て下さってたんですよ。」
「3人とも、心配かけてごめん。それとありがとう。」
僕が感謝を伝えると、優しい笑顔を浮かべる聖女様と女騎士さん。それに熱を図ってくるヘッドシューターさん。あんた失礼だな!僕だって感謝くらいするよ。
「で、どういうことかしら?」
「ええ~と?なにが?」
ヘッドシューターさんの追及をダメもとですっとぼける。
「あんたの身体に決まってるでしょ?どういうことよ?」
「ん~?どこかの第一連隊の独立部隊さんのルーキー使いがハードすぎた・・・とか?」
「そんなわけないでしょ?あんた殆ど山登りとマラソンしかしてないのに!」
僕の苦しい誤魔化しに対して、じーっと疑いの目を向けてくる。僕は冷汗を流しながら固まる他無かった。
「まあまあ。ヘッドシューター様。病み上がりですのでこのあたりで。」
ナイスアシスト!聖女様!さすが伊達に一緒に世界救ってねぇぜ!
「あ、ごめんなさい。それもそうね。あと、私のことはお姉ちゃんでいいのよ?」
聖女様にお姉ちゃんと呼ばせたいのか?この人。
「おかんでいいよ。」と聖女様に耳打ちするとまたスリッパではたかれた。
「ええっと・・・お母・・・さま?」
首を傾げて目を潤ませて聖女スマイル。うお!!まぶしっ!!!
お姉さまは『クッ!』と怒りも喜びも出来ない何とも言えない表情を浮かべて「おぼえてなさいよー!!!」と捨て台詞を吐いて出ていった。
同室の皆さん、うちのお母んが騒がしくてすみません。病室ではお静かに!
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