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第44話『リネアとフィオナ 5』
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いつからか、自身の感情に疑念を向けるようになっていた。リネアは幾重にも交わした剣閃の中で、自らの想いを振り返っていた。
フィオナから振られた一撃を剣で受け、寸分の隙さえ見せないままに切り返す。それをまたフィオナは剣で受け、閃き散る火花の中で、また剣を繰り出す。極限まで圧縮された時間の中で、2人は途方もないかのような打ち合いを繰り返していた。
斬撃が肉を裂き、血液が噴出する。互いに傷をつけ合いながら、痛みに脂汗を流しながら。
しかし、フィオナは笑っていた。
「ッ――やっぱりすごいね、リネア……!」
リネアはフィオナの楽しそうな笑みに動揺した。
意味がわからない。自分が知っている彼女は、少なくとも命のやり取りをする場面でこんな表情をする戦闘狂ではない。
しかしフィオナのその笑みは、疑いようもなく、心の底から出たものだったのだ。
「だけどね、私だって負けてないんだよ……! あんたと分かれてから、私だって、必死に強くなってきたんだから!」
フィオナが剣を振るい、リネアがそれを受ける。フィオナは直後に刃を滑らせ、リネアの胸元へと一気に剣先を詰め寄らせる。同時にリネアは「はああっ!」と声を上げ、フィオナの刃を弾き、そして剣に突風を纏わせ横薙ぎに振る。
突風が吹き荒れ、フィオナがそれに吹き飛ばされる。そしてフィオナは着地した直後、剣を全力で地面へと振り下ろした。
「『ワイルド・ラビット』!」
フィオナが剣に魔力を込めて叫ぶ。剣が地面にめり込んだ直後、そこから2つの尖った石が飛び出し、大地を跳ねながらリネアへと迫る。
リネアは石の杭を睨み、咄嗟に剣を振るい杭を粉砕する。直後にフィオナは剣を掲げ、空に無数の氷柱を生み出した。
「『ヘイル・ランス』!」
フィオナが叫び、剣先をリネアに向ける、同時に無数の氷柱がリネアへと突撃する。
「くっ……!」
リネアはそれを焔を灯らせた剣で薙ぎ払う。しかし無数の氷柱を完全に弾くことは出来ず、リネアの脚部にいくらかの氷柱が突き刺さる。
「ほらほらほら、どんどん行くよ!」
フィオナはまた楽しそうに声を上げ、リネアの側方へ大きく回り込みながら剣を振り叫んだ。
「『ホーク・ブレイズ』!」
鉤爪のような炎の刃がリネアの体を焼き斬り、リネアは痛みに思わず声を漏らした。
わからない。なぜこんな、殺されるかもしれない状況で、親友を殺してしまうかもしれない状況で、笑っていられるのか。
それは一切の邪気が無い純粋な笑みで。しかしそれは、理解のできない場所から生みでた悪魔のような笑みとも違い。
そう、それはまるで――友と遊ぶ、子供のような――。リネアはそう思い至った途端、彼女の笑みの理由を読み解いた。
ああ、なんということだ。フィオナ・レインフォードは、まさしく自分と戦うことを、心の底から楽しんでいるのだ。
あの頃と同じように。3年前、訓練と称し、何度も何度も木刀を打ち合い、そして打ち負かされていたあの時のように。
練習で剣を弾き飛ばされ、自分に倒された後に。彼女は屈託のない笑みでこう言うのだ。
「また負けちゃった。けど、次は絶対負けないよ!」と。
思えばあの頃の自分は何を思っていたのだろうか。
『ああやって自分の方が上だって見せつけているのよ』
何も知らない人間が決めつける。自分の心を見たわけでもない人間が、自分たちの関係を知っているわけでもない人間が。
私の心を決めつけて、扇動するように指をさして、糾弾するように叫ぶ人間が。
『かわいそうだ』
『なにが親友だ』
『最低の人間だ』
ああ、そうか。とどのつまり自分は、負けてしまっていたのだ。
周囲からの悪意という感情に。そしていつしか、そんな妄言が――性根の奥ではわずかにしか感じていなかったであろうその感情が、一番にのぼりあがっていただけなのだ。
確かにフィオナを恨んだりもした。だがそれでも、あの頃の自分が何を思っていたのか。その答えは、単純だった。
『いつでもかかってきなよ。負けないから』
真剣に彼女と向き合ったあの日々は。嘘偽りなく、楽しいものだったのだ。
それは愉悦ではない。純粋に、ライバルとして、友として、お互いに剣を擦りあうことを、自分は楽しんでいたのだ。
それは決して嘲りでもなければ慢心でもない。フィオナ・レインフォードを対等とした上での、純粋な『楽しい』だったのだ。
「ッッ――負け、るかあっ!」
リネアは叫び、剣に雷を纏わせ大きく振るう。剣から放出された電撃は一筋の剣閃となり、フィオナの体を切る。
「ぐああっ……!」
フィオナは電撃に体を焦がしながら、痛みに顔をゆがめながら、しかしなお、笑って見せる。
「やるじゃない! けど、私だって、やられっぱなしじゃあないんだから!」
フィオナは剣を光らせ、地面に刃を擦らせそのまま切り上げる。
「『サンド・ストーム』!」
フィオナが叫ぶと同時、振り上げた剣先から砂塵の竜巻が出現する。リネアは自然と笑いながら、剣に風を纏わせ、そして剣を横なぎに振る。
「甘いっ! こんな程度、私が受けれないとでも――」
風が砂塵を吹き飛ばしたその瞬間、その砂塵の中から、剣先をリネアに向けたフィオナが現れた。
「『エアロ・スティンガー』!」
フィオナが剣を突き出す、同時に一極に集中した風圧が、何もかもを貫くような速度で剣先から射出される。リネアは回避さえ間に合わず、風の一撃を受け、肩口から血を流しながら吹き飛ばされた。
3年前は一撃も与えられなかったフィオナが、まさかこうして的確な反撃を繰り出してくるとは思わなかった。リネアはそれに、嫉妬と、憤りと、そして喜びを覚え。
「ッ――まだまだぁ!」
吹き飛ばされなお立ち上がった。
「そうこなくっちゃ! 最後まで、完膚なきまで、納得するまでやろう、リネアッ!
だって、あんたとの戦いはいつだってそうだったんだから!」
フィオナが叫ぶ、リネアはそれに確信する。
あれだけのエゴを見せつけて。あれだけの悪意を見せつけて。それでもフィオナは、自分と親友でいてくれるのだ、と。
憎みもした。師匠であるラザリアが、憧れた教官が、優秀な成績を保ち続けた自分よりも、フィオナを気にかけていたことに嫉妬もした。嫌気もあった。納得もできなかった。それらすべての感情は、確かに自分が持っていたものだ。ごまかすことは、できない。
だが、それでも。こうしてフィオナと過ごすことは、全力で彼女と向き合うことは――
「かかってこい、フィオナ!」
「言われなくてもぶった切る、リネアッ!」
やっぱり、楽しく、嬉しいことであることは、疑いようもない事実だったのだ。
2人の剣が、魔術が交錯する。何度も打ち合い、何度も傷つけあい、それでもいつしか2人は笑っていた。
戦いの中で。リネアはもはや、悪意などというモノに支配されてはいなかった。
呼び起された感情が、思い出させられた心が、それでも戦うことをやめさせなかった。
目の前の友に勝つために。今ここで全力で当たらねば、それはもはや、彼女に対する失礼だ。自分たちの関係は、そんなものではないのだと。
リネアは笑い、目に涙を浮かべながら、フィオナの剣に向き合った。
「「はあああああああッッッ!!!!」」
同時に叫び、同時に切りつけ。甲高い金属の音が鳴り、2人は互いの背を後ろにした。
ピキリと音が鳴り、2人の剣が砕け散る。同時に2人は地面に膝を着き、そして、そのまま倒れこんだ。
「――あ、はは……やっぱり、強いや、リネアは」
フィオナが笑う。リネアは微笑みながら、それを聞く。
「結局勝てなかった。すごい、すごいや、本当に。
――けど、負けなかった、よ。
ようやく、ようやくここまで来たよ。これで、やっと――私は、あんたと、並んでみせたんだ」
リネアはフィオナの言葉を聞いて、浮かべた涙を、堪えきれずに流し始めた。
「ずっと、ずっっっと目指してきたんだ。避けていたけど、それでも目指していたんだよ。ここを、この場所を。
これで、101戦中、90負けで――11回目、90戦ぶりの、引き分けだ」
その宣言を最後に、フィオナの声は聞こえなくなった。
当然だ。ここまで全力で戦ったことは、かつてなかったのだから。
そして、リネアは。確かな満足感を胸に、自身がもう、動けないことを悟ると。
そのまま眠るように、意識を自らの腕から手放した。
フィオナから振られた一撃を剣で受け、寸分の隙さえ見せないままに切り返す。それをまたフィオナは剣で受け、閃き散る火花の中で、また剣を繰り出す。極限まで圧縮された時間の中で、2人は途方もないかのような打ち合いを繰り返していた。
斬撃が肉を裂き、血液が噴出する。互いに傷をつけ合いながら、痛みに脂汗を流しながら。
しかし、フィオナは笑っていた。
「ッ――やっぱりすごいね、リネア……!」
リネアはフィオナの楽しそうな笑みに動揺した。
意味がわからない。自分が知っている彼女は、少なくとも命のやり取りをする場面でこんな表情をする戦闘狂ではない。
しかしフィオナのその笑みは、疑いようもなく、心の底から出たものだったのだ。
「だけどね、私だって負けてないんだよ……! あんたと分かれてから、私だって、必死に強くなってきたんだから!」
フィオナが剣を振るい、リネアがそれを受ける。フィオナは直後に刃を滑らせ、リネアの胸元へと一気に剣先を詰め寄らせる。同時にリネアは「はああっ!」と声を上げ、フィオナの刃を弾き、そして剣に突風を纏わせ横薙ぎに振る。
突風が吹き荒れ、フィオナがそれに吹き飛ばされる。そしてフィオナは着地した直後、剣を全力で地面へと振り下ろした。
「『ワイルド・ラビット』!」
フィオナが剣に魔力を込めて叫ぶ。剣が地面にめり込んだ直後、そこから2つの尖った石が飛び出し、大地を跳ねながらリネアへと迫る。
リネアは石の杭を睨み、咄嗟に剣を振るい杭を粉砕する。直後にフィオナは剣を掲げ、空に無数の氷柱を生み出した。
「『ヘイル・ランス』!」
フィオナが叫び、剣先をリネアに向ける、同時に無数の氷柱がリネアへと突撃する。
「くっ……!」
リネアはそれを焔を灯らせた剣で薙ぎ払う。しかし無数の氷柱を完全に弾くことは出来ず、リネアの脚部にいくらかの氷柱が突き刺さる。
「ほらほらほら、どんどん行くよ!」
フィオナはまた楽しそうに声を上げ、リネアの側方へ大きく回り込みながら剣を振り叫んだ。
「『ホーク・ブレイズ』!」
鉤爪のような炎の刃がリネアの体を焼き斬り、リネアは痛みに思わず声を漏らした。
わからない。なぜこんな、殺されるかもしれない状況で、親友を殺してしまうかもしれない状況で、笑っていられるのか。
それは一切の邪気が無い純粋な笑みで。しかしそれは、理解のできない場所から生みでた悪魔のような笑みとも違い。
そう、それはまるで――友と遊ぶ、子供のような――。リネアはそう思い至った途端、彼女の笑みの理由を読み解いた。
ああ、なんということだ。フィオナ・レインフォードは、まさしく自分と戦うことを、心の底から楽しんでいるのだ。
あの頃と同じように。3年前、訓練と称し、何度も何度も木刀を打ち合い、そして打ち負かされていたあの時のように。
練習で剣を弾き飛ばされ、自分に倒された後に。彼女は屈託のない笑みでこう言うのだ。
「また負けちゃった。けど、次は絶対負けないよ!」と。
思えばあの頃の自分は何を思っていたのだろうか。
『ああやって自分の方が上だって見せつけているのよ』
何も知らない人間が決めつける。自分の心を見たわけでもない人間が、自分たちの関係を知っているわけでもない人間が。
私の心を決めつけて、扇動するように指をさして、糾弾するように叫ぶ人間が。
『かわいそうだ』
『なにが親友だ』
『最低の人間だ』
ああ、そうか。とどのつまり自分は、負けてしまっていたのだ。
周囲からの悪意という感情に。そしていつしか、そんな妄言が――性根の奥ではわずかにしか感じていなかったであろうその感情が、一番にのぼりあがっていただけなのだ。
確かにフィオナを恨んだりもした。だがそれでも、あの頃の自分が何を思っていたのか。その答えは、単純だった。
『いつでもかかってきなよ。負けないから』
真剣に彼女と向き合ったあの日々は。嘘偽りなく、楽しいものだったのだ。
それは愉悦ではない。純粋に、ライバルとして、友として、お互いに剣を擦りあうことを、自分は楽しんでいたのだ。
それは決して嘲りでもなければ慢心でもない。フィオナ・レインフォードを対等とした上での、純粋な『楽しい』だったのだ。
「ッッ――負け、るかあっ!」
リネアは叫び、剣に雷を纏わせ大きく振るう。剣から放出された電撃は一筋の剣閃となり、フィオナの体を切る。
「ぐああっ……!」
フィオナは電撃に体を焦がしながら、痛みに顔をゆがめながら、しかしなお、笑って見せる。
「やるじゃない! けど、私だって、やられっぱなしじゃあないんだから!」
フィオナは剣を光らせ、地面に刃を擦らせそのまま切り上げる。
「『サンド・ストーム』!」
フィオナが叫ぶと同時、振り上げた剣先から砂塵の竜巻が出現する。リネアは自然と笑いながら、剣に風を纏わせ、そして剣を横なぎに振る。
「甘いっ! こんな程度、私が受けれないとでも――」
風が砂塵を吹き飛ばしたその瞬間、その砂塵の中から、剣先をリネアに向けたフィオナが現れた。
「『エアロ・スティンガー』!」
フィオナが剣を突き出す、同時に一極に集中した風圧が、何もかもを貫くような速度で剣先から射出される。リネアは回避さえ間に合わず、風の一撃を受け、肩口から血を流しながら吹き飛ばされた。
3年前は一撃も与えられなかったフィオナが、まさかこうして的確な反撃を繰り出してくるとは思わなかった。リネアはそれに、嫉妬と、憤りと、そして喜びを覚え。
「ッ――まだまだぁ!」
吹き飛ばされなお立ち上がった。
「そうこなくっちゃ! 最後まで、完膚なきまで、納得するまでやろう、リネアッ!
だって、あんたとの戦いはいつだってそうだったんだから!」
フィオナが叫ぶ、リネアはそれに確信する。
あれだけのエゴを見せつけて。あれだけの悪意を見せつけて。それでもフィオナは、自分と親友でいてくれるのだ、と。
憎みもした。師匠であるラザリアが、憧れた教官が、優秀な成績を保ち続けた自分よりも、フィオナを気にかけていたことに嫉妬もした。嫌気もあった。納得もできなかった。それらすべての感情は、確かに自分が持っていたものだ。ごまかすことは、できない。
だが、それでも。こうしてフィオナと過ごすことは、全力で彼女と向き合うことは――
「かかってこい、フィオナ!」
「言われなくてもぶった切る、リネアッ!」
やっぱり、楽しく、嬉しいことであることは、疑いようもない事実だったのだ。
2人の剣が、魔術が交錯する。何度も打ち合い、何度も傷つけあい、それでもいつしか2人は笑っていた。
戦いの中で。リネアはもはや、悪意などというモノに支配されてはいなかった。
呼び起された感情が、思い出させられた心が、それでも戦うことをやめさせなかった。
目の前の友に勝つために。今ここで全力で当たらねば、それはもはや、彼女に対する失礼だ。自分たちの関係は、そんなものではないのだと。
リネアは笑い、目に涙を浮かべながら、フィオナの剣に向き合った。
「「はあああああああッッッ!!!!」」
同時に叫び、同時に切りつけ。甲高い金属の音が鳴り、2人は互いの背を後ろにした。
ピキリと音が鳴り、2人の剣が砕け散る。同時に2人は地面に膝を着き、そして、そのまま倒れこんだ。
「――あ、はは……やっぱり、強いや、リネアは」
フィオナが笑う。リネアは微笑みながら、それを聞く。
「結局勝てなかった。すごい、すごいや、本当に。
――けど、負けなかった、よ。
ようやく、ようやくここまで来たよ。これで、やっと――私は、あんたと、並んでみせたんだ」
リネアはフィオナの言葉を聞いて、浮かべた涙を、堪えきれずに流し始めた。
「ずっと、ずっっっと目指してきたんだ。避けていたけど、それでも目指していたんだよ。ここを、この場所を。
これで、101戦中、90負けで――11回目、90戦ぶりの、引き分けだ」
その宣言を最後に、フィオナの声は聞こえなくなった。
当然だ。ここまで全力で戦ったことは、かつてなかったのだから。
そして、リネアは。確かな満足感を胸に、自身がもう、動けないことを悟ると。
そのまま眠るように、意識を自らの腕から手放した。
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