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5章:鐘は泣いている
第159話 大いなる欺瞞
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何とかして帰国をしたルーファン達だが、既にスアリウスを含めた大陸各地ではこの騒動が口伝によって拡散され、不可侵の領域とされていた場所にさえ安息が無くなっているとして騒ぎになっていた。恐怖の伝播とは早いものであり、もはやただのテロリストと、それと対峙する政府及び”鴉”という構図は書き換えられてしまったのだ。防衛どころの話ではない。シーエンティナ帝国対残る加盟国による存亡を懸けた戦争の幕開けなのだと、かなり大袈裟に煽り立てられてしまっていた。
「酷い物だな。マスコミと世論が嬉しそうに戦争をけしかけてる」
無事に帰国してから三日が経過したある日、ジョナサンが自社の事務室で新聞の山に囲まれながら言った。壁に寄り掛かったまま、ルーファンは彼の言葉を耳にだけ入れていたが、意識は自分の手元にあった新聞へと向いている。レイヴンズ・アイとは別の会社が発行したその新聞だが、一面に取り上げられているのはやはり会合での襲撃についてだった。
ところが内容としては一貫して”鴉”に対する批判であり、”そもそもとして鴉の存在さえ無ければ、帝国がこのような蛮行に及ぶことも無く、彼の存在を政府と一部の戦争屋が肯定してしまった事で、リミグロンを更に憤怒させてしまった”というのが要点である。勿論大半の新聞は報復に出るべきであるという内容だが、時折出て来るこういった逆張りだけでも、ルーファンが自問自答するには事足りた。自分は間違っていたのだろうか ?
「にしても、ジェトワ皇国の新聞は相変わらずひどいな。”鴉の後ろ盾になったせいで各国要人が危機に晒されたのだから、大臣たちは皆責任を取って辞任をすべき”だとさ…こないだ選挙したばっかなのに、こいつら他にやる事無いのかね ?」
「どんな思想も事象も、人間にしてみれば自分の利益を増幅させるための道具でしかない。それが文明の性だ。それより状況は ?」
粗末な記事を呼んで嘲笑っているジョナサンだが、ルーファンは興味も無さそうに一丁前に悟ったような言葉を述べる。そんな彼に対してジョナサンは頷き、新聞の山に隠れていた複数の資料を引っ張り出してから、机の上の手に取りやすい位置に放った。
「ネゾール公国は表向きこそ、民主主義によって維持されている国家…ひとまずそう扱われているが、実情は違う。大雑把な原因としては、現時点において国の元首とされている”タマイル・ターリナー”と呼ばれる男によるものだ。行政の改革と国の安寧を掲げ、商人の出だったという事もあって人々からは最初こそ支持されていた。最初は、だけどね」
資料を手にしながらルーファンは話を聞いていた。確かに、彼が掲げていた公約は国家に関するビジョンが不気味なほどに小綺麗に纏まっており、何より国民受けがいいものであるというのは明白である。重税による生活への負担の解消、貧困により悪化した治安の改善、国民の平均所得の増幅、軍備ではなく平和的外交による国家防衛…確かに自分が庶民ならば無条件に崇拝してしまうだろう。
「最初は、か。 つまり実態は違っていたと ?」
「あくまで参照できる資料から分かる範囲だがな。あの男が就任直後にまずやったのは、税金の浪費をしているだけだとして選挙制度を大幅に変更したんだ。立候補できるのは特別選挙委員会によって選出された候補のみとし、選出基準については一切が不明。候補の乱立による余計な混乱と、大掛かりな活動に伴う支出の無駄遣いを抑えるためという名目だが…選ばれた候補たちは、ターリナーと彼を熱烈に支持する者達だけだったという点は頭に入れておいて欲しい。その中から次の元首を多数決で決めるんだと」
「…不公平だという証拠が無い以上、表向きは公正に民主主義を執行している。そう言えてしまうわけか」
「そういう事だ。もし国民や現場の役人達に非があるとするなら、こんな提案が出た段階でクーデターでも何でも使って引きずり降ろすべきだったという点だな。だが上流階級ではない人間が、ようやく国のトップになったという熱狂に浮かれて…誰も口を出さなかった」
行き過ぎた民主主義は悩みの種になるが、だからといって選択の自由すら与えられなくなってしまうのは論外である。ジョナサンは歯痒そうにしながら、別の資料をルーファンへ手渡す。
「次に<風の流派>を使う魔法使い達を兵士として優遇し、間違えても民衆側に寝返らないよう徹底的に甘やかした。噂だけではあるが、最早魔法は貴族の嗜み扱い…実戦レベルで使える魔法使い達はそう多くないそうだ。代わりにどこから仕入れたのか分からん銃や兵器で武装している」
「だが<聖地>自体はまだ残されている…なぜだ ?」
「知らんな。あくまで推測だが、<聖地>が無くなれば国同士の会合への参加資格も無くなる…情報を把握できなくなるのを避けてるのかもしれない。それが何のためかは知らないが」
資料を片手にジョナサンの話を聞きながら、ルーファンは彼らが帝国と通じている疑惑が事実ならば合点が行くと納得していた。自分達に媚を売れば生かしてやるというメッセージだろうか。反吐が出る。その程度で他者の命を尊重してくれるような連中ならば、今まで目にしてきた蛮行など起こる筈がない。欺瞞に満ち溢れた仮初の平和である。
「結局、国は変わらなかった。それどころか以前よりもひどい監視と弾圧に苛まれ、国民はとうとう決起。現在は一部の抵抗勢力と政府による衝突が度々繰り返されている…出回る情報が少ないから何とも言えんが、実情は更に深刻なのかもしれないな」
「俺達はそこに行けばいいんだな」
「丁度ツテがあるんだ。かなり危険な対価付き…国家転覆のために、”鴉”様のご助力が欲しいんだと。いずれにせよ、帝国に近づくにはネゾール政府と接触する必要がある。だが、こんな下劣な独裁者に媚を売るなんて…君らしくないだろ ?」
ジョナサンの言い分には一理あった。”六霊の集い”での彼らの対応からして、自分に友好的でないのは明白である。今から信頼関係を築いていこうなどと、悠長に動いている場合ではない。ましてや独裁体制を強いるような者の御機嫌取りとあれば、確実に汚らわしい要求が待っているだろう。つまり、彼らがこちらに媚びざるを得ない状況にするのが最善であり最短だった。
「すぐに発つ。準備をしたい」
「オーケー。そう言うと思ったから、皆にはオルティーナ君を通して既に連絡済みだ。今の状況だと、僕もおちおち外を出歩いている場合じゃなさそうでね…安心してくれ。旅には同行する」
飯の種がまた増える事がよほど嬉しいのか、ジョナサンは明るい声と共に部屋を後にする。新たな波乱に巻き込まれる事に一抹の不安があったが、今のルーファンに代替案を考える猶予など無かった。
「酷い物だな。マスコミと世論が嬉しそうに戦争をけしかけてる」
無事に帰国してから三日が経過したある日、ジョナサンが自社の事務室で新聞の山に囲まれながら言った。壁に寄り掛かったまま、ルーファンは彼の言葉を耳にだけ入れていたが、意識は自分の手元にあった新聞へと向いている。レイヴンズ・アイとは別の会社が発行したその新聞だが、一面に取り上げられているのはやはり会合での襲撃についてだった。
ところが内容としては一貫して”鴉”に対する批判であり、”そもそもとして鴉の存在さえ無ければ、帝国がこのような蛮行に及ぶことも無く、彼の存在を政府と一部の戦争屋が肯定してしまった事で、リミグロンを更に憤怒させてしまった”というのが要点である。勿論大半の新聞は報復に出るべきであるという内容だが、時折出て来るこういった逆張りだけでも、ルーファンが自問自答するには事足りた。自分は間違っていたのだろうか ?
「にしても、ジェトワ皇国の新聞は相変わらずひどいな。”鴉の後ろ盾になったせいで各国要人が危機に晒されたのだから、大臣たちは皆責任を取って辞任をすべき”だとさ…こないだ選挙したばっかなのに、こいつら他にやる事無いのかね ?」
「どんな思想も事象も、人間にしてみれば自分の利益を増幅させるための道具でしかない。それが文明の性だ。それより状況は ?」
粗末な記事を呼んで嘲笑っているジョナサンだが、ルーファンは興味も無さそうに一丁前に悟ったような言葉を述べる。そんな彼に対してジョナサンは頷き、新聞の山に隠れていた複数の資料を引っ張り出してから、机の上の手に取りやすい位置に放った。
「ネゾール公国は表向きこそ、民主主義によって維持されている国家…ひとまずそう扱われているが、実情は違う。大雑把な原因としては、現時点において国の元首とされている”タマイル・ターリナー”と呼ばれる男によるものだ。行政の改革と国の安寧を掲げ、商人の出だったという事もあって人々からは最初こそ支持されていた。最初は、だけどね」
資料を手にしながらルーファンは話を聞いていた。確かに、彼が掲げていた公約は国家に関するビジョンが不気味なほどに小綺麗に纏まっており、何より国民受けがいいものであるというのは明白である。重税による生活への負担の解消、貧困により悪化した治安の改善、国民の平均所得の増幅、軍備ではなく平和的外交による国家防衛…確かに自分が庶民ならば無条件に崇拝してしまうだろう。
「最初は、か。 つまり実態は違っていたと ?」
「あくまで参照できる資料から分かる範囲だがな。あの男が就任直後にまずやったのは、税金の浪費をしているだけだとして選挙制度を大幅に変更したんだ。立候補できるのは特別選挙委員会によって選出された候補のみとし、選出基準については一切が不明。候補の乱立による余計な混乱と、大掛かりな活動に伴う支出の無駄遣いを抑えるためという名目だが…選ばれた候補たちは、ターリナーと彼を熱烈に支持する者達だけだったという点は頭に入れておいて欲しい。その中から次の元首を多数決で決めるんだと」
「…不公平だという証拠が無い以上、表向きは公正に民主主義を執行している。そう言えてしまうわけか」
「そういう事だ。もし国民や現場の役人達に非があるとするなら、こんな提案が出た段階でクーデターでも何でも使って引きずり降ろすべきだったという点だな。だが上流階級ではない人間が、ようやく国のトップになったという熱狂に浮かれて…誰も口を出さなかった」
行き過ぎた民主主義は悩みの種になるが、だからといって選択の自由すら与えられなくなってしまうのは論外である。ジョナサンは歯痒そうにしながら、別の資料をルーファンへ手渡す。
「次に<風の流派>を使う魔法使い達を兵士として優遇し、間違えても民衆側に寝返らないよう徹底的に甘やかした。噂だけではあるが、最早魔法は貴族の嗜み扱い…実戦レベルで使える魔法使い達はそう多くないそうだ。代わりにどこから仕入れたのか分からん銃や兵器で武装している」
「だが<聖地>自体はまだ残されている…なぜだ ?」
「知らんな。あくまで推測だが、<聖地>が無くなれば国同士の会合への参加資格も無くなる…情報を把握できなくなるのを避けてるのかもしれない。それが何のためかは知らないが」
資料を片手にジョナサンの話を聞きながら、ルーファンは彼らが帝国と通じている疑惑が事実ならば合点が行くと納得していた。自分達に媚を売れば生かしてやるというメッセージだろうか。反吐が出る。その程度で他者の命を尊重してくれるような連中ならば、今まで目にしてきた蛮行など起こる筈がない。欺瞞に満ち溢れた仮初の平和である。
「結局、国は変わらなかった。それどころか以前よりもひどい監視と弾圧に苛まれ、国民はとうとう決起。現在は一部の抵抗勢力と政府による衝突が度々繰り返されている…出回る情報が少ないから何とも言えんが、実情は更に深刻なのかもしれないな」
「俺達はそこに行けばいいんだな」
「丁度ツテがあるんだ。かなり危険な対価付き…国家転覆のために、”鴉”様のご助力が欲しいんだと。いずれにせよ、帝国に近づくにはネゾール政府と接触する必要がある。だが、こんな下劣な独裁者に媚を売るなんて…君らしくないだろ ?」
ジョナサンの言い分には一理あった。”六霊の集い”での彼らの対応からして、自分に友好的でないのは明白である。今から信頼関係を築いていこうなどと、悠長に動いている場合ではない。ましてや独裁体制を強いるような者の御機嫌取りとあれば、確実に汚らわしい要求が待っているだろう。つまり、彼らがこちらに媚びざるを得ない状況にするのが最善であり最短だった。
「すぐに発つ。準備をしたい」
「オーケー。そう言うと思ったから、皆にはオルティーナ君を通して既に連絡済みだ。今の状況だと、僕もおちおち外を出歩いている場合じゃなさそうでね…安心してくれ。旅には同行する」
飯の種がまた増える事がよほど嬉しいのか、ジョナサンは明るい声と共に部屋を後にする。新たな波乱に巻き込まれる事に一抹の不安があったが、今のルーファンに代替案を考える猶予など無かった。
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