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弐ノ章:生きる意味
第41話 文明の利器
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元は映画館のロビーだった事が窺えるパーティー会場では、兼智の復帰祝いという事で飲めや歌えやの大騒ぎであった。顔に包帯を巻いている兼智は、侍らせていた雌の鴉天狗たちと共に受付にいる仲間の方へと歩く。監視カメラのチェックを担当しており、何やら険しそうな顔をしていた。
「どしたんだよ林作。めっちゃ怖い顔してんぞ~ ?」
かなり酔っているのか、兼智は僅かながらに千鳥足だった。
「巡回してる見張り担当達から、定期連絡が来てないんですよ。後、映画館周りのカメラが一部途切れてて…あ」
林作という見張り担当が焦るようにキーボードを叩き、しきりに監視カメラを切り替え続けている。異変、それも自分達にとって一番避けたい類のトラブルである事を、彼は既に勘づいていたのだ。やがて、一同はようやく異変の元凶を突き止めた。
監視カメラ越しに、惨劇が繰り広げられている。とある区画、ファッションとジュエリーを専門にしていたらしいエリアの廊下だった。パーティーの真っただ中である映画館から、距離はそれほど遠くない。いくら銃弾を浴びせられようとも、開醒によって強化された肉体でダメージを軽減し、武装錬成で生成した刀や槍を振るいながら、玄招院佐那が殺戮を繰り広げていた。
死体を踏み越え、彼女が歩いていく先にはエスカレーターがある。そこを昇り、待ち構えている広場を抜けた先に映画館があるのだ。その姿を見た林作と兼智、取り巻きの鴉天狗達は先程までの浮かれ気分が消失し、同時に背筋に悪寒が走る。体に震えまで出始める始末であった。唯一の救いと言えば、そのエスカレーターへ辿り着くまでにも、大量の部下達がいる。故に時間は稼いでもらえるという点だった。
「おい ! ドア閉めろ ! 全員武器持て ! 早く ! 敵が来るぞ !」
兼智が叫ぶと、先程まで鳴り響いていたEDMが止み、事態を察した部下達が慌てて脱ぎ散らかした服を拾うか、壁際に備えている箱の中から武器を取り出す。ドアや窓にシャッターを下ろし、バリケード代わりにいすやテーブルを積み上げた。その傍で、林作は監視カメラの様子をしきりに眺めていたのだが、やがて佐那が妙な行動を取っている事に気付く。エスカレーターの前に辿り着いたと思いきや、いきなり踵を返して来た道を戻り始めたのだ。気付かれたのだろうか。
更に言うなら、佐那はこの道中にカメラを片っ端から破壊していた。つまり、引き返した後にどこに向かっているのかが分からない。してやられた。だが、一方で少し安心感を催したのも事実である。この施設において、映画館へ向かうには先程述べた二階部分のエスカレーターしかない。こちらが待ち伏せているのを悟り、撤退をしてくれたという可能性を願う他なかった。
「…ん ?」
二階部分の別の区画、フードコートだったのであろう場所に佐那が姿を現している。エスカレーターと同じ二階にある場所で、確かに先程までいた場所からならば迂回して向かう事も出来る。しかし、なぜそこに現れたのか分からない。その直後、監視カメラの方へ彼女は迷わず振り向いた。
こちらの顔が見えている筈は無いのだが、なぜかカメラ越しに彼女に凝視されたような気がして、林作は一瞬だけ逃げ出しそうになってしまう。気を落ち着けた頃には、武装錬成で作った槍を彼女が投擲し、監視カメラを破壊してしまっていた。再び姿を消失してしまったのだ。何がしたいのか分からなかったが、机の近くに置いていたモールの見取り図がたまたま目に入る。やがて林作と兼智は、自分達の憶測に重大な欠陥があった事を察知する。
「おい、フードコートって…」
「…真下です」
二人が震え、囁くように話した直後だった。床が爆発したのだ。厳密に言えば、何かが床を突き破ったのだが、辺りにコンクリートと補強用の鉄骨が吹き飛ぶ様を第三者が見たら、きっと勘違いするのは無理もない。それだけの衝撃があった。
風圧で何人かが吹き飛ばされ、砕けた床の破片によって視界が遮られてしまったため分からなかったが、突然起きたその現象の正体は拳であった。巨大な、霊糸によって生み出された拳が、床を突き破って破壊したのだ。床を破壊した後、即座に拳は消滅したが、間もなく床に出来た穴を利用して佐那が現れた。
混乱に乗じて近くにいた鴉天狗に襲い掛かり、あらかじめ用意していた刀で斬り殺す。続けざまにその死体を霊糸で絡め取り、近場にいた集団へと投げつけた。更にそこから、周りがパニックになっている間に印を結び、右手を床に叩きつける。辺りに膨大な数の霊糸が張り巡らされ、やがて部屋の四方に四つの柱を形成した。それらは先端が針のように尖っており、軟体動物の触腕の様に暴れ出した。手当たり次第に動き、鴉天狗達を串刺しにしては死体を放る。そして次の獲物へと襲い掛かる。その繰り返しである。
武装錬成の応用であり、霊糸を組み合わせる事で多様な物体を形成できる。幽生繋伐流の最も恐れるべき力であった。無論、繊細な霊糸のコントロールとそれを維持できるだけの忍耐力が必要である。彼女の場合、それに加えて術の発動から物体の形成までが恐ろしいほどに速い。事実、このロビーでの襲撃が開始してここに至るまで、僅か十六秒の出来事であった。
「このクソアマ !」
何とか翼で柱の攻撃を避けながら、一人の鴉天狗が佐那を狙う。こちらは空を飛んでいる上に銃を持っているのだ。根拠と言えば噂だけではあるが、玄招院佐那が得意とするのは刀剣や槍を用いた白兵戦と聞いている。自分が有利であると、そう判断してしまった。
敵意に気付いた佐那が素早くトレンチコートの内側、腰の方へ手を入れる。やがて、ソードオフ…それもダブルバレルの散弾銃を引きずり出して来た。上着で隠れていたせいで気付かなかったが、彼女の腰部にはホルスターが備わっており、ベルト部分だけでなく肩掛けタイプのシェルホルダーまで用意し、大量の弾薬を隠し持っていた。狭い空間、それも空中を飛び回る相手ならばこれの方が手っ取り早い。道中では使わなかったが、この時のために温存していたのだ。
「え」
予想外の武器が登場した事で、一瞬だけ鴉天狗に隙が出来た。間もなく散弾によって蜂の巣にされ、力なく墜落する。因みに弾に使われてる金属は、嵐鳳財閥によって開発された素材であり、現世における人間の軍や、警察などの治安維持組織へ提供している弾薬でもある。
何の力も持たない人間が、暗逢者や妖怪といった(現世で言う所の)超自然的存在と戦う事を想定しており、六十日間かけて鍛えた鉄と、複数種類の妖怪の血液を混ぜ合わせて作成されている。「対異能生命体用特殊戦闘弾」という名称を付けられているらしい。
公にはされてないが、近年は防衛省の一部組織に採用されたという事が少し評判になって、諸外国における類似組織からも依頼が来ていると颯真は言っていた。それも納得の性能である。たちまち辺りは血と砕かれた四肢、そして千切れた肉片が降り注ぎ出す。柱に殺されるか、佐那に撃ち殺されるか、或いは一か八かで間合いに詰め寄って殴殺されるか。いずれにせよ勝負は長くは続かなかった。
数分後、死体で埋め尽くされたロビーの中央に佐那は佇み、受付の方を静かに睨む。気配、それも微かな息遣いのお陰で容易に察しがついた。一発だけ受付の壁に銃弾を放ち、小さく悲鳴を上げさせた。
「出てきなさい ! 今なら間に合うわ」
排莢を行い、再度弾薬を装填しながら佐那が吠える。やがて恐る恐る両手を上げながら、怯え切っている林作と兼智が顔を出して来た。
「どしたんだよ林作。めっちゃ怖い顔してんぞ~ ?」
かなり酔っているのか、兼智は僅かながらに千鳥足だった。
「巡回してる見張り担当達から、定期連絡が来てないんですよ。後、映画館周りのカメラが一部途切れてて…あ」
林作という見張り担当が焦るようにキーボードを叩き、しきりに監視カメラを切り替え続けている。異変、それも自分達にとって一番避けたい類のトラブルである事を、彼は既に勘づいていたのだ。やがて、一同はようやく異変の元凶を突き止めた。
監視カメラ越しに、惨劇が繰り広げられている。とある区画、ファッションとジュエリーを専門にしていたらしいエリアの廊下だった。パーティーの真っただ中である映画館から、距離はそれほど遠くない。いくら銃弾を浴びせられようとも、開醒によって強化された肉体でダメージを軽減し、武装錬成で生成した刀や槍を振るいながら、玄招院佐那が殺戮を繰り広げていた。
死体を踏み越え、彼女が歩いていく先にはエスカレーターがある。そこを昇り、待ち構えている広場を抜けた先に映画館があるのだ。その姿を見た林作と兼智、取り巻きの鴉天狗達は先程までの浮かれ気分が消失し、同時に背筋に悪寒が走る。体に震えまで出始める始末であった。唯一の救いと言えば、そのエスカレーターへ辿り着くまでにも、大量の部下達がいる。故に時間は稼いでもらえるという点だった。
「おい ! ドア閉めろ ! 全員武器持て ! 早く ! 敵が来るぞ !」
兼智が叫ぶと、先程まで鳴り響いていたEDMが止み、事態を察した部下達が慌てて脱ぎ散らかした服を拾うか、壁際に備えている箱の中から武器を取り出す。ドアや窓にシャッターを下ろし、バリケード代わりにいすやテーブルを積み上げた。その傍で、林作は監視カメラの様子をしきりに眺めていたのだが、やがて佐那が妙な行動を取っている事に気付く。エスカレーターの前に辿り着いたと思いきや、いきなり踵を返して来た道を戻り始めたのだ。気付かれたのだろうか。
更に言うなら、佐那はこの道中にカメラを片っ端から破壊していた。つまり、引き返した後にどこに向かっているのかが分からない。してやられた。だが、一方で少し安心感を催したのも事実である。この施設において、映画館へ向かうには先程述べた二階部分のエスカレーターしかない。こちらが待ち伏せているのを悟り、撤退をしてくれたという可能性を願う他なかった。
「…ん ?」
二階部分の別の区画、フードコートだったのであろう場所に佐那が姿を現している。エスカレーターと同じ二階にある場所で、確かに先程までいた場所からならば迂回して向かう事も出来る。しかし、なぜそこに現れたのか分からない。その直後、監視カメラの方へ彼女は迷わず振り向いた。
こちらの顔が見えている筈は無いのだが、なぜかカメラ越しに彼女に凝視されたような気がして、林作は一瞬だけ逃げ出しそうになってしまう。気を落ち着けた頃には、武装錬成で作った槍を彼女が投擲し、監視カメラを破壊してしまっていた。再び姿を消失してしまったのだ。何がしたいのか分からなかったが、机の近くに置いていたモールの見取り図がたまたま目に入る。やがて林作と兼智は、自分達の憶測に重大な欠陥があった事を察知する。
「おい、フードコートって…」
「…真下です」
二人が震え、囁くように話した直後だった。床が爆発したのだ。厳密に言えば、何かが床を突き破ったのだが、辺りにコンクリートと補強用の鉄骨が吹き飛ぶ様を第三者が見たら、きっと勘違いするのは無理もない。それだけの衝撃があった。
風圧で何人かが吹き飛ばされ、砕けた床の破片によって視界が遮られてしまったため分からなかったが、突然起きたその現象の正体は拳であった。巨大な、霊糸によって生み出された拳が、床を突き破って破壊したのだ。床を破壊した後、即座に拳は消滅したが、間もなく床に出来た穴を利用して佐那が現れた。
混乱に乗じて近くにいた鴉天狗に襲い掛かり、あらかじめ用意していた刀で斬り殺す。続けざまにその死体を霊糸で絡め取り、近場にいた集団へと投げつけた。更にそこから、周りがパニックになっている間に印を結び、右手を床に叩きつける。辺りに膨大な数の霊糸が張り巡らされ、やがて部屋の四方に四つの柱を形成した。それらは先端が針のように尖っており、軟体動物の触腕の様に暴れ出した。手当たり次第に動き、鴉天狗達を串刺しにしては死体を放る。そして次の獲物へと襲い掛かる。その繰り返しである。
武装錬成の応用であり、霊糸を組み合わせる事で多様な物体を形成できる。幽生繋伐流の最も恐れるべき力であった。無論、繊細な霊糸のコントロールとそれを維持できるだけの忍耐力が必要である。彼女の場合、それに加えて術の発動から物体の形成までが恐ろしいほどに速い。事実、このロビーでの襲撃が開始してここに至るまで、僅か十六秒の出来事であった。
「このクソアマ !」
何とか翼で柱の攻撃を避けながら、一人の鴉天狗が佐那を狙う。こちらは空を飛んでいる上に銃を持っているのだ。根拠と言えば噂だけではあるが、玄招院佐那が得意とするのは刀剣や槍を用いた白兵戦と聞いている。自分が有利であると、そう判断してしまった。
敵意に気付いた佐那が素早くトレンチコートの内側、腰の方へ手を入れる。やがて、ソードオフ…それもダブルバレルの散弾銃を引きずり出して来た。上着で隠れていたせいで気付かなかったが、彼女の腰部にはホルスターが備わっており、ベルト部分だけでなく肩掛けタイプのシェルホルダーまで用意し、大量の弾薬を隠し持っていた。狭い空間、それも空中を飛び回る相手ならばこれの方が手っ取り早い。道中では使わなかったが、この時のために温存していたのだ。
「え」
予想外の武器が登場した事で、一瞬だけ鴉天狗に隙が出来た。間もなく散弾によって蜂の巣にされ、力なく墜落する。因みに弾に使われてる金属は、嵐鳳財閥によって開発された素材であり、現世における人間の軍や、警察などの治安維持組織へ提供している弾薬でもある。
何の力も持たない人間が、暗逢者や妖怪といった(現世で言う所の)超自然的存在と戦う事を想定しており、六十日間かけて鍛えた鉄と、複数種類の妖怪の血液を混ぜ合わせて作成されている。「対異能生命体用特殊戦闘弾」という名称を付けられているらしい。
公にはされてないが、近年は防衛省の一部組織に採用されたという事が少し評判になって、諸外国における類似組織からも依頼が来ていると颯真は言っていた。それも納得の性能である。たちまち辺りは血と砕かれた四肢、そして千切れた肉片が降り注ぎ出す。柱に殺されるか、佐那に撃ち殺されるか、或いは一か八かで間合いに詰め寄って殴殺されるか。いずれにせよ勝負は長くは続かなかった。
数分後、死体で埋め尽くされたロビーの中央に佐那は佇み、受付の方を静かに睨む。気配、それも微かな息遣いのお陰で容易に察しがついた。一発だけ受付の壁に銃弾を放ち、小さく悲鳴を上げさせた。
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