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弐ノ章:生きる意味
第38話 おもてなし
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―――玄招院佐那は、仁豪町の北西へと自身の愛車を駆って出向いていた。青色が美しいアウディのクーペ、そのハンドルを握りながら彼女が向かった先は庭園であった。だがそれは、何度か出向いた事のある彼女だから分かる情報である。なぜならばそこはとある組織の私有地なのだ。渓殲同盟本部、佐那はたった一人でこの場を訪れていた。
高い外壁に囲まれており、そこからよじ登ろうとするか、或いは空を飛んで侵入しようとすればたちまち駆け付けてくる警備達によって血みどろにされてしまう。以前鴉天狗の若者が友人にそそのかされて度胸試しにそれをした結果、二度と空を飛べないどころか自分の足で歩く事すら出来ない体にされたと噂が立っている程だ。
故に比較的安全に入れるルートはただ一つ。椚で作られた巨大な正門しかない。客人として迎え入れて欲しいのであれば、それが賢明であった。だがその正門に着いても、人々が考える安全とは少々かけ離れた対応をされてしまう。
正門の前に車を停めて降りると、どこからともなく駐車係らしき化け猫が現れて鍵を渡すよう促される。大人しくそれを渡した上でようやく許可が出るのだ。しかし門番である別の化け猫達が二人、入口を遮るように立っている。どちらも佐那に比べて頭一つ身長が高い。
「通ってもいいかしら ?」
佐那が質問をしても返事はない。その代わり、二人の化け猫は無言で左右にそれぞれ動いて道を開ける。その真ん中を彼女が通ろうとした時だった。
「フンッ」
「シュッ」
佐那が二人の間へ足を踏み入れた瞬間、門番たちは黒擁塵から手甲鉤を出現させ、掛け声代わりの小さな吐息と共に佐那へ襲い掛かる。一秒程だろうか…少なくとも、彼らが手甲鉤で一斉に突きを放つまで二秒は掛かっていない。十分な迅速さである。相手が悪すぎたという点を除けば。
佐那はこの瞬間、後ろへ半歩ほどステップを踏み、更に上体を少し後方へそらして攻撃を避ける。傍から見れば、勝手に攻撃が外れたように見えたかもしれない。それ程までに最小限の動きだった。だが門番たちはそれぞれ頭と胴体を狙っていたからか、互いの攻撃が鉢合う事も無い。それどころか二人同時に手の向きを変え、今度は鋭い鉤で彼女を引っ掻きに来た。
後ろへ下がった直後だというのに、手甲鉤は容赦なく襲って来る。だが佐那は冷静だった。どんな得物だろうが、所詮操るのは肉体である。化け猫の骨格が人間に似通っていて助かった。そこから繰り出される動きを容易に予測できるのだから。彼女が取った行動、それは武器を身に着けている手首への攻撃であった。
手首に存在するという神門と称される急所、そこへ彼女は拳を打ち込むことを即座に決めた。恐ろしい速度と攻撃の精度、更に中指を少し盛り上がらせて一本拳にした手による殴打は容易く命中し、門番たちを怯ませることに成功する。突発的な衝撃と鈍痛、そして手の痺れは彼らの行動を止めるのに十分な理由だった。
左側にいた門番へ、佐那は続けて手を伸ばす。親指、人差し指、そして中指を食い込ませて喉仏を恐ろしい力で掴んだ。ミチミチと内側から肉が引きちぎられそうな音を立てながら、佐那は彼を無理やり跪かせる。そしてもう片方の門番を睨んだ。下手に動けば仕事仲間の生命にかかわる。それが分かっている故か、彼は一歩も動こうとしない。
「私は構わないわよ。だから三秒待つわ」
佐那による、牽制代わりの挨拶だった。
「人工呼吸器と車椅子の世話になるか、ここを通すか、どちらか選びなさい」
残っていた門番は迷わなかった。舌打ちこそしたが、すぐに武器を引っ込めて彼女の間合いから一歩下がって距離を置く。戦意は無いという意思表示だった。それを確認した佐那は突き飛ばすように掴んでいた喉仏を離し、咳き込んでいる仲間の下へ駆け寄る門番の姿を尻目に門を自力で開ける。
日本庭園らしい枯山水が、左右双方に敷き詰められた石畳の道を歩いて行った先では、巨大な池が佐那を出迎えてくれた。中央を通るように巨大な橋がかけられ、池の外周には警備らしき化け猫達が巡回をしているか、暇つぶしがてらに組手やおしゃべりに勤しんでいる。一度ぎょっとした様子で佐那に視線を送ったが、いつもの客人だと分かったからか、会釈をしてからすぐに彼らは日課の続きを再開した。
「いやはや、お見事」
橋の前にいた化け猫が手を叩いて佐那を讃える。眼鏡をかけており、随分若い男だった。服装はあまり拘るタイプではないのか、黒を基調とした迷彩柄のジャージを着ている。仄かに汗の臭いもした。
「このような恰好で申し訳ありません…部下達の稽古に付き合ってたものですから」
「見ない顔ね」
「それもその筈ですよ。改めまして…渓殲同盟本部、護庭部隊第三班を昨日付けで任されました。班長の藤倉と申します」
握手を求めてきた藤倉に対し、佐那はそつなく応じてみせる。自分でも不用心かと思ったのだが彼から敵意を感じないからこその判断であった。それに最悪の場合はぶちのめせばいい。
「しかし想像以上にお優しいのですね。使ったのは体術のみ、それも門番たちを殺さずして入口を通り抜けてしまうなど」
「どうやって見ていたのかは知らないけど、今日は戦いに来たわけじゃない」
「…そ、そうですか。自分としては少し見てみたかった気もしますけどね。幽生繋伐流当主、玄招院佐那殿の実力とやらを」
門番たちに襲い掛かられるのは、佐那に限らず客人達が皆行われる行事に近い物であった。”厄破り”と呼ばれる渓殲同盟の名物であり、「この程度の厄すら払いのけられない弱き者は、門をくぐる資格なし」という腕試しとしての意味合いがある他、厄を払いのけられる強き者だけを通す事で、余計な災いを家に持ち込せないようにするという魔除けとしての意味合いもある。
実は門番に負けても通してこそ貰えるのだが、どちらかと言えばそれが狙いなのだ。生殺与奪の権利を握っているのは渓殲同盟側であると肉体に刻み付けた上で、逆らえない上下関係を教え込む。そんな野性的教育である。
「随分と私の事を高く買ってくれているわね」
「それはもう。賄賂を使わず真正面から門を突破してくる方なんて、あなた様か鋼翠連合の幹部連中くらいだと評判になってますよ。特に連合の幹部には、この間も随分暴れられましてね、確か…裂田 亜弐香とか言っていました」
「聞いたことあるわ。鋼翠連合の次期頭目候補…”沈まぬ猛鬼”の異名を持っている」
「ええ、何でもビジネスの話だと言っていましたが、断った途端ドンパチ始めちゃいまして…お陰で前任者が死んだもんですから、こうして私が後釜に選ばれた次第です」
大きな影が蠢いている池の上で、橋を渡りながら二人は話していた。しかし周辺にいる化け猫達の視線が気になる。蛇進索で探ってみると、心なしか女性の割合が多い気がした。
「誰あのババア ?班長の知り合い ?」
「まさか恋人とかじゃないよね ? せっかく藤倉さんが稽古つけてくれてたのに…」
「マジで空気読んでほしいわ」
「やめなって皆、あの人は喧嘩売ったらマジでヤバいから」
「年増のどこが ? ぶち殺してやるよ」
成程、嫉妬か。どうやら自分が恨みを買っているらしい事が分かった佐那は、鼻で深く深呼吸をした。
「ところであそこに屯している若い子は、もしかして修行中かしら ?」
「ええ、そうです。この後、また組手と試合をする事になっています」
「…後で、私も混ぜてもらおうかしら」
「それは素晴らしい ! きっとあの子達にも良い刺激になりますよ !」
生意気な子供達に大人の怖さを教えておくべきだろうと思う反面、目の前を歩いている藤倉とかいう男の鈍感さに佐那はただ呆れていた。自覚は無いだろうが、恐らく結婚できないタイプである。
高い外壁に囲まれており、そこからよじ登ろうとするか、或いは空を飛んで侵入しようとすればたちまち駆け付けてくる警備達によって血みどろにされてしまう。以前鴉天狗の若者が友人にそそのかされて度胸試しにそれをした結果、二度と空を飛べないどころか自分の足で歩く事すら出来ない体にされたと噂が立っている程だ。
故に比較的安全に入れるルートはただ一つ。椚で作られた巨大な正門しかない。客人として迎え入れて欲しいのであれば、それが賢明であった。だがその正門に着いても、人々が考える安全とは少々かけ離れた対応をされてしまう。
正門の前に車を停めて降りると、どこからともなく駐車係らしき化け猫が現れて鍵を渡すよう促される。大人しくそれを渡した上でようやく許可が出るのだ。しかし門番である別の化け猫達が二人、入口を遮るように立っている。どちらも佐那に比べて頭一つ身長が高い。
「通ってもいいかしら ?」
佐那が質問をしても返事はない。その代わり、二人の化け猫は無言で左右にそれぞれ動いて道を開ける。その真ん中を彼女が通ろうとした時だった。
「フンッ」
「シュッ」
佐那が二人の間へ足を踏み入れた瞬間、門番たちは黒擁塵から手甲鉤を出現させ、掛け声代わりの小さな吐息と共に佐那へ襲い掛かる。一秒程だろうか…少なくとも、彼らが手甲鉤で一斉に突きを放つまで二秒は掛かっていない。十分な迅速さである。相手が悪すぎたという点を除けば。
佐那はこの瞬間、後ろへ半歩ほどステップを踏み、更に上体を少し後方へそらして攻撃を避ける。傍から見れば、勝手に攻撃が外れたように見えたかもしれない。それ程までに最小限の動きだった。だが門番たちはそれぞれ頭と胴体を狙っていたからか、互いの攻撃が鉢合う事も無い。それどころか二人同時に手の向きを変え、今度は鋭い鉤で彼女を引っ掻きに来た。
後ろへ下がった直後だというのに、手甲鉤は容赦なく襲って来る。だが佐那は冷静だった。どんな得物だろうが、所詮操るのは肉体である。化け猫の骨格が人間に似通っていて助かった。そこから繰り出される動きを容易に予測できるのだから。彼女が取った行動、それは武器を身に着けている手首への攻撃であった。
手首に存在するという神門と称される急所、そこへ彼女は拳を打ち込むことを即座に決めた。恐ろしい速度と攻撃の精度、更に中指を少し盛り上がらせて一本拳にした手による殴打は容易く命中し、門番たちを怯ませることに成功する。突発的な衝撃と鈍痛、そして手の痺れは彼らの行動を止めるのに十分な理由だった。
左側にいた門番へ、佐那は続けて手を伸ばす。親指、人差し指、そして中指を食い込ませて喉仏を恐ろしい力で掴んだ。ミチミチと内側から肉が引きちぎられそうな音を立てながら、佐那は彼を無理やり跪かせる。そしてもう片方の門番を睨んだ。下手に動けば仕事仲間の生命にかかわる。それが分かっている故か、彼は一歩も動こうとしない。
「私は構わないわよ。だから三秒待つわ」
佐那による、牽制代わりの挨拶だった。
「人工呼吸器と車椅子の世話になるか、ここを通すか、どちらか選びなさい」
残っていた門番は迷わなかった。舌打ちこそしたが、すぐに武器を引っ込めて彼女の間合いから一歩下がって距離を置く。戦意は無いという意思表示だった。それを確認した佐那は突き飛ばすように掴んでいた喉仏を離し、咳き込んでいる仲間の下へ駆け寄る門番の姿を尻目に門を自力で開ける。
日本庭園らしい枯山水が、左右双方に敷き詰められた石畳の道を歩いて行った先では、巨大な池が佐那を出迎えてくれた。中央を通るように巨大な橋がかけられ、池の外周には警備らしき化け猫達が巡回をしているか、暇つぶしがてらに組手やおしゃべりに勤しんでいる。一度ぎょっとした様子で佐那に視線を送ったが、いつもの客人だと分かったからか、会釈をしてからすぐに彼らは日課の続きを再開した。
「いやはや、お見事」
橋の前にいた化け猫が手を叩いて佐那を讃える。眼鏡をかけており、随分若い男だった。服装はあまり拘るタイプではないのか、黒を基調とした迷彩柄のジャージを着ている。仄かに汗の臭いもした。
「このような恰好で申し訳ありません…部下達の稽古に付き合ってたものですから」
「見ない顔ね」
「それもその筈ですよ。改めまして…渓殲同盟本部、護庭部隊第三班を昨日付けで任されました。班長の藤倉と申します」
握手を求めてきた藤倉に対し、佐那はそつなく応じてみせる。自分でも不用心かと思ったのだが彼から敵意を感じないからこその判断であった。それに最悪の場合はぶちのめせばいい。
「しかし想像以上にお優しいのですね。使ったのは体術のみ、それも門番たちを殺さずして入口を通り抜けてしまうなど」
「どうやって見ていたのかは知らないけど、今日は戦いに来たわけじゃない」
「…そ、そうですか。自分としては少し見てみたかった気もしますけどね。幽生繋伐流当主、玄招院佐那殿の実力とやらを」
門番たちに襲い掛かられるのは、佐那に限らず客人達が皆行われる行事に近い物であった。”厄破り”と呼ばれる渓殲同盟の名物であり、「この程度の厄すら払いのけられない弱き者は、門をくぐる資格なし」という腕試しとしての意味合いがある他、厄を払いのけられる強き者だけを通す事で、余計な災いを家に持ち込せないようにするという魔除けとしての意味合いもある。
実は門番に負けても通してこそ貰えるのだが、どちらかと言えばそれが狙いなのだ。生殺与奪の権利を握っているのは渓殲同盟側であると肉体に刻み付けた上で、逆らえない上下関係を教え込む。そんな野性的教育である。
「随分と私の事を高く買ってくれているわね」
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