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壱ノ章:災いを継ぐ者
第9話 ご対面
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「あ~…違う、これでもない。どこだっけか…確かに読んだ気がするんだよ」
家に帰った龍人は、マンションの地下に佐那が隠し持っている書庫へと向かい、片っ端から書物を引っ繰り返して探し物をしていた。理由は勿論、買い出しの際に舞い降りた依頼のためである。まあ何とかなるだろうとぶっつけ本番で挑むことも出来たが、なるべくならばリスクは避けたい。それに以前教わった術を試す機会にもなる。
「あれ~、どの本だっけ老師が見せてくれたの…ん ?」
少し埃が舞っている空間で服をはたき、龍人は彼女が見せてくれたある本が見つからない事にやきもきとする。だが、直後に自分のズボンを何かが引っ張った。チラリと目やった先には、小さな手で自分のジーンズを引っ張っているムジナの姿がある。上目遣いでこっちを見ていた。
「どうした ?」
龍人がしゃがんで話し掛けると、ムジナはぷいと後ろを向く。そして丸みを帯びた尻を振りながら一冊の本を咥え、龍人の目の前に引きずって持ってきた。
「お前ホント最高だな。次は絶対ハリボーとコーラアップ買って帰ってやる。ついでに漢字辞典も持ってきてくれ。一人じゃ読めん」
龍人は称賛ついでに更なるお使いをムジナに頼み、急いた様子で本のページををめくり出す。やがてあるページで手を止めた。
――――葦が丘地区にある風俗街、その中でも特に目を引く大理石で造られた店舗の中では、落ち着きなくフロントと休憩室を行き来して龍人の到着を待つ店長の姿があった。
「あの~店長 ?」
「っ ! ああゴメンゴメン ! 何かあった ?」
「いや気が散るんで用が無いなら動かないでもらえます ?」
フロントで座ったまま従業員のシフトと本日の予約受付を確認していたアルバイトの青年が呆れたように注意をする。勿論彼も幽霊であった。
「うん、そうだね。ごめん…あっ、ちょっと待って」
我に返った店長は少しだけしょぼくれたが、変に周りの従業員…ましてや夏菜に何かバレるような事があってはいけないと気を引き締め直す。その時、店の電話が鳴り出した。
「お電話ありがとうございます。”スウィート・ドリーム”です」
「オッサン、俺だよ。龍人」
「ああ龍人くん ! 良かった。もう着くのかい ?」
「店に入る前に話したい事がある。裏口か何かないか ?」
「分かった、店の後ろに回って。そこで話そう」
店長との電話が終わると、龍人はスマホを仕舞う。信じられない事に仁豪町ではちゃんと使えるのだ。
団地や飲食店の屋上の上を移動し、やがてスウィート・ドリームの裏口がある細い路地裏の行き止まりへ飛び下りた。雨上がりなせいで少しアスファルトが湿気ており、近くの使い古されたゴミ捨て場のゴミと合わさって何とも言えない悪臭が漂っていた。
「お待たせ」
裏口のドアが開き、周りの目を気にしながら店長が顔を出す。
「まずは本当にありがとう。まさか引き受けてくれるだなんて」
「あそこまで頼み込まれたら断るのも可哀そうだしな。それより渡す物がある…これ」
改めて礼を言う店長に龍人も顔を背け、自分がつい垣間見せてしまった捨てきれぬ情と性欲を恥ずかしく感じてしまう。それを誤魔化すためにすぐさま話題を切り替え、ポケットから小さなコルク蓋が付いている小瓶を取り出した。中には粘着質なゼリーの様な物質が入っており、目を凝らすとアメーバの如く動いてガラス瓶の側面に纏わりつこうとしている。
「幽生繋伐流には蛇進索って言って、生物の気配を探知する技があるんだ。その瓶に入ってるのは、より広い範囲で特定の標的を追跡する時に使う道具。ぬっぺふほふの皮膚から作ったんだ。”肉分虫《にくぶむし》”って名前。俺が夏奈ちゃんと一緒にいる間に彼女の荷物か何かに、これを擦り付けて欲しいんだ。臭いも割ときついからほんの少しだけで良い」
龍人は本で学んだ知識を得意げに披露する。ぬっぺふほふと呼ばれる妖怪の皮膚の一部を鍋でドロドロに溶けるまで煮詰め、溶けた後に冷蔵庫で冷やす。そうすると寒天状になって固まるため、それに自身の血液を塗ってなるべく暖かくした暗所で保管する。そうする事でこの奇妙な物体が出来上がるのだ。
「ぬっぺふほふ…たしか体中が屍肉で出来ているっていう妖怪だよね ?」
「そう、こいつはゾンビみたいなもんでさ。基本的に燃やし尽くさない限りはずっと動き続ける。そいつの体の一部に俺の血を混ぜて、また融合させたんだ。だから俺の持ってる気配や臭いを覚えさせた分身みたいなもんだよ。老師みたいに色んな妖怪の気の大きさや特徴が分かってれば、仮に見失ってもすぐに探せるんだろうけど…まだそこまで器用には出来ないからさ」
「なるほど、見失った時の保険って事か」
「その通り。何かあっても俺と同じ気配と臭いを持ってる奴を探ればいい…簡単だろ ?」
これを一晩かけて作ったお陰で部屋中が腐った肉と血の臭いでむせ返り、あまりの酷さにムジナが気絶するなど大騒ぎになったが、仕事でミスをして目的を達成できなくなるよりはマシな筈である。
「よし、分かったよ ! 君がやる事やっている間に彼女のバッグにこれを塗り付けておく。それじゃ表の入り口から店に入って待っててね ! そろそろ夏奈ちゃんも来る頃だから」
情報と作戦を共有された店長はサムズアップをしてみせる。そして店に入って受付を済ませるように龍人を急かした。
――――店長のツケという事にした上で嬢の指名と受付を済ませ、龍人は待合室に座って煙草の吸殻が溜まっている灰皿を見つめていた。壁は少し古臭い縞模様であり、近くにはボロボロになっている雑誌が置かれている。
「霧島さん、準備が出来ましたのでこちらへどうぞ」
爪を切ったりして暫く時間を潰していると、別の従業員らしき幽霊がドアをノックして自分の苗字を呼んだ。先程見たパネルをふと思い出し、不安を掻き消すようにつばを飲み込んでから龍人は待合室を出る。これから情事に勤しむ事になる部屋へと続く通路へと向かい、嬢と自分の間を遮るカーテンを恐る恐るめくった。
「こんにちは ! 夏奈と言います。本日はご指名ありがとうございます !」
バスローブを身に纏い、はきはきとした声であいさつをしてくる一人の女性が立っていた。身長が百七十八センチはある龍人よりも頭一つ小さく、緑色の皮膚とヒレのついた手が見える。驚くべきはバスローブ越しからでもわかるスタイルのよさと、ヘアスタイルはボブカットのようにも見えるが、頭頂部に髪は無く代わりに丸い皿のような物が備わっている。そして背中には大きな膨らみがあり、顔には嘴があった。
そう、彼女は河童だったのだ。
家に帰った龍人は、マンションの地下に佐那が隠し持っている書庫へと向かい、片っ端から書物を引っ繰り返して探し物をしていた。理由は勿論、買い出しの際に舞い降りた依頼のためである。まあ何とかなるだろうとぶっつけ本番で挑むことも出来たが、なるべくならばリスクは避けたい。それに以前教わった術を試す機会にもなる。
「あれ~、どの本だっけ老師が見せてくれたの…ん ?」
少し埃が舞っている空間で服をはたき、龍人は彼女が見せてくれたある本が見つからない事にやきもきとする。だが、直後に自分のズボンを何かが引っ張った。チラリと目やった先には、小さな手で自分のジーンズを引っ張っているムジナの姿がある。上目遣いでこっちを見ていた。
「どうした ?」
龍人がしゃがんで話し掛けると、ムジナはぷいと後ろを向く。そして丸みを帯びた尻を振りながら一冊の本を咥え、龍人の目の前に引きずって持ってきた。
「お前ホント最高だな。次は絶対ハリボーとコーラアップ買って帰ってやる。ついでに漢字辞典も持ってきてくれ。一人じゃ読めん」
龍人は称賛ついでに更なるお使いをムジナに頼み、急いた様子で本のページををめくり出す。やがてあるページで手を止めた。
――――葦が丘地区にある風俗街、その中でも特に目を引く大理石で造られた店舗の中では、落ち着きなくフロントと休憩室を行き来して龍人の到着を待つ店長の姿があった。
「あの~店長 ?」
「っ ! ああゴメンゴメン ! 何かあった ?」
「いや気が散るんで用が無いなら動かないでもらえます ?」
フロントで座ったまま従業員のシフトと本日の予約受付を確認していたアルバイトの青年が呆れたように注意をする。勿論彼も幽霊であった。
「うん、そうだね。ごめん…あっ、ちょっと待って」
我に返った店長は少しだけしょぼくれたが、変に周りの従業員…ましてや夏菜に何かバレるような事があってはいけないと気を引き締め直す。その時、店の電話が鳴り出した。
「お電話ありがとうございます。”スウィート・ドリーム”です」
「オッサン、俺だよ。龍人」
「ああ龍人くん ! 良かった。もう着くのかい ?」
「店に入る前に話したい事がある。裏口か何かないか ?」
「分かった、店の後ろに回って。そこで話そう」
店長との電話が終わると、龍人はスマホを仕舞う。信じられない事に仁豪町ではちゃんと使えるのだ。
団地や飲食店の屋上の上を移動し、やがてスウィート・ドリームの裏口がある細い路地裏の行き止まりへ飛び下りた。雨上がりなせいで少しアスファルトが湿気ており、近くの使い古されたゴミ捨て場のゴミと合わさって何とも言えない悪臭が漂っていた。
「お待たせ」
裏口のドアが開き、周りの目を気にしながら店長が顔を出す。
「まずは本当にありがとう。まさか引き受けてくれるだなんて」
「あそこまで頼み込まれたら断るのも可哀そうだしな。それより渡す物がある…これ」
改めて礼を言う店長に龍人も顔を背け、自分がつい垣間見せてしまった捨てきれぬ情と性欲を恥ずかしく感じてしまう。それを誤魔化すためにすぐさま話題を切り替え、ポケットから小さなコルク蓋が付いている小瓶を取り出した。中には粘着質なゼリーの様な物質が入っており、目を凝らすとアメーバの如く動いてガラス瓶の側面に纏わりつこうとしている。
「幽生繋伐流には蛇進索って言って、生物の気配を探知する技があるんだ。その瓶に入ってるのは、より広い範囲で特定の標的を追跡する時に使う道具。ぬっぺふほふの皮膚から作ったんだ。”肉分虫《にくぶむし》”って名前。俺が夏奈ちゃんと一緒にいる間に彼女の荷物か何かに、これを擦り付けて欲しいんだ。臭いも割ときついからほんの少しだけで良い」
龍人は本で学んだ知識を得意げに披露する。ぬっぺふほふと呼ばれる妖怪の皮膚の一部を鍋でドロドロに溶けるまで煮詰め、溶けた後に冷蔵庫で冷やす。そうすると寒天状になって固まるため、それに自身の血液を塗ってなるべく暖かくした暗所で保管する。そうする事でこの奇妙な物体が出来上がるのだ。
「ぬっぺふほふ…たしか体中が屍肉で出来ているっていう妖怪だよね ?」
「そう、こいつはゾンビみたいなもんでさ。基本的に燃やし尽くさない限りはずっと動き続ける。そいつの体の一部に俺の血を混ぜて、また融合させたんだ。だから俺の持ってる気配や臭いを覚えさせた分身みたいなもんだよ。老師みたいに色んな妖怪の気の大きさや特徴が分かってれば、仮に見失ってもすぐに探せるんだろうけど…まだそこまで器用には出来ないからさ」
「なるほど、見失った時の保険って事か」
「その通り。何かあっても俺と同じ気配と臭いを持ってる奴を探ればいい…簡単だろ ?」
これを一晩かけて作ったお陰で部屋中が腐った肉と血の臭いでむせ返り、あまりの酷さにムジナが気絶するなど大騒ぎになったが、仕事でミスをして目的を達成できなくなるよりはマシな筈である。
「よし、分かったよ ! 君がやる事やっている間に彼女のバッグにこれを塗り付けておく。それじゃ表の入り口から店に入って待っててね ! そろそろ夏奈ちゃんも来る頃だから」
情報と作戦を共有された店長はサムズアップをしてみせる。そして店に入って受付を済ませるように龍人を急かした。
――――店長のツケという事にした上で嬢の指名と受付を済ませ、龍人は待合室に座って煙草の吸殻が溜まっている灰皿を見つめていた。壁は少し古臭い縞模様であり、近くにはボロボロになっている雑誌が置かれている。
「霧島さん、準備が出来ましたのでこちらへどうぞ」
爪を切ったりして暫く時間を潰していると、別の従業員らしき幽霊がドアをノックして自分の苗字を呼んだ。先程見たパネルをふと思い出し、不安を掻き消すようにつばを飲み込んでから龍人は待合室を出る。これから情事に勤しむ事になる部屋へと続く通路へと向かい、嬢と自分の間を遮るカーテンを恐る恐るめくった。
「こんにちは ! 夏奈と言います。本日はご指名ありがとうございます !」
バスローブを身に纏い、はきはきとした声であいさつをしてくる一人の女性が立っていた。身長が百七十八センチはある龍人よりも頭一つ小さく、緑色の皮膚とヒレのついた手が見える。驚くべきはバスローブ越しからでもわかるスタイルのよさと、ヘアスタイルはボブカットのようにも見えるが、頭頂部に髪は無く代わりに丸い皿のような物が備わっている。そして背中には大きな膨らみがあり、顔には嘴があった。
そう、彼女は河童だったのだ。
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