4 / 76
壱ノ章:災いを継ぐ者
第4話 初交流
しおりを挟む
仁豪町の町の一角、複雑に入り組んだ薄汚い路地の中に煤けたランプで彩られたバーがあった。”ストランド”と名前が付いたそのバーの中ではカウンターで泣き崩れる小鬼の少女と彼女のを取り囲むように従業員らしき妖怪たちがたむろしている。
「ひっく…ひっく…うぇぇぇん」
閑散とした店内に小鬼の声が響いた。
「もう、泣きすぎよ泣きすぎ。ママ、早くなだめてあげないと」
「はーいはい…」
泣いている少女の背中を擦りながら、ガタイのいい大柄な男が妙に優しい声で落ち着かせようとする。大入道と呼ばれる妖怪であった。そんな彼の声に応えた店主らしき人物がカウンター越しに小鬼の少女へグラスを渡す。ウイスキーを濃い目に入れたハイボールである。
「うっ…うっ…んぐ…んぐ……うわああああああん」
小鬼の少女はグラスの半分ほどまで酒を呷るが、一息入れた直後に再び泣き出す。
「手ごわいな~これは…」
袖を捲ったワイシャツから青白い腕をのぞかせ、ブロンドの髪を軽く搔きながら店主はボヤく。低く透き通る様な声だった。そして華奢な体をカウンターに寄り掛からせ、小鬼の方をじっと見る。愛玩動物でも眺めているかのような微笑ましい視線を送っていた。
「つーかさ、もうそんなビッチ忘れちゃえばいいんじゃね ?また探そう的な ?」
大入道とは反対側の席から小鬼を宥める一つ目の妖怪もいた。随分と軽い口調で励まそうとするがはやはり少女はグラスを握ったまま項垂れている。
「でも…無理だって忘れるの…やっと、私の事分かってくれる相手がいたと思ったのに…結局男の方がいいって…子供まで作ってさあ…!!」
「自称レズビアンなんてそんなもんよ。レズビアンと付き合ってるって肩書が欲しかっただけきっと。良かったじゃない、そんなクソ女と早めに縁切れて」
「うう…でも…」
大入道が小鬼を前向きにさせようとするがやはり未練があるのか吹っ切れずにいる。あっという間に空になったグラスを店主は拝借し、新しいグラスに別の酒を注いだ。梅のサワーである。
「その子には…あなたに対する恋はあっても愛は無かったのかもね」
「え ?」
「私のね、好きな人が昔言ってた。”恋は感情、愛は覚悟”って。恋心を向けるのは簡単だけど、その恋心を一生維持しながら相手に尽くして添い遂げようとする決意…それが愛なんだって。その子は弱くて、君の全てを受け止める覚悟が無かったのかも。でも私が見る限りだと、あなたは一途で心が強い子なんだと思う。捨てられたのにこうやってまだ相手の事を思い続けて、好きでいようと頑張れるんだから」
店主は教訓をぼやき、サービス品の小皿に盛ったイカの塩辛を差し出した。
「そういう強くて優しい子にはもっといい相手が待っていると思うんだ。特に君みたいな上玉にはさ…何度も転びながら起き上がり続ける恋物語もありだと思うよ ? あ、因みにこれは願掛けのサービス。最近作ってみた」
そして店主が口元の長い牙を見せながら微笑みかけて来ると、小鬼も少し落ち着きを取り戻してきたのか、泣くのをやめて少しだけ黙った。
「私が…強い… ?」
「ほら~、ね ? ママのが正論っしょ ? 忘れちゃえ忘れちゃえ。何ならウチも手伝うし理想の彼女探し」
「そうよそうよ ! たかが一回裏切られたぐらい何よ!世界にはね、何度も仲間や大事な人たちに裏切られて捨てられて踏んだり蹴ったりな毎日送ってる人だっているんだから。もっとタフに行きましょタフに !」
「もっと…タフに… !」
「そうそうタフに…ってあら ?」
励ましのおかげで段々と生気を取り戻してきた小鬼を、一つ目妖怪と大入道が更にあおっていた時だった。バーの扉が開き、佐那がレジ袋を携えて入って来る。大入道は目を丸くして立ち上がり、彼女の方へかけて行った。
「ちょっと老師 ! 久しぶりじゃな~い。いつ以来 ?」
「二ヶ月ぶりね。暫く来れなくて悪かったわ…はいこれ」
はしゃぐ大入道は佐那と抱擁を交わし、佐那も嫌な顔一つする事なく笑っていた。やがて互いに離れた後で彼女はレジ袋を渡した。
「あら、これコンビニスイーツ ? 今回はどこの ?」
「ラーソン・ストアよ」
「あら良いわね、ラーソンはホントにクリーム系が美味いのよクリーム系が…ってあらら、愛くるしいキューティ・ボーイがいるじゃない !」
スイーツにはしゃいだ大入道が次に目を付けたのは、恐る恐る店に入って来た龍人だった。
「クセ強いなこの店」
店に入った龍人は思わず口走る。
「それよく言われる~」
「まっそれが強みですけどー!」
「アハハハハハハ!」
店主と一つ目妖怪はその言葉に反応し、やがて全員で笑い出した。佐那も一瞬ではあったが、鼻を鳴らして小さく愛想笑いをしていた。
「さあさあ座って…改めまして、私大入道のコウジです」
「一つ目小僧のルミで~す。付き合うなら年収五千万からじゃないとやだよ~」
そして龍人をカウンターに座らせ、妖怪たちは互いに自己紹介をする。距離感が近く馴れ馴れしい。こうやって油断をさせて隙あらば金を毟り取るつもりなのだろうか。昔日雇いで働いていたぼったくりバーの事を龍人はふと思い出した。
「店長兼吸血鬼のアンディです。よろしくね少年…何飲む ?」
やがて店長がカウンター越しに前に立ってにこやかに話しかけて来る。
「…えっと…ウーロン茶あります ?」
「おーいー少年ノリ悪くねー ? 遠慮せず飲め飲めー」
「いや俺未成年なんで…」
迷った末に無難な答えを出そうとした龍人をルミが非難しだすが、龍人からすればどうしようもない。だが何が何でも飲ませたいのかコウジとルミは執拗に龍人へ絡みだす。
「何が未成年よ。因みにいくつ ?」
「十九です」
「じゃああれじゃん、”ししゃごにゅー”みたいなのすればほぼ大人だからセーフっしょ」
「いやでも…」
「いいのいいの、仁豪町じゃ法律なんて無いんだから ! さあ飲めおら !」
「あ、そうだ。そこの小鬼のお姉ちゃん今失恋中らしいんだけど、慰めるのに少年抱いてやってくんね ?」
「は ?」
「いや、私男の人はちょっと…」
なぜか小鬼まで巻き込んで四人で騒ぎ出す羽目になっていたが、そんな彼らを遠巻きに老師は椅子に座って見ていた。
「アレが探していたお弟子さん候補 ?」
彼女のお気に入りの酒を氷付きでグラスに入れてからアンディは差し出す。
「ええ。ようやく」
「少しは心の穴も埋められそう ?」
グラスを受け取った佐那だが、そんな彼女にアンディは悪戯っぽく笑ってから尋ねた。少し彼女の眉間に皺が寄ったが、やがてすぐに収まってアンディの方を見る。
「そういうのが目的じゃない。ただの罪滅ぼしよ」
「そっか…ただこれからが大変じゃないかな~ ? 今の段階で、彼は相当目を付けられているかも」
「覚悟の上よ」
陰のある表情で、佐那は周りに振り回されっぱなしな龍人を眺める。我が子を心配する母親のような表情だった。アンディはそんな彼女を不安げに見ていたが、やがてこれ以上は言っても無駄と悟り、気分を高揚させるために一口だけ自分も酒を呷る。
「ま、悔いが無いならよろしい…所で話変わるけど」
「ええ」
「彼ってノンケ ?」
「手を出したら私があなたを殺す」
「おお~怖っ」
冗談交じりの筈だが、どこかピリついた空気を孕みながら二人は駄弁る。その根底には確かに感じていた共通の認識…この町に火種を持ち込んでしまった事への胸騒ぎがあった。
「ひっく…ひっく…うぇぇぇん」
閑散とした店内に小鬼の声が響いた。
「もう、泣きすぎよ泣きすぎ。ママ、早くなだめてあげないと」
「はーいはい…」
泣いている少女の背中を擦りながら、ガタイのいい大柄な男が妙に優しい声で落ち着かせようとする。大入道と呼ばれる妖怪であった。そんな彼の声に応えた店主らしき人物がカウンター越しに小鬼の少女へグラスを渡す。ウイスキーを濃い目に入れたハイボールである。
「うっ…うっ…んぐ…んぐ……うわああああああん」
小鬼の少女はグラスの半分ほどまで酒を呷るが、一息入れた直後に再び泣き出す。
「手ごわいな~これは…」
袖を捲ったワイシャツから青白い腕をのぞかせ、ブロンドの髪を軽く搔きながら店主はボヤく。低く透き通る様な声だった。そして華奢な体をカウンターに寄り掛からせ、小鬼の方をじっと見る。愛玩動物でも眺めているかのような微笑ましい視線を送っていた。
「つーかさ、もうそんなビッチ忘れちゃえばいいんじゃね ?また探そう的な ?」
大入道とは反対側の席から小鬼を宥める一つ目の妖怪もいた。随分と軽い口調で励まそうとするがはやはり少女はグラスを握ったまま項垂れている。
「でも…無理だって忘れるの…やっと、私の事分かってくれる相手がいたと思ったのに…結局男の方がいいって…子供まで作ってさあ…!!」
「自称レズビアンなんてそんなもんよ。レズビアンと付き合ってるって肩書が欲しかっただけきっと。良かったじゃない、そんなクソ女と早めに縁切れて」
「うう…でも…」
大入道が小鬼を前向きにさせようとするがやはり未練があるのか吹っ切れずにいる。あっという間に空になったグラスを店主は拝借し、新しいグラスに別の酒を注いだ。梅のサワーである。
「その子には…あなたに対する恋はあっても愛は無かったのかもね」
「え ?」
「私のね、好きな人が昔言ってた。”恋は感情、愛は覚悟”って。恋心を向けるのは簡単だけど、その恋心を一生維持しながら相手に尽くして添い遂げようとする決意…それが愛なんだって。その子は弱くて、君の全てを受け止める覚悟が無かったのかも。でも私が見る限りだと、あなたは一途で心が強い子なんだと思う。捨てられたのにこうやってまだ相手の事を思い続けて、好きでいようと頑張れるんだから」
店主は教訓をぼやき、サービス品の小皿に盛ったイカの塩辛を差し出した。
「そういう強くて優しい子にはもっといい相手が待っていると思うんだ。特に君みたいな上玉にはさ…何度も転びながら起き上がり続ける恋物語もありだと思うよ ? あ、因みにこれは願掛けのサービス。最近作ってみた」
そして店主が口元の長い牙を見せながら微笑みかけて来ると、小鬼も少し落ち着きを取り戻してきたのか、泣くのをやめて少しだけ黙った。
「私が…強い… ?」
「ほら~、ね ? ママのが正論っしょ ? 忘れちゃえ忘れちゃえ。何ならウチも手伝うし理想の彼女探し」
「そうよそうよ ! たかが一回裏切られたぐらい何よ!世界にはね、何度も仲間や大事な人たちに裏切られて捨てられて踏んだり蹴ったりな毎日送ってる人だっているんだから。もっとタフに行きましょタフに !」
「もっと…タフに… !」
「そうそうタフに…ってあら ?」
励ましのおかげで段々と生気を取り戻してきた小鬼を、一つ目妖怪と大入道が更にあおっていた時だった。バーの扉が開き、佐那がレジ袋を携えて入って来る。大入道は目を丸くして立ち上がり、彼女の方へかけて行った。
「ちょっと老師 ! 久しぶりじゃな~い。いつ以来 ?」
「二ヶ月ぶりね。暫く来れなくて悪かったわ…はいこれ」
はしゃぐ大入道は佐那と抱擁を交わし、佐那も嫌な顔一つする事なく笑っていた。やがて互いに離れた後で彼女はレジ袋を渡した。
「あら、これコンビニスイーツ ? 今回はどこの ?」
「ラーソン・ストアよ」
「あら良いわね、ラーソンはホントにクリーム系が美味いのよクリーム系が…ってあらら、愛くるしいキューティ・ボーイがいるじゃない !」
スイーツにはしゃいだ大入道が次に目を付けたのは、恐る恐る店に入って来た龍人だった。
「クセ強いなこの店」
店に入った龍人は思わず口走る。
「それよく言われる~」
「まっそれが強みですけどー!」
「アハハハハハハ!」
店主と一つ目妖怪はその言葉に反応し、やがて全員で笑い出した。佐那も一瞬ではあったが、鼻を鳴らして小さく愛想笑いをしていた。
「さあさあ座って…改めまして、私大入道のコウジです」
「一つ目小僧のルミで~す。付き合うなら年収五千万からじゃないとやだよ~」
そして龍人をカウンターに座らせ、妖怪たちは互いに自己紹介をする。距離感が近く馴れ馴れしい。こうやって油断をさせて隙あらば金を毟り取るつもりなのだろうか。昔日雇いで働いていたぼったくりバーの事を龍人はふと思い出した。
「店長兼吸血鬼のアンディです。よろしくね少年…何飲む ?」
やがて店長がカウンター越しに前に立ってにこやかに話しかけて来る。
「…えっと…ウーロン茶あります ?」
「おーいー少年ノリ悪くねー ? 遠慮せず飲め飲めー」
「いや俺未成年なんで…」
迷った末に無難な答えを出そうとした龍人をルミが非難しだすが、龍人からすればどうしようもない。だが何が何でも飲ませたいのかコウジとルミは執拗に龍人へ絡みだす。
「何が未成年よ。因みにいくつ ?」
「十九です」
「じゃああれじゃん、”ししゃごにゅー”みたいなのすればほぼ大人だからセーフっしょ」
「いやでも…」
「いいのいいの、仁豪町じゃ法律なんて無いんだから ! さあ飲めおら !」
「あ、そうだ。そこの小鬼のお姉ちゃん今失恋中らしいんだけど、慰めるのに少年抱いてやってくんね ?」
「は ?」
「いや、私男の人はちょっと…」
なぜか小鬼まで巻き込んで四人で騒ぎ出す羽目になっていたが、そんな彼らを遠巻きに老師は椅子に座って見ていた。
「アレが探していたお弟子さん候補 ?」
彼女のお気に入りの酒を氷付きでグラスに入れてからアンディは差し出す。
「ええ。ようやく」
「少しは心の穴も埋められそう ?」
グラスを受け取った佐那だが、そんな彼女にアンディは悪戯っぽく笑ってから尋ねた。少し彼女の眉間に皺が寄ったが、やがてすぐに収まってアンディの方を見る。
「そういうのが目的じゃない。ただの罪滅ぼしよ」
「そっか…ただこれからが大変じゃないかな~ ? 今の段階で、彼は相当目を付けられているかも」
「覚悟の上よ」
陰のある表情で、佐那は周りに振り回されっぱなしな龍人を眺める。我が子を心配する母親のような表情だった。アンディはそんな彼女を不安げに見ていたが、やがてこれ以上は言っても無駄と悟り、気分を高揚させるために一口だけ自分も酒を呷る。
「ま、悔いが無いならよろしい…所で話変わるけど」
「ええ」
「彼ってノンケ ?」
「手を出したら私があなたを殺す」
「おお~怖っ」
冗談交じりの筈だが、どこかピリついた空気を孕みながら二人は駄弁る。その根底には確かに感じていた共通の認識…この町に火種を持ち込んでしまった事への胸騒ぎがあった。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています!
面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません
青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。
だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。
女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。
途方に暮れる主人公たち。
だが、たった一つの救いがあった。
三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。
右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。
圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。
双方の利害が一致した。
※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
最強のコミュ障探索者、Sランクモンスターから美少女配信者を助けてバズりたおす~でも人前で喋るとか無理なのでコラボ配信は断固お断りします!~
尾藤みそぎ
ファンタジー
陰キャのコミュ障女子高生、灰戸亜紀は人見知りが過ぎるあまりソロでのダンジョン探索をライフワークにしている変わり者。そんな彼女は、ダンジョンの出現に呼応して「プライムアビリティ」に覚醒した希少な特級探索者の1人でもあった。
ある日、亜紀はダンジョンの中層に突如現れたSランクモンスターのサラマンドラに襲われている探索者と遭遇する。
亜紀は人助けと思って、サラマンドラを一撃で撃破し探索者を救出。
ところが、襲われていたのは探索者兼インフルエンサーとして知られる水無瀬しずくで。しかも、救出の様子はすべて生配信されてしまっていた!?
そして配信された動画がバズりまくる中、偶然にも同じ学校の生徒だった水無瀬しずくがお礼に現れたことで、亜紀は瞬く間に身バレしてしまう。
さらには、ダンジョン管理局に目をつけられて依頼が舞い込んだり、水無瀬しずくからコラボ配信を持ちかけられたり。
コミュ障を極めてひっそりと生活していた亜紀の日常はガラリと様相を変えて行く!
はたして表舞台に立たされてしまった亜紀は安らぎのぼっちライフを守り抜くことができるのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる